三日月「まぁ、とりあえずそこを動かないでよ。まだまだ話したいことがあるから。」
三日月がそう言いながらソードメイスを拾おうとする。するとイオリが三日月に抱きつく。
イオリ「三日月っ!!」ダキッ
三日月「...イオリ?何をしているの?」
イオリ「三日月!!どうしたんだこの血は!!ま、まさか、私達の攻撃で...!?早く手当を!チナツ!!」
チナツ「わかりました!!三日月先輩!死なないで!」
三日月「いやこれ血じゃ...」
イオリ「しっかりしろ!え、えっと...きゅ、救急車!誰か救急車を...」
イオリが慌てて救急車を呼ぼうとする。三日月はそれを止める。
三日月「なあ、落ち着いてくれない?」
イオリ「で、でも!!」
三日月「これ、ただの汁だから。」
「「「「えっ!?」」」」
三日月が言った言葉に皆が驚く
三日月「それよりもさ、何であの店を狙ったのか聞いても良い?」
セリカ「そうよ!何で柴席ラーメンを狙ったのよ!!」
三日月がそう聞くと、それに乗りながらアビドスの生徒達と先生、便利屋68が出てくる。
イオリ「それは...規則違反者を捕まえるために...」
シロコ「そもそも何でアビドスに?便利屋がいるとしても、ここは別の学校の敷地内なのに...」
ノノミ「一体誰が指示を?」
イオリ「...それは」
三日月「イオリ。話さなくて良いよ。誰が指示したかは何となくわかった。なぁ、アコ。アンタだろ?ヒナだったらこんな非効率な運用はしない。」
アコ「....さすがですね三日月...。」
三日月がそう言った瞬間。ホログラムのアコが出てきた。
アコ【ゴホン...こんにちは、私は風紀委員会の行政官の甘雨アコと申します。
アヤネ【...アビドス高校の奥空アヤネです。行政官と言うことは風紀委員会のナンバー2...】
アコ【あら、実際はそんなに大したものではありませんよ。あくまで風紀委員長の補佐をする秘書みたいなものですから。】
三日月「で、何でここにいるの?」
アコ【あら三日月、あなたならわかるでしょう?私達は便利屋68を捕まえるためにここに来たんですよ】
三日月「...ならさ、なんでアビドスの学区で戦闘行為を行ったの?別に便利屋ならゲヘナで何とかなるでしょ?てか何で俺は呼ばなかったの?」
アコ【呼ばなかったの...?あのですねぇ!あなたがモモトークを見てないだけでちゃんとメールを送りました!!何なら私は電話もかけましたよ!なのにあなたは出なかったじゃないですか!】
三日月「..ごめん、スマホの充電し忘れて充電切れだった。」
アコ【はぁ...まあ良いです。あなたが無事なら...】
三日月「...俺は無事だけどさ、どうすんの?関係ない人まで巻き込んでさ。」
アコ【それについては謝罪させていただきます、アビドスの方々。】
イオリ「なっ、私は命令通りにやったんだけど!?アコちゃん!?」
アコ【命令に、「まずは無差別に発発砲しろ」なんて言葉が含まれていましたか?」
イオリ「い、いや...状況を鑑みて必要な範囲で、火力支援、その後に歩兵の投入...戦術に基本通りによって...」
三日月「それで俺に迫撃砲をぶつけたんだ。」
イオリ「う、うぐぅぅ」グスン
三日月が何気なく放った言葉がイオリに刺さり、涙目になる。
アコ【それにここは他に学園自治区なのだから、きちんとその辺りは注意するのが当然でしょう?】
アヤネ(...?)
アコ【ゴホン、失礼しました。私たちゲヘナの風紀委員会はあくまで、私たちの学園の校則違反をした方々を逮捕するためにきました。あまり望ましくない出来事もありましたが、まだ違法行為とは言い切れないでしょうし...やむを得なかったということでご理解してくださると幸いです。風紀委員会としての活動に、ご協力をお願いできませんか?】
アヤネ【そうはいきません!他の学校が別の学校の敷地内で、堂々と勝手に戦闘行為をするなんて!自治権の観点からして、明確な違反です!】
アコ【...確かにあなた方の意見は至極真っ当です。シャーレの先生、あなたも対策委員会と同じご意見ですか?】
先生「まあ、そうだね。私も対策委員会と同じだよ。」
アコ【そうですか...これは困りましたね...三日月には悪いけど、これはやるしかないですね。】
アコがそう言ったあと、カヨコが口を開いて声を出した。
カヨコ「...嘘をつかないで、アコ。」
アコ【あら?】
カヨコ「偶然なんかじゃないでしょ、最初からあんたが狙ってたのはこの状況だった。
アコ【カヨコさん...面白い話をしますね?】
カヨコ「最初はどうして風紀委員会がここに現れたのか、理解できなかった。風紀委員会が他の自治区まで追ってくる理由、それも私たちを狙って?三日月も言ったようにこんな非効率的な運用をするのはアコの独断的な行動に違いない。」
カヨコ「それに、私たちを相手にするにしてはあまりにも多すぎる兵力。他の集団との戦闘を想定していたとすれば、説明がつく。とは言え、このアビドスは全校生徒を集めても5人しかいない...ならば結論は一つ。」
カヨコ「アコ、あんたの目的はシャーレ。最初から先生を狙ってここまで来たんだ。」
シロコ「!?」
セリカ「な、何ですって!?」
ノノミ「先生を、ですか...!?」
三日月「...?」
先生「私を?」
皆が驚く。三日月と先生は首を傾げている。
アコ【....ふふっ、なるほど。...ああ、便利屋にカヨコさんがいることを忘れてましたね。まあ良いです、それにしても、さすがカヨコさんですね。先ほどのお話は正解です。...いえ、得点としては半分ぐらいでしょうか?確かに私ははシャーレと衝突するという最悪のシュツエーションも想定してました。しかし、この状況を意図的に作り出したわけではないので...それだけは信じていただきたいですが、どうやら難しそうですね。】
アコ【仕方ありませんね。事の次第を話します。きっかけはティーパーティーでした。】
三日月「ティーパーティー?それが関係ある?」
アコ【三日月はご存じでしょう?ゲヘナ学園と長きにわたって敵対関係にあるトリニティ総合学園の生徒会の事です。】
三日月「...あったけ?」
アコ【....話を戻しましょう。そのティーパーティーがシャーレに関する報告書を手にしている...と。そんな話が、うちの情報部から上がってきました。当初は私もシャーレとは何なのか全くわかりませんでしたが...ティーパーティーが知っているのであれば、私たちも知る必要があります。それで、チナツさんが書いた報告書を昨日確認しました。】
三日月「あれって結構前に書いたよね?俺もいたからわかるけどさ、確認するの遅くない?もうちょっと早く確認できなかったの?」
アコ【三日月!!今は黙ってください!?】
三日月「要はこうでしょ?「連邦生徒会長が残した怪しい組織で、いろいろな事件を解決した先生が担当している部活、そんな組織は俺たちゲヘナにとって未知数でどんな影響を与えるかわからない。だから早いうちに潰しておこう」って事でしょ?」
アコ【何でそんな物騒な発想になるんですか!?潰すわけないじゃないですか!?】
三日月「あれ、違った?」
アコ【全然違います!!...えっとですね。シャーレという組織はとても危険で不確定要素に見えます。これからのトリニティと行われるエデン条約にも、どんな影響を及ばすのかわからないので、この条約が終わるまでは私たち風紀委員会の庇護化に先生をお迎えさせていただきたいのですよ。ついでに居合わせた不良生徒たちも処理した上で...と言った形で。】
シロコ「ん、むしろ状況が分かりやすくなって良いかも」
セリカ「先生を連れていくって?私たちがそれで「はいそうですか」って言うと思った?」
アコ【そうですか...どうしましょうか?】
三日月「....あ。」
先生「どうしたの三日月?」
三日月が気配を感じてビルの影を見ると、ある大きな羽が見えた。
三日月「...なあアコ」
アコ【どうしました三日月?】
三日月「....あれ」
三日月がそう言って指をさすと、ある人が出てきた。
ヒナ「ねえアコ、これは一体どういう事?何で他の学園の自治区で、委員会のメンバーを独断で運用しているのかしら?」
アコ【...えっ?】
シロコ「っ!?」
セリカ「え、あれって!?」
ノノミ「!?」
イオリ「い、い、い委員長!?い、一体いつから!?」
チナツ「!!」
アコ【...え、えええっ!?」
ヒナ「.....」
三日月「ヒナ、お疲れ様。それよりどうしてここに?」
ヒナ「三日月、そうね。仕事が終わって帰ってきたら誰もいなくて、ちょっと調べてみたらアビドスに行っていて、何かあったら困るからここまで追ってきたのよ。...ところで三日月、その赤色の液は...?」
三日月「これは血じゃないから大丈夫だよ、なんかラーメン食べてたら迫撃砲が飛んできてさ、巻き込まれたんだ。」
ヒナ「そう...怪我はないのよね?」
三日月「まあ、大丈夫だよ」
ヒナ「なら良かったわ。...さて、アコ、これはどう言う事なのかしら?」
アコ【そ、その....これは、素行の悪い生徒達を捕まえようと....」
ヒナ「便利屋68のこと?どこにいるの?今はシャーレとアビドス、三日月と対峙しているように見えるけど?」
アコ【え、便利屋ならそこに...」
アコがそう言って目を向けると、そこには誰もいなかった。
アコ【い、いつのまに逃げたのですか!?さ、さっきまでそこにいたはず...】
三日月「...ん?(カヨコからだ、[先に帰らせてもらうね。またね]か...すごいな、便利屋って。俺よりも早いや)」
アコ【えっと、これは、そのですね...】
ヒナ「いや、もう良い。だいたい把握したから。要するにゲヘナにとっての不安要素の確認。政治的な活動の一環ってことね。」
ヒナ「でもアコ、私達は風紀委員会であって、生徒会ではない。わかるでしょ?そういうのは万魔殿のタヌキたちにでも任せておけばいい。詳しい話は帰ってから。通信を切って校舎で謹慎してなさい、アコ。」
アコ【...はい】
「「「「.....」」」」
辺りに不穏な空気が立たよう。
シロコ「じゃあ、あらためてやろうか」
アヤネ【ま、まってください!ゲヘナの風紀委員長と言ったら、キヴォトスでも匹敵する人物を見つけるのが難しいほどの、強者の中の強者ですよ!ここは下手に動かず、交渉するのが吉です!どうしてそんなに戦うのが好きなんですか!?】
シロコ「...ご、ごめん。」
三日月「...すごいな、シロコって。」
アヤネ【こちらアビドスの対策委員会です。ゲヘナの風紀委員長ですね、初めまして。この状況については理解されていますか?」
ヒナ「...もちろん。事前通達無しでの他校自治区における無断兵力運用、及びに他校生徒達との衝突。」
ヒナ「けれど、そちらが風紀委員会の公務を妨害したのも事実。違う?」
アヤネ【っ!?】
シロコ「それはそうだけど。」
セリカ「それで?」
ノノミ「私たちの意見は変わりませんよ?」
三日月「ヒナ、確かに風紀委員会の公務を妨害したのは事実だ。けどさ、勝手に他の学園の自治区で砲撃して民間人を巻き込んでしまったのは俺たち風紀委員会が悪いよ。」
ヒナ「三日月...そうね。」
ヒナが三日月の言葉に頷く、その時、ある生徒が来た。
?「うへぇ〜こいつはまた何があったんだか、すごいことになってるじゃん?」
シロコ「!!」
セリカ「えっ!?」
アヤネ【ホシノ先輩!?】
ホシノ「ごめんごめん。ちょっと昼寝しててね〜少し遅れちゃった。」
セリカ「昼寝ぇ!?こっちはいろいろ大変だったのに!ゲヘナの奴らが...!」
シロコ「でも、もう全員撃退した。」
ノノミ「まだ全員ではないですが...まあ大体は、あと撃退というわけでもないですけどね」
ホシノ「そうなんだねぇ...で、三日月くんはどうしたの?」
三日月「これ?まあいろいろあってさ、まあ血じゃないから安心して。」
ホシノ「ふうん?で、三日月くんが風紀委員会側?」
三日月「いや、違うけど。」
セリカ「ホシノ先輩!三日月先輩は私たちの仲間よ。三日月先輩は大将を助けてくれたの」
ホシノ「うへぇ、そうだったんだね。ありがとうね三日月くん」
三日月「別に、これぐらい大したことじゃないよ。」
ホシノ「...さて、ゲヘナの風紀委員会かぁ...便利屋を追ってここまで来たの?」
ヒナ「....」
ホシノ「うーん、事情はよくわからないけど、対策委員会はこれで勢揃いだよ。というところで、あらためてやり合ってみる?風紀委員長ちゃん?」
ヒナ「....一年生の時とはずいぶん変わった、人違いじゃないかと思うぐらいに。」
ホシノ「....ん?私のこと知ってるの?」
ヒナ「情報部にいた頃、各自治区の要注意生徒達をある程度把握してたから。特に小鳥遊ホシノ...あなたのことを忘れるわけない。あの事件の後、アビドスを去ったと思ったけど。」
ホシノ「...」
ヒナ「...そうか、そういうことか...だからシャーレが」
ヒナ「まあいい、私も戦うために来たわけじゃないから。...イオリ、チナツ。」
イオリ「...委員長」
チナツ「...はい」
ヒナ「撤収準備、帰るよ。」
イオリ「えっ!?」
アヤネ【帰るんですか!?】
ヒナがそういうと先生たちの目の前に行き、頭を下げた。
ホシノ「えっ?」
ノノミ「頭を下げました...!?」
ヒナ「事前通達無しでの無断兵力運用、そして他校の自治区で騒ぎを起こしたこと。このことについては私、空崎ヒナより、ゲヘナの風紀委員会の委員長として、アビドスの対策委員会に対して公式に謝罪する。」
シロコ「!」
セリカ「!?」
ノノミ「!!」
ヒナ「今後、ゲヘナの風紀委員会がここに無断で侵入することはまいと約束する。どうか許してほしい。」
チナツ「委員長」
イオリ「ま、待って委員長!あの校則違反者達、便利屋はどうするんだ!?」
イオリがそう言った直後、ヒナが鋭い目つきでイオリを睨む。
イオリ「あ、う...」
三日月「そもそもイオリは便利屋じゃなくて俺に迫撃砲当てたんだからそれどころじゃないでしょ?」
イオリ「ぐはっ!?」バタン
三日月の何気ない一言でイオリが倒れる。
三日月「あれ?」
ヒナ「三日月..イオリを担いであげて。ほら、帰るよ。」
三日月「...ねえヒナ。俺も風紀委員会だけどラーメン屋行っちゃダメなの?」
ヒナ「...それは...」
セリカ「三日月先輩は大丈夫よ!」
ホシノ「まぁ、別に風紀委員会としてではなくて旅行者としてくれば良いよぉ」
三日月「そう?ならそうするよ。...えっと、一様俺も風紀委員会だからさ。謝るよ。ごめん。」
シロコ「ん、三日月は大丈夫。」
ノノミ「そうですよ〜別に謝らなくても良いですよ〜」
三日月「ありがとう。じゃあ俺もゲヘナに帰るよ。...帰ったらアコにゲンコツするか。」
アヤネ【あはは...】
先生「...手加減はしてあげてね?」
三日月「うん、わかった。」
そう言って三日月達はゲヘナに帰った。その前に、ヒナが先生と何かを話していたが、それは分からなかった。あと、帰ったとイオリが三日月に泣きながら謝ってたのは内緒だ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
三日月「さて、アコ。覚悟はいい?」
アコ「み、三日月?確かにあれは私が悪いですが、あれはゲヘナの...委員長のためにですね!」
三日月「問答無用」
《ゲンコツ!!》
アコ「「「いっったぁあああああ!!」」」
それから何日かは大きなたんこぶがでっぱなしだったアコであった...
見てくれありがとうございます。
今回は詰め詰めに書いたので見にくいと思います。申し訳ありません。
誤字脱字などがあれば報告してくださると助かります。
また、感想をくださると励みになります。
ではまた
次使う武器
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ツインメイス
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太刀
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クロー