オラリオで娯楽革命を   作:寝心地

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援軍

ギリギリとヴェルフとヘディンの武器が火花を散らす。ヴェルフの手の中にある武器にヘディンは違和感を覚えその正体にすぐに気が付いた。

 

ヴェルフの使っている武器は刀、極東から時折流れて来る者が使う切れ味に特化した剣種、その持ち手には装飾等は無く寧ろ未完成の様に思えた。

 

「未完成の武器を戦場に持ってくるとは、戦士どころか鍛冶師としての誇りすら無いか、所詮は【クロッゾの血筋】か」

 

ヴェルフはヘディンを弾き飛ばし刀を肩に担ぐ。

 

「まぁ端から見たら未完成の品に見えるかもな、けどコイツはこれで完成してる。これがコイツのあるべき姿なんだよ」

 

「なんだと?」

 

「アンタにも見せてやるよ、【腐敗の女神】と謳われた騎士の実力、その一端を担った【マレニアの義手刀】の切れ味と威力を」

 

ヴェルフはそう言うと刀を横薙ぎに構え腰を捻り飛び上がる。

 

「ッ!!」

 

次の瞬間、ヘディンを襲ったのは無数の斬撃の嵐、まるで同時に何人にも襲われている様な感覚。

 

「貴様は…………」

 

ヘディンはヴェルフの背後に赤い髪の女を幻視した。金色に輝く鎧と兜に身を包みヴェルフと同じ様な軌道で斬撃を放っている。その手はヴェルフの様に刀を握っているがその付け根は鎧とくっついている。

 

(先程の銃とやらとは違いこの男の意思が反映されている、ソレが四方八方から、まるで斬撃の檻だな、しかし)

 

ヘディンは一歩踏み込み前から来る斬撃を紙一重で躱すと斬撃の檻から抜け出す。

 

「なっ!?」

 

「技量が足りないな、斬撃の密度に穴がある。多少心得がある者ならば容易く抜け出せる。所詮は紛い物の技と使い手だな」

 

「チッ、やっぱ元の使い手程扱いきれねぇか」

 

「いい加減試す等と言わず本気で来たらどうだ?」

 

ヘディンの言葉にヴェルフは少し考え込んだ後【マレニアの義手刀】をしまうと漸く本命である【オリンポスの剣】を取り出す。

 

「最初に言っておくぞ、この剣は1つ欠陥があってな」

 

「欠陥?そんな物を抱えた剣を振るっていると言うのか?」

 

「まぁ聞けよ、本来ならそれは欠点足り得ないんだが、今回振るうのは人間相手だからな、コイツはな溜め込める魔力に際限が無いんだ」

 

「???」

 

「コイツの特性は装填&解放、後は分かるな?」

 

「ッ!!まさか貴様!!」

 

ヴェルフは【オリンポスの剣】を構えるとそれを振るうと同時にヘディンを光が包みこんだ。

 


 

「「「ハァ……ハァ……ハァ……ハァ」」」

 

「「……………………………………」」

 

春姫&リュウイチ&ミユはアレンとヘグニにボロボロにされていた。

 

既に春姫の【ウチデノコヅチ】と【ココノエ】は使い戦力差を埋めていたがやはり焼け石に水。

 

ここまでで4分程立っていた。

 

「ちょっ……マジで……何とかして下さい兄さん……」

 

「言ったろ、後1分耐えろ」

 

「こ、これだけやって更に1分稼ぐのですか?」

 

既に満身創痍の3人は愚痴を言いながら武器を構える。

 

「そろそろ終わらせる」

 

アレンはそう言い槍を構える。

 

「ちょっ!!兄さん来てます来てます!!」

 

「散れ!!」

 

リュウイチの号令に3人はそれぞれバラバラに散らばり的を分散させる。

 

「ヘグニ、1人やれ」

 

「う、うん、分かった」

 

アレンとヘグニが3人を制圧にかかる。

 

魔剣と槍が振り下ろされ

 

ガキン!!

 

と金属がぶつかり合う音が響いた、この段階で戦闘から5分

 

「ったく遅ぇぞお前ら、バイト代減らす所だった」

 

「ちょっ!?そりゃあねぇよリュウイチっち!!俺らこれでも全速力で準備して来たんだぞ!!」

 

リュウイチ達の視線の先には【ヘスティア・ファミリア】のエンブレムを身に付けるリド達の姿があった。

 

「申し訳ありません、アステリオスの捜索に時間がかかりました。」

 

空から舞い降りるレイが謝意を述べリュウイチは立ち上がる。

 

「成る程、兄さんの狙いはこれでしたか」

 

「リュウイチ様の狙い?」

 

「今回の【戦争遊戯】ルールの中にモンスターを使ってはいけないと言うルールは無い、そして援軍を呼ぶ事も、それに今の異端児達には【ヘスティア・ファミリア】のエンブレムが付いている、つまり彼らは【ヘスティア・ファミリア】の団員も同じ」

 

「でも、それは果たして宜しいのでしょうか?」

 

「まぁ確かにグレーゾーンでしょうけど、でもソレだって先に遊戯を放棄したのは【フレイヤ・ファミリア】から、文句を言われる筋合いは無い筈です」

 

リュウイチはニヤリと笑い異端児達に号令を出す。

 

「遅れた分しっかり働け、アイツラどっちか打ち取った奴はバイト代倍にしてやるぞ!!更に上手い飯も酒も食い放題飲み放題だ!!」

 

「「「「「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」」」」」

 


 

異端児達がリュウイチ達の援軍に駆け付けた頃、ベルもまた最大の難関にぶち当たっていた。

 

双剣を構えるベルに対し目の前の男は殆ど自然体だった。

 

「退いて下さい」

 

「断る、通りたくば押し通れ」

 

「そうします」

 

ベルの手の中の双剣から炎が迸る。

 

「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」

 

オッタルとベルが激突した。

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