獅子劫さんとその連れのサーヴァントをキャスターのエレナによる古代魔術式結界で覆った廃墟に案内した。
道中懐疑的な眼で見られたけど、わざわざ三郎さんを霊体化させた上に
今更だけど三郎さんの宝具強えーわ、神性持ちか神性が付与されていない攻撃を完全に無効化するパワードスーツ。
弱体化させる急所とかが無くて、耐性外の攻撃を叩き込むしか攻略法が存在しないとかチートすぎる。
一定時間以上稼働させたら自我なくなるから数分しか使えないのが難点だけど、最悪令呪使ってテレポートからの強制解除で運用すればどうとでもなるし。
先ほどの"赤"のセイバーことモードレッドとの戦いだけど、実はあの賭けはガチで一か八かの賭けだったのである。
エクスカリバーとかアロンダイトとか絶対神性持ってるから宝具貫通してくるのは間違いなかった。
セイバーの真名がモードレッドなのはおおよそ合ってた。
というのもあの正体隠匿系の宝具からフランスの亜種で無双したランスロットかと思ったけど見た目が違う、戦い方が乱雑だったから除外して騎士としては未熟より、ブリテン末期に活躍・加入した円卓の騎士の誰かに絞られた。
次に絞れる候補は獅子劫さんの性格だ。
召喚に用いられる触媒、例えば円卓の破片やアルゴー号の残骸というように複数選択肢があった場合、召喚者の性格に近しいサーヴァントが召喚される。
あの獅子劫さんの荒っぽい性格上、青王は召喚されないだろうし、正統派な騎士は召喚されない、となれば召喚されたセイバーはアーサー王を裏切った叛逆の騎士モードレッドだろうと推察した。
ただそうなると懸念点が、モードレッドのクラレントが神性宿ってるか文献を調べても分からなかったのである。
見た目的には神性宿ってそうだけど、逸話的に違う可能性もあったのでここは強気に賭けに出ることにした。
前にどこかの誰かが「人生は冒険や!」なんて言ってたのを思い出したけど、誰だったっけ?
そんでもって賭けに勝った。
少なくとも神性は宝具使用時には付与されていないようだ。
令呪を構えていたとしてもアレは回避できようになかったから賭けに勝ってよかった。
「そんで、まず何を話せばいい?」
今はというと、廃墟の中で獅子劫さんと話し合ってる。
そう言えば、ペルセウスのマスターが俺の内弟子だったことを知って凄い目で見られたっけ。
後で弁明して何とかなったけど。
桜には茶を淹れてもらってるけど、この時間帯だとやっぱ温かい緑茶が美味いな。
「あーそれより先にこの聖杯大戦の本来の目的について説明しておきましょうか」
「本来の目的?」
「はい、一から説明するとまず━━」
◇
「なるほどな、通りでロッコの爺さんの態度がおかしかったワケだ」
ダーニックさんとの取り決め通りに、獅子劫さんにはすべて説明しておいた。
近くで聞いていたモードレッドも「マジかよ‥‥」と言葉を漏らすほどである。
今更だけどfateは女体化が流行ってるんかな?
なぜかモードレッドも女‥‥いや、殺意の篭った目で見ないでくれ。
「で、八枚舌のお眼鏡にかなったか?」
「聞きたいなら今すぐ使い魔越しで会話できますけど?」
「いいや、止めておこう。というか採点者はお前さんだろ?」
「ええ、まぁ…はい。俺としては獅子劫さんの人となりも知ってますので特に問題は無いですね。獅子劫さんの願いは例の呪いですよね?」
「まあな、そんなところだ。一応聞いておくが、今すぐにその呪いの解呪を大聖杯に願うことはできるか?」
「可能か不可能かで言うと可能ですね。そも第一次~第三次までの未使用のサーヴァントの魂があるのと"黒"のキャスターが魔術に詳しい人材なので、大雑把な過程でも解呪は叶いますね」
「マジか」
「マジですね」
大聖杯には第一次~第三次聖杯戦争のサーヴァントの総数21騎、ではなくなぜか2騎少ない19騎*1の魂しかなかった。
それがダーニックさんが大聖杯の動作確認ということで「プレッツェルが欲しい」という簡単で過程を入力していない願いを大聖杯に叶えてもらっているので残り18騎。
解呪であればただ単に「解呪してほしい」と願えば出来るので、必要なサーヴァントの魂の数は大きく見積もって4体かな。
ちなみに、"黒"のサーヴァントの情報を真名だけ開示しておいた。*2
召喚されたサーヴァントの半数がトップレベルの面々で二人が驚いていた。
というかこれでも負ける可能性があるんだよカルナとかまだオープンしてない"赤"のサーヴァントが強いだろうし。
「大体分かった、じゃあこっちの情報も話そう。まず"赤"のアサシンの真名がセミラミス」
「アッシリアの女帝の、こっちと同じ毒を扱うアサシンか」
「そんでそいつのマスターが教会の代行者であるシロウ・コトミネ、第3次時代の冬木の言峰教会の神父の養子だな」
「やっぱ代行者がいやがったか‥‥あれほど聖堂教会は参加させるなってダーニックさんから言われてたはずなんだけど(というか言峰家系の奴かよ‥‥‥)」
「それなんだが、聖堂教会からの圧力を受けての事だとロッコ爺さんが。違和感あると思ってたが、やっぱりか…」
「それとこれは俺の予想だが、他の時計塔の面々がその代行者に提供された幻覚剤か何かでほぼ間違いなく全滅しているな」
「‥‥‥‥‥‥は!?」
‥‥‥‥‥‥何で代行者がそんなムーブをするの!?
横から聞き耳立ててた三郎さんとペルセウス君も困惑してるしさぁ。
何もかもワンオペでやりたいタイプの人間か、いやそれなら相当狂ってる。
この展開意味不明だぞ。
"赤"の陣営が、それに代行者の名前が『シロウ・コトミネ』って明らかに初代の人物の名前を使ってるし、重要人物だろ。
何だこれ、いやホントに。
後でダーニックさんに報告するにしても胃の中の物をリバースしそうだなぁ‥‥‥。
獅子劫さんとはここで再度落ち合ってその後城塞に連れて行く約束だけしてその場を去ろうと‥‥あ、言い忘れてた。
「そうだ。こっちが考えてた策なんですが内容を言ってなかったので伝えておきます。その策は━━」
その策を聞いた時獅子劫さんは驚いた。
「━━マジか、いやそれは確かにできなくもないと思うが、結構危険な綱渡りしてるんじゃないか?」
「そうですね、ただ俺が研究してた手法とキャスターのバックアップありきなら何とか行けると思います。よかったら一緒にやります?」
「いや、ここは素直に勝ち逃げしたいからパス」(即答)
そんな会話を済ませて、俺と桜のライダー・アサシン主従は帰った。
ああ、俺が考えてる策はワンチャンルーラーに「ルール違反」判定される行為だ。
でもま向こうも多分ルール違反を犯してるし、今更ルールを守った所で全滅する可能性が高いからね。
◇
城塞に戻ると桜は自室に戻り、俺はダーニックさんとミーティングをし始めた。
なお、時刻は午前2時過ぎである。
「━━つまり、なぜか教会の代行者が居て、そいつが他のマスターを薬漬けして、ワンオペで不文律を破り暴走機関車の如く暴れている、と。どうしてこうなった‥‥‥」
「だからあれほど聖堂教会は既読スルーしろと言っていたんですがね。よりにもよってここまでトロール染みた行動をしてくるなんて‥‥‥」
これにはダーニックさんも頭をかきむしる程キリキリしていた。
彼のサーヴァントである景虎も「何やってんですかその人‥‥‥うさみんや晴信の所の軍師じゃあるまいし」と真顔になってた。
それはそう。引っ掛かる部分はあるが一代行者が戦国の軍師と同じレベルの動きは取れないだろう。
「獅子劫界離の方は平和的に解決しそうか?」
「ええ、明日にでもこちらに来てもらう予定です」
「なら大聖杯の準備をしておくべきか」
「それと、獅子劫さんの件が終わったら━━━━をしておきたいですね。万が一の時があるので」
「それはそうだな。以前話した案もそうだが、魔術協会側があの状態だとそれはやっておかねばならないな」
後これも話しておこう。
続けて俺は話した。
「次戦いが起こったらルーラーがやって来ると思うので、そこでルーラーと話をしたいです」
「理由は何だ?」
「こちらの目的と『ルールの確認』をしておきたいですし」
「それもそうだな」
さて会議が終わりようやく眠ることが出来た。
えーっと順番は変わるだろうけど、今は3時だから6時半に起きてすぐに廃墟で獅子劫さんと落ち合って、城塞で大聖杯を使用。
その次にキャスターのエレナとマスターじゃない魔術師を総動員して大聖杯を〇〇〇する。
そして、やって来るであろう襲撃に警戒しながらエレナに手伝ってもらってる策を早ければその日に行う。
まだ見つかってない主人公の捜索もやるとして、それでその後は‥‥‥
やることが…! やることが多い‥‥‥!!
今回のまとめ:
獅子GO「聖杯大戦に参加してたらいつのまにか大聖杯を使える権利を貰った。事実上勝ち逃げじゃないか、これ?」
転生相良君「なーんーでー代行者が大トロールかましてるねんーー!!!」
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転生相良君「(無理やりにでも原作通りの状況にしておきたいので)ルーラーと会って話します(というか主人公is何処!?)」
というワケでほぼほぼ勝ち逃げが確定した剣主従とやることが多くてパンクしかける転生相良君でした。私は(その物語の主人公が)ハッピーエンドを基本とした話しか書く才がないので‥‥‥。
サブちゃんがモーさんの宝具を防げた理由は「アーサー王を害したエピソードゆえに、モードレッドの手で発動されるこの剣は「聖剣」ではなく「魔剣」と化している。」(pixivより引用)とのことなので宝具発動時は神性が消えたことでサブちゃんの「神性のない攻撃を完全無効化できる宝具」で封殺できたからです。
ちなみに、まだまだ原作とは違う要素はあります。
前々回ぐらいに"赤"の陣営は変化なしと言いましたが、あくまで「入れ替えがない」だけですので展開を含めて変わってる点があります(ただあまり期待しないでください。私は読者の期待に応えられるほどの文才ではない三流の学生なので)。