パーフェクトゲームを目指すには!   作:メタ(ル)

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Ⅱ 状況把握

「……一旦整理しよう」

 

 

 

まず、俺の外見と職業が変わっている件についてだ。

これはどうやら、“シンクロニシティ”だの“位相衝突”だのを防ぐための処置らしい。

別世界に同一存在が存在した場合、世界側が矛盾を嫌う。

その結果、この世界の《相良豹馬》という人間に、俺という異物を上から被せる形で調整しているのだとか。

 

要するに『中身転生者(オレ)というテクスチャを、この世界の相良豹馬に貼り付けている』、そんな感じらしい。

そのため、本来の相良豹馬は現在スリープ状態。

俺という中身がこの肉体を離れれば、記憶も状態も全て巻き戻り、何事もなかったように元通りになるとのこと。

 

‥‥‥便利なのか怖いのか分からんが、少なくとも、変に罪悪感を抱く必要はないらしい。

 

 

 

そして、結論から言えば、服装がこんなチャラくなった最大の原因はこの世界の相良豹馬側にある。

向こうの存在情報に俺が引っ張られた結果、こうして上書き状態になったわけだ。

 

 

 

「‥‥‥にしても」

 

 

 

本来の俺、魔術師兼ホストだったのか。

恐らく相良豹馬という存在は、どの世界線でも職業傾向がある程度固定されている。

もちろん転生者とかいう例外を除けばだが。

 

 

 

「ホストねぇ‥‥‥」

 

 

 

鏡を見る。

 

 

 

金メッシュ。

派手なスーツ。

妙に整った顔面。

あと何か無駄に色気がある。

 

 

 

「俺がホストやってた可能性‥‥‥うーん‥‥ないな」

 

 

 

喋る時は喋る陰キャだったし。

酒もワインもそこまで好きじゃない。

そもそも、ああいう夜職系の空気が若干苦手。

 

 

「ホストの方には適当に“有給取る”って伝えといたけど‥‥‥髪を染め直して服買い直すだけで十万飛ぶとは思わなかった」

 

 

財布が軽くなった。

だが、黒髪に戻した今の姿の方が圧倒的に落ち着く。

そう考えれば必要経費だろう。

幸い、この世界の相良豹馬はそこそこポピュラーなホストだったらしく、金回りはかなり良かった。

そういえば、本来は新宿勤務だったらしい。

では何故そんな男が冬木という九州の地方都市にいたのか。

 

答えは単純、今度は俺の座標が、相良豹馬という存在を引っ張ったからだとか。

 

 

 

「次。拠点について」

 

 

 

現在拠点にしているのは、東側の双子館。

理由は単純、ここ以外、条件を満たす場所がなかったからである。

 

まず前提として、俺は冬木の地理にそこまで詳しくない。

知っているのも、

 

・柳洞寺

・双子館

・公民館

・アインツベルンの森

 

など、そこそこ有名なスポットぐらいだ。

その中から拠点候補を絞るとなると、色々考えさせられる。

 

 

まず、西側双子館。

 

論外。

遠坂家との距離が近すぎる。

 

 

 

アインツベルンの森。

 

もっと論外。

ヘラクレス付きイリヤがいる時点で拠点にしづらいし、向こうにとって有利すぎる地形である。

 

 

 

柳洞寺。

 

既にキャスター陣営の縄張り。

 

 

 

残る候補は公民館と東館なのだが、公民館は一般人の出入りが多い。

神秘秘匿的にも、戦闘面でも危険すぎる。

その結果、消去法で残ったのが、ここ双子館の東館である。

 

 

 

双子館。

第三次聖杯戦争当時、エーデルフェルト家の双子が拠点用にわざわざ大金を投じて建築させた館。

 

 

 

「エーデルフェルトの双子なぁ‥‥‥」

 

 

 

ダーニックさんから昔話として聞いていたが、あんな裏技使われたらなぁ。

召喚したサーヴァントはセイバー、しかも知名度補正込みの高位英霊だとか。

それをあの双子は奇想天外なアイデアと組み合わせることで、同一英霊を反転霊基でもう一騎召喚とかいう無法をやったそうだ。

結果、セイバーが2騎いる意味不明な陣営が誕生。

 

分かりやすく言えば、沖田総司と沖田オルタを同時召喚したようなものだ。

そりゃ他陣営も焦る。

「アインツベルンを除く全陣営、一時共闘」というレイド戦が発生するぐらいには。

それによって、エーデルフェルト陣営は速攻で討伐されたらしい。

 

 

 

「いや、転生者でもないんだよな‥‥‥?」

 

 

 

俺でも冬木でそんな無法はしないぞ。

とはいえ、それに対して即座に共同戦線を組める他陣営も大概だと思う。

 

 

なお現在の双子館は、魔術協会所有。

半年に一度、管理担当が掃除に来るだけの実質放置屋敷である。

しかも魔術師用の裏ルートを使えば、協会所属魔術師向け宿泊施設として利用可能だったりする。

まぁ、そのせいで時計塔側に痕跡残してそうなんだけど、今更か。

 

 

「最後に各サーヴァントの配置」

 

 

ロビンと三郎さんは、他サーヴァントの情報収集を目的とした斥候任務へ。

メタンヌと謙信ちゃんはルーラー霊基の特性上、聖杯戦争が正式に始動するまでは常時霊体化による完全潜伏とする。

また一部の奴らも同じく潜伏させる。

ギルガメッシュの千里眼、あるいはそれに類する探知系宝具で露見する可能性も考えられるが、その点については対策済みだ。

聖杯大戦時、メタンヌは抑止力すら半ば無視して大量の宝具を持ち込んでおり、その中に“千里眼・直感・未来視などの類推スキルを封殺する対偵察用宝具”が混ざっていたらしい。*1

それを今回の隠蔽運用に転用している。

 

残りは基本的に偵察兼自由行動という名目で“観光気分の散策”に出している。

とはいえ完全に放任するわけにもいかなく、

 

 

「マスターかサーヴァントを見かけたら即念話。格上なら霊体化して即撤退。必要ならメタンヌ経由で令呪使用。特に“目の死んだ神父”と“金髪赤目の金ぴか”、この二人は問答無用で回避!」

 

『‥‥‥。』

 

 

「返事は?」

 

『はい!』

 

 

一応ルールは通した。

こいつらが俺の「神父と金ぴか」という、本来知り得ない情報を自然に受け入れていることについてだが、これはおそらく、メタンヌ経由で俺が“転生者であること”か“未来視に近い情報取得手段がある”と共有されているのだろう。

神代の感覚なら、転生自体は珍しい話でもないらしい。そういう意味では驚かれていないのも納得ではある。

 

 

「なァマスター。金ぴかってのはまさか‥‥‥」

 

ギルガメッシュ(英雄王)

 

 

「やっぱりかァ‥‥‥」

 

「うげぇ、あの王様いるのかよ‥‥‥」

 

「あの金色の王、武器をポンポン投げてきますからねえ。知名度補正込みのノッブが負けるぐらいですし」

 

「終末剣エンキに、奉る王律の鍵(バヴ=イル)‥‥‥トラウマが‥‥‥」

 

 

 

(何か謙信ちゃんが物騒な単語を混ぜてた気がするし、ペルセウスも知らない宝具名を出してたな……)

 

 

 

終末剣エンキはノアの大洪水の原型で、一都市規模を水没させる級の概念兵器。

 

奉る王律の鍵(バヴ=イル)は『王の財宝』の原型とも言える簡易版ギルガメッシュの宝物庫。

 

 

何ぞそれ。

聞いたことないぞそんな宝具。

いやだけど‥‥‥。

 

 

(ギルガメッシュだし、知らん宝具が増えててもおかしくはないか)

 

 

妙に納得できてしまうのが一番タチが悪い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、それから数日が経ち情報が集まってきた。

 

まず初めに今は7騎全て召喚されていないため聖杯戦争が開催されていない。

召喚されているのは時系列が曖昧だが順番に、

 

バーサーカー

キャスター

ランサー

ライダー

 

 

計4騎。

残りがセイバーとアーチャーと"アサシン"。

原作をうろ覚えだったがこの後アサシンが召喚されて、本編開始時点がアーチャー召喚でそこから2日以内にセイバーが召喚されることで本格的にスタートしたはずだ。

 

 

「となれば期間に余裕が少しあるな」

 

 

参加しているマスターとサーヴァントの写真と各々の資料に目をやる。

 

バーサーカー:ヘラクレス

能力:応用の利く射殺す百頭(ナインライブズ)高いステータスと十二の試練(ゴッド・ハンド)による蘇生能力

弱点:ヒュドラ毒(調達不可)

 

マスター:イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

 

・アインツベルン陣営

・ホムンクルス

・聖杯の担い手

 

 

備考:最悪神明裁決でヘラクレスは自害可能

 

 

キャスター:メディア

能力:神代のバケモノ魔術を全て使える,破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)による強制契約解除

弱点:純粋な近距離戦

 

マスター:アトラム・ガリアスタ→葛木宗一郎

 

 

アトラム・ガリアスタについて

・魔術協会の新参

・俺の世界では中東の亜種で召喚した狂信者のハサンと呼ばれる個体に殺害された

・ここでも既に死亡している

 

葛木宗一郎について

・穂群原学園教員

・恐らく元暗殺者と思われる

・尾行の際に気づかれた可能性ありbyロビン

 

備考:アサシンはまだ召喚されていない

 

 

ランサー:クー・フーリン

能力:死棘の槍(ゲイ・ボルク)を連続で放てる、矢避けの加護による遠距離攻撃への耐性、魔力効率がよい

弱点:食事に誘う、マーボー

 

マスター:バゼット・フラガ・マクレミッツ→言峰綺礼

 

 

バゼット・フラガ・マクレミッツについて

・封印指定執行者

・フラガラックの使い手

・現在安否不明のため恐らく死亡(?)

 

言峰綺礼について

・聖堂協会の神父、今回の監督役

・第四次のアサシンのマスター

・八極拳の使い手

・黒幕的存在

 

備考:ランサーはmadの知識から考えるに令呪1画で自害可能。言峰綺礼は殺すことを視野に入れるべし

 

 

ライダー:メデューサ

能力:鎖で繋がれた2丁の短剣、トリッキータイプの近接格闘術、石化の魔眼、結界系の宝具と騎英の手綱(ベルレフォーン)

弱点:ペルセウス(と彼の持つ宝具)

 

マスター:間桐桜

 

・別世界の桜

・間桐の「吸収」と「虚数」を組み合わせたことで触れたら一発アウトの理不尽極まりない影を生成可能

・別世界のほぼ別人に近い存在だが余裕があれば少し手を差し伸べる

 

備考:現在のマスターは偽臣の書により間桐慎二になってると思われる。

 

‥‥‥また、彼女と戦わないといけないのか。byペルセウス

 

 

とまぁこんな資料の数々だが所々前世の知識を掻っ穿った憶測混じりの情報が含まれている。

こうなることならfateをちゃんと覚えておくべきだった。

真名と宝具に関してはルーラー2騎に真名看破してもらっているのでここは正確だ。

ちなみに、セイバーとアーチャーに関する資料がないのはまだ召喚されていないからというのと下手に主人公陣営に勘付かれるのを防ぐために調べていない。

特に遠坂凛、彼女に勘付かれると指標にしてたアーチャーの召喚がズレると同時に他のイベントが軒並みズレるからである。

後は下準備(・・・)も含めて人員が割けなかった。

 

 

「さてと‥‥‥これからどうするか。謙信、ちょっといいか?」

 

「はい、なんでしょうマスター?」

 

「今後予想される各マスターの陣営として仮称にはなるが、剣弓の遠坂陣営、槍弓(金ぴか)の言峰陣営、術殺の葛木陣営の2騎タッグの陣営が3つとヘラクレスを連れたアインツベルン陣営にワンチャンアサシンを呼んでくる騎陣営の2つ。計5つの陣営が今回の障害になるんだが、お前ならどう動く?」

 

「そうですね‥‥‥やはり同盟を交わしますかね。状況次第ですがこの全陣営が共闘してきたら本気のメタトロン殿と協力したとしても、ひとたまりもないので」

 

「やはりか」

 

 

この手の先を読む能力は戦国大名やってた謙信に意見を貰うのが適切である。

「他の陣営との同盟」、これは俺も考えはしてた。

(対策済みだが)言峰陣営が邪魔者判定して他の陣営が共闘するように仕向け、こちらを叩き潰す可能性があるからである。

 

どこの陣営と組むか?

 

まず言峰陣営は絶対ダメだ。

メタンヌを引き合いに出せば言峰は何とかなるかもだが神嫌いのギルガメッシュが邪魔すぎる。

それにこちらの目的が聖杯の正常化か転移の使用に対しあいつらは人類の裁定だのこの世全ての悪の容認という利害関係が一致しない。

 

騎陣営こと間桐陣営もダメだ。

いや、臓硯さえ始末できれば共闘を申し込めるか。

ただペルセウスとメデューサの相性が悪すぎるから無理だな。

 

 

と、なればだ。

俺たちが同盟を組むべき陣営は‥‥‥

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

「相良、例の同盟だが、使い魔で打診を掛けてみたところ、此度「話を聞きたい」との返事を頂いた。本日正午の━━━━だ」

 

「了解。三郎さんはしばらく霊体化しておいて。三郎さん含めて数名でそこへ伺う」

 

「承知」

 

 

 

 

 

俺が同盟を組む相手は‥‥‥

 

 

 

 

 

 

 

*1
公式設定でも所持宝具が無限に近い以上、この程度は誤差扱い




全員のギルに対する認識

→聖杯戦争の記憶は保持してないはずなのに、「金ぴか=ヤバい奴」という記憶がなぜかある。(なお、ルーラーはがっつり覚えてる)

現状の転生相良君はsn世界の(アポ原作に近い)相良の要素に今の自分の要素が合体した結果、ホストの装いで令呪と拳銃を所持しています。

ちなみに、既に気づいている人もいるかもですが、原作と違う点が出始めてます。
更に次回の話以降にも原作的にもfateの設定的にもおかしい点が出てくるので感想で指摘してみるのもアリです。
後これは余談ですが、最初に書き始めてた時はガチでstay night未履修でした。
今はdeen版と劇場版及びアニメ版UBWで履修しましたのでなるべく矛盾は生じないようにしています。
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