ハッピーエンドを迎える者達(ただし1人を除く)   作:アルソック

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どうもみなさん。続きが書けてしまったので投稿しました。
まさかここまで色んな人に見ていただけるとは思いませんでした。やっぱみんな好きなんですねぇ!(超かぐや姫がですよ?)
と、まあそんな事はさておき。

今回の話は髙夜君とかぐやが辿った8000年の旅の一部分と、髙夜君のかぐやへの想いを書いたものになります。
8000年の旅の内容を全部書くのはめんど……ゲフンゲフン大変なので、幾つかの時代分だけ書いてみました。
まぁほぼほぼfateになったけどね……。念の為タグを修正しておきます。

それでもよろしければご覧ください。


1話

 

<弥生時代>

 

「占い?いいよー?何が知りたいのー?」

 

「えっ、じゃあじゃあ私から!私ね、彩葉とヤチヨに会いたいんだ!どうすれば会えるかなぁ!」

 

「うーん、ちょっと待ってね……。……あ、聞こえたかも。今すぐは無理だけど、あなたが旅を続けていれば必ず会えるって!」

 

「ほんとっ⁉︎やったぁー!ねぇねぇ、髙夜も何か聞いてみようよ!」

 

「俺もかよ……。俺は別に聞きたい事あんま無いんだがな……。いや、一つあったな。俺にかけられた呪い(コレ)はどうすれば解けるんだ?」

 

「んー?ちょっと見せて?……んー?……むー?……ごめん、なんか上手く聞こえないみたい。時間かかるけどちゃんとした儀式で占えばわかるかも?」

 

「いや、そこまではいいよ。……まぁ自称とはいえ"神"の呪いだからなぁ。そう簡単に分からんかぁ……。あ、そういえば占いとは関係ないけど、一つ質問いいか?」

 

「質問?なにー?」

 

「……新撰組ってどう思う?」

 

「なに言ってんの髙夜?」

 

「新撰組ー?かっこいい人達だったよねー。いろいろ助けてくれたし」

 

「いやなに言ってんの⁉︎」

 

 

「……正直に伝えた方が良かったかなぁ……。でも、()()()()()を聞いたらね……」

 

 


 

<戦国時代>

 

「いやー、壮観だな。あれが『甲斐の虎』武田信玄と『越後の軍神』上杉謙信の『川中島の戦い』か。歴史的瞬間を見ることが出来るなんて、俺は幸福だよ」

 

「へぇー、そうなの?ってか髙夜、何してるの?」

 

「ん?いや、こんな貴重な瞬間無いから写真撮っておこうと思ってな」

 

「えっ、ずるい!私も撮ってよ〜!」

 

「はいはい、わかったからあんまり騒ぐなよ……。見つかったら面倒だぞ?」

 

「え〜、大丈夫だよ〜。ここまですっごい離れてるしバレないって〜」

 

「ほほう、バレなきゃ問題ない、という訳か。その発想は悪くないが無理じゃね?アイツら変に勘が鋭いし」

 

「まぁ、だよなぁ……。なら戦の様子とかぐやを数枚撮って後は観戦に……。……かぐや、今の声は誰だ?」

 

「え、知らないけど。他に誰か……」

 

「へいよーかるでらっくす!」

 

「「……」」

 

「え、何?儂に見惚れちゃった?いやー、流石は儂。溢れ出る美少女オーラが怖いのう!」

 

「「……」」

 

「いや、そんな黙られると困るんじゃけど。無視されるの結構堪えるんじゃが、儂」

 

「……なんで織田の頭領がここに?」

 

「ふっ、面白い奴がいると聞いての。興味が湧いて見に来たのじゃよ。なぁに安心せい。取って喰ったりはせん」

 

「髙夜、面白い奴って、私達の事?」

 

「まぁ、そうじゃないのか?俺達みたいに気ままに旅する奴はそうそういないだろうし……。……あっ」

 

「どうしたの、髙夜?何を見て……。あっ」

 

「ん?どうした貴様ら。いきなり儂を見て。……てかなんで少しずつ遠ざかって——」

 

「覗き魔がいるとは気付いていましたが、まさか尾張の織田信長もいたとは。織田の頭領自ら情報収集とは大胆ですねぇ。そう思いませんか、晴信?」

 

「どうでもいいな。だがコソコソ覗き見られるのは我慢ならん。見るなら堂々と見ればいい。そうすれば武田の名が響き渡るからな」

 

「ゲェー!!厠で乙った軍神と赤色大好きの虎⁉︎貴様ら何故ここに⁉︎川中島してた筈では⁉︎」

 

「あっ、俺らは別に密偵とかじゃなくて普通にファンなだけです。密偵してたのはそこの織田の頭領です」

 

「何の躊躇もなく売りおった⁉︎しかもやっとらん事も⁉︎貴様らそれでも人間か⁉︎」

 

「俺は人の形してるけど呪いで数千年生きてるから人間じゃないし」

 

「私も月から来たし見た目ウミウシだからね〜」

 

「いやナニソレ超気になるんじゃが?ええい、信勝、酒持ってこい酒!あ、アイツ置いてきたんじゃったわ。仕方ない、ここは儂の秘蔵の酒を出すとしよう」

 

「ほほう、酒盛りですか。私たちもご相伴に預かりましょうか、晴信?」

 

「……俺との戦中に酒盛りとはな。随分と余裕じゃないか」

 

「別に逃げてもいいですよ?武田が私との飲み比べから逃げたと噂が流れてもいいならですが」

 

「……いいだろう、武田が酒でも最強であることを見せてやる……!酒を樽で持ってこい!あるだけ全部だ!」

 

「ええ、そう来なくては面白くありません。私も兵士に運ばせますか」

 

「……なんか別の勝負始まったな……。まぁ武田と上杉の飲み比べも面白いし俺酒つぎやろっと」

 

「貴様この状況でやる事がそれか?どんな神経しとるんじゃ……?」

 

「髙夜って意外とノリいいよね〜」

 

 


 

<江戸時代>

 

「いやはや、すまないねぇ。ウチの()()が粗相をしたらしいじゃないか。髙夜君、と言ったかな?あの()()に代わって謝罪するよ」

 

「ああ、いえ。誤解が解けたようで何よりです、芹沢さん」

 

「髙夜、大丈夫?変なこととかされてない?」

 

「大丈夫だかぐや。殴られたりしたけど、そこまで痛みは残ってないし」

 

「ホントに大丈夫です?土方さんのやり方荒っぽいんで念の為見てもらった方がいいですよ?」

 

「すんません、近くで見てた俺が止めるべきでした。本当にすんません」

 

「いや、原田君のせいではないよ。元はといえば土方君に任せてしまった私が悪いのだし……。念の為、医者から薬を貰ってきたから、使っておくといいよ」

 

「あ、わざわざすみません、山南さん。じゃあ遠慮なく」

 

「……すまない。歳の狼藉は私の監督が行き届いていなかった事が原因だ。この不始末は私の首で……」

 

「いやいや、そこまではいいですよ!勘違いされるような場所にいた俺も悪いので……!……で、その人はそのままでいいんですか?縛られて猿轡噛まされてますけど」

 

「ああ、安心してくれたまえ。その()()はそのまま放っておいて大丈夫だとも。……はぁ、土方君。本当に感謝したまえよ、髙夜君の懐の深さに。彼が君の処罰を望まなかったからこそ、君がこの程度で済んでいるんだ。本来なら打首になっていてもおかしくないんだよ?」

 

「モゴモゴ‼︎モゴゴモゴモゴ‼︎(芹沢テメェ‼︎さっさとこの縄を解きやがれ‼︎)

 

「……ったく。土方ァ、テメェがどんな手で罪人を拷問しようが惨殺しようがテメェの勝手だがな、殺していい奴と守らなきゃならねぇ奴を間違えんじゃねぇ。テメェは今自分がどんな組織にいるのかもっと自覚しやがれ」

 

「…………!」

 

「……さて、髙夜君。こちらが迷惑をかけたお詫びに一つ提案があるのだがね」

 

「提案、ですか。なんです?」

 

「ああ、そこのかぐや嬢に聞いたよ。君達はこれからも旅を続けるらしいじゃないか。……つまり、またなんらかのトラブルに巻き込まれる可能性があるという事だろう?」

 

「……まぁ、出来る限りトラブルは避けますけど、絶対に回避できるとは言えませんね」

 

「うむ、そうだろう。……そこで、だ。我々の剣術指南を受けてみる、というのはどうかね?敵と戦う為ではなく、あくまでも自衛の為に」

 

「……それは構いませんが、いいんです?それ」

 

「ああ、いずれ我々の組織が拡大していけば組織の人員に指南をする事も出て来るだろう。そういう意味では、双方に利のある提案ではないかね?」

 

「……なるほど。前例というか、一例として参考に出来る、という事ですね。……分かりました。その指南、お受けします」

 

 

 

「ぶべらッ‼︎」

 

「ほらほら、寝てる暇はありませんよー。……それに彼女さんも見てますし」

 

「髙夜ー、頑張れー!」

 

「別に……彼女のつもりはないん、ですけどね……。ただ旅に同行させてもらってるってだけですし……。……まぁ、思う所がないとは言えませんけど」

 

「なら、もう少し厳しく行きますよ。そうじゃなきゃ訓練になりませんし」

 

「え゛、いや、それは……ええい、今更引けるか!お願いし——「こふっ」まぁぁぁぁ!!???」

 

 

 


 

 喋るウミウシ———『かぐや』と出会った時から、全てが変わり始めた。

 

『ねえねえ、髙夜も一緒に行こうよ〜!』

 

『どこって、決まってるじゃん!彩葉とヤチヨの所!』

 

『や〜だ〜や〜だ〜!髙夜も一緒に行くの!髙夜も一緒じゃなきゃや〜だ〜!』

 

 無邪気で、わがままで、天真爛漫。そんなお前に、俺はあの洞窟から引き摺り出され、一緒に旅をする事になった。俺の手の平に収まるくらいの小さな身体で、熱意が、押しが強かった。お前のわがままに、俺は折れるしかなかった。

 

 旅を始めた頃は、ただ惰性でお前に付いて行くだけだった。でも、旅の途中で見る綺麗な景色や、旅先で出会う人々との出会いが、色を失った俺の世界を少しずつ染め直していった。その中心には、いつだってお前がいた。

 

『髙夜、あれ見て!すっごい綺麗だよ!』

 

『髙夜、これ何かな!』

 

『髙夜!次はあっちに行こうよ!』

 

 いつからだろう。俺の世界は彩に溢れていて、お前との旅を楽しめるようになった。お前に名前を呼ばれる度に、俺は嬉しいと思うようになった。お前が次に何を言い出すのか、ワクワクするようになった。

 

 それが所謂『恋』であると、ある宣教師に教えられるまで———俺はそれに気付かなかった。

 

 恋。言葉としては知っているが、それを実際に経験するのは初めてだった。これが『初恋』というやつなのだろう。自覚すると溢れて来る、お前への想い。

 

 かぐや———俺はお前が、君が好きだ。

 

 でも、俺がそれを君に伝えることはおそらく無いだろう。何故なら。

 

『それでね、彩葉がね———』

 

『あの時、彩葉がさぁ———』

 

『彩葉が———』

 

『彩葉が———』

 

 

『彩葉がね、生活費を折半したら結婚してくれるって言ったの!』

 

 

 君から何度も聞いた、『彩葉』と言う少女の話。それを聞いて俺の心に浮かんだのは、虚しさだった。

 

 最初から勝ち目など無かった。彩葉という少女は既にゴール直前で、俺はまだスタートラインにも立てていない。俺は、勝負の土俵にすら上がれなかった。俺では、君の居場所にはなれなかった。

 

 でも、俺は君がひとりぼっちにならないことを知って安心した。俺はずっとひとりぼっちだけど、君には彩葉という居場所がある。帰る場所がある。

 

 だから、君への想いは永遠に俺の内に仕舞っておく。誰にも知られないように、君に届かないように、ずっと、ずっと。

 

 君が彩葉との未来を掴んだ時、君がハッピーエンドを迎えた時、そのまま消えてしまえるように。

 

 君が辿り着いたハッピーエンドに、俺という邪魔者(異物)がいてはいけないから。

 

 君はそのまま未来に進めばいい。過去に取り残されるのは、置き去りにされるのは俺一人で十分だから。ひとりぼっちは慣れている。置き去りにされるのは慣れている。

 

 さよなら。俺の最初で最後の、淡き恋。俺を救い出してくれた、1人の女の子。





ここまで読んでいただきありがとうございます。
なんか……思うままに書いたら髙夜君が面倒くさい男になってしまった……。
まぁでも彩葉ちゃんが超人すぎるのがね。ぶっちゃけ勝てんわ。

そして旅の話ですが、「ぐだぐだの話じゃねーか!」と皆さんが言いたいのは分かります。ですが言い訳させて欲しい。まず8000年の旅の内容を考え出したら全然思い付かなくて。どうするか考えていたら卑弥呼に未来予知してもらう髙夜とかぐやの様子が浮かんだんです。
で、「あ、コレいけんじゃね?」となって書いてたらぐだぐだの卑弥呼になってた。じゃあぐだぐだで残りも書くか、となって完成したのが本文になります。なんかノリと勢いでやったらいい感じになったので後悔はしていない。

ぐだぐだが!それっぽい文章に!相性が良すぎるんだ!仕方ないじゃないか!
あ、書いて無い時代は皆さんで補完して頂けると幸いです。
……え?どう見ても時系列がおかしな部分がある?そ、それは……その……『ぐだぐだ』だから、という事で……。

次回は……本編に入れると……いいなぁ……。
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