問題児達と錬金術師×2が来るそうですよ?   作:射水 終夜

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前回のあとがきでレーネさんとエンヴィーの戦闘が主になる的な発言をしていましたが半分ぐらいしかありませんでした(^_^;)
残り半分はレティシアさんの語りです
それでは、本編をどうぞ!



第12話 人造人間は殺せない

“アンダーウッド”西の森

ガキン、ドゴ、ガッ。そのな打撃音幾つも連続して響き渡る。

「ほらほらほら!これならどうだ!」

そう言いエンヴィーは眼には見えないが電気の帯びた両手(ハンマー)で殴りかかる。

レーネはそれを正面から打ち返そうし触れ、苦悶の声を漏らす。

「くっ!」

「はは!電気は有効」

「はあああ!」

が、それも一瞬。レーネは気合いと共に拳に力を込め打ち返すと同時にもう一つの拳でエンヴィーの顔面を狙う。

しかし、エンヴィーは素早く首を動かしその砲弾のごとき一撃をかわす。

そして、そのままバックステップで距離をとった。

「そろそろお姉さんのギフトの仕組みが分かってきたよ。さぁ、どうする?土下座して謝るなら見逃してあげてもいいけど?」

「こちらこそお前のギフトがどういうものか分かったぞ」

「ハッ、嘘だね。お姉さんがこのエンヴィーのギフトがどういうものか理解していない。まぁ、仮に理解したところで勝つことは出来ないwwww」

レーネは舌打ちをしたかった。

実際のところエンヴィーのギフトがどういうものなのかイマイチ分かっていなかった。

初めは体の各部を武器に変化させるものかと思っていたが、今度は電気を帯だした。

他のギフトを使った形跡はない。これは確かだ。

だから、これがどういうギフトであるのかはやっぱりわからないし弱点も分からない。

それに今ではレーネに電気が有効ということが分かり、全身に電気を帯びている。

素手が今の武器であるレーネでは手が出しにくい。

レーネのギフト“剛力招来・超力招来”は自身の身体を構成する単子を超高度物質化するギフトである。

それにより筋力を数千倍にまで強化することができ、強靭な身体と膂力を手に入れている。

簡単に言えば、身体を硬化していることでかなりの攻撃力と防御力を持っているということだ。

しかし、あくまで硬化しているようなものだから物理攻撃にしか強くないし攻撃も物理特化だ。

だから、電気や熱には弱いし実体のないものには攻撃をすることが出来ない。

仕方がないな、レーネはそう思い懐から鏢いくつか取り出し瞬時に投擲した。

「ははは、そんなの当たらないよ」

エンヴィーは横に飛ぶことでこれをやすやすと避ける。

「それは、やってみないとわからないだろう?」

レーネは休む間もなく、鏢を取り出してはエンヴィーに向かって投擲していく。

それをエンヴィーはまるで猿のように木々を利用した三次元的な移動で全て避ける。その回避行動は着実にレーネとの距離を縮めていっていた。

そして、ついに間の距離10mまで縮めるとエンヴィーはレーネに向かって一直線に走り勝負に出た。

エンヴィーは飛んでくる鏢を左腕を剣にし弾き、右腕の電気を帯びた拳を握りしめる。

それをレーネは懐から鏢を取り出しながらバックステップでその一撃を避けようとする。

エンヴィーの腕のリーチ的に絶対に届かない。しかし、こちらの攻撃が確実に当てられる絶妙な距離。

「はああ!!!」

気合いと共に全力の蹴りが―――当たる直前。

ヒゥッとエンヴィーの腕が蛇のように伸びレーネの首に巻き付いた。

「うあ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!」

「どうだい?お姉さん達みたいなニンゲンには出来ないことでしょ?」

ギチ、ギチギチとエンヴィーは感電して苦しむレーネを笑いながら締め上げていく。

「さぁ、今なら死に方を選ばせてあげるよ。と言っても二択しかないけどねwwwww。このまま絞め殺されたい?それとも電圧を上げて感電死したい?」

「ぐぅぅ·····」

レーネは電気に苦しみながらもエンヴィーの腕を振りほどこうと手足を動かしてもがくが全然力が入っていない。

「それにしても、北側第2の暁のレーネがこんなんじゃ第1のウィラも高が知れたもんだな。あ、お姉さんと同じコミュニティだったけ?“ウィル・オ・ウィスプ”って意外と大したこ「···········わす」ああ?何か言った?聞こえないよお姉さん」

「その傲慢さが身を壊すのだ、エンヴィー!」

「何言って――」

その瞬間エンヴィーの足下が蒼く光った。

と、認識した時には幾つもの樹から生えたトゲがエンヴィーの身体を貫いていた。

「ぐはっ·······!何で····だ?」

「ゴホッゴホッ。なに、大したことじゃない···。確かに私は基本あのギフトしか使っていないが他のギフトもあるということだ」

レーネは地面に座り落ち、軽くせき込みながら吐血するエンヴィーを見上げる。

「もう一つのギフトは“錬丹術”。これは面白いことに遠隔錬成というものが出来るのだ。そのために、お前に当たりもしない鏢を何本も投げたというわけだ」

そう言うレーネの足元には、二重の円の中に五芒星が描かれその頂点には一本ずつ鏢が刺さっていた。

「はっ·······囮だったの···かよ」

「ああ、そうだ。エンヴィー、取引をしないか?このまま出血し続けたら死んでしまう。もし、お前たちのことを話してくれるなら今すぐ治療しよう。捕虜としての扱いも出来るだけ優遇する」

「·····もし、断ったら」

「お前の頭をぶち抜く」

「は!殺れるもんなら殺ってみろ!」

「そうか···。それは、残念だ」

その声と共に錬成陣が光り、エンヴィーの頭をグシュと貫いた。

 

 

「ふぅ······人を殺すのはやはり気分が良いものではないな。当たり前ではあるが」

レーネは立ち上がると、パンパンと服の汚れを払った。

横目でチラッとだけ串刺しにされたエンヴィーを見る。

「さて、休んでいる暇はない。黒ウサギ君の加勢をしないといけないとな!」

気合いを入れ直し、黒ウサギとリンと呼ばれた少女が戦闘をしている方を目指して走ろうとした時だった。

パリィ···そんな電気が弾けるような小さな音がした。

と、同時に寒気がした。ザワザワとした嫌な感じ――そうまるで無数の人のようなものが苦しみ蠢いているようなそんな気配だ。

レーネがエンヴィーを“アンダーウッド”で知覚した時と同じだが、近くにいるせいか鮮明に気を読める。

本能的に串刺しエンヴィーの死体から距離をとり、何が起きても対応出来るよう構える。

バチ、バチィと幾つもの紅い稲妻がエンヴィーの身体を走り抜ける。

「言ったでしょ、お姉さん。『殺れるもんなら殺ってみろ』って。こんなんじゃこのエンヴィーは殺せない」

バキバキと次々に身体を貫いていたトゲがへし折られ、傷がみるみるうちに修復されていく。

「やはりお前····()()()()()()!?」

「可笑しいなぁ。可笑しいなァ。何でお姉さん分かるの?」

エンヴィーはわざとらしくそう言いながら笑っていたが―――

 

「やっぱここで死んどくか、()()()()?」

 

一瞬で表情を変え、先ほどの戦闘の時とは段違いのプレッシャーを、殺気を放ち始めた。

レーネはそのプレッシャーに飲まれそうなるがどうにか踏みとどまる。本能は警鐘をうるさいほど鳴らしている。

相性は悪い上に殺したって死なない。下手をしたら不死かもしれない。対処法不明。該当する伝承等は記憶のデータバンクにない。

「良いねぇその顔····クックック。さぁ、こっから第二ラウンドの始まりだ」

これは本気でマズイことになったな、とレーネは冷や汗を流したのだった。

 

◇◇◇

 

私の人生を一言で言うのなら····、「あーあ」だ。

だってそうだろう?こうなってしまっては、もうどうしようもない。

仮に私を殺すという勝利条件以外のでクリアしてもどのみち私は死ぬ。

仕方のないことだ。なんか、ネガティブって思うかもしれないがそれが現実。

心残り?

そんなの「無い」って言ったら嘘になるに決まっている。

私だってまだまだ生きたいし、まだ誰も見たことのないような絶景を見てみたいし、心踊るようなギフトゲームにも参加したい。

そりゃね····そりゃ···私だって女だ。好きな人と素敵な恋をして、結婚して幸せな家庭とか築けたら本当に最高だった。

でも、何か···もう「あーあ」って感じ。

そもそも、好きな人?

いた。過去形だ。

今さら伝えておけば良かったなんて思ってる自分に自己嫌悪。

勇気を出せなかった私にちょっと自己嫌悪。

ホントこんな事になるなら言っておけば良かった。

そういえば、彼は私のことを本当はどう思っていたのだろうか。

コーキは、どうとも思っていないと言っていたが···。

実際はどうだったのだろう?

少しくらい好意を持たれていたら嬉しい。

嫌われていたら、死にたい。死んで背後霊か守護霊にでもなって一生一緒にいたい。

私だって、私なりに好意を持ってもらおうと努力した。頑張った。色々頑張ったんだぞ!

好みを知るために観察したり、少しでも意識してくれるよう一緒に家事したり火龍誕生祭では一緒に回ったりして·····その、ででデートっぽいこともした////。本当なら今回の収穫祭も······て、あれ?振り返ってみれば、何か私の行動って自分の欲求を満たすための行動の割合が多い気が······するかも?

なんか不安になってきた。

確かに、つい感情に流されてぎゅってしたりモフモフしたりした時もあったが···。

嫌がってたけど、あれは照れだよな?彼はツンデレなだけで本当に嫌がってはなかったよな?

というか、カズマってツンデレっぽいけどクーデレでもあるのかな?

········。まぁ、今更なことだな。

結局、彼のデレたところを見られなかったし、今以上のもっと深い関係になることは出来なかったと思うとやっぱり「あーあ」だ。

後悔しないで死ねる人生、憧れるなぁ。私もそんな人生を歩みたかった。

もし、来世があったら「私」にはどこにでもいる普通の“人間”としての幸せな人生を送って欲しいものだ。

もうこれくらいでいいかな?

私も一応人間に比べたら長く生きているたし、気がかりだった黒ウサギとジン達ともまた少しではあるけど一緒に過ごすことが出来た。

コミュニティことは十六夜や飛鳥達がいれば安心だ。

もう私がいなくてもやっていける。なんてたって彼らは前代未聞の「問題児」だからな!

それに私の生きたいっていう我儘で多くの人たちを殺したくない。仲間なんてもってのほかだ。

もう嫌なんだ、同士を殺すのは。

だから終わろう。あのゲームと一緒に私も。

································。

·······················。

·················。

········ああ、でもやっぱり嫌だな。

このまま死ぬのは···。

もうダメだとしても、諦めないといけなくても、せめて私の想いを伝えたい。

本当はもう伝えることなんて出来ないこと、分かってる。

例え、返事を聞けなくたって構わない。

もしご都合主義にでも何でもいいから奇跡が起きてもう一度会うことが出来たなら、私はこの心に溢れているどうしようもない想いを伝えよう。

この言葉に想いを込めて、

――――カズマ大好き。愛してる

 




エンヴィー:何かいい感じで今回終わってるけどさ·····

はい、どうしました?

エンヴィー:まさかもうエンヴィー様の出番がないとか言わないよね?

ああ·····えぇと、その···まぁなきにしもあらずって奴ですかねぇ。はい

エンヴィー:ちょっとそれどういうこと!?この大人気のエンヴィー様をそんな扱いして許されると思ってんの?

いやこれでも、鏡磨さんよりも出番多いんですよ!マシな方なんですよ

エンヴィー:はっ、鏡磨なんか比較対象なんかなるわけないでしょ。バカにしてんの?

してませんけど、今章ってかなり長いのでこれ以上あれこれやると飽きられそうですし。
ダラダラしても何も良いことありせんし

エンヴィー:ああ、確かに細かすぎて全然進まないのを見てると飽きる。というか退屈

でしょう。一応言っておきますけど、出番が全然ないわけではないですよ。これ本当です

エンヴィー:え、何で?殿下側にいるんだからあまり出番ないでしょ。原作でも二巻ぐらい先にしか出ないし。さらにそれって殿下とリンがメインだからね。つーかマジムカつくあのガキ、出番寄越せってんだよ!

イライラしないでください。シワが増えますよ

エンヴィー:作者は白かよ。同じこと言わないでくれない?今すぐブチ殺すよ

すみません腹黒さん。でも、出番については短編集やるのでありますよ!それなりに

エンヴィー:調子のってんの?今すぐ死ぬのがお望みみたいだから殺してやるよ

違います違います!自殺願望(斬 ドシュ
無念····(バタリ

エンヴィー:ああ、もう死んじゃった。もっと許しを乞うとか泣きつくとかって無様な様を晒して欲しかったのに。マジつまんねーの。

エンヴィー:とりあえず、今回はここまで!またね~



エンヴィー:さて、このゴミどうしようかな?








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