封鎖突破船   作:koe1

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オルクセン王国史二次創作野生のオルクセン『封鎖突破船』最終話です。


※Web版読了後推奨
※あまりにも適当なお船関係描写なのでオフネスキー非推奨


エピローグ

とこんな感じで俺達は封鎖突破をしていたんだが、しつけえぐらい言っているが6回・・・まぁ実質は4回だが、とにかく運が良かったに尽きる。

その運も俺達みんなで出来ることをやったからこそ引き込んだ運だと思う。

後はオルクセン側がキャメロット船籍ということもあって問答無用で沈めてやろうという気がなかったのもあると思う。

これがエルフィンドの傭船ということで、エルフィンド旗を掲げていたら逃げた瞬間に撃沈されていたと思う。

そう思うと『キャメロットが主体になって封鎖突破をおこなう』と決断してそれを貫いた親エルフィンド派の考えは正しかったと思う。

なにせ終わった後にミスターMから聞いた話だが、向こうの公使様は色々と注文をつけまくってきたらしいんだが、親エルフィンド派の重鎮・・・まぁ兄貴なんだが、これが突っぱねまくったっていうからな。ありがたい限りだぜ。

はっきり言って向こうの条件を『運ぶ』以外を飲んでいたら、上手くいっていなかったろうな・・・。

なにせ積荷の種類はわかるにしても、エルフィンドの旗を掲げよ、すぐに沈むものではないだろうから積載能力を超えても積み込め、港は私達が指定した戦場に近いこの港以外は認めない、到着日はこの日を指定するだとか・・・兄貴には感謝しかねぇぜ。

 

で、最後の封鎖突破後にキャメロットに戻るとオルクセンに雇われてオルクセンの傭船になったっていったよな。

オルクセン傭船になって最初の航海はノアトゥン行きだった。

ノアトゥンへの救援物資を積み込みつつ、自分達も必要とする石炭、食料、水、ノアトゥンに置いて来ちまった大鍋とかの物資も積みこみつつ、次の航海以後に備えて細々とした物の注文を港の代理店にしてからすぐにまたノアトゥンに向けて『愛しのエルフ号』と共に出航。

向こうに到着して積み荷を降ろしたら、またすぐにキャメロットへ戻り、救援物資を再度積み込み。

その時、前に帰ったときに注文していた細々とした物・・・ゼーアドラー号の艦長と約束していた品々が速くも届いていたから、それらも船倉や船長室の金庫に積み込んでからまたノアトゥンへ。

この頃になるとオルクセン船籍をはじめとするあちこちの船が入港していて、救援物資や復興用資材とかを盛んに荷揚げしていた。

で、ノアトゥンで荷を降ろすと、オルクセン側から今度はオルクセンのドラッヘクノッヘン港へ向かい、そこで救援物資や復興資材を積み込むようにと指示がきた。

流石に毎回送り込まれる物資がキャメロット製品ばかりだと面子に関わると思ったんじゃねぇかな?

 

で『愛しのエルフ号』と共にドラッヘクノッヘン港へ着いて積荷を積み込んでいると、なんと軍港の方にゼーアドラー号が停泊していたので挨拶に伺うと、向こうの艦長・・・ルックナー中佐もいたんで約束の物を渡そうとしたら、海賊船7隻全部が帰ってきているということだった。

で、ルックナー中佐と2人して話しているうちに気がついたら話しが大きくなっていて、ルックナー中佐がかなりでかいパブ・・・オルクセンではビアホールっていうだっけか?

そこを一軒貸切にしてくれて、夕方になったらこちらの2隻とも船を空にして、白エルフ達は簡単な変装をさせてから、そのビアホールに海賊船の皆様ご注文のキャメリッシュ・ブラックバーン7ダース、高級葉巻7箱、パイプ用高級刻み煙草1箱、さらにご挨拶の品として高級ラム4樽を馬車を雇って運び、海賊船7隻の乗組員全員と大宴会だったぜ(笑)。

最初はおっかなびっくりだった白エルフ達も、船乗り同士、すぐに打ち解けて人間族、オーク族、ドワーフ族、コボルト族、白エルフ族みんなでどんちゃか騒ぎ。

キャメリッシュ・ブラックバーン7ダース84本に高級ラム4樽は当然のことながらあっという間に尽きて、高級葉巻もみんな奪い合うように吸っていたな。

で、そんな中ルックナー中佐にはこっそりとパイプ用高級刻み煙草を渡し、2度も俺達を臨検したあのコボルト士官もいたんで、こっそりと懐に隠して持ってきたキャメリッシュ・ブラックバーンの12年ではなく20年物を2本渡すと、にっこりとしやがったよ(笑)。

もちろんオルクセンの飯はとても美味かったし、ビールも美味かった。

で、2時間ぐらいたったときだったかな?

「おう、やっているな」と言いながら、海軍軍服を着た1頭の古強者感バリバリのオークが入ってきたんだ。

一瞬静まったと思ったらオルクセン側総員敬礼(笑)。

こりゃお偉いさんかなと思って、こちらキャメロット側も遅れて敬礼。

で、驚いたことにそのオークは荒海艦隊司令長官マクシミリアン・ロイター大将閣下!!

よく考えれば本来なら7隻全部空っぽに出来るはずがないんだが、話をどこからか聞きつけたロイター大将がこそ泥とお巡りさん総員による宴会の特別許可がでるように、指揮系統が違うのに手を回してくれたそうだ。

ちなみにうちの船は沖仲仕4人に金を払って、見張ってもらっている(笑)。

店に入ってきたロイター大将は俺の前までやってくると

「悔しいが見事だった。ただ次は全オルクセン海軍全艦で追っかけて必ず捕まえてやる!」と言ってきたので、

「次はないと思うが、もしあったら俺が全オルクセン海軍を引きつけている間に別な奴に封鎖突破させてやるぜ。ちなみに俺の『白銀樹号』の最高速度は22ノット(時速 約41km)だ。オルクセン艦隊全て投入しても追いつけるかい?」

と隠したまま使わなかったカードと一緒に返すと、大笑いされたな(笑)。

ちなみにその直後に海賊船艦長7人にすぐに取り囲まれて散々『白銀樹号』について尋問されちまった(苦笑)。

性能についてあらかた口を割らされた後は、さんざん7人全員から「そんなに速力が出るのならエルフィンド船以外は積荷没収、拿捕、引き返し命令のいずれかのみという命令を無視して沈めてやれば良かった!」や「おい、もう一回封鎖突破してくれ!7隻ががりで捕まえてやる!」「あのサイズで船内通路に積荷を置いても積載量は500トンにいかないのか?」等言われまくったよ(苦笑)

で、大将殿はそんな俺達を見て改めて大笑いした後、30分ぐらいだけ酒を飲んで騒いでから、さっと消えていった。

この店の支払いを全部済ませてな。

なので、後でロイター大将宛にキャメリッシュ・ブラックバーンの12年物じゃなく20年物を1ダースに高級葉巻5箱を手配して贈らせて頂いたよ。

 

で、その宴会の時に機関長からとても面白い話を聞かされた。

まぁ個人的な話しだから興味があるかわからんが、俺がエルフィンドの軍艦に拾われたとき、白エルフ達にあてられて何を話したか覚えていなかったといったよな?

その俺が話したことを機関長がカランシア少将から聞いていて、それを教えてくれたんだ。

俺、助けられてカランシア少将の前に連れてこられたときなんて言ったと思う、マルシャルさん?

聞かされてもう大爆笑しちまったぜ。

「白エルフの皆様が提督から水兵の皆様まで大変美しい方ばかりで驚いています。皆様のような美しい白エルフの方を妻にするためにはどうすればいいですか?」

だとよ(笑)。

まだ10才にもなっていないガキだったのに良くもまぁそんなことを口走ったもんだ(笑)。

そりゃ高慢ちきな白エルフ達からすれば、人間族のガキがそんなことを言えば大爆笑したり、呆れたり、蔑んだ目をしたりするわけだ!!

当然だよ(笑)!

で、カランシアン少将は『船長か艦長になったら私に会いに来い!』と言ったのは確かだったそうが、正確には『船長か艦長になったら私に会いに来い!人間族の嫁になっていいという白エルフを探して紹介してやろう!』と言ってくれたんだとよ。

惜しいことしたぜ、全く。

 

で、その後は暫くの間は船員そのままで2隻揃ってベレリアント半島専門といえる輸送に従事しているうちに、なぜか気がつけば『白銀樹号』が俺の個人所有船になっていた。

兄貴が手を回したらしい。

ただあまりにもコストがかかりすぎる船だったのと、キャメロット海軍が売却を持ちかけてきたので、キャメロット海軍にそれなりの値で売却し、その金と貯めていた金、さらに兄貴にほんの少しだけ出資してもらって、もうちょい大きい使い勝手のいい、オルクセン製の最新型機関を積んだ新造貨客船を建造して『エルフィンド号』と名付けた。

ん?速力は最大14ノット(時速 約26km)だぜ。

もうあんな速力は必要ないからな(笑)。

積荷も客もたっぷりと積めるぜ。

船員は抜けたいという奴を除いてそのまま『白銀樹号』の連中を横滑りさせた。

いや~最初のうちはオルクセンの港に入る度に嫌な顔されたぜ(笑)。

 

「とまぁは覚えているのはこんぐらいかな?ただマルシャルさん、あんた『実際には私たちの封鎖線を突破してエルフィンドに幾度も物資を届けた1隻の船がいた』って言ったよな、それは間違いかもしれないぜ」

俺がニヤリとしながら言うと、マルシャルさんは困惑したように

「二角帽さん、それは『愛しのエルフ号』に『白銀樹号』の2隻という意味ですか?」

と尋ねてきたので、こう言ってやった。

「違う。俺達も直接見たことはないが、ノアトゥンの連中が言っていた。密輸船上がりのエルフィンドが運行している封鎖突破船がもう1隻いると。ただ小型船なので大した量は運べないし、船員に色々あって存在自体を見て見ぬふりをしている者が大勢いるが、もう1隻封鎖突破船がいると」

マルシャルさんはとても驚いたように「それは本当ですか?」と尋ねてきたので

「しつこいが俺は実物を見ていないし、ノアトゥンの連中が言っていたことだから本当かどうかはわからねえ。ただ船名は聞いた『ステイング号』。エルフィンド軍旗をマストに掲げて浮いている最後の1隻だったそうだ。興味があるのなら調べてみたらどうだい?船名がわかれば調べようがまだあるだろう?」

そう言って俺は席を立って、マルシャルさんと握手しながら

「それではそろそろ失礼させて頂きます。早く帰らないとかみさんに怒られちまうからな。久しぶりに帰ってきてるから一緒に過ごさないとな」

と丁寧な言葉といつもの口調を混ぜて挨拶をすると、さっきのもう1隻いたという封鎖突破船の話しの時以上に驚きながら

「失礼ですがご結婚なされていたのですか?」

と驚きながら言ったので、

「ああ。うちの船会社が運行している『エルフィンド号』の船長・・・『白銀樹号』の元機関長とな。ちなみに白エルフと殴り合いをした船員がいたって話したよな?そいつも殴り合いをした白エルフと結婚して、今じゃうちの船会社で運行しているもう1隻の船『愛しのエルフ2世号』の機関長をやっている。ちなみに船長はそいつのかみさんの白エルフだ。船でも家でもかみさんの尻に敷かれているそうだぜ(笑)。で副長格だった一等航海士は船を下りて、今じゃ船舶運航管理者として副社長をやってもらっているぜ」

と言った後、最後に

「それじゃマルシャルさん、機会があればまた。そしてキャメロット・ベレリアンド半島航路で船便のご用命があれば、ログレスに本社を構えている我が『シルバー社』をご贔屓に。ちなみに近々新造船『白銀樹2世号』で道洋航路にも手を出す予定だ」

と言いながら扉を開けた。

 




以上で短いですが『封鎖突破船』完結です。
ベレリアンド戦争の期間と船の往復時間、荷役時間、休息時間、積荷準備期間等を考えると、距離自体は短くても5~6回ぐらいの輸送が限界ではないかと考えたそうなので、話数としては短くなったそうです。

なお『ステイング号』は、これから飢房@gabou_19450815様執筆予定のオルクセン王国史二次創作である『野生のオルクセン』に登場予定の船です。
先行オマージュとして登場させて頂いたそうです。
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