金次に転生しました。   作:クリティカル

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床屋で髪を切るとかならず周りから「頭切った?」と言われます。


26 片道旅行(裏)

時は更に少し遡る。

 

俺と菊代は先程、“ちょっとした”交渉によってエルを理子に引き渡し『空飛ぶリゾート』の二階の中央廊下、その横に並ぶ左右の個室を一つ一つしらみ潰しに探していたのだが

 

「予想外だ」

 

「あんたが原因でしょうが!」

 

スパァン!と菊代が俺の頭を叩き俺の頭から漫才みたいな張りの有る音が中央廊下に響く。

此だけ騒いでも、廊下に誰一人として出てこないのは、其処まで大きな音では無かった為か其とも

 

「いくら、乗客を避難させる為とは言え、私の銃を持ったまんま、扉を開けるなんて何考えてるの!あたし達が、ハイジャックしてるみたいじゃない!」

 

……まぁ、こう言う事だ。

しらみ潰しに探してるとは、言え銃を持った状態で、おまけに理子が、顔が他の人に見えない様にと渡して来た巷で、今一部の奴等から、ちょっとしたヒーローみたいになってるやたらなぞなぞを、出してくる爆弾魔スピ〇クスのお面を付けた人が突然入って来て『何が有っても扉を開け無いように』なんて言えばねぇ……

 

「まぁ、良いじゃん。此でどんなに暴れても一般人に流れ弾が行くことがある程度押さえられたんだし。結果オーライって事で」

 

「毎回、口を酸っぱくして言ってるけど、あんたはもう少し、危機感って物を持ちなさいよ」

 

「善処します」

 

だから、そろそろこの手を放して、息が苦しい。ギブギブ。

パンパンと、二号のお面を被りそのお面の中はきっと般若だろう菊代の首を絞める手を叩く。

で、でも子連れのセレブは喜んでたぞ。子供の方が。

握手したし。

 

「で、残る部屋は」

 

「此処だけね」

 

俺達の目の前には、まだ開けていない最後の部屋がある。

もう此処にいなかったら、何処にいるんだよ。

 

「じゃあ、さっそく開けるか」

 

「何で、蹴りのポーズなのよ」

 

スッと、ドアの前に右足を上げ蹴りの体制に入る。

この時に、必要なのは、全体重を足裏に持って行くこと。

元々、足は、体の体重を支える役目だって持っている。

手に体重を持って行くのよりは、かなり楽なのだ。

だから

 

「八つ当たり秋水(しゅうすい)おじゃましまぁああああああああああああああああすっ!」

 

「やると思った」

 

バゴォン!とドアの金具ごと破壊して、砲弾の様にドアを飛ばす。

アリアに向けて。

 

「みきゃああああ!!!」

 

ズバッ!と叫びつつも蹴り飛ばしたドアを綺麗豆腐みたいに真っ二つに刀で斬る。

すげぇな、話に聞いた以上のバカ力。

 

「やっ!」

 

背中の鞘からもう一本刀を抜き此方へと突っ込んでくる。

銃は菊代に返してしまったので『足と腰以外』丸腰な俺は、靴底からナイフを出してもう一度足を上げる

 

「全く。こうなると思ってたから、あたしが側にいるんでしょうに」

 

――が、アリアの日本刀は、両方とも菊代によって止められていた。

二本とも菊代の人指し指と中指に挟まれて。

 

アリアは、其に一瞬目を大きく見開いて驚くも、直ぐに冷静さを取り戻したようで

 

「来たわね!武偵殺し!待ってたわ!大人しく捕まりなさい!」

 

「ちょっと!あたしよ!あたし!」

 

刀を力任せに押して来るアリアと、刀を指に挟んだ状態で押し返そうとする菊代の間に入り俺は、菊代のお面を外す。

 

するとアリアは、一瞬キョトンとした顔になってから

急速に顔を赤くし

 

「来るのが遅い!」

 

そう叫んだ。

 

 

 

――そして、今に至る。

 

「バカとは、何よ!失礼ね!」

 

「事実だろうが!だったら何度でも言うぞ!このバカ!だったら確認の連絡位よこせ!」

 

「だいたい女子の部屋に断りも無く押し掛けるなんて失礼よ!」

 

「その言葉そっくりてめぇに返す!そもそもおめぇのどの辺が、レディだって!猪野郎!」

 

「誰が猪よ!」

 

「ちょっと……」

 

「突っ込んで行くことしか知らねぇ奴が何言ってんだ!この、みゃあー」

 

「人の叫び声をあだ名にするな!ネクラ!あんたが、ドアを蹴り飛ばしさければあんな恥ずかしい声出さないわよ!この女たらし」

 

「ねぇ……」

 

「誰がネクラの女たらしだ!全力を持って否定する!」

 

「男子寮で異性と同棲してるでしょ!イヤラシイこの変態変質者!」

 

「あんた達」

 

「生憎てめぇの、考えてるような事は何もねぇよ!残念だったな!妄想女!」

 

「言葉が通じないのかしら?」

 

「おお。だったら強襲科らしく武力行使で行くか?銃は、(持って無いから)使わねぇでやるよ。前みたいに海に蹴り飛ばしてやる!このカナヅチ」

 

「そろそろ」

 

「望む所よ!デッカイ風穴開けてやるんだから!其に、浮き輪が有れば泳げるの!」

 

「やってみろ。ちび女」

 

「其処のドアみたいに斬るわよネクラ」

 

「いい加減に……」

 

「猪猪猪猪猪猪猪猪猪猪猪猪猪猪猪猪猪猪猪」

 

「ネクラネクラたらしネクラネクラたらしネクラネクラネクラネクラネクラネクラたらしネクラネクラネクラネクラたらしネクラネクラネクラネクラたらしネクラネクラネクラネクラたらしネクラネクラネクラ」

 

「しなさいよ!!!!」

 

ガン!ゴン!

 

「みきゃ!」

 

「グバァ!」

 

言い争っていた、俺とアリアの後頭部に、まるで金属バットで殴られた用な重たく強烈な痛みが襲う。

さ、流石菊代。

げ、拳骨に秋水を使って来たのか。

そう言えば、少し前に武藤に使ってたな。

俺とか、武藤じゃなきゃ、頭蓋骨粉々だぞ普通。

 

「つい数日前に和解した秤でしょう!何でもう喧嘩してんのよ!」

 

「「だって、コイツが!」」

 

俺が、アリアを指差すと、同じ様にアリアが俺を指差す。

そして、お互いに睨み合って

 

「「何だよ(によ)!」」

 

「……何か、仲良いわね。あんたら」

 

「「良く無い!」」

 

「いちいちハモるなよ!」

 

「此方の台詞よ!」

 

「どっちでも良いわよ!全く……お互いに、子供じゃないんだからもう少し冷静になりなさいよ。お互いに譲れない意地って物が有るのは分かるけども私達は、一時的とは言えチーム組んでるんだし」

 

はぁ、と菊代が溜め息混じりに前髪をかき揚げる。

 

「取り合えずあんた達また喧嘩しそうだから、武器、暫く没収ね」

 

ドサドサと、菊代の両手から、俺の靴ナイフ二足、煙玉六個、口に入れて相手に発射する麻痺性の毒針の入った小瓶と即死性の毒針の小瓶1つづつ麻痺性はアリアに使った奴だな――と、アリアの日本刀を二本と黒と白銀色のガバメント二丁その予備弾倉(スペアマガジン)が菊代の足元に落ちる。

 

「………やられた」

 

「え?い、いつの間に?」

 

出たよ。菊代のヰ筒取り(いづつどり)

此は、遠山家が間宮の技を見よう見まねで作ったスリ技。

ベースと為った『鳶穿』は、敵の腸とか、眼球とか、心臓とか、体の中身を抉り取る技を対してヰ筒取りは、敵の携行武器今の様に身に付けて要る物をスリ取る技。

鳶穿は、片手で、ヰ筒取りは本来両手で1つの物を取る技。

其れを、菊代は、俺とアリアの武器を片手づつ全てスリ取ったんだ。

……靴は、足を上げた時か?其ともさっきベットの隣の椅子に座った時か?

頭に血が登ってて気付かなかった。

大問題だ。

俺は、菊代に、両手を上げ降参のポーズを取りながら

 

「言い過ぎた。悪かったよ。だが、次から確認の連絡寄越せ」

 

「寄越したでしょ」

 

「其が、偽者だって言ってんだよ!やっぱり何も分かってねぇな!猪!」

 

「誰が猪よ!良いのよ!私は一人でも、ママを救うわ!」

 

「お前の母親の話は、してねぇが、其れを猪って言ってんだよ!」

 

さっきよりも一段階声を大きくして、アリアに怒鳴る。

まただ。

コイツと話すと、訳分からん頭痛と耳鳴りもするが、良く分からん怒り、なのか何かまた少し違う用な、耳の中に水が入ってなかなか取れない用なそんな感じのイライラとモヤモヤ感が有る。

つくづく分からん女だ。

いや、分からんのはコイツの声か。

だが、1つ言える事は

 

少し、目を見開いて驚いているアリアに向けて

 

「母親の話がお前から出たから言わせて貰うけどな、面会で母親に言われたんだろ?確か、『人生は、ゆっくりと歩みなさい。早く走る子は、転ぶものよ』ってな違うか?」

 

少しだけ記憶していた、神崎かなえの声を真似てアリアに向けて言う。

アリアは、少し驚くもまたキッと此方を睨み

 

「無駄に似てるわね」

 

「誉め言葉として受け取ろう。だが―――てめぇが、母親の言葉を理解してねえ……親の心子知らずって奴だな」

 

「な、私は、ちゃんとママの言う事はその位理解してるわよ!」

 

「いいや、してねぇ……今てめぇが此処にいるのが何よりの証拠だ」

 

グラァ

 

「ちょ」

 

「みきゃ!」

 

突然機体が揺れ菊代とアリアがバランスを崩してよろける。

菊代は直ぐにバランスを直したが、ベットの上で散々騒いでいた、アリアはそのままベットから転落

 

「よっと」

 

は、せず俺の腕にすっぽりと収まる。

だから、あれほど危ないから降りろと言ったのに。

てか、あの二人、まさかもう始めちまったんじゃ無いだろうな?

だと、したら少し不味いな。

予定より早い。

 

「二人共、始めちゃったみたいね」

 

「俺は、『話がしたいから置いて行け』って言われたんだがな。やっぱりこうなるよな……普通に考えて」

 

「な、何?何が起きたの?」

 

「機体が揺れただけだ。気にするな――てか、お前は、もう転んでるんだよ」

 

「そんなこと無い!」

 

「いや、転んでるね。母親を助けたいって気持ちは分からんでも無い。だがな、折角組んだチームを少しは、信用してくれても良いんじゃねぇの?」

 

言い聞かせる様に、言うとアリアは少し怒ったみたいで、子ライオンみたいに唸ると

 

「あんたに何が分かるのよ」

 

「知らん」

 

「じゃあ教えてあげるわよ!「遠慮します興味無いし」何でよ!」

 

いや、だって……ねぇ?

 

「どうせ、私の名前がアリアで独唱曲(アリア)と掛けて独りぼっちって奴だろ。はいはい、お上手お上手。座布団一枚」

 

「うるさい!うるさい!うるさい!ええそうよ!あんたの言う通りよ!私は、独りで戦って来たの!此れからだってそうよ!私は独りで」

 

「俺は、お前の主人の筈なんだかなぁ~一時的とは言え」

 

「え?」

 

さっきまで、俺の腕の中で腕振り回して、喚いて人の顔をぽかぽかぼかぼかガブガブガジガジしていたアリアは、キョトンとした顔を此方に向けた。

良いぞ、此処からはクロメーテルの時同様此方から行かせて貰う。

俺は、アリアの言葉に合意するように頷いて見せ

 

「確かに、人は最終的には独りだ。人と言う字は、お互いが、支え合って生きている何て抜かす奴は、頭お花畑のウィンウィン野郎だ。気持ち悪い。実に気持ち悪い、道端の吐瀉物を素手で触ってしまった時みたいに、気持ち悪い。人と言う字は、良くて二つだ。人が、大地に『独り』で、立っている姿か。又は、片方が一方的に支えるおんぶに抱っこ状態の事だけだ」

 

「私が、おんぶに抱っこだって言いたいの?」

 

「寧ろお前は、前者だ。だがな今までは、其で良かった。武偵だろうが、軍人だろうが、犯罪者だろうが人が生きるか死ぬかの中に立たされりゃ、結局は独りだ。今までのお前のやり方は、間違ってなんかいない………人の部屋に不法侵入したことを、除けばな」

 

そう。アリアは、前者だからこそ転んだ。

その後も恐らく、がむしゃらだったのだろう。

立てなければ、這っていけば良い。

兎に角、突っ込んでいく。

だからこそ猪なんだよお前は。

そう言う奴は直ぐに罠に引っ掛かって死ぬぞ。

(目的)しか見えて無いからな。

 

「だから、あれは悪かったって言って「てな訳で、償いをして貰うとしよう」……え?」

 

再びキョトン訳ワカメな、アリアは、俺を叩こうと、する腕を止めた。

次殴ったら、海に蹴り落とそう。

空気をタップリ入れた穴の開いた浮き輪を付けて。

 

「償いは、簡単だ。俺の目的が、叶うまで、奴隷として働いて貰おう。元々、お前が俺を奴隷として無償で働かせる気で、奇襲を仕掛けてきたんだからな。何も問題はねぇだろ?お前は、母親を助けたい。俺は、お前の母親と話がしたいのと……有る物を届けたい其まで、お前は、俺達に、おんぶに抱っこ其で決まりだ。前に、言った通り母親は、助けてやるからよ」

 

「届ける……?」

 

「今は、まだ言えない。まぁ、俺がどんな物か見当も付かないだけなんだかな。届いた時のお楽しみって奴だな。……まぁ、そう睨むなよ。母親に危害は零だ」

 

「信用しろと?」

 

「するか、しないかわお前次第だ。だがな、奴隷と為れば母親は、助かる。成らなければ………知らんご想像にお任せする」

 

てか、さっきから俺の腕がぷるぷる、ぷるぷる震えてるんだけど、腕を見るとアリアの顔がトマトみたいに真っ赤。

おい、まさか風邪とかじゃねぇだろうな?

移すとか止めてくれよ。

俺は、薬例外を除いて殆ど効かない体質なんだからよ。

 

「何時まで抱いてるのよ!」

 

「ポピィ!」

 

バァン!とアリアの手の平が、俺の顎を襲う。

危ねぇ、お面付けてなければ即死だった……余り関係ないか。

 

「何すんだ!このボケ猪!」

 

「良いわよ。奴隷になるわ!」

 

「あ?」

 

俺の腕から抜け出した、アリアが、ビシッと此方に人指し指を突き付けて来る。

明らかに奴隷の態度では無いがまぁ、良いや。

 

「おんぶに抱っこ上等よ!けどね、奴隷の首輪の手綱は主人の手に握られているの!奴隷の主人は、一心同体で、奴隷に危機が迫れば、主人のあんたにも危機が迫るんだからね!」

 

「おお、分かってんじゃねぇか。いや、関心関心」

 

パチパチと俺が、気の抜けた、拍手をアリアに向けて叩く。

 

「バカにしてるでしょ?」

 

「はい。ごめーーーーん、なさい!」

 

「してるのね?」

 

「何か問題でも?」

 

お互いに、暫く無言で睨み会っていると

 

「『金次』お座り」

 

隣から、菊代が言った言葉に、“従って”俺の体が、“勝手に”床に胡座をかいて座る。

き、菊代待って、其は、不味い。

本当に、其は勘弁

 

「『金次』伏せ」

 

「ビブッ!」

 

そのまま、上半身が、降り曲がり、床と熱いキス。

か、体が動かん。

土下座状態からピクリとも動けん。

菊代が、俺の事を『金次』と言うのだけは、本当に勘弁だ。

言う事を拒否することが出来なくなる。

体が、乗っ取られたみたいに言う事を聞かねぇ。

まぁ、こんなことにならなくても拒否しないけど。

 

「あんた、言った側から何で言い争ってんだい!一分も持たなかったじゃないの!二人共だけど!」

 

仰る通りで。

 

「アリア!あんたもあんたよ!確かに、形だけとは言ってもね、和解して組んだのよ私達は、こんな所で、争ってどうするんだい。今回は、家のバカ犬が、いきなり襲った事に付いては謝るわ。けど、次からは、此方も少しは、信用してもらわなきゃ、話にならないよ。じゃなきゃ、あんたの追う獲物の思う壺だよ。自分だけが追う側とは限らないんだから。猟師が獲物に食い殺される事だって有るんだからね」

 

頭上から菊代の声が聞こえる。

な、何も見えない。

動けない。

 

「『金次』解放(リリース)

 

ストンと、いきなり体が軽くなり普通に立つことも動ける様にもなる。

毎回思うが、俺が菊代に金次と呼ばれると、どうしてこうも言うことを聞くんだろうか?

俺の前世は、飼い犬か?菊代の。

一瞬想像したが、本当だったらちょっと嬉しい。

別に、そう言う性癖が有る訳では無いけど。

 

ガッシャアアアアアアアアアアアンッ!

 

扉の向こうから、正確には、下の階から、何かが割れる音其に続く発砲音。

ちょっと、放置プレイし過ぎたか。

 

「そろそろ、二十分立つわね」

 

「患者が、暴れ始めたか………にしても、暴れ過ぎだろ此は」

 

菊代が、独り言として呟いた言葉に、同意する形で呟く。

窓の外でも、近くに雷雲が合ったらしく、ガガガーーン!と耳に響く大きな雷鳴が響いている。

まるで、下の階の状況を表している様だ。

 

「早く行きましょ」

 

菊代が、下の階へと、行こうと、扉の合った方間で走る。

俺も其に続こうとしたが

 

「……何してんだお前は?」

 

「何もしてないわよ」

 

俺の視界に布団お化けがいた。

そうとしか言えん。

布団を頭から被って震えているアリアが目の前に

 

「あぁ、お前……雷怖いのか?」

 

ビクッと布団が一瞬浮き上がった。

図星か。

 

「こ、怖い訳無い。バッカみたい」

 

強がりなのだろう、そう言った矢先にタイミングでも見計らってたんじゃねぇの?と思うくらいタイミング良く。

ガガーン!と雷

 

「みっきゃああああああああああああ!!!」

 

ぴょーーーーんと布団にくるまり座った状態でカエルみたいに高く飛び上がる。

無駄に器用だなお前は。

流石強襲科Sランクだな。

 

………絶対関係無いな。

 

「怖いんだろ?素直になれよ」

 

「そんな訳無いでしょ!うるさかったから耳を塞いでるだけよ!」

 

ガガーン!と、又雷が窓の向こうで鳴ると、とうとうアリアは、布団のより奥深くへと潜ってしまった。

 

「………じゃあ、俺達行くからな?」

 

アリアに背を向けて、菊代の方に行こうと、すると

 

「ま、待ちなさいよ~~ふ、二人共~~~」

 

涙声で、布団から手だけが出てきて、俺の袖を掴む。

絵面からすれば、チビッ子だって雷よりお前が怖いって言うぜ。

 

「わ、私も、行く~~~」

 

「そのつもりで迎えに来たんだが……」

 

もう、布団から微塵も動こうとしないこの様子を見ると………流石に無理が有るだろう。

 

「どうしたの?」

 

と、其処へ、扉の合った場所で待っていた菊代がやって来て布団を掴み顔を入れる。

数分位してから、顔を出して。

 

「遠山」

 

偉く真剣な顔でやけに目を輝かせ

 

「この子、育てたい」

 

「何言ってんの?」

 

布団の中で何が合ったよ。

訳ワカメ。

 

 

 

 

―――で、菊代が、アリアを何とか宥め、下のバーまで来ると良く分からない光景が広がっていた。

そうとしか言えん。

 

バーのカウンターは、ボロボロ高級な酒はもうひとつ残らず割れて床に落ち中の液体を床に広げ、様々な酒の匂いが此方にまで届く。

鼻が、人一倍良く効く俺にとっては、キツくてしょうがない。

おまけに、上から吊るして合ったシャンデリアは、床に落ちて残骸の破片が、あちこちに散らばっている。

その、シャンデリアの残骸を間に挟んだ状態で、お互いに息を切らした、エルと理子。

もう、言葉が出なくて、驚き桃木魔法のステッキだ。

 

 

 

 

 

 

 

何か、御免ね二人共。




金「(武器を)持って無いとは、言った。身に付けていないとは言って無い」
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