偽典・蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ106期小話 作:マーケン
Fes×LIVEにかまけて忘れがちだけど夏休みも残り数日。つまり何が言いたいかと言えば・・・
「あのですね。こういうのは最終日にやるのが様式美といいますか」
「締切が近づくほど力が発揮できる!はず」
「最後まで貫き通せば大丈夫だよ。やらないことをね」
案の定というかDOLLCHESTRA全滅。
つまらない日常に背を向ける紫輪さん。人間関係においては真面目でしっかりしつつも日常生活は抜けている小鈴。変なところでサボろうとするセラス。この三人が揃って宿題なんてやっているはずが無かった。
いや、ラブライブ!フェス実現に向けて二学期も身体を空けていなければならないセラスならと思ったけれども見事に当てが外れた。
ふと思い出して部活終わりに揃った所で問いただしてみればこの有様で頭痛がする。
「期末テストはやれてたのになんで?」
「テストは制度的に逃げられないけど、夏休みの宿題なんて日々の喧騒が記憶の奥に押し込んでくれますよ」
セラスは自信満々に豊かな胸を張ってそう答えた。
ああ。成功体験で味を占めたかと私は察した。
「小鈴。何か言うことは?」
「や、やろうとは思ってたよ。中々やる気にならなかっただけで」
まぁ小鈴は言われずともなんやかんや手は付けるだろう。終わるかはともかくとして。
「紫輪さんは?」
「ほか。こう最終日にみんなの力を借りてやるのとかちょっと憧れがあってですね」
「なにそれ?私手伝わないよ」
「・・・はい。すぐやります」
部室で一緒にテーブルを囲っていたマイカちゃんが無情にも紫輪さんにノーを突きつけ、紫輪さんは項垂れた。
「みおん!?裏切るのっ!」
「セラス。悪い誘惑しないの!先輩でしょ!」
「道連れを作ろうとするとは往生際が悪いんじゃないかな、セラス?」
やれやれ、と泉も肩を勧めていた。
「まぁ、Fes×LIVEやれるやれない関わらず、今日明日くらいに仕上げないとまずやれないと思うよ」
「葵さん!手伝ってくれるんですか?」
「監視はしてあげるよ」
「せらりんももう観念したら?」
「く、外堀を埋められた」
容量のいい令沢さんと姫芽、真面目なマイカちゃん。片手間にしれっとこなせる泉は言わずもがな終わっている組だ。
「スクールアイドルは学生である部分もミソなんだからね」
Bloom Garden Partyなんて例外を作った側が言うセリフではないけれども限りある時のなかだからこそ輝くものがある。それはステージの上だけの話に限らない。
「分かりました。分かりました降参です。ちゃんと出せる形にします」
両手を挙げてセラスは降伏宣言をした。
オーバーなリアクションに誤魔化されたけれどもよくよく考えるとちゃんと"やる"とは答えていないあたり往生際が本当に悪い。