ウマ娘 コノハナレッド   作:takapon960

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ウイニングポストでミスターシービーとジープベニザクラは交配し、G1馬を輩出しました。
すまんな。CBの嫁ポジはもろたで。


第17話

ーーー17ーーー

 

「自由で、自分にしか従わない。それを当たり前と思っているところに」

 

ジープベニザクラの答えに、ミスターシービーは目を丸くした。

 

自由で、何にも縛られたくなくて、好き勝手に行動する。

 

それが原因で怒られて、周囲とうまくいかないことは幾度もあったが。

 

まさかそんなところに憧れを抱かれるとは思っていなかった。

 

「……じゃあさ、少し昔話をしようか。私、小さいころはよく『どうして言うことが聞けないの』って怒られたんだ」

 

ミスターシービーはトレセン学園に入る前の小学校やクラブチームで度々、先生やトレーナーと衝突していた。

 

子供のころから能力を買われ、期待されていたミスターシービー。

 

それだけに周囲の大人はミスターシービーを立派なウマ娘にするべく、好き放題する彼女を必死に窘めようとしたのだろう。

 

最も、それがミスターシービーにとっては鬱陶しくてかなわなかったのだが。

 

「キミも言われたことある?」

 

「いえ、あなたほど期待されていませんでしたから。しかし、もし私が同じことを言われたのでしたら」

 

ジープベニザクラはミスターシービーに少し不慣れなウインクを返した。

 

「"聞きたくないから、以外にあると思いますか?"で押し通ったかもしれませんね」

 

「……あはは、そっかぁ。小さいころの私も、それくらい図々しかったらなー」

 

ミスターシービーの声とジェスチャーは呆れていたが、その顔は笑顔だった。

 

本来、図々しいはネガティブな意味合いで使われる言葉だが、ジープベニザクラにとっては褒め言葉である。

 

ジープベニザクラは自由奔放なミスターシービーを羨ましく思っていたが。

 

「--私だって、そんな動じないベニちゃんが羨ましいよ」

 

「あら、シービーさんにそう言っていただけるなんて光栄です」

 

ミスターシービーにとって走り方ではなく、在り方を認めてくれる数少ない友人ができた瞬間だった。

 

そして、走り方すら注目されず、そもそもの友人が少ないジープベニザクラにとっても。

 

 

「さーて、そろそろ昼休み終わっちゃうから戻ろうかな」

 

ミスターシービーは大きく背伸びをすると、屋上を後にして。

 

その後ろをジープベニザクラも続く。

 

当たり前だが、ノーガードで雨を浴び続けていた2人は学園内に入った瞬間、全身からビチャビチャと水が床に滴っていく。

 

「この姿、きっと先生に怒られますね」

 

「でも気にしない。そうでしょ?」

 

ミスターシービーは、慣れた様子の綺麗なウインクをジープベニザクラに返した。

 

「ええ。放っておけば乾きますから」

 

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