ヤンデレいいなぁ~とか思い始めたのは。
とある恋愛ゲームで選択肢の血文字で書かれた『みゆき』を選びまくったのが原因ですかねぇ……。
そのせいで何回包丁で刺されたことか。
後、エルの~君を消して呼び捨てとしました。
そっちの方が良い気がして。
すいません。
ボク―――エル・ワトソンは、神崎かなえの話を持ち出した事を少し後悔していた。
キクヨが言った一言に『豆鉄砲からハトが出る』位驚きを隠せないでいたからだ。
「え!?トウヤマが『ベルセ』に!」
「やっぱり、其が原因かしらね」
ノートPCからは先程出ていったトウヤマとリュパンの会話が流れている。
流石姉弟、考える事は一緒と言うわけか―――その会話を聞いたキクヨが何となく呟いた一言に驚いたのだ。
キクヨは摘まむようにして眉間を押さえて話しだした。
「一日に、あんなに、ヒスったのが悪かったのね……おまけにその後、“あんなこと”があったから、『ベルセ』になって記憶が【私のパパが生きていて、旧鏡高組があった時】にまで戻ってしまったみたいなのよ」
「そ、そんな……」
だとしたら非常に不味い。
だが、『ベルセ』は、本来のヒステリアとは、違って何としても女を奪い返すと言うもの。
その切っ掛けになるのは、奪われた時。
なのだが、トウヤマはその『ベルセ』に脳が耐えきれず其でも体が無理をして敵がいなくなったのを確認したら安心したように眠ってしまう。
本当なら数秒良くても一分位しか持たないのに脳に掛ける負担が大きすぎる為に回復を計ろうと、とてつもない眠気に襲われる事で起きると思われる。
昔トオヤマが『ベルセ』になったのを見たことがある。
散々嵐の用に暴れたかと思えば、その場で眠りこけて四日は目覚めなかった。
あの時トオヤマは“ボクたちの事を忘れたんだ”………その時はまぁ、ショック療法なるものをした訳だが………。
まさか、トウヤマも記憶が戻ったら裸でベッドに繋がれているなんて思いもしなかっただろう。
緊急事態とは言え少し申し訳無いことをした。
キクヨは、楽しんでいたけど。
今回の場合は、アリアが風魔を襲い、倒れた風魔を見たトウヤマが風魔の『命を奪われた』と大雑把に言えば『風魔がアリアに奪われた』と無意識に思い込み、トラウマとの記憶が混ぜ合って【旧鏡組が存在した頃】にまで記憶が戻ってしまった。
いや、正確には今と昔の記憶が混ざったと言うべきだろう。
より付け加えるなら、もう既に殺す気でいたトオヤマにキクヨが殺すなと命令したことも入るだろう。
だが、キクヨはあのタイミングならそうするのは当たり前だ。
『武偵高外』ならあんな命令は下さなかっただろう。
『武偵高内』だったからキクヨはあのトオヤマにとって無茶な命令を下したんだ。
キクヨにとっても苦渋の決断だったのだろう。
あのトオヤマは、忠犬やロボットみたいなものでキクヨ達の命令は絶対に聞く。
しかし『殺せ』と言う命令をプログラムされたロボットに『主人の命令を聞く』のが絶対な忠犬に、『殺すな』や『命令を聞くな』等と言った矛盾した命令を下せば混乱したり故障するに決まっている。
つまり、治りかけていたトオヤマの精神は“風魔がアリアに襲われる”事によって再発してしまったんだ。
もうキクヨのお父さんは、数ヵ月前に、殺され鏡高組も壊滅に追いやられた。
他でもない、トウヤマのお兄さんによって。
今の鏡高組は君がキクヨの為に建て直した組じゃないか。
それすら忘れてしまったのか?
ボクがもっと君達を早く帰国させていれば、失わずにすんだかもしれない。
だけど、アリア―――君はなんてとんでもないことをしてくれたんだ!
「まぁた、自己嫌悪してんのかい?」
ハッとキクヨの言葉に顔を上げると、相変わらずトウヤマとリュパンの会話がBGMみたいに流れている。
其を聴きながら、電子タバコならぬ電子煙官を取りだし口に付けて吸い出す。
昔は、本物を吸っていたらしいが止めたらしい―――で煙に似た水蒸気を吐き出してから
「少なくとも、今回は私たちの事を忘れていないんだ。あんたが悩む必要は無いよ」
「でも、あの時もっと早く帰国させていればキクヨのお父さんは」
「どっち道いつかはあんなことになっていたさ。その前にだって内部の奴等に裏切りをした奴等がいたからね。まぁ、全部遠山が片付けたけど」
昔からその辺は変わらないようだ。
記憶を失っていたとしても。
「ある程度は、覚悟はしていたつもりだけど…………やっぱり、悲しいし殺意も沸くわね」
「あっ…」
一瞬周りの温度が下がったような気がした。
其くらいキクヨから殺意が怒りが溢れているのがわかる。
トウヤマがキクヨ達に依存しているように、またキクヨも依存している。
キクヨがトウヤマに待てと言えばその通りにするだろう。
その逆も有るんだこの、二人には。
「人の家滅茶苦茶にしたあげく家の弟悲しませて………例え身内だとしても其なりの報いは受けて貰わないとねぇ~」
クスクスと笑いながらも目は笑わず今にも手に持った煙官を折って仕舞いそうだった。
笑いながらも怒っているんだ。
「だけど、良かったのかと思い始めてきたよ」
「神崎かなえの話を持ち出した事を?」
「うん」
「いいんじゃないかい?」
「え?」
何でもないかのようにキクヨが答えながら怒りを抑えるように再び煙官を咥える。
「アイツは目的や仕事となったらある程度は腹をくくる奴さ。神崎かなえの事だって目的に必要不可欠と判断したから、アリアを“奴隷”として手元に置こうとしてるんだ………あんただって良かれと思ってこの話を持ち出したんだろう?罪ぼろしのつもりかもしれないけどさ…アイツは気にしちゃいないよ」
「キクヨ…………本当にそうだろうか?」
ポツリと言った事がキクヨには聞こえていたのだろう。
電子煙官をテーブルに置き、静かに立ち上がると。
「そう言うのは、本人に確認したら良いじゃないか。軽口を叩けるような仲だろう?」
確かに、普段のボクならそうだろう。
しかし、今のこの状況でなんてとても
「エル。車出しな、出掛けるよ」
唐突に放ったキクヨの言葉にボクは理解が追い付かないでいた。
「出掛けるって何処へ?」
「決まっているじゃないか。私の車はトウヤマが使っているんだあんたの車でトウヤマの所まで行くんだよ………もう直ぐ始まるだろうしね」
「始まる?」
「行けばわかるさ………其までトウヤマには昔みたいに振る舞うしかないよじゃなきゃ、また壊れるよアイツは」
先程、置いた煙官を再び咥えて静かにそう呟いた。
あれ?そう言えば先程から風魔の姿が見えないような……?
★ ☆ ★
「ぷっ!あっはははは!はーーー、わらったわらった。キー君それ本当にサイコーだよ!」
「そりゃ良かった」
現在、俺は今、目の前で腹を抱えて笑いこけている理子をどうするでもなく眺めている。
その際理子がバタつかせている足のその奥からハニーゴールドのパンツが見えているのは黙っていよう。
知らぬが仏だ。
もしかしたらわざと見せてるのかもしれないし………だとしたら遠慮なく見させて貰いますけど。
今の所ヒスる心配も無いし。
と、先程までアホみたいに、転げ回っていた理子が何でもないかのように座り直して
「くふふ。キー君やってることは“もう一人のオルメス”と似てるね~」
語尾に音符マークでも付きそうな口調でテーブルから身を乗り出してわざとらしく言って来る。
「そんなに似てるのか?」
「う~ん。最後の所は違ったけど大体は一緒だったね」
もう一人のオルメス………確か
エルから聞いた事があるが、確かその人の言葉を聞くだけで死にたくなるとか、人を言葉だけで自由に操れるとかだったよな?
昔は、H家の事なんか俺には関係ねぇ~状態だったからなぁ。
まさか、同じことをする奴が他にもいたとは。
向こうは、追い出したで俺は殺し合わせた位の違いしかないな。
―――中学の頃菊代はクラスから虐めに合っていた特に、女子から。
ヤクザの娘と言うたった其だけの理由で。
確か俺の記憶が正しければ、『本物の遠山金次』はヒステリアモードで虐めた女子達をたらしこんで菊代に謝らせたんだったか?
だが、あいつらにはそんなの生ぬるい。
仮に俺が同じことをしたとしよう。
謝らせる。その後、我慢できなくて、同時にその頭を押さえつけて撃ち抜いていただろう。
だが、そんなことしたら菊代に迷惑も掛かるし裏工作の経費も掛かる。
あれ何気にバカ高いからな。
幸か不幸か俺は、あいつらではヒスる事は出来ないからな。
『啄木』と『呼蕩』と言う一言で言えば遠山家に伝わる睡眠術ちょっと言い方を変えると洗脳術だ。
この二つを上手く使って『殺意』を埋め込む事しか出来なかった。
『殺意』を込めるのは最初の数人其も、女子で良い虐めの主犯とか。
そうすれば、ネズミ方式で次々生まれて気が付いたらクラス中バトルロイヤルの雰囲気。
後は、もう一押しすれば勝手に殺し合う。
何処かの海賊の『鳥カゴ』みたいに、親友だろうが恋人だろうが関係なく。
そのクラスは全滅だ。
武偵は中学生でもナイフや銃を持っているからな当たり前だが本物。
殴るよりも早く自然と其に手が出るから助かった。
まぁ、菊代を傷付けたんだ、こうなるのは当然だった。
虐めと言うのは、本当に数の暴力だ、止めたとしてもまた別の誰かがやりだすし、あのくらい集団になると自分達は正しいと思い出すからな。
赤信号皆で渡れば怖くないってね。
根本から全部掘り起こして燃やしてしまうのが一番だ。
其だけの本当に詰まらなくて在り来たりなお話だ。
―――の筈なんだが、どうやら理子がは今の話が余程面白かったらしい。
パンツ見える位笑ってたしな。
「聞かせて貰ったから今度は理子の番だねキー君?」
「何か話してくれるのか?まぁ、その為に呼んだんだろうけど」
そうじゃなきゃ俺は何しに来たの?となってしまう。
「でもただお話するのもつまらない」
そう言うと理子はコポコポとティーカップに紅茶を溢れるギリギリまで入れだした。
その中に、一枚の100円硬貨を入れる。
紅茶は溢れなかった。
「おい、何してるんだ?」
流石に不思議に思ったので聞いてみると
理子はチッチッチと指を振り
「普通に話すのもつまらないって言ったじゃん」
普通に話した俺はいったい……
「だからねキー君また、ゲームしようよ」
そんな俺の気持ちを知らずか、此方にも数枚の100円硬貨を渡して来る。
そして、理子は人差し指を艶やかな唇に当てて男なら誰もが虜になりそうな笑顔で
「理子キー君と遊ぶのクセなっちゃった。キー君が勝ったら今アリアがどうしているのか教えてあげる」
「え?今なんて」
アイツは今頃女子寮で寝てる筈
俺の混乱を余所に理子は続けて
「キー君が来る少し前にイタズラしたのでーす!必要でしょ?アリアが。早くしないと遠くに行っちゃうぞ」
からかうようにパチリと片目でウインクをしてきた。
……本当冗談はよし子さんだけにしてくれよ。
【TVあるある】
映画やアニメを見ていた時に一番盛り上がるシーンで主人公達の陰部分に自分の顔が映りテンションが大幅に下がる。