パーフェクトゲームを目指すには!   作:メタ(ル)

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ゴリ押し





阿呆/月

戦いの場では壮絶な殺し合いが繰り広げられていた。

機敏に動くサーヴァントたちとそれに伴って倒木と地面の抉れが出来上がっている。

 

 

「セイッ!」

 

「ハァ!」

 

「ふっ!」

 

 

"赤"のライダーめがけて馬から降りて槍と自身の愛刀と思われる日本刀を振るう"黒"のランサー(ライダー)に二本の日本刀を振るう"黒"のバーサーカー(セイバー)

相対する"赤"のライダーは槍と腰に差していた剣を用いてどちらの得物もいなしながら攻撃をする。

一方的に不利な状況かと思われる"赤"のライダーだが、

 

 

「いや速いね!」

 

「速いですね」

 

「速さが取り柄なんでな!」

 

 

通常のサーヴァントたちの移動速度を稲妻と称するなら、この"赤"のライダーの移動速度は閃光に等しいだろう。

それは武器や手を振るう速度も同じだ。

その速さは"黒"のランサー(ライダー)と"黒"のバーサーカー(セイバー)が朧げな輪郭だけしか補足できない程である。

間違いなく生前の逸話になぞらえた宝具だろう。

 

 

「甘ぇ!」

 

「くっ‥‥!」

 

 

速さでその場の2体から猛攻をしのぎ切る中、"赤"のライダーは"黒"のランサー(ライダー)の手から槍と日本刀を同時に弾くことに成功させる。

どうやら幸運判定でクリティカルを出したようだ。

続けざまに"黒"のバーサーカー(セイバー)の大振りの攻撃を上手く躱す。

この瞬間ターゲットを"黒"のランサー(ライダー)に絞り込み、槍で突き刺しにかかる。

だがしかし‥‥‥

 

 

「危ね」

 

「まだ武器を持っていやがったか!」

 

 

思わず素が飛び出してしまった"黒"のランサー(ライダー)

ただ切り替えは早く、すぐに山鳥のような激しく華やかな波紋をした別の日本刀を握りしめ、剣を弾く。

それとほぼ同時に反対の左手には先端部が火が出ている薙刀が握られている。

 

 

「シュ!」

 

「フゥッ!」

 

 

ギリギリで宙ぞり変えることで成功した"赤"のライダー。

しかし、彼の頬に切り傷が出来ていた。

 

 

「その体制で避けれる?」

 

「おっとぉ!」

 

 

このチャンスを逃さまいと踏み込んだのは一瞬ひるんでいた"黒"のバーサーカー(セイバー)

日本刀を横にし、横一文字で"赤"のライダーに攻撃をけしかけた。

 

 

「普通なら回避できねぇが━━」

 

「今ので避けれるのかぁ」

 

「多対一には慣れてんだよ。姐さん!」

 

 

しかし、危うい状態にもかかわらず、体を左にずらすことで回避してみせた"赤"のライダー。

サーヴァントとはいえその動きは達人のそれだ。

一旦バックステップをとりながら、"赤"のライダーは"赤"のアーチャーの名を叫んだ。

 

 

「補足した。もらったぞ"黒"のセイバー」

 

「あちゃー、これは位置取りが最悪だね」

 

 

敵を補足した"赤"のアーチャーの狙いは"黒"のバーサーカー(セイバー)

位置関係的にも"赤"のアーチャーの狙撃が絶対に当たるという状況。

この好機で"赤"のアーチャーは矢を連続で放つ。

放たれた矢はそのまま"黒"のバーサーカー(セイバー)まで進んで行き━━

 

 

「ごめんお願い!」

 

「分かりました!」

 

 

ここでなぜか射線上に立った"黒"のランサー(ライダー)

一体何をするのかと思っていた矢先、異常事態が起こった。

何と命中すると思われた矢の全ての軌道が歪んであらぬ方向に飛んで行ったのだ。

 

 

「なっ!?バカな、まさか宝具か!?」

 

「鎧は胸に在り、まぁ概念防御のようなものと考えてもらえば良いと思いますよ」

 

 

どうやら"黒"のランサー(ライダー)には宝具かは不明だが、矢か飛び道具を無効化する概念防御のようなものが備わっている。

おそらく超至近距離での確実に当たるであろう射撃なら当たるかもしれないが、今そんな賭けをやれるだけの技量は"赤"のアーチャーにはない。

 

 

「場所は把握しました。これを」

 

「オーケー! 借りるよ!」

 

 

今の射撃でおおよその位置がバレた"赤"のアーチャー。

すぐさま木々に隠れたが、位置関係の都合上そこまで動けていない。

接近戦になることを考え、猫手を装備した。

対する"黒"のバーサーカー(セイバー)は"黒"のランサー(ライダー)から槍を借りると次の行動を開始した。

 

 

「こういう時は‥‥‥そーれ!」

 

「!?」

 

 

さすがに見つかるまでに数秒はかかるだろうからその隙に体制を立て直すことを考えていた"赤"のアーチャーであったがその目論見は潰えた。

まるで「森林破壊は楽しいzoy」のように"黒"のバーサーカー(セイバー)が木々を斬っては倒し、こちらを見つけると獲物を見つけた猪のように突撃してくる。

 

 

「見つけた!」

 

「チィ!」

 

 

しかも時々捉えることができない斬撃を放って来るので回避したとしても切り傷を負ってしまっている。

岩や木々が多数存在する森という自身の得意な地形にもかかわらず、"赤"のアーチャーは押されかけていた。

荒々しい斬撃ながらも木を切り割く威力と切り割かれた箇所、そして先ほどのように矢を一瞬で真っ二つに斬る技量━━

 

 

(すべて計算して斬っているというのか!?)

 

 

実を言うと武蔵の持つスキルはSamurai Remnant(オリジナル)とは違い、大きく変わっている。

例えばセイバーのクラスの名残で持っていた『騎乗(D)』がない代わりに元々所有していた『戦闘続行(EX)』が追加されていたり、盈月の儀では『盈月』という劣化した聖杯故弱体化が行われていたことで持ち込めなかった『天眼』と『無空』というスキルを冬木の大聖杯という完成度の高い聖杯故にこれを持ってこれてしまっている。

ランクはセイバー時と比べて(B)とバーサーカークラスでの召喚のため一段階低くなっているのだが‥‥‥

 

 

「ここだね」

 

「くっ‥‥‥! 何ていう技量だ!」

 

 

元が冠位英霊(グランドセイバー)の資格を持っている*1上位の英霊なのでそこまでランク低下による弱体化が意味をなしていない。

強いて言うなら、先ほど述べられたようにどちらも幸運判定が必要になるのだが、"黒"のマスターとサーヴァントは幸運判定を成功させやすい(ご都合主義)ので任意のタイミングで放つことができてしまっている。

 

 

これには"赤"のアーチャーは敵ながら賞賛してしまう。

こちらが有利な地形・状況にも関わらずじわじわとこちらを追い詰めていくほどの技量を持った彼女は一体どれほどの鍛錬をしてこれを身に着けたというのか。

同じ"赤"のサーヴァントであるカルナからその技量を事前に聞かされなければ間違いなく接近されて一瞬で勝負がついていただろう。

 

 

「助太刀だ姐さん!」

 

 

と、ここでバックステップを取りつつ体制を整え直し終えた"赤"のライダーが"黒"のバーサーカー(セイバー)に槍による刺突を仕掛ける。

 

 

「見えた!」

 

「これも防ぐかッ!」

 

 

不意打ちに近しい攻撃にもかかわらず"黒"のバーサーカー(セイバー)はその刺突を防いでみせた。

防ぐと同時に両者が激しい接近戦を展開した。

 

 

「フンッ!」

 

「そりゃッ!」

 

 

二本の槍と剣によるぶつかり合い。

この接近戦において最初は優位に立った"赤"のライダー。

しかし接近戦が激しくなるにつれ"黒"のバーサーカー(セイバー)が押し始める。

まるで見切ったかのように剣と槍をいなしていく"黒"のバーサーカー(セイバー)はついには、

 

 

「そこ!」

 

「もらったか!」

 

 

一瞬の隙を突いた斬撃が"赤"のライダーに喰らいついた。

しかし、浅い。深く斬られていない。

 

"赤"のアーチャーの方向に一先ずバックステップで下がった"赤"のライダー。

"赤"のライダーは冷静ながらに状況を判断した。

相手は間違いなく難敵だ。

ライダークラス故か宝具かそれレベルの武器を複数個持ってきている"黒"のランサー(ライダー)とセイバーで服装や感覚的にも神性スキルが持っていないのにもかかわらず宝具を貫通してくる"黒"のバーサーカー(セイバー)

 

 

改めて敵を補足した"赤"のライダーは‥‥‥

 

 

「素晴らしい! 素晴らしいぞ! "黒"のサーヴァント!!」

 

「!」

 

 

 

"赤"のライダーはなぜか不敵に笑って見せた。

「ああ何たる幸運か。自分と正面から殺り合える存在が現れようとは‥‥‥!」、と。

戦い方は全く違うが、間違いなく彼女たちも名を馳せた大英雄なのだろう。

 

 

「まさか一夜にして俺を傷つけることができる奴が3人*2も現れ━━「ほい」 ‥‥‥は?」

 

 

突如喋ってる途中に"黒"のランサー(ライダー)がいきなり武器を投擲してきたことには"赤"のライダーも思わず口をぽかんとしてしまった。

投擲されたのは青みがかかったシンプルな見た目の短刀。

こちらを狙って投擲しているのだろうが余程才能がないのか足元の(・・・)空を切る。

偶然なのか足元に投擲されようとしていたので、思わず踵の露出している脚を上げてしまった(・・・・・・・)

 

 

「いくら何でも宝具を持ち込みすぎだろ、"黒"のサーヴァントさんよ。ペンテシレイアを思い出させる容姿だったが‥‥‥東洋の英霊ってのは随分殺伐としてるんだな」

 

「否定はしませんよ、生前は状況が状況でしたので。使えるものは全て使うべきです‥‥‥よっと」

 

 

 

 

ドゴオオオオオオオォォンッ!!!!

 

 

 

生前の天敵を思い出していた"赤"のライダーだったが、相手が手段を選ばないタイプだったので戦い方をもう少しダーティーな方向に変えるべきだと考えていた矢先であった。

"黒"のランサー(ライダー)が急旋回するかのように右に体を動かし、"黒"のバーサーカー(セイバー)が下がったのと同時、その隙間を縫うように白い光が飛来して来た。

轟音と共に突如として戦場に飛来した白い光。

 

 

「なッ‥‥‥!!」

 

 

驚く2騎のサーヴァント。

この一撃は当たれば肉体を一瞬で塵に変えるだろう。

 

 

「ぐぅッ!」

 

「危ねぇッ!!」

 

 

 

しかし"赤"のライダーは強力な一撃が込められていたであろう一射を軽々と躱した。

"赤"のアーチャーも少し遅れて回避することに成功した。

伊達に聖杯大戦に呼ばれただけの実力はあると言えるだろう。

 

 

2騎の"赤"のサーヴァントは考える。

今の白い光のようなものは何だ?

間違いなく直撃すれば一撃で死ぬようなビームと差支えがないほどの光の矢。ここには居ない別の誰かからの射撃だ。

"黒"のアーチャーがこれをやったのだろうという推測はつくのだが、あれほどの威力の矢は見たことがない。

先ほど飛来してきた大矢はこちらを殺さんと地面を抉りながら飛来して来た。

威力はそこまでないが、これほどの距離と精密性を誇り、剛弓から飛ばされたであろうビーム級の一射‥‥‥宝具による射撃だとしたら相当な逸話の持ち主なのだろう。

 

 

 

それが相手の、"黒"のアーチャーによる狙撃だと判断する"赤"のサーヴァントたち。

今の一射である程度"黒"のアーチャーが居ると思われる箇所は特定している。

少なくとも1kmは離れているであろう場所からの狙撃。

大英雄でしか為せないであろう御業にこれにはまたも"赤"のライダーの口角が上がっていた。

しかしもうすぐ夜明けだ。

 

 

(そろそろ潮時か)

 

 

考えていた"赤"のライダーは周囲を見渡した。

周囲には10m離れた横に"赤"のアーチャー(姐さん)、目の前に狂気的にも思えるほどの笑みを浮かべている"黒"のランサー(ライダー)と剣を構えている"黒"のバーサーカー(セイバー)

先ほどの一射と同じ白い大矢があちにも飛来しているようだが躱されていた。

それに遠目だが"黒"アーチャーらしき人影か見える。ヘラクレスと競い合えるほどの巨体が見えた。

何の変哲もないただの戦いの空間。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(‥‥‥何だ、この違和感?)

 

 

 

どことなく違和感を覚える"赤"のライダーことアキレウス。

それはなぜか時が止まったかのようにこちらに攻撃をしてこなくなった"黒"のサーヴァントたちによるものだろう。

その直感はトロイアの戦士としての本来のスキルとはまた別のものだろう。

万が一のためにすぐさま宝具である疾風怒濤の不死戦車(トロイアス・トラゴーイディア)を用いてこと場から退却しようと口笛を吹こうとした。

 

 

 

 

 

騎英の手綱(ベルレフォーン)!!」

 

「何ッ!?」

 

 

アキレウスは後ろを振り返った。

そこには神々しい幻想種(ペガサス)に騎乗した大英雄(ペルセウス)の姿がそこにあった。

恐らくは宝具の真名解放で移動速度を上げたペガサスでこちらに飛んできたのだろう。

 

 

「解除!」

 

 

ペガサスから降りたペルセウスはそのまま落下の勢いを付けてこちらに向かって不死殺しの鎌(ハルペー)で斬ろうとしていている。

あの宝具は恐らくは自身の宝具を貫通する。

アキレウスは再びトネリコの槍を構えた。

 

 

「受けて立とうじゃねぇか! ペルセウス‥‥‥」

 

 

 

「いや!"黒"のライダーーッ!!」

 

 

ここでペルセウスが自身と同じライダークラスだったことに気が付いたのだろう。

となると今後ろにいる彼女はライダーではない別のクラス。ランサーはウラドⅢ世と聞かれているから違うとすると、可能性が高いのはバーサーカーか!

狂化ランクが低いバーサーカーだからこそあのような戦い方を取れるのだろう。

 

 

「お前が後ろから狙ってんのは分かってんだよ! "黒"のバーサーカー!!」

 

 

「グッ‥‥‥‥‥‥?」

 

 

"黒"のランサー(ライダー)は困惑した。

なぜ自身をバーサーカーと呼称したのだろうか。

バーサーカーなら隣にいるではないか。まぁ今は大きくバックステップしているので隣には居ないのだが。

ランサーかライダーならまだ分かるが、バーサーカー呼ばわりされたことに思わずぽかんとしてしまう。

しかし戦闘センスは健在のようですぐさま"黒"のランサー(ライダー)もバックステップで剣の横薙ぎを回避する。

 

 

「これでイーブンの戦いをやって‥‥‥‥‥‥(マズいこの方向は‥‥‥!!)」

 

 

戦闘の最中アキレウスは気が付いてしまった。

 

まるで試し撃ちかのように放たれていた大矢、突如上から飛来して来たペルセウス、背後から不意打ちをしてこようとした推定"黒"のバーサーカー、なぜか大きく下がった"黒"のバーサーカー(セイバー)

これすべてが自分を狙うためだけに計算していたこととしたら‥‥‥!

今の自身の体制と弱点()が見える方向。そしてその先に位置する者。

 

アキレウスは回避しようとした。

しかし、それは遅すぎた。

 

 

「もう一度だ! 騎英の手綱(ベルレフォーン)!!」

 

 

ペルセウスがまたも宝具を使用した。

そして一気に上昇した。

やはりこれが狙いだったか。

 

 

「今すぐその場から離れろ!! 姐さんッ!!」

 

「!!」

 

 

アキレウスは魂の叫びでアタランテに指示を出す。

下手をすれば自分だけじゃなくて"赤"のアーチャーもやられる。

これを聞いた"赤"のアーチャー━━アタランテは思考するよりも先に体を動かした。

そしてその場から離れるように退却していった。

 

 

 

ドゴオオオオオオオォォンッ!!!!

 

 

 

 

瞬間辺り一面が朱い光に包まれた。

アキレウスが危惧していた方向から直径3m以上の朱い光がこちらへと到来してきたのだ。

その光は木々を次々と消し炭にし、地面を抉り、こちらの体全体を狙うようにやって来た。

これが本命であり、本気の一撃。

回避不能、どの方向へ今すぐよけようとしても絶対に踵に当たる。

 

 

 

 

「ぐおおおおおおおっ!」

 

 

 

アキレウスは朱い光に包まれると同時に、強烈な痛みに襲われた。

踵を傷つけられてしまったのだ。

いや、射抜かれたというよりも消し炭にされた方が正確なのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

光が消えるとそこにはアキレウスが膝をついていた。

この光は神性はなかった、故にこの一撃で死ぬことはなかったのだろう。

しかしあの一撃を受けた代償はでかかった。

今のアキレウスは両足が消し飛んだことで動けない状態。

つまりは無防備に近しい。

 

 

「我が敷くは不敗の戦陣!」

 

 

こんな絶好の隙を"黒"の陣営が逃すはずはなかった。

令呪による瞬間移動で正面に飛んで来た"黒"のバーサーカー‥‥‥いや、一角獣に乗っているが"黒"のランサーだなあれは。

恨むぜ、アサシンのマスターさんよ。情報間違ってるじゃねぇか。

 

 

「駆けよ、放生月毛!毘沙門天の加護ぞ在り!」

 

 

目の前の"黒"のランサーが8体に分身した。

日本の忍術?そんなものじゃない。生前の逸話が昇華されたタイプの宝具。

「毘沙門天」‥‥‥大聖杯からの知識で該当者一人。

成程、日本で軍神と称えられた武将(戦士)か。

 

後方からは同じような一角獣(ペガサス)に騎乗したペルセウス(ギリシャの誰もが憧れた者)が向かってきている。

前後からの攻撃、蒼天囲みし小世界(アキレウス・コスモス)の真名解放は‥‥‥魔力が足りねぇ。使い時を見誤ったな。

一撃を凌ぐぐらいしかできない。

"黒"のセイバーは‥‥‥居ない。恐らくこの2騎で倒せるのが分かり切ってるから、魔力の消費を抑えるために引っ込めたのだろう。

 

 

毘天八相車懸りの陣(びてんはっそうくるまがかりのじん)!!」

 

「蹴散らせ━━英雄の手綱(ベルレフォーン)!!」

 

 

前後からの真名解放。

ここで己の死期が近しいことを悟ったアキレウス。

 

 

今ある全ての魔力を取り出した槍と剣と大盾に回す。

全て防いでやりゃさらに情報を引き抜ける上、何の成果もないまま死ぬことはねぇ。

いや、"黒"のランサーの真名を特定した時点で一応"赤"としての役割は最低限果たしたか。

なら、ここは素直に全て受け止める‥‥‥ワケがねぇ、防いでやるよ!

 

 

 

一合目、槍を槍で弾く。

 

二合目、槍で弾くが、それと同時に槍を弾き落される。

 

三合目、盾で弾く。

 

四合目、盾を投擲し武器を弾き落す。

 

五合目、剣を互いにぶつけ合う。

 

六合目、互いに剣を弾き落す。

 

七合目、何とか体を捩じることで回避。*3

 

そして最後、八合目。

身を動かした直後の上に宝具ももうない。

加えて背後からペガサスに騎乗するペルセウスがこの合目に合わせにきていた。

防ぎようがない。

 

迫りくる前後からの一撃はアキレウスが回避することは無かった。

槍とショーテルによって霊核を破壊されたアキレウスはその場に倒れ込んだ。

 

 

「完敗、だな‥‥‥」

 

 

ヘクトールのおっさんのような頭脳とは違った、実力で負けたのは初めてだろう。

こちらに近づいてくるのは"黒"のランサー(長尾景虎)

こっちがお前の情報を姐さん経由で"赤"の陣営にばらしたという事にはまだ気が付いていないだろう。 ‥‥‥いや、気づいているか近寄って来たか。

寄って来た"黒"のランサー(長尾景虎)アキレウス()に対して賞賛を口にするのかと思っていたが、

 

 

一騎打ちでもない戦の最中に真名の大ヒントを喋る阿呆(バカ)で助かりました━━"赤"のライダー‥‥いえ、アキレウス

 

 

意外にも向こうは冷たかった。

戦が終わると熱が冷めやすいのか‥‥‥。

 

 

「ああ、確かに…俺は、阿呆か‥‥‥。でもな━━」

 

 

 

 

潔く負けて満足だわ

 

 

 

"実況中継は終わりだ‥‥‥情報は伝えろよ姐さん"

 

 

それだけを言い残すと、アキレウスは消滅した。

辺りには焼け焦げた地面と静寂しかなかった。

 

 

 

 

*1
一部語弊有。本来の冠位ではないが、本来の冠位の資格はあると思われる

*2
ペルセウスも神性スキルを持ってることに薄々気づいてる

*3
なお、これらは足が消し飛んでいる状態である




今回のまとめ:


沖田さん「ちょ…それ沖田さんのtype Redlineでの台詞のパク━━」

お虎ちゃん「オマージュですよ、"オマージュ"。台詞も微妙に違いますし」


~~~


俊足「え? 俺の出番もう終わり?」

お虎ちゃん「はい」

プロトライダー「終わりだね」(現在キルレ2)

俊足「‥‥‥。」



というワケでアキレウスが退場しました。
ちなみにコレ明日別視点のシーンを投稿する予定ですが、先に言っておくとアキレウスはほぼほぼ詰んでました。それとあそこでアキレウスがアタランテに指示を出していなければ3回戦目にて"赤"のサーヴァントが3騎脱落するという異常事態が発生してました。ペルセウスの情報だけを持って帰れば退場しなかったんですがねぇ‥‥‥。



"黒"のバーサーカー:

真名…宮本武蔵

保有スキル:

・対魔力(C)
・狂化(EX)
・戦闘続行(EX)
・天眼(B)
・無空(B)

武蔵ちゃん(サムレムVer)も盈月ではなく正常な大聖杯で召喚されているので魔改造されてます。


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