死者は生き返らない。保健委員長のイザナミ優花はその事を身をもって経験している。スキルを活かしたカウンセリングを行っている彼女のもとに訪れたのは、第五深禍災害を乗り越え、退院した明上蒼空と篠崎渚であった。


※この作品は以下の原作の無(・)許(・)諾(・)二次創作作品です。
原作:https://syosetu.org/novel/403173/
検索等で直接来られた方へ:この作品はチラシの裏に投稿されています。どうか見なかったフリをしながらご覧下さいませ。

素敵な作品を書いてくださった原作者のあまぐりムリーパー様。どうかお許しください。作品を拝読した後、夜も眠れず、気づいたら書き上がっていました。

1 / 1
素敵な作品をこのような形で汚してしまい、本当に申し訳ありません。誠に勝手ながら、私の安眠のため、ここに吐き出させていただきます。


第1話

「さて、最終確認ですが、私のスキルは死者を生き返らせるものではありません。ただ、死体を再構築し、召喚するだけのスキルです。それでもよろしいでしょうか?」

 

 保健室に併設されたカウンセリング室にて。今日の客は、第五深禍災害の後話題を呼んだ明上ユーリ……改め明上蒼空さんと、彼女が所属するチームのコネクターである篠崎渚くんだった。2人は目を見合わせた後、ハッキリと返事をした。

 

「「はい、よろしくお願いします」」

「では、篠崎くん、私と明上さんにコネクトリンクをお願いします」

 

 篠崎くんは両手をそれぞれ私と明上さんに差し出す。明上さんが片方の手をしっかり握ったことを確認した私は、篠崎くんのもう片方の手を握りスキルを発動させた。

 

「《ネクロマンシー》――"生きる歓び"」

 

 コネクトリンクを通じて、明上さんの記憶の中から、対象を再構築する。私のスキルは死霊術のようなもの。死体を呼び出し、その死体を操って攻撃したりする。ただ、保健委員長としての私は、そのスキルをカウンセリングに使っていた(もちろん許可を得て)。「もう一度あの人に会いたい」。そんな願いを叶えることができる私のスキルで、少しでも皆の心が晴れるなら――。

 まず構築されたのは片腕だった。私のスキルは、対象が死んだ瞬間に最(・)も(・)体(・)積(・)が(・)大(・)き(・)か(・)っ(・)た(・)部(・)位(・)から再構築を開始する。察するにこの男の子は……片腕を遺して深禍に潰されてしまったのだろう。チラリと明上さんを見る。ここに来た時の彼女は、大切な人を喪い……そしてそれを乗り越えたような、そんな表情だった。大きな壁を乗り越えて、その後どうすればいいか分からない――そんな時には、乗り越えた壁の高さを見下ろして、自分の立っている高さに気づくことで、自信が着く。前へ進む勇気が出る。私はそう信じている。

 

「はい、終わりましたよ。私は外に出ていますね」

 

 だからきっとこれは、今の彼女に必要なことなんだろう。

 

 

「悠里……」

 

 そう呟いて、明上さんは悠里と呼ばれた死体の手をとった。……実を言うと、死体の感覚はある程度私に共有されているので、そうにぎにぎされるとこちらとしても照れてしまうのだが……。

 

 

 その握られた手から、暖(・)か(・)な(・)光(・)が(・)流(・)れ(・)込(・)ん(・)で(・)き(・)た(・)。

 

「……は」

 

 ……落ち着け、私。これはコネクトリンクだ。きっと篠崎くんがコネクトリンクを使ったんだ。

 だがこの手から伝わってくる感覚。先程篠崎くんと繋がった時とは別の……

 ……コネクトリンクの繋がりが出来たとほぼ同時に、悠里くんの死体との繋がりが細くなっていくのを感じた。例えるなら、ホースの中の水の量は増えているのに、ホース自体が縮んでいくような。

 

「……はぁっ、はぁっ、はぁっ」

 

 落ち着くんだ。私は正気だ。もう乗(・)り(・)越(・)え(・)た(・)ん(・)だ(・)。ねえ、そうでしょう、大輝?

 

「……」

 

 抱きしめた大輝の死体は、こんなにも温かいのに、応えてくれない。当たり前だ。死者は生き返らない。死体は喋らない。他ならぬ大輝が教えてくれたことだ。

 大輝の死体を再構築している間も、明上さんからの謎のコネクトリンクは強まり続け、悠里くんの死体との繋がりは細くなり続けていた。

 

「大丈夫……大丈夫……ね、大輝?」

 

 《ネクロマンシー》――"ウィル・オ・ウィスプ"。死体から、自由に操作でき爆破させられる人魂を召喚するスキル。大輝の死体から召喚された人魂は、勝手に動かない。私に話しかけてこない。当たり前だ。もう乗り越えたのだから。私は正気に戻ったのだから。

 悠里くんの死体との繋がりは、どんどん細くなっていった。

 死者は、蘇らない。あなたと2人きりになってしまった時、あなたが教えてくれたから、私は立ち上がれたんだよ。そして、あなたが死んだ時も……

 

 

 

 悠里くんの死体との接続が、切れた。

 

 

 

「ああ?……ここ、は……」

「ゆう、り……!」

 

 

 

 大輝も。パパもママも、さつきちゃんも百合ちゃんも歩美ちゃんも真帆ちゃんも、決して目を覚ますことはなかった。

 

 じゃあ、

 

ア レ ハ 、 ナ ニ ?

 

 

 


 

[アーカイブ]

 

 保健室では、ストーリー中の名場面を振り返ることができます。

 


 

[アーカイブ]

 

 イザナミ優花:遠距離タイプのタンクです。

 

 好きなもの:後輩の、親しい人の死を乗り越える姿

 嫌いなもの:人の死

 

 スキル:ネクロマンシー 死体を召喚し、戦わせる。

 

 

 性能

 

 ・スキル1 生きる歓び 死体を召喚する。死体は、ランダムに動き、敵全体を挑発し、正面の敵に近距離攻撃で小ダメージを与える。

 

 ・スキル2 ウィル・オ・ウィスプ 死体が存在する場合、その近くに人魂を召喚する。人魂は、敵に向かって動き、敵に接触した場合に爆発して周囲の敵に中ダメージを与える。

 

 ・必殺技 生者の行進 正面三列の敵に遠距離攻撃、中ダメージを与え、ノックバックさせる。




重ね重ね、お詫びを申し上げます。申し訳ありませんでした。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。