最近、執筆の速度が不安定になって危機感を感じています
前々回ぐらいに「スランプの前兆!?」みたいなことを半分冗談で書いていたことが真実に変わろうとしているかもしれません
この×2の売りって不定期更新なのにちゃんと更新していることなのに····
はい!すみません!そんなことどうでも良かったですよね
それでは、本編をどうぞ!
――ギフトゲーム“SUN SYNCHRONOUS ORBIT in VAMPIRE KING”が始める数分前
“アンダーウッド”収穫祭本陣営
収穫祭本陣営二度に渡る巨人の強襲の後始末に追われて大忙しだった。
しかし、本陣営の中でも貴賓室は静かなものだった。
その部屋には貴重なギフトである“バロールの死眼”と巨人を指導者であった者から奪った“黄金の竪琴”が保管されている。
そこに“
「なぁ、俺たちここでつっ立ってていいのかな·····。やっぱ、後処理手伝った方が良いんじゃないか?」
「確かにそうかもしれんが、もしも“黄金の竪琴”を取り返しにくるかもしれないだろ」
「でも、あの図体が大きいことしか取り柄の巨人族が来たら分かるだろ」
「バカ。お前聞いてないのか?この“黄金の竪琴”を使ってた奴って普通の人間サイズだったんだよ」
「マジッ?俺、地下都市で戦ってたから知らなかったぜ」
その時、貴賓室のドアが開き二人の交代の兵士がやって来た。
「そろそろ、交代だよ」
「おっ、これで後片付けに参加できる!」
「元気だな、お前。休息はちゃんと取った方がいいぞ」
「そうだそうだ。休息は効率の良い労働の基本だよ」
「さっきから、コイツ後処理のことばっか言ってるんだ」
「当たり前だろ。ここでつっ立てるよりは良いぜ」
「はいはい、ともかく交代だ」
「さっさと変わった変わった」
「分かったよ。ちょっと休んでくる」
「一応気をつけろよ」
こうして、警備は入れ替わった。
·······。
··············。
「いや~、にしても“バロールの死眼”なんてよくも手に入ったよね」
「そうだな。だが、残念なことはこのギフトを使える者がいないことだな」
「だね。死に関連した奴なんていないもんな」
「ああ、そうだな」
「あ、そうだ。ちょっと来てくれない?」
「ん、何だ?」
そう言いながら、懐から紙を出したもう一人の兵士に歩みよる。
「いや、ちょっとね。おやすみしてもらおうと思って★」
瞬間、歩みよった兵士の鳩尾に膝蹴りを入れた。
「うぐっ!!!」
とうめき声上げ気絶した。
「あはっ!弱すぎ~」
兵士は笑いながら気絶した兵士を床に落とした。
「さぁーて、竪琴と死眼でももらっていくかな。てか、死眼って見た目ただの石ころじゃん」
そう言う兵士の姿はいつの間にか変わり、エンヴィーがそこにいた。
エンヴィーは“黄金の竪琴”持ち、“バロールの死眼”ギフトカードにしまうと、
「血の文をもっともっともぉぉっと、深く刻みつけないと。さぁさぁ、“アンダーウッド”の役者の皆さんまだまだ楽しい愉しい舞台は終わってないよ。はは、ははははは。あはははは!」
そう笑いながら貴賓室去るエンヴィーの姿は、ローブを纏った女の姿に変わっていた。
◇◇◇
さて、正直君たちも何の変化も同じ話を聞くのはつまらないだろう?
だから私はいつものようにいつものごとくゲームの攻略方針の話し合いについてを短くまとめさせてもらう。
ああ、台詞一つも無ければ誰が語っているか分かりにくいか。
私は、レーネ。“ウィル・オ・ウィスプ”のレーネ・K・エノモト。私はカズマの姉だ。
では、そろそろ話し合いの結果を報告させてもらおう。
1,“黄金の竪琴”が奪い返された際に“バロールの死眼”も盗まれた
2,犯人は警備の兵士に化けていたとのこと
3,それ以外は、不明
4,次に今回の魔王の襲撃と同時に東と北にも魔王が現れた
5,現在箱庭に同時に三体の魔王が出現していることから魔王の連盟が存在する可能性が有り
6,魔王連盟(仮称)の狙いは“
7,ここまでの項目の思考は保留とし、目の前のゲームに集中するとする
8,浮遊城には“六本傷”の重役や“ノーネーム”の主力一人、“アンダーウッド”の住人たちがいるとのこと
9,それを踏まえ、“アンダーウッド”を巨人族から守る部隊と浮遊城に乗り込み救出兼ゲームクリアを目指す部隊に戦力を分ける
10,二日後に準備を整え浮遊城に乗り込む
という感じで初日の会合は終わっただった。
長くなってしまったな、すまない。
“アンダーウッド”最高主賓室
「貴女が防衛に回った理由を聞いてもよろしいですか?」
フェイス・レスは唐突にそう質問してきた。
ここは“ウィル・オ・ウィスプ”の最高主賓室、と言ってもいるのは私とフェイス二人だけだが。
ジャックもアーシャも巨龍の魔物が拐った子供たちを追って浮遊城に行ってしまっている。
と、フェイスの質問に答えないといけないな。
「単純な話、ゲームクリアを目指す部隊には十六夜君がいれば問題ない。彼は文武両道だからね。私の場合割りと武寄りだから防衛···まぁ巨人族を倒す方が適している」
「確かにそうですね。しかし、コミュニティの仲間としてジャックとアーシャは心配ではないのですか?」
心配もなにも今は審議決議だから魔王は手出しできないだろうに。
まぁ、そんな単純なことを彼女が聞いているのではないことは分かっている。
「全く心配をしていないと言えば嘘になるが、彼らなら大丈夫だろう。今頃、城の中を回って子供たちを保護しているかもしれんな」
「そうかもしれませんね」
そこで会話が終わったので二人では広すぎる部屋に沈黙が訪れた。
·············。
········。
·····あ、そうだ。
「なぁ、フェイス。君は確か私よりも早くから“アンダーウッド”に来ていたな?」
「ええ、その通りですが何か?」
「いや、どうやら私の弟もこの“アンダーウッド”に来ていてな。まだ、会っていないんだが知らないか?」
「カズマ・N・エノモトのことですね。彼なら、貴女が来る前の二度目の強襲の際に西の森にて戦闘をしていたのを見たのが最後です」
「一応、“アンダーウッド”にはいるみたいだな·····」
「そういえば、会合の場にはカズマと春日部耀以外にあと一人いませんでしたね」
「コーキか。あいつは、カズマを探しに途中で別れたのだんだが····。いったい、何処をほっつき歩いているのやら」
まぁ、私の弟だからそう簡単に死にはしないし負けもしない。でも、ちょっと心配だ。
いったいどこで何をしているのだ、私の弟たちよ。
私はそう心配をしながら、先ほどから感じられるざわざわとした“気”のことが頭に引っ掛かっていたのだった。
◇◇◇
探さないと、早く探さないと世界が終わってしまう。早くしないと日が沈んでしまう。
早く本を見つけないと、世界が
全てを無に還してしまう。
世界が終わるまで残り13分。時間がない。
人形は黄昏の中を走る。
そして、やっと見つけた。深い、深海のような青黒い表紙の本を。
手に取ってページを開く。
そこには、
――――·······何も書かれていなかった。
それが
言葉のない本。何も描かれていない本。それが
何もない
カズマは
消えていく。消えていく。世界が消えていく。
全てがなくなり無へと還っていく。
そして、人形の糸が切れた。
リスタートまで、残り12秒····
◇◇◇
“アンダーウッド”上空。吸血鬼の古城・城下街
「PUGYAAAAAaaaaa!!!」
「PUGYAAAAaaa!!!」
「あー、あー、あー何なのあれは!?吸血鬼にとってゴキみたいなもの!?」
「いいから、手ェ動かせ」
一回分解され、古城で再構築された僕たちを待っていたのは血塊と苔の集合体のような赤黒い怪物だった。
人の形をしており動きが速い。しかし、体は脆く一体一体はさして脅威ではない。
けど、それが何百体も集まれば別の話。
さっきから燃やしても燃やしても湧いてくる。あっちこっちでは怪物が燃え上がり松明のように城下街を明るく照らしている。
なお、白カズマは錬成陣無しに手を合わせただけで槍を作り無双をしていた。
「PUGTa···」
「GYa····」
「雑魚が何体集まろォが雑魚は雑魚だ!」
右斜めから槍を振り下ろし、一気に二体切り裂く。
「随分と余裕だね!?そんなこと言ってるわりに押されてるのは僕たちだよ!?」
「あ?分かンねェのか?こんな状況いつでも覆せるつってンだよ」
「そもそも、君はこれが何なのか知らないの!?」
「冬獣夏草だ。生き物や死骸を苗床に繁殖する菌糸類」
「対処法は!?」
「苗床を破壊するか、焼き尽くすか」
全く役立たねー!せめて、どこか隠れられる場所があれば····というか、覆せるならさっさと覆せよ!
そういえば、これらって多分全部死体を苗床にしているよね?
吸血鬼って何でこんなに多く死んでるのかな?
「さァて、スクラップの時間だァ!」
白カズマは槍を横凪ぎに振り冬獣夏草を撥ね飛ばすと、槍を放り捨てた。
パン、と手を合わせ地面に手を突く。
瞬間、錬成陣ではない陣が浮かび中から一本の木製の槍が召喚された。
パシッとその槍を掴み構える。そして、彼はこう呟いた。
「来い“ムスペルヘイム”」
瞬間、ボッォオと音を立て炎が溢れ出した。それと同時に空気が白カズマのところにすごい勢いで流れ込む。
恐らく、炎の温度が高過ぎるためだろう。上昇気流が発生している。
僕でもこんな高温な炎は出せない。精々、1000℃くらいが限度だろう。
白カズマは大きく振りかぶり、
槍は衝撃波だけで冬獣夏草の群れを吹き飛ばし、溢れ出る炎で跡形も無く全てを消した。
それの勢いはすごく、城下街の建物を貫き、挙げ句の果てには城の外壁を崩し溶かしながら突き進んだ。
「すごい····!」
つい、声に出してそう言ってしまった。
槍の通った道の敷石は溶け溶岩のようにごぽごぽと音を立てていた。建物も右に同じ。
凄まじい破壊力だった。それ以外何も言えない。
僕が呆然としていると、白カズマはそのままスタスタと歩いて城の方に歩いていく。
何気に溶岩の上を歩いているのに何で靴すら溶けないの?
というか、僕を置いていく気!?
「ちょっとー、白カズマ。僕は普通の人間だから溶岩の上なんて歩けないんですけどー?」
「ンなもン、先に城の中に魔法で入ればいいだろ。言っておくが、分解されンのはもうゴメンだ」
あ、そっかー。ダイブスイッチを使えば一瞬で中に入れるんだった····。
あー、でも白カズマの気持ちも少し分かるな~。分解されて再構築されるのって頭痛くなるんだよね。
そうと決まれば。パチンと僕は指を鳴らした。
『侵入、潜入、不法侵入♪
侵入、潜入―――』
座標を白カズマが開けた城壁の奥(場内)にして、と。
「ダイブスイッチ」
今日二回目の分解をされ、今度は城内に転送され再構築された。
「よし、到着。ってこれ·····中もかなり壊してるねぇ。うっかり、ゲームのヒントごと壊したりしてないよね」
「そンなヘマするかよ」
「おっ、速いね。流石と言えば流石。ともかくそれの根拠は?」
「勘だ」
不安しかねー!と僕が思っていると、
「あ······コーキ」
聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「ありゃりゃ、耀ちゃん?何で君がここに?」
「コーキも拐われてきたんじゃないの?」
「え、何に?」
「鱗の怪物」
「全然。じゃあ、耀ちゃんは拐われたってこと?」
「ううん。私は拐われた人たちを助けるために自分で来た」
「じゃ、捜索中だった?」
「それも、違う。皆見つけて今、ジャックとアーシャが守ってる」
「ほー、“ウィル・オ・ウィスプ”の二人もいるんだ」
「うん、それでさっきすっごい衝撃が来たから偵察に来たらコーキがいた」
「なるほどなるほど~。すっごい衝撃って何だろうね····?」
と隣にいる白カズマを見ると、「チッ」と舌打ちをしてそっぽを向かれた。
「ところで、その人誰?」
あれ?なんて説明しよう。何気に僕の方が舌打ちしてそっぽ向きたいよ。
彼のことを一から説明するなんて絶対にしたくないからね。
ともかく、一旦ここにいる人たち全員と合流するとしますか。
カズマ:さて、今話を見て違和感に気づいた人がいればそいつは神話に関してちょっとは詳しいのかもしれない
気づかなかった人はのちに本編で解説が入るので気にしなくて良いですよー!
それにしても、カズマさん。お久しぶりですね
カズマ:そういえば、そうかもしれない。割とどうでもいいことだが
つれないですねー。レティシアさんが寂しがってましたよ
カズマ:出番がなくて?
違います!!あなたがいないからですよ!
カズマ:そう
それだけ!?そこは「何でだ?」とか聞いてくるところでしょ!
ドライ!人形!唐変木!異性に好かれるなんて羨ましいなこんにゃろ!!!
カズマ:羨ましいだろー(棒)それよりも補足するところが一つ残っているはずだ
すっごい棒読みに返された上に勝手に流しやがりましたね
えーと、コーキさんの“脳内魔導起機”の侵入魔法ですがあれはどこにでも転移出来るわけではありません
カズマ:ある一定以上の大きさの建物の中にしか自身を転送出来ない。あくまであれは元々迷宮に侵入するための魔法だからな
ま、そういうことです
実はあれ、使用者の頭が吹っ飛んだりするかもしれない代物なんですよ
カズマ:呪いの唄に脳が耐えきれないとそうなるのか
ええ、脳の容量を越える魔法を使うともれなく死にます
だから脳容量の大きそうなコーキさんがテスターとして使ってます
それでは今日はここまで!
「「次回も見てください!」」