金属のぶつかり合う音と火花が散る丘
「ハァ!!」
「…………………………」
ぶつかり合う双剣と大剣、オッタルはベルの双剣を弾き飛ばしベルは丘を転がり落ちる。
「ベル!!」
【無限の剣製】発動時に近くにいた為巻き込まれたリューがベルを受け止め様子を伺う。
「ハァ……ハァ……ハァ……」
外傷はポーションにより治り欠けているが魔法の使い過ぎで精神疲労を起こしていた。
「この魔法、凄まじい物だ」
丘の上からオッタルが2人に語り掛ける。
「1人でに動く剣にも面を食らった、この短い時間で貴様には何度も驚かされた。しかし使い手は貴様自身、貴様がどれだけ増えようと俺には勝てん、そして、ここまでだ」
オッタルはそう言うと大剣を大上段に構える。
「【銀月の慈悲、黄金の原野。この身は戦の猛猪を拝命せし】【駆け抜けよ、女神の神意を乗せて】」
オッタルの大剣が再び光り輝く。
「【ヒルディス・ヴィーニ】」
同時に大剣を振り下ろし黄金の斬撃がベル達に迫る。
「ベル!!回避を!!」
リューは動けないであろうベルを半ば強引に立たせ回避を促す。しかしベルは立ち上がりはしたもののその場から動こうとしない。
「貴方の言う通り、僕の力じゃどう足掻いても貴方に勝てない。だから、僕の尊敬する人達と一緒に貴方を倒す」
ベルはそう言うと同時に【無限の剣製】を解除し右手を迫り来る斬撃に掲げる。
「【
ある筈の無い回路が唸りを上げて魔力で満たされる。
「【基本骨子、解明】【構成材質、解明】【憑依経験、共感終了】」
イメージにあるのはベルの憧れ、その隣、或いは前に立っていた騎士王の名を冠する少女。
その代名詞とも言える武器とその経験を自身に投影する。
その手にはオッタルの大剣に負けない程黄金に輝く剣が握られている。
「【
振り下ろされた剣と黄金の斬撃がベルの前で弾ける。その背中を見ていたリューにはベルの背中に一瞬青いドレスと甲冑を身に纏った女性を幻視した。
「ベル!!」
爆風で前が見えないリューは手で顔を覆いながらベルの位置を探す。
その位置に最初に気付いたのはリューでは無くオッタルだった。
「ハァアアアアアアアアアアアア!!」
何とベルは爆風の中剣も持たずオッタルに突進していく。
「血迷ったか」
「【
「【
「【
身の丈に合わない斧剣を生み出しオッタルに渾身の九連撃を叩き込む。
「ぬぅ!!」
その威力には流石のオッタルもたじろぎ今まで以上に深い傷を追いベルに巨大な漆黒の狂戦士を幻視する。
「【
白黒の中華剣が生まれ懐に入られたオッタルは大きく飛び下がり体勢を立て直すため距離を作る。
「逃がすか!!」
しかしベルもオッタルを逃がすまいと干将・莫邪を投げ付ける。しかしそれは1対ではない
「
1対の刀剣はオッタルの大剣によって防がれる。
「【
ベルがそう唱えると新たに干将・莫邪が生み出されるがオッタルはそれすらも弾き返す。
「
しかしそこに弾かれた1対目の干将・莫邪が不自然な軌道を描きオッタルを背後から襲う。
「
3対目を投影したベルはオッタルに渾身の力で斬り掛かった。
「
その力にオッタルの体から血が噴き出す。その光景を見ていた全員が白髪赤い外套の男と赤髪の少年の姿を幻視した。
「【
最後にベルはそう言うと力尽きた。