そんな(?)お話
メインで投稿している作品が詰まってる最中に超かぐや姫に脳を焼かれて衝動的に書いたお話
小説版未読でヒロインもオチも何も思いつかない状態で書いたお話なので突っ込み所満載だと思うので温かい目で読んでください
ドブカス書かんで何しとんねん!って話なんですけどね。なんかふと仕事中に「これは有りか?」と思いついたネタが脳内で溢れ返って来たのでいっその事投稿して消化しちまおうと思った次第です
『・・・・・・もしもし?もうそんな時間だったんだね』
「よっぽど集中してたんだな。取り敢えず飯持って来たから勉強の手ぇ止めて戸開けろー」
『はーい』
部屋主の返事を聞いた後に電話を切るとすぐに扉の鍵が開く音がして扉が開いた
「いらっしゃい。今日も有難うね」
「気にすんな。毎度の事だがお互い様・・・・・・・というより寧ろ俺から頼んだ事だし」
扉を開けて出て来たのは今世の同級生である酒寄彩葉。知る人ぞ知る有名作品である【超かぐや姫!】の主人公の一人でありネット界隈では超かぐや姫の【超】担当なんて言われている超人である
「今日の献立は・・・・・・・・なんで鍋ごと?」
「明日はバイトで帰りが遅くなるんだろ?流石にお前が帰って来る時間までこっちにいる訳にはいかないし・・・・・・ってな訳で今日はカレーライス。明日は残りのルーと冷凍うどんでカレーうどんにでもしてくれ」
「おぉ・・・・・・・・・!」
俺が持っている鍋に胡乱な目線を向けて来た彩葉だったが説明を聞くと手を合わせて目を輝かせた
「取り敢えず温め直したいからコンロ借りるな」
「あ、うん。ご自由にどうぞー」
酒寄の許可も貰ったので入ると相も変わらずワンルームの殺風景な部屋がお出迎え。原作でこの子が金銭面的にギリギリなのは知っているのであまりとやかく言うつもりは無いが・・・・・・・無いのだが・・・・・・・・・・
「・・・・・・・やっぱ冷房くらい入れようぜ」
夏休みも近い夏真っ盛りだというのにこの子は冷房を入れずに窓から入る自然風と扇風機で生活している
人通りの少ない閑静な住宅街にあるセキュリティ対策ゼロのボロアパートで女子高生が一人暮らしってだけでも大分ヤバいのに2階とはいえ窓開けっぱにしてんじゃねぇよ
「何度も言ってるでしょ。クーラーなんて電気代掛かるのなんて使う訳にはいかないって」
「何度も言うが寝不足と過労をエナドリで誤魔化すのなんて速攻で限界来るぞ。んで熱中症でぶっ倒れて冷房使った電気代なんて可愛く思える金が飛んでいくんだよ」
「うぐっ・・・・・・・・」
最も効率の良い節約は健康とはよく言ったものだ
「で、でも今までも何とかやって来たし・・・・・・・・邦枝のお陰で食生活はマシになったし・・・・・・・・・」
「そもそも缶一本で200円オーバーしてるエナドリが一番の浪費だろ。それ飲むくらいなら安い茶飲んで冷房利かせた部屋で大人しく寝ろよ」
「うぐぐっ・・・・・・・・」
「そもそも睡眠って記憶の整理とかじゃなかったっけ?それ削ってエナドリでブースト、糖尿病コースの通院費と薬代で合わせ技一本ってとこか」
「あーもう!うっさいわ!!グチグチと・・・・・・・邦枝そういうとこ本当におっさん臭いで!!」
「おじさんは若人の健康が心配なんですよーっと」
「同い年やろがい!!」
酒寄の魂の叫びをバックにお玉でカレーをかき混ぜる。つーかこんな時間にそんな大声出してると・・・・・・・
「第一なぁ!邦枝は私に勉強を教わ「ダァン!!!!」とる立場で・・・・・・・」
案の定お隣さんから壁ドンが来て酒寄が縮こまる
いやぁにしてもすげぇ迫力・・・・・・・映画館でコレ来た時はコナンの銃声並みの衝撃が来てマジでビビった記憶がある
「・・・・・・・・・・ほれ、カレー出来たから食おうぜ」
「うん、ありがと・・・・・・・・・」
取り敢えずガチ目な壁ドンでテンションガタ落ちの酒寄をカレーで回復させるとしよう
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転生者な俺こと【邦枝弓槻】がどうして超人主人公である【酒寄彩葉】の家に料理を作って持って来ているかというと話は約一年前に遡る
特に死んだという自覚もなく唐突に赤ん坊になっていた俺は調べた限り特に前世と変わりの無いこの世界で特に転生特典らしき何かしらも無かった事もあって純粋に第二の人生を楽しんでいた
精神が大人故に同年代のまともな友人は出来なかったがそれでも2回目の学生生活を存分に楽しんだし高校に入ってからは親に少し無理を言って一人暮らしを始めたりもした
やはり前世で一人暮らしが長かった身からすると生活リズムを自分基準で決められる方が大分楽なのだ
しかしそんな時に一つ問題が発生した。学生ならば決して逃れられないモノ、そう学校の成績だ
十で神童、十五で才子、二十歳過ぎれば只の人なんて言葉があるように前世の知識もあいまって無双出来ていた小中学校と違って高校に進学してからは驚くほどに授業に追いつけなくなった
まぁ一人暮らし故にほぼ無制限でツクヨミに行けるようになったというのも大きいのだが・・・・・・・
一人暮らしの条件としてテストの結果は小テストですら報告の義務を課せられている俺としては今の状況だと仕送りの減額どころか実家に戻される可能性もある
なら勉強しろよって話なのだが一人で勉強なんて限界が来るし塾なんかは金が勿体ない
そこで考えた策が────────
「すいません酒寄さん、勉強教えてください・・・・・・・・・・・」
超人の出番だ。大人としてのプライド?んなもん前世に置いて来たわ
「えぇと・・・・・・・」
昼休みの昼食時、急に現れ頭を下げる俺に困惑する酒寄。そんな彼女を助ける為に両脇に居た二人が口を挟む
「はーいストップ。彩葉が困ってるから一旦頭を上げようか」
「確か隣のクラスの邦枝君、だったよね?来ていきなりどうしたの?」
酒寄の親友である美容系インフルエンサーの綾紬芦花とグルメ系インフルエンサーの諌山真実だ。超人酒寄もだがこの二人も高校生にしては肩書が強すぎやしないか・・・・・・・・・・・?
俺は近くの空いている席から椅子を借りて酒寄の対面に座る
うーん、3人とも顔が良すぎて色々な意味で圧迫面接みたいになってるな・・・・・・
そして俺は3人に今回の経緯について説明を始めた。一人暮らしや成績次第で実家に強制送還なんてワードが出て来た時に酒寄が露骨に反応をした以外は特に何かある訳でも無く話終えると初めに綾紬が口を開く
「まぁ事情は概ね理解した。でもそれって邦枝君の事情だよね?今さっき初めましての君に彩葉がそこまで世話を焼く義理は無いと思うんだけど?」
「それに彩葉自身そこまで余裕がある訳じゃないもんね~。この子は私達の面倒だけで手いっぱいなのです・・・・・・・」
「分かってるならもう少し自分達で頑張んなさいよ・・・・・・・・でもごめんね?私も一人暮らしの大変さは分かるんだけど、だからこそあまり余裕も無くて・・・・・・・・・・」
諌山も続くが後半部分に関して酒寄がジト目でツッコんだ後に俺に頭を下げる
「まぁ俺もすんなり了承して貰えるだなんて思って無いよ。そういう訳で此方をお納めください」
「「「??」」」
持って来たカバンから取り出したのは一つの箱、というより弁当箱だ。蓋を開けると焼いたウィンナーや卵焼きなどなどオーソドックスなラインナップのおかずが入っていた
「・・・・・・・・お納めくださいって。何、食べて良いって事?」
「ほーう?彩葉を食べ物で釣ろうっての?チョロ葉はチョロいけどそこまで食い意地はったチョロいチョロ葉さんじゃないんだけど・・・・・・・・?」
「チョロ葉言うな」
「二人とも食べないの?なら私が頂きまーす!─────うまっ!?」
訝し気に俺と弁当を見る酒寄と綾紬に対して諌山は何のためらいもなく食べると目を輝かせる
「もしかしてこれ全部手作り?」
「焼いただけだったり昨日の残りってのもあるけど冷凍食品とかは使ってないよ」
「うわぁ料理出来る系男子だ~!」
俺と話ながらも箸を止めない諌山を見て酒寄と綾紬も弁当に手を付ける
「「くっ、美味い・・・・・・・・・・」」
「何で悔しそうなの君ら・・・・・・・」
そういや今世の母親も俺の作った飯食って同じようなリアクションしてたな
「・・・・・・そ、それで?まさか勉強の報酬に彩葉のお昼ご飯を作って来るって事?」
「うーん、これは中々に魅惑的なお誘いじゃない?」
「ちょっと、何で真美が釣られてるのよ・・・・・・・・・」
綾紬は懐疑的だが諌山は釣れ酒寄も揺れているな・・・・・・
「なんなら3食分でも良いぞ。むしろそうさせてくれ」
「「「えっ」」」
俺の言葉に固まる3人。その中で酒寄が一番早く再起動した
「えっと、仮に勉強を見る御礼でそれだけしてくれるのは有難いかもしれないんだけど・・・・・・・・・・・」
「そ、そうだよ!逆に怪しい!!アンタ何が目的!?まさか、彩葉の事を・・・・・・・・!?」
「いや、それは無い。あくまで勉強を見て貰う報酬だ」
こちとら精神年齢四十路やぞ、JK相手とか普通に犯罪だわ。寧ろ酒寄さんはカグヤ・ヤチヨ・綾紬のハーレム築いてくれ、目の保養になる
「それはそれでなんかムカつくんですけど・・・・・・・・・・!」
「それじゃあどうして報酬でそこまでするの?そんなに実家に帰りたくないとか?」
「っ・・・・・・・・」
諌山の言葉に反応する酒寄。俺はそれに気付かないフリをしつつゲンドウポーズを取る
「・・・・・・・・・まぁ実家に帰りたくないってのはある。自由気ままな一人暮らしは楽しいからな」
「何そのポーズ、急にどうしたの・・・・・・・・」
訝し気に見て来る酒寄はスルー
「料理って楽しいっちゃ楽しいが態々一人分を作るのは面倒なんだよ。かと言って二人三人分作って一人で消費するってのは早々に飽きが来る」
「あー・・・・・・・・」
「それなら酒寄の分も作って持って行けば勉強も見てくれるって事で実質食費の半分を家庭教師代に回すと考えれば俺的には得しかないんだ・・・・・・・・それに」
「「「それに・・・・・・・?」」」
揃って首を傾げる3人。俺は一つ溜息を吐いて話を続ける
「以前小耳に挟んだんだが・・・・・・・・酒寄は推し活の為に女どころか人としての食生活を捨てているらしいじゃないか」
「誰っ!?そんな話してたのは一体誰なの!!」
勢いよく立ち上がり俺を睨む酒寄
興奮して気付いて無いがお前の両脇に冷や汗垂らして目逸らしてる親友達がいるぞ
「いちおじさんとしてはな、未来ある若者が切り詰めに切り詰めてボロボロになっていく姿をあまり見たくないんだわ」
「おじさんて、年齢一緒でしょうが・・・・・・・・・・」
俺はゲンドウポーズを止めて酒寄に手を差し出す
「それでどうだ?俺的にはこれでWinWinだと思うんだが・・・・・・・あ、当然お前から食費を要求する事はないから安心してくれ」
「っ・・・・・・・・・・!で、でも・・・・・・・・・「いいんじゃない?」・・・・・・・芦花?」
意外にも初めに賛同してくれたのは綾紬だった
「取り敢えずはお試しって事で。駄目そうだったらこの話は無しにしていいんでしょ?」
「もち」
「あははっ!それ古くない?・・・・・・・・彩葉がさ勉強もバイトも頑張って、でも私達と遊ぶ事や推し活にも全力で。でもその裏でかなり無理してるのを知ってる身としては心配なんだよ」
「芦花・・・・・・・・別に私は無理なんて・・・・・・・・・・うん?もしかしてさっきの話の出所って二人?」
「ン゛ッゔゔんっ!!だ、だからさ彩葉も難しく考えないでこう考えようよ!自分の勉強ついでに邦枝君の勉強を見れば追加で三食おやつ付の生活になるってさ」
「なんか知らん間に増えてる・・・・・・・・まぁ良いけど」
「良いんだ・・・・・・・・」
流石に設備的に手作りは無理だろうけど食材を買うついでならそこまで負荷でも無い
「邦枝君の作ってくれたお弁当美味しかったしね~。それにちゃんと彩葉だって頑張らないとなんでしょ?」
諌山が聞いて来たので俺は頷く
「そりゃあ当然、これはある意味契約だ。俺も頑張るが結局成績が振るわなけりゃ段々とおかずはグレードダウンしていくし結果が見込めなければ打ち切り、酒寄の飯は豚の餌に元通りだ」
「豚の餌は言い過ぎやろ!?そこまで酷ないわ!!」
いや、水と小麦粉だけのパンケーキ擬きは中々に豚の餌だぞ・・・・・・・・・・
「・・・・・・・・・はぁ、分かったわよ。取り敢えずお試しって事で次の期末試験まで宜しく。言っておくけど私が教えるんだから半端な結果は許さないから」
そう言って微笑みながら俺の手を取る酒寄。何だこのイケメン、そりゃ男女関係無くコイツに落ちるわけだわ
「ね~邦枝君?彩葉のお弁当に私が摘まむ用のおかずを追加で入れてくれない?」
「あ、私も!」
「・・・・・・・・別に良いけどお前らは少しくらい金出せよ?勉強面で役に立たなそうだし」
「うぐぅ・・・・・・・・」
「あはは・・・・・・・事実なんだけどそうハッキリ言われると凄い腹立つ」
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「・・・・・・・・・まさかこの関係が一年も続くとはねぇ」
カレーを食べた後にデザートで買っておいたアイスを食べながら酒寄がそう呟く
「酒寄のお陰で俺の成績は急上昇。それに喜んだ親は仕送りを増やして報酬の食事が更にグレードアップ。いやぁ酒寄様様だわ」
「こっちとしても勉強を教えるだけで栄養面も考えられたご飯が無料で食べられるんだから邦枝様様よ」
「どんだけ栄養面を食事で補完しても生活習慣が終わってちゃ意味無いんだがなぁ・・・・・・・」
「あーはいはい。その話は今日はもう無し!!勉強しましょ勉強!」
俺が飯を提供しているので幾分か金と時間に余裕は出来ているがそれでも過剰な節約と体の酷使は止まっていない
俺も口酸っぱく言ってはいるが梨の礫、むしろ最近は口うるさい父親と反抗する娘みたいな構図になりつつある
また口喧嘩が始めってお隣さんから壁ドンが来るのも嫌なので俺も大人しく勉強の準備を始める。それに年齢的にあまり遅い時間までいると補導されるしな。
そもそも夜遅くまで付き合ってる訳でも無いJKの部屋にいるってのが中々にヤバい、主に俺の精神的に
まぁそんな生活ももうすぐ終わる・・・・・・・・・そう、原作の開始が近づいてきているのだ
月からの逃亡者であるカグヤとの日々は怒涛の連続だろう。それこそ俺なんかに構ってる暇など無い程に
カグヤが帰ったら帰ったで酒寄は志望していた法務部から理系に進路を変更しヤチヨとなったカグヤの為に奔走の日々だ。流石に俺の都合でそれを邪魔する訳にはいかない
まぁ再び豚の餌生活をさせるのも忍びないので飯の提供は続けるかと思うが
「? どうしたの?」
そんな事を考えていると酒寄が俺を見ていた
「・・・・・・・・いや、こうして酒寄に勉強の面倒を見て貰うのもあと少しなんだなぁって思ってな」
「あと少しって・・・・・・・・まだ高2の夏じゃん。ちゃんと来年も、なんなら卒業した後も面倒見てあげるよ?たしか大学には行くつもりなんでしょ?」
「まぁ何処のってのは決めてないけどな。つうか卒業した後ってお前な・・・・・・それこそ来年なんて俺の面倒見る余裕なんて無いだろ」
「東大の法学部だろ?たしか」と言いながら苦笑いを浮かべると酒寄は頬杖を付きながら俺を見た
「別に自分の勉強を見るついでなんだから今まで通り、私の分のご飯を用意してくれてる邦枝に比べたらそこまで負担にならないよ。そ・れ・に!」
「ん?」
酒寄が自分の胸元を親指で指差す
「私は一年生の時点で邦枝君に胃袋掴まされちゃってるんだから今更前の生活に戻れるわけ無いでしょ?」
「・・・・・・・・・・・」
「ふふっ、そう簡単に私から逃れられるなんて思わない事ね」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・はぁ」
「え、何でそこで呆れたみたいな溜息?」
あっっっっぶねぇ!俺の精神があと20歳くらい若かったら完全に墜ちてたわ!なんだこの天然誑し!?イケメン美少女天然誑し超人とか盛りすぎだろコイツ!
すげぇよ綾紬、俺はお前を尊敬する。コイツと親友やっててカグヤの事を考えて最終的に身を引くとか普通無理だよ
「・・・・・・・・・俺、今度からもう少し綾紬に優しくする事にするわ」
「どうしてそこで芦花が出てくるわけ・・・・・・・・・・?」
「黙ってろクソボケ」
「いきなりなんなの!?」
この物語は得に秀でた能力を持たない精神だけ老けている転生者が原作の始まりを察して身を引こうとしたがスパダリ超人と我儘姫から逃して貰えず結局巻き込まれる、そんなお話
おまけ。オリ主ツクヨミ初ログイン時のお話
スマコン。これは超かぐや姫にて出て来る網膜投射技術を用いたコンタクトレンズ型XRデバイスだ
約12万円と高額ではあるものの付けて目を閉じれば超リアルなVR空間であるツクヨミに行くことが出来る
前世でも同じような物はあるがデカくて重いゴーグル型だった事を考えるとあと数年でここまで小型化するとは考えにくい
ツクヨミもだが俺が転生して元居た世界と明らかに違うと認識させられた技術の一つである
そして現在。中学生の俺はスマコンを緊張した面持ちで装着していた
「二つで12万って事は片目6万?こっわ、前世で着けてたコンタクトと同じノリで扱えねぇよこれ・・・・・・・・」
中学生にしては中々に高い買い物だったがこの日の為にお小遣いを貯めて足りない分は前借という形で親に交渉したのだがこれが中々に難航した
転生者故に精神が大人で両親を困らせまいと子供を演じつつも我儘を極力しなかったからなのか我が子の中々しないお願いに興奮した両親は全額出す勢いだった
最終的に俺と両親の三分割で払うという事で落ち着いたがこれからはもう少し子供らしい我儘を言ってガス抜きでもした方が良いだろうか?
「ふぅ・・・・・・・・よし」
スマコンを付け終え自室に戻り椅子に座ってコントローラーを握る
「別に原作に関わろうとかは思って無かったが・・・・・・・やっぱ
今日はツクヨミのサービス開始日。開始時間はとっくに過ぎているが回線の混雑を考えて心臓の高鳴りを抑えながらある程度時間が経つのを待っていた
そして3時間くらい経ったであろう今現在。ゆっくり目を閉じて前世で夢に見た仮想空間へ向かう
「リンクスタート!!」
言ってみたかったんだよねこれ。まぁ作品違うしスマコンはそもそも起動ワードとか無いんだけど
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目を閉じているのに目の前には景色が広がっているという不思議な感覚
そこは下に広がる一面の水面に煌めく夜空の星々が反射して見える何とも幻想的な空間
そして少し先には赤い鳥居が立っておりそこに一人の女性がプレイヤーである俺を待ち構えるかのように立っていた
「───太陽が沈んで、夜がやってきます」
目を閉じながらそう言う女性、仮想空間ツクヨミの管理AIにして自身もトップライバーである月見ヤチヨ
超かぐや姫のもう一人の主人公。とある事故で8000年前の地球に降り立ってしまった酒寄彩葉の相棒であるカグヤの新たな姿だ
俺がヤチヨの元まで近づくと彼女はゆっくりと目を開けた
「仮想空間【ツクヨミ】へようこ・・・・・・・そ・・・・・・・・・」
「ん・・・・・・・・?ラグったか?」
ヤチヨは俺を見ると台詞の途中で固まり動かなくなった
「んー・・・・・・まだ回線が混雑気味なんかな。もう少し時間空けて来れば良かったか」
「─────っと!ご、ごめんねぇ!?ヤッチョも結構余裕を持って準備をしたつもりだったけど甘かったみたい。いやぁ反省反省・・・・・・・」
そう言って申し訳なさそうにするヤチヨ。まぁサービス開始日だしそういう事もあるだろうから元から特に気にはしていない
ヤチヨにもそう言っておく
「ありがとう~!」
安心したように胸を撫でおろすヤチヨ。まぁ中身カグヤだし何かしらポンやらかしてたんだろと内心納得する
「・・・・・・・・なんか失礼な事を言われたような気がするけどそれは一旦置いておくよ。改めて仮想空間【ツクヨミ】へようこそ!私が月見ヤチヨでーす!今日は来てくてありがとねー!!」
その後はチュートリアルらしくツクヨミ内の簡単な説明などをされた後にキャラメイクの画面が出て来た
「多いな・・・・・・・・・」
将来には億を超えるプレイヤーがツクヨミにいてその一人一人が千差万別の見た目をしていたので予想はしていたが初期のアバター数が豊富すぎて人によってはこれだけで数日潰れる規模だ
「そうかな~?ヤッチョ的には皆に自由に選んでもらえるようにしたつもりだったんだけど」
「拘るタイプはとことん拘るからなぁ。ちなみに俺はそこまでじゃないけど優柔不断で中々決められないタイプ」
「あー・・・・・・・うんソダネ。あ、そうだ!」
「うん?」
「それなら中々決められない君にご提案!ヤッチョのおすすめコーデなんてのはどう?」
ゲームでよくあるランダムプリセットみたいなものか
「そうだな。このまま悩んでライブに間に合いませんでしたなんて笑い話にもならんしお願いしてもいいかな?」
「あいあい、お~ま~か~せあ~れ~」
俺の了承を得たヤチヨが指を振るうと俺の体が光る
「こんなんでどうでしょう~?」
光が収まりヤチヨが鏡を俺に向けながら聞いてきた
俺は鏡で自身の顔を見て次に見下ろして恰好を確かめる
「おぉ・・・・・・・・」
薄紫色の短髪に神龍みたいな角が二本後ろに向けて生えている頭。服装は紫系が多めの着流し風の恰好だ
「いいね。有難うヤチヨ」
「どういたしまして!それでは恰好も新たにツクヨミへご案内~!サービス開始記念の生ライブ楽しんでね!」
ヤチヨに腕を掴まれるとそのまま鳥居の先に放り込まれると視界が白く染まった。いや、最後雑だなオイ
「ようこそツクヨミへ。また会えて嬉しいよユヅキ」
ヤチヨが最後に何かを呟いていた気がするが俺には聞こえなかった
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なお近い未来にて知り合いのアバターがヤチヨが一から選んだコーデだと知った何処ぞの超人が余りの羨ましさに血涙を流すとか流さないとか
という訳で衝動的に思いついた部分を無事に書ききりました
転生者だから輪廻に組み込むかどうか迷いましたが組み込んだ方が多方面で曇るかなぁと思ったのでこうしました。ドブカスが抜けてないですね
名前は自分の鬼滅の作品から持って来ました。「つき」が入ってるしええやろの精神