問題児達と錬金術師×2が来るそうですよ?   作:射水 終夜

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今回は、救いようのないゲス野郎ルイオスとのゲーム開始までの話です

「いつもより、カズマが喋るよ!」

「アイツ殺す」

落ち着いてくださいカズマさん。
アイツをボコすのは次の話です

それでは、本編をどうぞ!


第12話 宣戦布告が可能ですよ?

ルイオスとの一件から3日後

黒ウサギはジンに謹慎処分を受け、自室で雨の降る箱庭の都市を見ていた。

(ああ、定期降雨の時期でしたっけ。南側と違って東は天幕の開放がないですもんね)

人工降雨は一定のスパンで行われる。わざわざ、ありもしない雨雲を光学屈折で作り雨を降らしている。

(そう言えばレティシア様は雨が苦手でしたっけ。血の臭いが湿気と共に立ちこめるのは宜しくない、とか何とか)

吸血鬼のくせに何を言っているのやら。思い出して黒ウサギは苦笑した。

憂鬱そうに窓の外を見ていると、コンコンと控えめなノックが響く。

「はーい、鍵もかかってますし中に誰もいませんよー」

「··········。入ってもいいという事かしら?」

「そうなんじゃない?」

「誰もいないなら、文句も言われないしね!」

声は、飛鳥と耀とコーキのものだ。

しかし『誰もいない』と主張しているのに『入って良し』と判断するなんてまるで空き巣だ。

「あら、本当に鍵がかかってるわ」

「ん·······ホントだ。こじ開ける?」

「なんだったら、ケシ炭にしよう(ワクワク)」

ガチャガチャとドアノブが回される。

黒ウサギは観念したように立ち上がった。

「はいはい、開けます開けます!御三人はもうすこしソフトというか、オブラートにですね」

「よし、ケシ炭にしょう」

「「任せた!」」

ドゴォォオオッ!

「オブラァァァト!」

熱風で吹っ飛んで行きかがら叫んだ。

稀代の問題児に木製のドアはあまりにも無力だった。

黒ウサギはウサ耳を垂れさせ、破壊されたドアノブ(焦げてる)を片手にしくしく泣いた。

「・・・。どういう状況なんだ?」

カズマは大きなトレイから香ばしい匂いをさせながら部屋に入っていった。

 

 

流した涙そのままに、自前の湯沸し器で紅茶を淹れる。ティーセットは、カズマが持ってきてくれた。

その間にカズマは、香ばしい匂いのする出来たてのミートパイを一人一人の置いていく。

「·····まさかカズマさんが?」

「ああ、作ってみたから持ってきた。皆に食べてもらおうと思って」

「このトマトソースも?」

「ああ、塩気が足りなかったら言ってくれ」

そう言いながら、カズマは椅子に座ると皆はミートパイを食べ始めた。

「うん、カズマらしい味だね。ソース無しでも食べれる」

「あら、コーキ君。せっかくソースもあるんだから使ったほうがいいわよ」

「うん、美味しい。毎日食べたいくらい」

「ん~、パイ生地のサクサク感もたまりません!」

「それは、よかった。丁度いいウサギの挽き肉があったから作ったんだ」

カズマはモグモグと食べながら何気なく言った。

「へ?カズマさん?今ウサギの挽き肉って言いました?」

「ああ、そうだが?」

「ピギャアアアアアアア!!!!!」

黒ウサギはいきなり叫び出すと、部屋の片隅に踞りガタガタと震えだした。

「あ、ああ·····私は何てことを······。ま、まさかど····同族を食べてしまうとは········ああ」

全部食べ終わった耀はカズマに質問をした。

「ねえ、カズマ。これ、ウサギ肉じゃんなくて牛肉でしょ?」

「ああ、そうだ」

「へ?」

黒ウサギは顔を上げると

「今の話は本当ですか?」

確実をとる。

「ああ」

「本当の本当に黒ウサギは、同族を食べていないのですね?」

「本当だ」

カズマの肩を掴むと揺らしながら、しつこく質問をする。

「本当の本当の本当の本当に黒ウサギは、同族を食べていないのですね?」

「ほーんーとーだー。てーかー、しーつーこーい。あーとー、揺ーらーすーな」

「はあ~、良かったです~。カズマさんいくら冗談でも言っていいものと悪いものがあるんですよ!」

「すまん」

「ハッハ、カズマの冗談っていつも怖いんだよね!やられた本人は全然笑えないよ」

「その冗談怖かったかしら?」

「飛鳥ちゃんにするならそのミートパイの肉が人間って感じかな」

「うっ」

飛鳥は人の肉で出来たミートパイを想像したのか気持ち悪そうな声を出した。

「ねえ、カズマ。おかわりない?もっと、食べたい」

「残念だが、ない」

「カズマ、そんな嘘じゃ私を騙せないよ。私の五感によればカズマが焼いたミートパイは全部で7つだったはず」

「本当におまえは、さっきまでベットに寝ていた人間か!?」

「そんなことより、おかわり」

お皿をグイグイと押し付ける耀。

かなりカズマのミートパイを気に入ったようだ。

「ったく、余りの2つの内1つはさっきジンに渡してきた。そして、残りの1つは十六夜のだ!」

「大丈夫、十六夜は今いないから食べても問題n「問題大有りだろ!!」あっ、十六夜」

十六夜は窓ガラスをガシャンと蹴り破って入って来た。

「全く人の留守中にうまそうな物食って、さらに人の分まで食おうなんていくらなんでも行儀が悪いぜ、春日部」

「い、十六夜さん!今まで何処に、って破壊せずに入れないのでございますかあなたたちは!?」

「だって鍵かかってたし」

「あ、なるほど!じゃあ黒ウサギの持ってる焦げたドアノブは一体何なんですこのお馬鹿様!!」

十六夜はヤハハと笑いながら、大風呂敷を不思議な目で見ていたように見せる。

「ゲームの戦利品。見るか?」

「·······これ、どうしたの?」

「だから、戦利品だって言ってるだろ」

「?どうしたの二人とも?」

今度は飛鳥も大風呂敷の中を覗き込む。

初めは理解出来ないような顔をしていたが、理解すると小さく吹き出した。

「もしかして·····貴方、一人でこれを取りに行っていたの?」

「ああ。時間ギリギリまで集めてた」

ここまで来たら見たくなるのが当然の反応と言うもの。

と言うわけでコーキも

「えっ、何々?十六夜君は一体何を持って来たの?」

中を覗き込んだ。

すると、飛鳥と同じように吹き出した。

「ははは、こりゃ黒ウサギちゃんだけじゃなくてカズマも喜ぶねwwww」

でもね、とコーキは笑いを噛み殺しながら言った。

「こんな面白いことをする時は言って欲しいな~。だって、その方が面白いから」

「わりぃ、わりぃ。次からは声をかけるぜ」

「私も」

「私もよ」

四人は悪戯っぽく笑みを交わす。

「逆転のカードを持ってきたぜ。これでお前が“ペルセウス”に行く必要はない。後はオマエ次第だ、黒ウサギ」

ポン、と黒ウサギの膝の上に大風呂敷を落とす。

だが黒ウサギは中身を確認しない。

なぜな中身は、すでに分かっているのだから。

「まさか·······あの短時間で、本当に?」

「ああ。ま、ゲームそのものよりも時間との戦いが問題だったけどな。どっかの加速者さんが手伝ってくれたらもっと早く終わっていたんだがな」

十六夜はカズマを見ながらわざとらしく言う。

カズマは素知らぬ顔で紅茶を一口飲むと、

「情報料でそのことはチャラだ。それにお前なら問題無かっただろ?」

「現に間に合ったしな。等価交換と言うことにしとくぜ」

「カ、カズマさんは知っていたのですか!?」

「当たり前だろ。だってコイツが提案してきたんだからな」

答えたのはカズマではなく、十六夜だ。

カズマは相変わらず素知らぬ顔でミートパイを食べている。

その反応に十六夜は苦笑しながら言った。

「そんなことより、黒ウサギお前にはやることがあるだろ?」

黒ウサギは溢れそう涙を拭い、

「YES♪ペルセウスに宣戦布告します。我等の同士・レティシア様を取り返しましょう!」

五人を見回たし高らかに宣言した。

(コミュニティに来てくれたのが皆さんで·····黒ウサギは本当に良かったと思っています)

 

◇◇◇

 

『ギフトゲーム名 “FAIRYTALE in PERSEUS”

 

・プレイヤー一覧

カズマ・N・エノモト

コーキ・C・マユズミ

逆廻 十六夜

久遠 飛鳥

春日部 耀

・“ノーネーム”ゲームマスター ジン=ラッセル

・“ペルセウス”ゲームマスター ルイオス=ペルセウス

 

・クリア条件 ホスト側のゲームマスターの打倒

・敗北条件 プレイヤー側のゲームマスターによる降伏。

      プレイヤー側のゲームマスターの失格。

      プレイヤー側が上記の勝利条件を満たせなくなった場合。

 

・舞台詳細・ルール

*ホスト側のゲームマスターは本拠・白亜の宮殿から出てはならない。

*ホスト側の参加者は最奥に入ってはいけない。

*プレイヤー側はホスト側の(ゲームマスターを除く)人間に姿を見られてはいけない。

*姿を見られたプレイヤー達は失格となり、ゲームマスターへの挑戦資格を失う。

*失格となったプレイヤーは挑戦資格を失うだけでゲームを続行する事はできる。

 

宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗の下、“ノーネーム”はギフトゲームに参加します。

“ペルセウス”印』

 

契約書類(ギアスロール)”に承諾した瞬間光に包まれ、気づいた時にはギフトゲームへの入り口にいた。

「姿を見れれば失格、か。つまりペルセウスを暗殺しろってことか?」

「なら、あのクズは寝ているってなるぞ。いくなんでも、そんなに甘くはないだろ」

「だよね。多分ルイオスは最奥で僕たちを待っているんだよ」

「YES。でも、まずは宮殿を攻略しなければなりません」

「そして、僕達は不可視のギフトを所持していないのでちゃんとした作戦を立てる必要があります」

宮殿最奥まで “主催者”側に気付かれず到達しないと、失格となり挑戦権がなくなる。

全員でルイオスに挑むのは恐らく無理だ。

「このゲームには大きく分けて三つの役割分担が必要わね」

飛鳥の隣で耀が頷く。

「うん。まず、ジン君と一緒にゲームマスターを倒す役割。次に索適、見えない敵を感知して撃退する役割。最後に失格覚悟の囮と露払いをする役割」

「耀ちゃんは五感が優れているから索敵だね」

「黒うさぎは参加することができませんので、ゲームマスターを倒す役割は十六夜さんにお願いします」

「そうしたいのは山々なんだがその役割はカズマに譲らせてもらうぜ!」

「あっ、そうなんですか!ってえぇぇッ!?」

「そこまで驚かなくてもいいだろ」

「いや、黒ウサギはてっきり十六夜さんが殺るのだと‥‥」

「俺もそのつもりだったんだが····まあ気にするな」

十六夜は結局譲った理由を言わなかった。

まあ、正直ルイオスをボコせるなら譲ってくれた理由なんてどうでもよかったのがカズマの本音だ。

「それにアイツよりよっぽど楽しめそうな奴がいるからな。俺はそれを貰うぜ」

「十六夜さんまさか…」

「ああ、そのまさかだ。俺の獲物は、隷属させた元・魔王様だ!」

「もしかして、十六夜さんって意外に知能派でございます?」

「何を今さら。俺はどっかの文系無表情少年よりも知能派だぞ」

フフンと自慢気に笑う十六夜。

「黙れ、第三宇宙速度バカ」

「ああ?なら、お前はドアノブ回さずに扉開けれるか?」

「そんなの朝飯前だ」

「………………。お二人共参考までに、方法をお聞きしても?」

十六夜とカズマは応えるように門の前に立ち、

 

 

「「そんなもん、こうやって開けるに決まってんだろッ!」」

轟音と閃光と共に扉半分は蹴り破られ、もう半分は錬金術で分解されたのだった。

仲間を助けるための戦い(ゲーム)が今始まった。




錬金術師達の雑談部屋

今回ちょっとカッコよく終わってみたんですが読者の皆様いかがですか?

「いいと思いまーす!」

「今回は何時もよりセリフが多かった····」

そうですね。何時もに比べたら多いですね。
そう言えば皆さん、ついに問題児シリーズ第二部一巻が発売しましたよ!!!

「ついに出たね~。僕達の今後の話の展開が決まる第二部が」

「一応、原作五巻までの展開は決まっているがな」

ちょっとネタバレしますと、ハガレン原作キャラが“火龍誕生祭”から出てきます

「ついに原作キャラの登場ね。わくわくするね!」

「魔王側なのかサラマンドラ側なのかどちらなんだろうな」

「えっ、魔王側で出たりするの?」

さあ?どうでしょう。それは登場してもお楽しみです!
それでは、今回はここまで

「「次回も見てください!!!」」



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