花見もせず気がついたら葉桜状態に…………
「興味無い」
「私も」
「そんな速答しなくても」
いや、だってイキナリ何の話かと思えば、宣戦会議ってえーと、ほら、確か
あれだろ?イ・ウーが消えて、周りの組織がバラバラでって奴か?
「旨味も何もねぇよ。リスクしか無い」
「まぁ、そう言うとは思っていたよ」
そう言って、エルは待っていた鞄の中から一枚の紙を取り出して
「此を見てくれ」
「どうせ、ろくなもんじゃないだ…………ろ……此は」
「嘘………」
その紙に書かれていたのは、神崎・H・アリアに関する物だった。
「現在、イ・ウーと戦う者だよ」
「こいつに関わるなと言ったのは、お前だろ」
「あぁ、確かにボクは関わるなと言ったけど。そうも言って要られない状況になった来たんだ。……此処を見てくれ」
紙に指差し、その指の先には、顔写真だけだが、その横に書いてあるのは、話で聞く以上に若いな。
柔らかな曲線を描く長い髪オニキスみたいな瞳。
「この女性が、神崎かなえなのか………《灼熱の魔女ソティ》にそっくりだな」
「とても子持ちには見えないわ………」
「まぁ、世の中には、似てる人が3人いると言うからね。所でこの女性のデータを見て二人は、どう思う?」
「懲役864年って捕まってるの外国?」
「んな訳無いだろ。エルがミスしたと言うなら「さらっと罵倒するな!」まだ分かるが、間違いなく日本だそう書いてあるしな」
「と、するとスケープゴート………其も国絡みの」
「まぁ、そうだろうな。じゃなきゃ有り得ない。この書類を見る限り複数の犯罪を犯してはいるが、どれもこれも一人で出来るもんじゃない時刻が重なってる物まで有りやがる。……………で、この人が何だって言うんだ?」
「其処まで分かるなら話が早い」
と、先程まで立っていたエルが俺の寝てるベットの前まで来て
「おい、近いぞ」
鼻と鼻の触れ合う程に接近し
ワントーン低い声で
「この神崎かなえが君の欲しい情報全てを持っていると言ったら?」
「何んだと……………」
「言ったろ。悪い話じゃ無いと旨味も有る」
「だが、宣戦会議を開くには、イ・ウーを」
「そうだ、潰すんだ君が。僕は今日、個人として此処に来ている。君の友として、味方として来ている。其に君には、もうゆっくりしている時間は無いはずだ。其処に近道が有るなら通るしかない」
「でも、待ちなさいよ!エル、あんた何を言ってるのか分かっているの!其は戦争の引き金を引くことになるのよ!」
「引く価値が無ければこんな話を持ち出さない………其にキクヨ。君の組を大きくするチャンスだ」
「組を…………大きく……」
あ、これは不味い。菊代の目が輝いているように見える。
ナミさん並みに輝いている。
「ラッキーな事に、イ・ウーの
俺は、そのエルの言葉に思考が真っ白になる。
あの諸葛が…………死ぬだと?
菊代もその言葉に驚きを隠せないのかガタッと勢い良く立ち上がり、座っていた椅子が後ろに倒れる。
「馬鹿言ってんじゃないよ!あんな化け物が死ぬだなんてそんな情報が簡単に手に入る何て………」
菊代の言う通りだった。
籃幇と言えば、あらゆる企業、財界は勿論の事教育界、司法、おまけに政治の中枢にまで仲間がいる。
噂じゃあ、組織の人数だってその他の仲間を入れても100万人以上及ぶ。
触らぬ神に祟りなし。
そんな所に喧嘩売ろうだなんて組織は殆どいない。
いたとしても直ぐに消されるのがオチ。
まぁ、そんな所に喧嘩売らなきゃいけなくなってしまったのが俺なのだが。
糞兄貴がおこした『浦賀沖海難事故』此を無かった事にするために、鏡高組の力を使った訳だが、勿論、ただと言うわけじゃない。
其ほどの見返りが必要となる。
で、その見返りと言うより、ペナルティが今エルが言っている事である。
詰まり居たのだ喧嘩を売る頭のネジぶっ飛んだ奴、菊代の父、現鏡高組組長四代目。
鏡高 豪一と言う人が。
「提供者は、君達の所にいるクレフトだ。彼にとっては、どんなセキリティも障子に穴を開ける程簡単に突破する。寝ぼけてさえ居なければだけど………詰まり、僕が持っている、諸葛の医療データは、現在では治療法の無い不治の病と書かれている」
「そんな、もし、それが本当なら………」
菊代は、まだ信じられないとでも、言うかのように両手で口元を隠している。
「ほら、エル。菊代も反対みたいだしこの話は無かった事に」
「ビッグチャンスじゃない!」
「そうだろう?キクヨ君なら分かってくれると思っていたよ!」
「………お前ら一体何を言っているんだよ」
突然意気投合し始めた、二人に対して、俺の言葉は耳に入らず。
味方取られた。
てか、エル。アンラッキーな事に、教授は死なないと思うぞ?
知らんけど。
「トウヤマ………君にとっては、この武偵高は、時間稼ぎの場所でも有り足枷でも有るんだったよね?」
「あぁ、そうだ」
「其と同時にシラユキさんの願いを叶える準備の土台でも有る」
「……そうだ」
「なら、迷うことは無いだろう?ありったけ全部ぶちこんで、デカク勝て………昔君が僕に対して言った言葉だ」
「まぁ、言ったな。……多分」
だけど、其とこれ別なんだと思うのは俺だけか?
「遠山。此はまたと無いビジネスチャンスよ!やりましょう!」
「トウヤマ、僕は、《獄卒》と《笛吹鼠》を部下に持つ君にならと思って頼んでいるんだよ!」
「待て待て待て!二人の言い分も分かるが、神崎かなえに接触出来なきゃ意味無いだろ!」
「「あ」」
二人は、其処は頭から抜けていたらしく、鳩が豆鉄砲食らった様にポカーンとした表情をする。
「な?だからもうちょっと別の方法をだな」
「じゃあやっぱりこれを使うしかないか」
「え?」
「キクヨ」
「分かった」
ガシッと、俺の両肩を菊代が、脇から入れた手でガッチリ掴みどんなにもがいても離れる事が出来ない。
「君達が、アリアと争っている事はキクヨから聞いたよ。だが、今は、一時的に水に流すべきだ。贅沢を言える状況じゃないだろう」
「其は、分かる」
確かに、神崎かなえが、其処までの重要人物なら国に渡しておくのは勿体無い。
だが、警戒心丸出しにされちゃ、例え拷問したとしても喋ってはくれないだろう。
だけど、アイツは
その辺りも分かっているらしくエルは
「フウマの事なら心配は、要らない今日のお昼頃バイキングでたらふく食べていたからね。本人はもう気にしないと言っていた」
「あの馬鹿野郎。食い意地だけは偉く成長しやがって」
何かもう、おかげさまで馬鹿らしくなってきたぞ。
「だから、アリアとは、一時的でいいから、和解して欲しい。悪い言い方をすれば利用しろ」
「利用………ね。んで、先程からお前は、何をしているんだよ?」
エルは、先程からしゃがんでベットの下をゴソゴソと探り何かを探しているようで
「これから和解するのにその服では格好つかないだろう。かと言ってお互い鉢合わせすると攻撃しかねない。だったら第三者が間に入った方が良いかと思ってね其も救護科の」
「そうか、じゃその事は任せるよ」
「何を言っているんだい?君が行くんだよ」
「は?……っておいおいまさか」
「そ、そのまさかさ。君が第三者と言う設定で行くんだよ」
バッとエルがベットの下から取り出したのは、ロングヘヤーのカツラと、何と武偵高の制服其も女子の。
「久し振りに、君にはクロメーテルになってもらおうかと思って用意してきたよ」
満面の笑顔で放ったその言葉は、俺にとっては、精神的死刑宣告でもあった。
そう言えば、もう4月(今さら)新しい生活をする時期私は、車欲しいな~と思いながら、教習所に通い始めました。
皆さんは、どうなんでしょうかね?