ルーラーのサーヴァントは現界を果たした。
本来であればかの救国の聖女ジャンヌ・ダルクが現界するはずだった聖杯大戦。
そう本来であれば‥‥‥
「場所は‥‥‥ルーマニアですか。となると召喚されている可能性が高いのはヴラドⅢ世でしょうか」
しかし、ジャンヌ・ダルクが現界することは無かった。
というのも現在彼女は想い人であるジークなる人物の下━━世界の裏側へ行くために英霊の座からブランチマイニングをしているのである。
別にその最中に呼び出すことも可能だったのだがここでイレギュラーが発生してしまう。
「総数は14騎、トゥリファス側に居る中で2体、城塞側に居る中で
つまるところ、本来とは違った状況になったことによる影響、所謂バタフライエフェクトというものだ。
汚染された聖杯、そもそも存在しない聖杯、動く聖杯と数々の聖杯があるのだが、今回は汚染されていないが聖杯が日本要素をインストールし、抑止力が
これには抑止力も
あの世界は色々な因果が重なった結果、なぜか剪定事象から外され存続してしまっている世界なのだから。
ここにルーラーを召喚するのは当然のことなのだが‥‥‥召喚されたサーヴァントと相対的に見るとジャンヌ・ダルクでは実力が不足している。
そのため抑止力は深く考えた。
抑止の守護者を出す?
いやそれは難しい。
そもあの世界は
抑止するモノが何もないのだ。
ルーラーを変える?
これが一番の最適解だろう。
下手に抑止の守護者を出撃させるよりかはこの方がルールに則っていて良いだろう。
ならば誰を選ぶか?
天草四郎はその世界にいるため動かせない。
聖マルタはビーチでのんびりしているためパス。
卑弥呼と壱与は‥‥‥ぐだぐだしそうなので除外。
疑似サーヴァントのルーラーはそもそも動かせない。
仕方ない、ここはカール大帝かギルガメッシュ王に━━
ギル
『我strange fake特異点の準備で忙しい』
カール
『
抑止君
『;;』
抑止君は泣いた。
しかし、抑止君は幸運に恵まれていた。
???
『今手が空いているのでよければ行きましょうか?』
抑止君
『マジで!?』
抑止
特殊なサーヴァントではあるが抑止力が後押しすればどうにでも現界させられる。
能力も各方面からお墨付きを貰っているので、この神霊をルーラーとして向かわせることとなった。
「━━という召喚のされかたをしましたが、随分と面倒なことになってますね」
過去回想を終えたルーラーのサーヴァントはトゥリファスの郊外を歩いていた。
以外にも本格的な聖杯戦争に参加するのは初めてだったので内心では生で見る景色に興味津々であった。
「兎も角此度の聖杯大戦は静観のスタンスを取り、裁定するかは後々決めましょう」
今後の方針を固めたルーラーのサーヴァント。
見た目は美しき少女ながらもどこか厳正さを感じさせている。
「‥‥‥ん?」
ふと風が不自然に止まった。
場所は国道沿い、時は夜である。
「姿を現してください、"赤"のサーヴァントよ」
ルーラーのサーヴァントはそう声をかけた。
ルーラーというクラス上、他のサーヴァントはこの呼びかけに絶対に応えなければならない。
その呼びかけに応じるかのようにして、それは現れた。
「
「そうだ。そして、オレが此処にいること自体が明確な宣戦布告と考えるがいい━━
ルーラーのサーヴァント、真名メタトロン・ジャンヌ。
本来召喚されることがありえないとされる天使の英霊は槍の英霊を裁定せんと眼を見るのだった。
少女、〇〇 〇は追憶する。
元々自分は"今現在は近畿地方にある"家の次女として生まれた。
魔術師の家系の血筋を色濃く受けていたのもあって、極めて高い魔術の素養を持っていた。
「架空元素・虚数」という極めて稀有な属性であり、今の師匠が言うには経歴の詐称や魔術属性の偽装を行ってなければホルマリン漬けの標本、要は封印指定に近しいことにされていたとか。
しかし、父親が自身のことを次女という観点でしか見ていない上、「魔術属性が不明だ」とか「扱いきれない」とか何とかぼやいていた結果、昔から付き合いがあった相良家に養子に‥‥‥ではなく内弟子として出されることになった。
元々養子として出される予定ではあったのだが、師匠が「姉妹間での籍は残しておくべきだ」と進言したから結果的に内弟子になったらしい。
まぁ、そのおかげで週5で姉さんと制限なく会っているので進言してくれた師匠には感謝しかない。
相良家の現当主の豹馬さん…師匠の下での生活は特に不便なところは一切なく、悠々自適に魔術を極めることになった。
効率のいい魔術の行使の仕方、格闘術、処世術などを習ってどんどん才能を伸ばすこととなった。
それと師匠が海外に出張することがあるのでそれにつき合うこともしばしば。一番多いのはロンドンですね。
中でも聖杯戦争という昔の偉人たちが争う儀式についての話を聞くことが多かった。
聖杯戦争の知識について聞かされること自体嫌ではないし、面白い話なので興味津々に聞いていた。
あまり言うのも申し訳ないのだが、かつて住んでた家庭よりも快適に過ごせている節がある。
そんな中また師匠が海外に行くこととなった。
場所はルーマニアのトゥリファス。
何と仕事内容はその聖杯戦争に参加するというものだそうだ。
話を聞いた感じだと元々自身の家系が他の家系と扱っていた大聖杯を用いるとか。
以前魔術師関連のことで世話になったユグドミレニアという家系の恩を返すためだそうだが、当の師匠はやはりと言っていいのか乗り気ではなかった。
聖杯戦争で普通に死人が出るのはほぼあたり前なので、そういうことに参加はしたくないタチだったのはよく理解していた。
ですが途中から覚悟の篭った真剣な表情にはなってましたね。
心配していないかですか?
ああ、特に心配はしていないです(即答)
師匠は生き残ることに特化した人なので。
この前も死徒の討伐チームとして時計塔の依頼された時も五体満足のかすり傷程度で帰ってきましたし、そういうことが何度もあったので死ぬことはほとんどあり得ないかと思います。
ただ抜かりないところはあるのか、よく遺書を渡してきてくるので、それが無駄に終わり、ゴミ箱に捨てるという繰り返しが起こったりしています。
というわけで今回も家の留守番をして、数週間家が空くのでこの前転校してきた1個上の赤毛の先輩を家に誘うか、家に通おうかと思ってた矢先師匠から電話が掛かってきました。
『あーマジでゴメン何だけど、ちょっとルーマニアに来て仕事手伝ってくれ』
「はい?」
内容まさかのルーマニアに来て仕事の手伝いをしてほしいというものでした。
前も似たようなことがありましたが今回は聖杯戦争という大仕事。
一体どうしたのかと問うと、すぐに返事が返ってきました。
『要件その1、参加者の1人から頼み事でこっちにあるサーヴァントの触媒を求められてね、それを持ってきてほしい』
「サーヴァントの触媒‥‥‥あ、もしかして本棚に置いてある初版本ですか?」
『あーそれ。本当だったら日本に取りに戻ろうかと考えたけど、余計な出費が出るし。それに次の要件と合わせて好都合だったし』
「はぁ…成程です。それで次の要件は?」
『要件その2、同陣営の参加者の1人の代打として内弟子の君に聖杯戦争のマスターとして出てほしい』
「‥‥‥え?」
拝啓お父様、
もしかしたら私は命を張ることになるかもです。
聖杯戦争という戦いで。
『マジでゴメン。これに関してはダーニックさんすら予想外の出来事だったし…一応安全な立ち位置で参加できるように根回しはしたから、お願い』
「‥‥‥分りました。というか拒否権無いですよね?仲がいいのお父様か次点であの時計塔の先生だけですし」
『まぁ、そうだな‥‥‥』
「ところで触媒の方は用意した方が‥‥」
『ああ、触媒なら家に飾ってる『エトルリアの神殿から発掘された鏡』で頼む」
「出張先の依頼人から貰ったあれですか‥‥‥ということは召喚するのはもしかして‥‥‥!」
『おお、察しが良いな。君にはライダークラスのサーヴァントで『メデューサ』を召喚してもらう』
まさかのかの怪物を呼ぶことになりました。
これからどうなる?
私の聖杯戦争ライフ。
今回のまとめ:
抑止君「何かヤバい世界があるわ‥‥というか調子乗りすぎて召喚でやらかした。これちょっとマズいからジャンヌちゃんじゃない別の奴に行ってもらおう。誰か手開いてる人ー!」
メタンヌ「私が行きます」
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幸薄改め幸運「いつのまにか内弟子に出されてた。暮らしもそこそこ良いし、住みやすいですね。え、聖杯戦争に参加してほしい? 召喚するのは━━メデューサですか…。なぜでしょうか、どこか思い入れがあるというか‥‥‥」
というワケでルーラーがメタンヌに入れ替わりました。
一応説明するとこれは抑止君による
ちなみに、ジャンヌという抑止力の化身が居なくなったことでこの世界はジーク君が存在していません(メタンヌさえいれば要らんやろという抑止君の熱い期待)。
最後の人物は‥‥‥お分かりですね。
ちなみに彼女の周りもバタフライエフェクトで少し変わっていますが、運命は変わらないようで‥‥‥
ルーラー:
真名…メタトロン・ジャンヌ
能力はFGOのものと同じとする。
"黒"のライダー:
真名…メデューサ?
この世界線の大聖杯は