リリカル!黄金十字! ──What a beautiful nostalgia──   作:るべおら

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更新遅くなるとは何だったのか……


第八話 提案しよう

 

2月上旬。

イギリス郊外にて。

 

「ん〜……今日も寒いなぁ…」

 

早朝。

人里離れたイギリスの郊外に、ある人物が住まう屋敷がある。

かつて、正義を誓った男の屋敷。

かつて、何も出来なかった男の屋敷。

その屋敷から、快活そうな印象を受ける少女が肩を震わせながら出てきた。

少女。

その頭から生える「獣耳」以外は、いたって普通の少女だった。

寒さに肩を震わせるその姿。

彼女が超一流の戦闘力を持った使い魔だと、一体誰が想像出来るだろう?

勿論、この地球で過ごしている以上人前では獣耳を隠しているけれど。

 

「ロッテ?郵便物を取って早く家に入って」

 

ロッテと呼ばれた少女の後ろ、つまり屋敷の玄関からこれまた獣耳を持つ人外の少女が顔をのぞかせていた。

 

「はーい。…アリア、父さんはもう起きた?」

 

「ええ。今は顔を洗ってるわよ」

 

ロッテは郵便物を取ると心無しか早い足取りで玄関へ向かう。

じゃあ、直ぐに朝ごはんだ?

そこで嬉しそうな顔をするのは、それだけ父が好きだという事だろう。実際、ロッテにとってもアリアと呼ばれた少女にとっても「父さん」というのは何にも代え難い特別な存在だ。

 

そうね。もうすぐ出来るわよ───

 

そう言って、2人で屋敷に入ろうとした瞬間だった。

 

 

「失礼、仔猫(キティ)。ギル・グレアムは御在宅か?」

 

─────背筋が凍った。

 

バッとロッテ、アリアの2人は玄関先を振り返る。

するとそこにいたのは、1人の男。

黒いズボン。赤いシャツ。

陽光を返す金の髪。……そして、恐ろしささえ称えるその赫瞳。

 

─────なんだこいつは!?

─────何故私達は気配に気付かなかった!?

 

先程の通り、この2人は歴戦の戦士だ。

過去で高町はなのはやフェイト・テスタロッサ、夜天の守護騎士達さえをも手玉に取った事もある。

そんな彼女達が気配にさえ気付かないとは。

この男は…一体───?

……2人の不信感は、一瞬で湧き上がった。

 

「ふむ。気配はするな…おい、仔猫」

 

そんな2人の焦りもどこ吹く風、男は不遜に語りかける。

 

「少々、屋敷に上がらせてもらっても構わないか?」

 

そんな事を、のたまった。

 

─────冗談じゃない。

 

2人の内心は、それ。

父さんは管理局を辞めて久しい。そんな父に、こんな得体の知れない男を屋敷に上げるものか!

と、内心では憤慨しているのと同時に…

 

(あれ…この男…?なんだか会ったことあるような…?)

 

2人の胸中で、言いようのない感情が思い出した様に溢れてくる。

それは、一体何なのだろうか?

 

故に、だろう。

この不思議な感覚を胸に、この男を屋敷に入れてしまったのは。

 

 

* * * *

 

 

 

「闇の書事件」をきっかけに管理局重鎮ギル・グレアムは希望辞職をし、この地球の英国にて隠棲生活を送っていた。

 

老兵がのさばるより、今の若い者達に託すべきだと悟ったためだ。

若い。

青い。

だが、若人には老兵にはない力がある。

その、柔軟な思考。

型にはまらない動き。

それが何にも勝るということを、ギル・グレアムは闇の書事件で思い知った。

 

そんなグレアムは、今自分の屋敷の客間にいた。

ロッテやアリアが言うには客が来たらしい。……私を訪ねてきたという事は、おおかた時空管理局の何かだろう。

面倒事この上ない。だが、それならばアリアやロッテが屋敷になど入れない筈。

という事は、客とは?─────

そこまで思考し…止めた。

考えても無駄な事だ。どうせ、もうすぐこの客間に来るのだから。

噂をすればと言わんばかりに、この客間に3つの気配が近づいてくる。

 

お客かな?

そう思い、客間に入ってくる男性を見て……

 

「久しいな、ギル」

 

私は、これは夢なのでは無いかと思った。

何故なら、そこに立っていたのは間違いなく…

 

「……は……ハルト……隊長?」

 

私の上司であり、私が誰よりも尊敬する人だったからだ。

 

 

 

* * * *

 

 

 

「うむ。……ミゼットもそうだが、やはりお前も老けたな」

 

そう言って、懐かしむように目元を緩めるハルト隊長。

いや…それよりも驚いたことは。

 

「どうして…いえ…何故…私は…あ、あなたの事を『忘れていた』のでしょう…」

 

そう。そうだ。何よりも驚いた事…

それは、私がハルト隊長を完全に忘れていた事。

そして、忘れたことに何の疑問も持たず、ハルト隊長の存在自体を思い出すことすら出来なかったことだ。

 

「うっ…ぐっ…な…何故…」

 

頭が、回る。どうなっている?何故…私は…

 

「気にするな…君が特別なのではない。全ての人々が等しく、私の事を忘れるのだから」

 

私が『ふるきもの』故に。

 

そう、彼は呟いた。

恐ろしいほど穏やかな瞳で。

ただ、本音を仮面の奥に隠して。

 

 

 

* * * *

 

 

 

「そ!そうだ!ハルトだっ!」

 

「…っ!本当、何故私達は貴方を忘れていたのでしょう…!」

 

少し経って、ようやくロッテとアリアの2人もハルトの事を思い出したらしい。

 

「ハハ……まぁ、この通りギルも忘れていたのだ、使い魔である君達が覚えていたというのもおかしな話」

 

「本当に申し訳ないハルト隊長……まさかあなたの事を忘れていたとは…」

 

「謝るな。君のせいではない」

 

4人は客間のソファに腰掛け、アリアの淹れたコーヒーを飲みながら談笑する。

 

「ふむ……まあまあのコーヒーだ」

 

「相変わらずコーヒーに関して厳しいね…」

 

「コーヒーは良いものだぞ?ギルは紅茶派だったな。確か、コーヒーが苦くて飲めないと言って…」

 

「いつの話ですか……それは子供の時の話ですよ」

 

穏やかな時間が流れる。

ロッテなどは懐かしさからか、ハルトの膝に擦り寄っては押し戻され…を繰り返していた。

 

カチャリ…

 

会話の間に、ソーサーが鳴る。

 

「…それで、今日はどのような用件で来たのですか?」

 

会話もそこそこ、グレアムが本題を切り出す。だがそこに剣呑なものは無く、あるのは一種の柔らかさだけだ。

 

「別に。お前がどうしているのかと気になってな。聞いたところによれば、闇の書事件とやらで失態を犯したそうじゃないか」

 

「あれはっ…!!」

 

反論しようとするロッテをグレアムは目で制する。

 

「ええ…老兵の失態を、若者がカバーしてくれましてね…私は現場を退き隠居の身です」

 

苦笑してグレアムが答える。

だが、そこにも暗さなどなく…瞳には純粋な輝きが。

まるで、その若者達に感謝をしているような瞳だった。

 

「…安心した。時は人を変えるが…ギルやミゼットは変わっていない様だ」

 

「変わりましたよ。最近では杖が欲しくなる程ガタガタで」

 

「馬鹿者。そういう意味ではない」

 

苦笑を、1つ。

 

「さて…ではそろそろ私は帰る。急な詰問悪かったな…アリア、ロッテ。ギルを頼むぞ」

 

「任せて下さい」

 

「えぇー!もう帰るの!?まだいいじゃん〜…ほら!またあれ教えてよっ!なんか『ビリビリ』?みたいな体術!」

 

「バリツか?」

 

「そう!それ!」

 

「…隠棲の君には不要に思うが?」

 

「うぐっ…」

 

痛いところを突かれた…!

と、ロッテは自慢の耳をペタンと垂れさせた。

そこでハルトはそんなロッテの頭に手を置いて、優しく撫でる。

そして

 

「また来る」

 

そう一言、呟いて。

 

真っ赤になったロッテと何故か睨んでいたアリアを後ろに、ハルトは屋敷を静かに出ていった。

 

 

 

* * * *

 

 

 

「父さん遅い!!ご飯冷めちゃうよ!」

 

ハラオウン家に帰ったハルトは、早速フェイトに説教をされていた。

 

「すまん…」

 

「全く!どこ行ってたの!」

 

地球の裏側まで行ってました。

 

…とは、言えない。

 

 

 

* * * *

 

 

翌日。

 

とある屋敷の目の前に、1人の少女が立っていた。

 

風に舞うは、金の糸。

光を讃える、紅い瞳。

端正な顔立ちをした、美しい少女。

 

フェイト・T・ハラオウンは、その目の前にそびえ立つ屋敷を呆然と眺めるしかなかった。

 

「えっと…父さん?」

 

「なんだ?」

 

父さんと呼ばれた男は…僅かに得意げだ。

 

「この…屋敷が?」

 

「そうだ」

 

「……ホントに?」

 

「当然だ」

 

「…大きくないっ!?」

 

「私はともかく、お前が住むということだからな。近場でこれ以上の屋敷は無いだろう」

 

…フェイトはただただ呆然とするしかない。

いやだって…今まで5人で暮らしててマンションだったよ?2人暮らしなのに屋敷って…いいのっ!?

 

「さぁ、入れ。部屋は自分で選んでいいぞ」

 

…なんか。

父さんって実はトンデモナイ人なのかなぁ…

なんて。

今更思ったフェイトなのだった。

 

 

* * * *

 

 

 

「私は大抵この部屋かリビングにいる」

 

父さんが示した部屋。

中は…なんと言うか。

紙だらけ、という印象。

 

「ここは?」

 

「研究室…だ。私の」

 

研究室。その言葉自体は私は好きではない。

…色々な思い出がありすぎて。

 

「父さん、研究者なの?」

 

「科学者だ。物理専攻の。まぁ機械や他も出来るがな」

 

そうだったんだ…

プレシア母さんと同じ、科学者。

 

「この書類は?」

 

「ミゼットに送って貰った。最近の傾向を知りたくてな」

 

ミゼットさんということは、やっぱり魔法関係なんだ。

 

「術式とか?」

 

「あぁ」

 

呟いて、父さんは手元にあった書類を1枚手に取り難しい顔をする。

チラッと見ると、なんだか数式みたいなのが一杯…

論文みたいなものかな?

 

「どうしたの?」

 

「いや…書類に一通り目を通したのだが」

 

一通り!?この量を!?

 

「……ナンセンスだ」

 

吐き捨てるような言い方だった。

 

「この炎熱の変換資質の式など、特にナンセンスだ。2節までミッド式の数式を用いていたのに、ここからベルカ式を組み込む意味がわからない。統一感を乱すだけだ。実に美しくない」

 

…うん。父さんの言ってる事が全然わからない。

…あれ?私って科学者の娘じゃないの?

 

父さんはなんだか熱が入ってしまったようで、書類にしか目がいってない…

 

仕方なく、私は邪魔をしないように部屋を抜け出した。

 

 

 

* * * *

 

 

 

…「自分で選べ」って言ってたのに。

少し前に家具が入れられた部屋。買ったベッドに腰掛けながらフェイトは憤慨していた。

 

フェイトは自分で部屋を選んだ。

…1番狭くて、1番陽の当たらない部屋を。

フェイトの性格を考えれば、遠慮してこういう部屋を選ぶのは当然なのだが…

それを許さなかったのはハルトである。

 

「狭い。暗い」

 

次に選んだ部屋も…

 

「窓からの景色が悪い。海側にしろ」

 

また次に選べば…

 

「廊下の奥にもっと広い部屋があった。フェイトはそこでいいな」

 

 

…あれ?

自分で選べって…なんだったの?

 

全く自分の意思が反映されない事に、少しばかり涙がでてきた。

 

ぐすっ…いいんだ…どうせ私は満足に部屋も選べないダメな子なんだ…

 

先日買ったウサギのヌイグルミを抱いて、フェイトは夜まで自室でいじけていたらしい。

 

 

 

* * * *

 

 

 

「あれ?アルフ?」

 

部屋を出てリビングに行くと、ハラオウン家に残ると言っていたアルフが屋敷にいた。

 

「おっ、フェイト!」

 

「どうしたの?やっぱりここで暮らすことになったの?」

 

そうしてくれれば私としては嬉しいけど。

 

「いんや?まぁここにはちょくちょく遊びに来るけどね…そうじゃなくて、ハルトに呼ばれたんだ」

 

「父さんに?」

 

なんだろう?その割には父さんの姿は見えないし…

 

 

「リンディ達も来てるよ。なのはやはやて達もね。今は全員下のリビング」

 

しかし、この屋敷広いねー

アルフはフカフカのソファが気に入ったのか、両脚を投げ出してくつろいでいる。

 

二階建てのこの屋敷には、一階二階共に広いリビングがある。

 

二階のリビングで私と父さんは主に生活して、一階のリビングはお客様が来た時…まぁ、客間の役割と決めたんだ。

 

「みんないるの?」

 

「みんなで晩ご飯だってさ。…ハルト提案だって」

 

少し驚いた。父さんはそういう事しなさそうなのに…

 

「じゃあ、下に行こうか」

 

「はいよ」

 

「…あれ?アルフは何で上にいたの?」

 

「ん?フェイトの住む家がどんな所か気になるから探索中」

 

あ、そう。

 

このお屋敷広いしね。私だってまだお屋敷全部を見て回ってないし…

 

後でアルフと探索する約束をして、私達は一階のリビングに下りていった。

 

 

 

* * * *

 

 

 

「食べろ」

 

『──────────は?』

 

いや、多分今のがここにいる全員の心の声だったと思う。

ここにいるのはハラオウン一家になのは、そしてはやてと夜天の守護騎士。

 

だって、私達の前に並べられてるのは…

 

凄く豪華で、手の込んだ料理の数々。

お菓子作りをするぐらいだし、料理も得意なのかなぁーとは思ってたけど…

 

まさかここまでとは。

ハラオウン家では一階も料理してなかったし。

 

「全員の舌が日本人の舌だからな。調味料の加減で君達の舌に合うように調理した。……少し苦労したがな」

 

「え……と……普通の洋食じゃないんですか?」

 

なのはが思った疑問をぶつける。

 

「あぁ…大皿に乗っているのは主にフランスやイタリア料理だが、取り分けてあるのはハンガリー料理だ」

 

 

─────そこにいた全員が絶句した。

 

なんだか食卓が微妙な空気に包まれ始めた所で…

 

「食べろ」

 

再び、父さんの得意げな声が響いた。

 

 

 

* * * *

 

 

 

「美味しかったー!」

 

エイミィの言葉に全員が頷く。

父さんの料理は本当に美味しかった…

私的には、特にパプリカチキンが美味しかったと思う。

 

デーザトも美味い!

と向こうのテーブルからヴィータとリィンの嬉しそうな声が聞こえる。

 

「ハルトさんは、何処で料理の勉強をしたん?」

 

「ん。あぁ……私の師匠の奥方が教授して下さった。特にハンガリー料理を叩き込まれたな」

 

「はぁー…なんや、一家の食事を担う身としては悔しいなぁ……その人はハルトさんよりも料理上手なん?」

 

「私など奥様の足元にも及ばないさ。……ネオン様の料理は本当に美味だったからな」

 

これ以上の腕前か……

その人は一体どれ位上手なんだろう?これ以上となるとちょっと想像出来ない……

 

「師匠って何の師匠ですか?」

 

純粋な興味でクロノが訪ねる。

 

「全て。人としての在り方から武術、学問」

 

「父さんが言ってた、マスター・テスラっていう人?」

 

「そうだ。師匠(マスター)・ニコラ・テスラ。偉大な男だった。気高く尊い雷電の戦士だった」

 

なんとなく凄い人な気がする。

一度会ってみたいなぁ…と思ったけど、それは何十年前の人なんだろうかと思い立った。

もしかしたらもう既に亡くなってしまっているかも。

 

「…失礼ハルト殿。不躾な事を言っていいだろうか」

 

突然、シグナムが父さんに声をかけた。

 

「なんだろうか……騎士シグナム」

 

「……手合わせを願いたい」

 

そう言い放ったシグナムの瞳。

凄く鋭い瞳だった。

敵意ではない。

なんだか凄い高揚をしているような…

早い話が、ギラギラしている。

 

「断る」

 

だけど、父さんは即座に拒否した。

 

「……何故?」

 

「理由が無い」

 

「……確かに貴方には理由が無い。だが…私にはある。…貴方は、そう、強い」

 

「私が強いから、戦いたいと?」

 

「そうだ」

 

「……猛禽め」

 

言葉に反して、父さんは少し楽しそう。

うーん…私も父さんの実力は見たかったんだけどなぁ……

 

と、そこで…

 

(フェイトちゃん、フェイトちゃん)

 

はやてから念話が入った。

 

(なに?)

 

(フェイトちゃんは、ハルトさんの戦いぶりを見たない?)

 

(それは見たいけど…でも、父さんは断ってるし…)

 

(そこで!フェイトちゃんの出番なんよ!あのな…)

 

 

…………………

 

 

(これで、ハルトさんもきっと頷くと思うんよ)

 

(え…それだけ?何で?)

 

(細かい事はいいんよ!ほら!フェイトちゃん!やったれ!)

 

(はぁ…わかったよ…)

 

絶対ダメだよ…と思ったけど、まあやるしかない。上手くいったら父さんの戦いぶりも見られるし。

 

「あの…父さん」

 

「…ん?」

 

父さんがこっちを向く。えっ…と…確か…

 

「あのね…?」

 

「…私も、父さんのカッコいい姿が見たいなぁ…?」

 

 

* * * *

 

 

 

自分で提案しといて何やけど、フェイトちゃんのこれは威力が絶大やなぁ…

 

そう、フェイトがハルトにやったのは単純にして明解。

 

女の子だから出来る技…そう。

上目遣いである。

 

 

「あの…父さん。あのね…」

 

これは…想像以上の破壊力や。

横で見てる私がこれやよ?当人のハルトさんはどれだけ…

あ…ハルトさんがフェイトちゃんの事を凄い凝視しとる。

 

そこで……

 

「…私も、父さんのカッコいい姿が見たいなぁ…?」

 

コテン。

と、言葉と同時に首を傾げるフェイトちゃん。

…なんやこの可愛さ!あかん!

頭から鼻血出そう!!胸揉みたくなる!

 

これは流石のハルトさんも「明日にミッドの演習場でいいだろうか?シグナム殿」

 

…なんという掌返し。

この親バカ!ロリコン!

と言いたいとこやけど……あのフェイトちゃんを相手に首を横に振れる奴などおらんやろな…

 

クロノ君なんて、結構離れてるのに真っ赤になっとるし。

 

まぁ…少しやりすぎた感はあるけど…

 

……シグナムが嬉しそうやし、まぁいいか。

 

 

* * * *

 

 

 

そして、翌日。

 

ミッド演習場にて。

 

桃色の髪をした騎士と。

 

いつもの格好をした男が対立していた。

 

演習場の周りには、多くの観客がいる。

野次馬、ともいうけれど。

それはそうだ、シグナムは良い意味でも悪い意味でも管理局で注目される存在で、その実力は保障されている。

 

「…まずは非礼を。突然の手合わせをお詫びする」

 

「構わん」

 

「有難い。……では……夜天の守護騎士!烈火の将シグナム!参る!!」

 

「私の愛しき輝きにかけて。

我が毅然たる≪光≫が応えよう」

 

 

そう、呟く様に男は応え。

 

その眼前に烈火の騎士が躍りでる…!!

 

 

 

 

 

 

「提案しよう」

 

 

 

 

 

「───演舞の時間だ」

 

 

 

 

 

─────≪機械帯(マシンベルト)、召喚≫─────

 

そう、呟く声が辺りに響いた。

 




お読みいただきありがとうございます。
出ましたねロッテとアリア。いや、私がこの2人好きなんです。
完全にお爺さんのハルト。彼に主人公が務まるのでしょうか…

次こそ!次こそ遅い投稿になるのでっ!!

さて、次は戦闘ですね。不安です。
まぁ…実は次も完成しているのですが、これから私用で少しの間忙しくなるんですよね……
だから、ストックが無いと……不安。

そして私のM好きがバレる。

タイトルを少し変更しました。
元々私が考えていたこのSSのタイトル
「虹光のミッドチルダ
──What a beautiful nostalgia──」
から少し引用してます。

というのも「追憶編」という昔の話を書きたくて、題名にnostalgiaを入れたかった。
追憶編は一応

暗黒時代編 何千年前の話。まだ聖王家など無く、空が闇に包まれ青空を失った時代の話。完全にオリジナルで、リリなのはほぼ関係無いです。

ベルカ戦乱編 ベルカ戦乱の時の話。オリヴィエやクラウス、リッドやらダールグリュンなどが出てきます。

管理局編 ハルトが管理局にいた頃の話。プレシアがメインヒロインです。

この3つを考えています。全部やれるかは疑問ですが、一つ位やりたいですね。

≪ふるきもの≫
説明が難しい。
自然の顕現。
形が無く、人々から忘れ去られる運命にある者たち。
ハルトのように形がある者も稀にいる。
スチパンシリーズを通して出てくる単語です。
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