日本からアベンジャーズ入りしました。尊敬する人?五代さんと一条さんです 作:ken4005
もともとこのタイミングを考えていましたが、仮面ライダー成分追加の要望にお答えします。……ただし、作者はこのライダーについては履修中の身です。
「はああああああッ!!」
二種類の雷鳴が轟く。ストームブレイカーを振り下ろした俺の一撃を、二頭の雄牛が真正面から受け止めた。
先ほどまでなら、これで骨で形作られた身体は粉々に砕け、戦車ごと吹き飛ばしていたはずだ。だが、
『ヴォオオオオオオオオッ!!』
「ぬぅッ!?」
雄牛が吠えると赤い雷が角から迸り、ストームブレイカーを押し返してくる。足元の大地が砕け、この俺が押される。
「行けぇッ!」
フェイカーが手綱を振るうと、二頭の雄牛がさらに加速し、凄まじい衝撃がストームブレイカー越しに全身へ伝わってくる。
「ぐっ……!」
空中へ押し上げられる。そのまま戦車は加速し、俺を王都の建物へ叩きつけようとしてくる。
「舐めるなッ!」
左手を開き、投げたままだったムジョルニアが即座に軌道を変え、俺の手に戻る。
「はああああッ!!」
態勢は悪いが、渾身の力でムジョルニアを雄牛の頭部へ叩き込む。青白い雷と赤い雷が弾け、今度は雄牛の巨体が大きく傾く。
「うわっ!?」
二頭いるうちの一頭が大きく方向を逸らしたため、フェイカーが慌てて手綱を引いている。
大きな隙を見せた!ストームブレイカーを天に掲げ、
「来い!」
アスガルドの上空を覆う敵艦隊。そのさらに上で、巨大な雷雲が渦巻き、天雷を呼び寄せる。
「おおおおおおおおッ!!」
天から、最大級の雷をフェイカー目掛け、撃ち放つ!
フェイカーが咄嗟に片手を突き出し、赤い光が広がる。すると、先ほどまでの骸骨牛が引く戦車と、その戦車に乗った兵が空を埋め尽くすように、次々と出現した。
「無駄だッ!!」
雷が軍勢を飲み込む。先頭の兵が消し飛び、その後ろも、さらにその後ろも。数百の兵が一瞬で雷に呑まれた。しかし、
「――止めてみせなさいッ!!」
『おおおおおおおおおおッ!!』
兵たちが叫ぶ。
驚いた。先ほどまでの人形とはわけが違う。兵士も、戦車も、その戦車を引く骸骨牛も、一兵一兵、一乗一乗、一頭一頭が雷を纏い、突き進む。消滅しながらも、後続のために威力を削り、この俺の全力の雷を、
「防ぎきるか!」
視界に広がるのは、赤雷を纏いし空飛ぶ戦車の軍勢。お返しとばかりに、俺目掛け突っ込んでくる。
「良いだろう。ならば、全員まとめて吹き飛ばすッ!!」
ムジョルニアとストームブレイカーを突き出し、赤い軍勢の中央を、この身そのものを巨大な雷として一直線に突き進む。
「嘘でしょ……。どんな火力してんのよ。」
自身の軍勢が消し飛ぶ様を見て、フェイカーが引きつった笑みを浮かべている。
「次は貴様だ!」
「なめんじゃないわよ!」
今度はフェイカー自身が吠える。俺の雷にも劣らない赤雷を纏い、真正面から迎え撃とうとしている。その姿に呼応するように、周囲から雄叫びが上がった。消し飛ばしたはずの兵たちが、赤い粒子となって再構築されていく。
百を超える戦車がフェイカーに追従し、軍団そのものが、一体の巨大な怪物と化しているようだ。
「さあ、全軍――雷神を殺しなさい!」
『おおおおおおおおおおおおおおッ!!』
数え切れないほどの軍勢が、俺一人を目掛け突っ込んでくる。
「いいだろう、」
ムジョルニアを左手に、ストームブレイカーを右手に、全身に纏う雷をより強くする。
「かかってこい!」
ーーーーー
避難は順調だった。少なくとも、数秒前までは。
「次! 急げ!」
私はテッセラクトを掲げたまま叫ぶ。青いゲートが幾つも展開し、その向こうへ民が次々と走り込んでいく。
あと少し、もう少しで、この区画の民を全員逃がせる。……そう思った瞬間だった。
「やあ。」
声がし、反射的に短剣を抜く。目の前に青い光が集まり、奴が現れた。宝物庫で遭遇した男。
「また会ったね、ロキ。」
「貴様か……!」
「いやぁ、探したよ。」
男は笑いながら周囲を見る。
「こんなところにいたんだ。てっきり、国を捨てて逃げ去ったかと思っていたよ。」
視線が、私の右手、正確にはテッセラクトへと向いている。
「それ、返してもらえる?」
「元から貴様の物ではないだろう。」
「まあ、そうなんだけど。」
男が肩を竦め、消えた。
「――ッ!」
咄嗟に短剣を振るう。いつの間にか目の前に現れていた男の腕と短剣が激突する。
「へぇ。スペース・ストーンの力を上手く短剣に纏わせてるじゃないか。」
スペース・ストーンの力を纏わせた短剣があっさり止められた。……とっておきだったのだがな。咄嗟に相手の腹を目掛け蹴りを叩き込もうとするが、
「遅いよ。」
次の瞬間には、私は十数メートル先へと蹴り飛ばされた。
「ごっ!」
受け身を取り、なんとかすぐに立ち上がる。強い、単純な身体能力ですら負けている。
「ロキ!」
母上の声がする。振り返ると母上の護衛を担当しているブリュンヒルデが剣を抜き、こちらへ駆け寄ろうとしている。
「来るな!母上と民を優先しろ!」
「しかし!」
ブリュンヒルデや母上を無視して敵と向き直る。
先ほど、奴の視線が一瞬母上に向いていた。……正直、今の私であっても、母上を人質にされては民を優先できる自信はない。
奴と戦うなら、テッセラクトの力を全て戦闘へ回すべきだ。だが、背後には老人、母親に手を引かれながら走る幼子、負傷し、兵士に肩を貸される者。
まだ多くの民が残っている。ならば、
「ほら。こいつが欲しいのだろう?私を殺せば簡単に奪えるぞ?」
私の挑発に男が笑う。
「その状態で僕と戦うんだ?」
「……勘違いするな。」
ゲートを維持しつつ、スペース・ストーンの力を纏わせた短剣を構える。
「私は貴様と戦うためにここにいるのではない。……民を逃がすために、ここにいるのだ。」
「……知っているロキとは随分と印象が違うな。」
「私の何を知っているのかは知らんが――」
幻影を三体生み出す。
「人は変わるものだ。」
四人の私が同時に走る。
「なるほど。」
男が指を鳴らすと、空間が歪む。一体目が身体丸ごと、この場から消え失せる。二体目は胴体を空間ごと切断され、幻影が消える。三体目は男の背後へ回ることに成功するが、
「残念。」
首から上が消え、残った身体も消えた。
「見つけた。」
男が笑い、青い光が飛んでくる。避けようとするが、肩を掠め、服と共に身体の一部が消え去る。直後、血飛沫が飛び、肩を押さえ膝をついてしまう。
「ぐっ……!」
「ロキ!」
母上が叫ぶが、まだだ。まだ、民が残っている。ゲートを閉じるな、集中を切らすな。
男が歩いてくる。
「無理しなくてもいいんじゃない?ゲートを閉じれば、もう少しまともに戦えるだろうし、逃げることだってできるでしょ。」
「……断る。」
「なんで?」
愚問だ。
「私が無理をしなければ、民が死ぬ。」
男が僅かに目を細める。
「それに、この程度は無理に入らん。」
本当の無理とは、人間一人の身で世界の命運を背負うようなことを言うのだ。
「……そうかい。」
男が消え、次の瞬間には私の眼前へ現れ、右腕を振り抜こうとしていた。まずい、避けられ――
――羽音が響いた。
「……ん?」
巨大な影が、黄金と黒の身体を持つ、見覚えのある存在が、私の頭上を通過し、その角で私の真正面にいた男を捉えた。
「え? うわああああああッ!?」
男が吹き飛んだ。
ブリュンヒルデが剣を構えたまま固まり、母上も珍しく目を見開いている。
「……ゴウラム。」
『キィィィィィィィィィッ!!』
巨大な甲虫が鳴き、その身体の上には黒い髪の見慣れた男が立っていた。
「……遅いぞ。」
思わず、そんな言葉が出た。
十文字黒雄が周囲を、燃えるアスガルド、空を覆う敵艦、戦場となった王都。そして、肩から血を流す私に視線を送ってくる。
「……ごめん、遅くなりました。」
「いや、助かったよ。」
駆けつけてくれたにも関わらず、心底申し訳なさそうにするその姿に、思わず苦笑してしまう。
「どうやって気付いた?」
「救援要請が来たんです。知らない人からでしたが。」
「……なるほど。」
あの男、私が端末を託した民。
避難先の惑星へ到着したらすぐに、救援要請を送るよう指示しておいた。地球との直接通信が封じられているのなら、アスガルドの外からならば連絡が通じるのではないかと託してみたが、成功したらしい。
「黒雄。敵はインフィニティ・ストーンを複数保有している。そして、おそらく貴様と同類もいる。奴もそうだ。」
黒雄が前を見ると、視線の先で青い光が爆発した。
「痛ったぁ……!」
空間が歪み、ワープゲートが開き、先ほどの男が姿を現す。
「何なんだよ、その虫ってゴウラムじゃん!」
『キィィィィィィッ!!』
ゴウラムが威嚇する。
「うわ、こっち見た!」
「ゴウラム。」
黒雄が呼ぶと、ゴウラムは上空へと移動する。黒雄を見て、男の表情が変わった。
「……十文字黒雄か。」
「僕を知っているんですね。」
「そりゃあ、まあ。君は有名人だからね。」
黒雄はそれ以上聞かなかった。
改めて視線を、逃げる民、負傷した兵士、破壊された街、空を覆う敵軍、遠方でぶつかり合う雷、そして、王城から噴き上がる黄金と紫の光に向けると、黒雄の顔から感情が消えた。
「……状況が状況です。」
腰へ手を伸ばすと、アークルが現れる。
「最初から全力で、……究極変身!」
黒雄の身体を黒い装甲が覆い、全身に金色のラインが走る。大気が震え、地面が軋む。ただ立っているだけで、周囲の空気が変わる。
アスガルドに、漆黒の装甲と黄金の雷を纏う戦士が現れる。究極の闇と雷のエルの力が完全に融合した、黒雄の現在の最強形態。
「クウガ・アルティメットフォーム・ゴルドアークル。」
黒雄が己の姿を呟き、ゆっくりと拳を握り、黄金の雷が弾けた。
対する男は、固まっていた。
「どうしました?」
黒雄が尋ねると、男が額を押さえ、露骨に嫌そうな顔をした。
「やっぱ僕が相手するんだよな。……いやいやいや。無理でしょ。だってアルティメットだよ?改めて見ると、凄いヤバいじゃん。」
独り言を続け、深いため息をついた男は、
「……面倒だなぁ。」
どこからともなく、奇妙な物を取り出した。
時間が惜しい、とばかりに男を制圧しようとしていた黒雄の動きが止まる。
ベルトか? 男はそれを腰へ装着する。
「一応、名乗っておこうかな。」
腰に装着されたベルトが固定され、男は笑いながら二本の小さな容器を取り出した。
「僕さ。今は、エボルトを名乗ってるんだ。」
黒雄の動きが止まる。
「……エボルト?」
「……あれ?知らない?」
「……知らない。」
男、エボルトが首を傾げてから、心底愉快そうに笑う。
「そっか。じゃあ、覚えて帰ってよ。」
二本のボトルをドライバーへ装填し、手をレバーへ添える。
「それで――この姿の時は、エボルって呼んでくれ。……変身。」
――コブラ!
――ライダーシステム!
ベルト――いや、ドライバーが音を発し、エボルトと名乗った男はレバーへ手をかけ、一気に回転させる。
周囲の空間が歪み、青い光が渦を巻き、空間そのものが装甲を組み上げるかのように、エボルトの身体へ収束していく。人間だったシルエットが消え、異形の装甲が次々と形成される。
最後に複眼が輝き、変身が完了した。
そこに立っていたのは、別の世界で――
仮面ライダーエボル・コブラフォーム・フェーズ1。
そう呼ばれる存在だった。
ただし、その中身は、本物のエボルトではない。ドライバーも、ボトルも、装甲も。別の力や技術によって再現された器にすぎない。しかし、エボルトは自分の両手を眺め、軽く指を開閉する。
「うん。悪くない。ヴィスティナや科学者連中に無理言って再現してもらった甲斐はあったかな。」
そして、アルティメット・ゴルドアークルとなった黒雄へ向き直る。
「じゃあ――」
青い光が全身から溢れ、空間が軋む。対する黒雄の身体からも、黄金の雷が迸る。
究極の闇と神の雷の力と相対する宇宙を操る力。二つの異質な力が、互いを押し潰すように膨れ上がっていく。
エボルが拳を構え、黒雄も静かに腰を落とす。
「少し付き合ってもらうよ。」
ここまでのライダーバトル
G3-X対G4
クウガ対アギト・シャイニングフォーム
クウガ対アギト・バーニングフォーム(ワンパン)
クウガ対G4
クウガ対G1・G2・G4
クウガ対G4(スパイダーマンカスタム、いや、これはノーカンか?)
クウガ対エボル(NEW!)
【挿絵表示】