「酒寄?酒寄なら俺の隣で寝てるよ」芦花「は?」   作:ソリダコ

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最近追っていた超かぐや姫の二次作品がドンドンと完結していって悲しい気持ちとちゃんと完結まで行ってくれた作者様への感謝の気持ちで心中乱高下中です
救いとしては新たに面白い作品もドンドンと出てくれている事ですね。本当に有難い限りです


それとここまで来るといい加減短編で通すの厳しいかな?と思いまして連載に変更いたしました
だから何って話なんですけどね。実際ランキングや検索とか以外で何か変わったりするんでしょうか?
何となく規約違反とかあったらやだなぁとチキった故の判断です


超人は女の子の心がわからない

赤ん坊のカグヤがやって来てたてんやわんやの三連休はあっという間に終わった

 

俺も酒寄と同じく三連休中はバイトが無かったので基本的にはカグヤの世話をしつつ合間合間に勉強という感じで年齢の関係上俺は遅い時間まで居れないのである意味一番大変な夜間だけは酒寄のワンオペで頑張って貰った*1

 

ピコンッ

 

「ん?」

 

そしてそんな三連休も終わり休み明けの登校日の朝。制服に着替えているとスマホからラインの通知を知らせる音が鳴った

 

見てみると酒寄からで内容は【なんか一晩でここまで成長したんだけど・・・・・・・】という文章と共に見た目が高校生くらいまで成長したカグヤが謎のポーズを取っている写真が送られて来た

 

「・・・・・・・・ははっ、マジでカグヤになってるじゃん。いや、あの赤ちゃんもちゃんとカグヤだけど」

 

一応前日の夕方ギリギリの時間まではカグヤの事を見ていたのだが保護した初日以降は成長が見られず本当に大きくなるのか心配だったがその心配も杞憂に終わったらしい

俺というイレギュラーがあるものの順調に原作の通りに進んでいるようで一先ずは安心だ

 

取り敢えず【大変そうだな、ウケる】と返信して俺は朝支度を再開しようとすると再びラインの通知音が鳴る

 

見ると酒寄から【ウケないから!こっちは夜中に起こされて色々と大変だったんだからね!?】と来た後に【この子、アンタの事をパパって呼んでたわよ。ウケる】という文が送られてきて思わず顔をしかめる

 

「それに関してはウケねぇっての。てか本当にこの先大丈夫なのか・・・・・・・・・?」

 

関わるのが赤ん坊の期間だけだからとワンチャンを掛けてみたがどうやら無駄だったらしい。それどころかパパ呼びまで継続中だったとは・・・・・・・・・・

なんかもう巻き込まれる未来が嫌でも見えて来たのでせめて炎上しないよう配信で俺の存在を出さないように・・・・・・・・・・言った所で無駄だろうなぁ。何度注意しても配信で普通に酒寄の名前出すくらいだし

 

ケセラセラ(なるようになるさ)で行けば良いんだがなぁ・・・・・・・・・・。最終手段は困ったときのヤチヨ頼み!」

 

取り敢えず俺も酒寄の真似をして家を出る前に拝むことにした。まぁ俺の住んでいる部屋には神棚もヤチヨグッズも無いんだが

 

 

「どーもー、酒寄来てます?」

 

登校してクラスメイト達に挨拶しつつ自分の席に荷物を置いた後は酒寄の所に昼飯(と勉強以外の用事がある日は夕食)を渡すのが一年前くらいから続いている朝の行動パターンだ

 

俺が酒寄の在籍しているクラスに顔を出すと入口の近くにいた一人の生徒が気付いて片手を上げながら挨拶して来てくれたので俺もそれを返す

 

初めの頃は嫉妬やらなんやらで他クラスの生徒とは色々あったが俺と酒寄の関係が恋愛というよりもビジネスライクな感じでこの一年くらいやっているのを見て段々と減ったと友人達から聞いた

むしろ料理が上手ければ酒寄さんとお近づきに!?という感じで他クラスでは一時期家庭料理がブームになったとか。それが理由なのか家庭科の教師から感謝されたりもした*2

 

ちなみに俺のクラスではブームは来なかった*3。作るより食う専らしい

 

「酒寄さーん!スパダリ君が来たよー!」

 

「・・・・・・・・・・・」

 

慣れ親しんだように俺の事を渾名で呼ぶ生徒。初めの頃は聞く度に顔をしかめていた俺も流石に慣れ・・・・・・・・てはいないな、うん

 

なんか知らんが嫉妬でいちゃもん付けて来る生徒が減ったと同時に広まったスパダリとかいう俺の渾名

なにやら友人達がコソコソと裏工作した結果らしいが俺は詳しくは知らない。聞いても「面倒なのが居なくなって良かったな!」って返って来るばかりなので俺も詳しく聞くのを諦めて飯を振る舞った

ただ一つ、スパダリだけはどうにか出来なかったのか。慣れろ?ウィッス

 

余談だが俺の渾名が広まったと同時に酒寄の豚の餌も広まった。俺だけ酒寄にぶっ飛ばされた

 

 

まぁそんな話はさておき。クラスメイトに呼ばれて俺の存在に気付いた酒寄は一緒に話していた綾紬と諌山に手を合わせて謝る仕草をした後に俺に向かって人差し指で手招きをしてから教室を出たので俺もそれに着いて行く

 

「・・・・・・・・お前、仕草がいちいちイケメンなの何なの?」

 

「は?一体何の話?」

 

分かってはいたが無自覚だったらしい。後ろをついて行きながら酒寄に聞くが本気で分かってい無さそうな顔で俺を見ていた

 

そうして暫く歩いて教室から離れた人気の少ない場所に辿り着いたので一先ず酒寄分の昼食を渡す

 

「取り敢えず今日の昼飯な。夕飯は・・・・・・・どうするよ?」

 

「ありがと。夕御飯なんだけどあの子の分のお金は私が出すから多めに作って貰っても大丈夫?」

 

「別に金に関しては払わんでもいいんだが・・・・・・・」

 

「いいわけ無いでしょ、結んだ契約にアイツは関係無いんだから。それにアイツも帰る気が無さそうだし・・・・・・・・・・・・」

 

「帰る?帰るって何処に」

 

「月から来たらしいわよアイツ・・・・・・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・成程?つまりあの子はかぐや姫でお前は竹取のおきnっぶねぇ!?」

 

顔面に飛んで来た拳をスレスレで避ける

 

「アンタまでそれを言うか!!」

 

「いやだって状況的にー・・・・・・・・おーけー、もう何も言わん。そんで?今は大人しく一人でお留守番か?」

 

酒寄が据わった目で俺を睨みながら指を鳴らし始めたので話を戻す事にした

 

「大人しく、してるといいんだけどなぁ・・・・・・・・・。朝も家を出る時かなりごねられたし・・・・・・・・・」

 

「そこは祈っとくしかないか・・・・・・・・・」

 

まぁ祈った所で無駄なんですけどね。なんなら酒寄はウォレット残高を使い潰されるし

 

キーンコーンカーンコーン!

 

そうして話しているうちに予鈴が鳴った

 

「取り敢えず俺は一度家に帰ってお前らの分の夕飯を用意してから行くわ」

 

「分かった。私もなるべく早く帰れるようにするから申し訳無いんだけどお願い」

 

 

時間は飛んで放課後

俺は部活に行くクラスメイトを見送った後に同じ帰宅部の友人達と話しながら昇降口に向かっていた

 

「弓槻は今日も酒寄さんと勉強会か?」

 

「んや、酒寄はヤチヨのライブ行くから今日は夕飯届けるだけだな」

 

まぁ今日はそれだけで終わらないと思うが・・・・・・・・

 

「珍しいな。何時もそういう時って昼晩いっぺんに渡してただろ」

 

「ちょっと色々とバタバタしててな。昼飯を準備するだけでギリギリだった」

 

「なんだ寝坊か?スパダリらしくもない」

 

「俺はスパダリでも超人でもないからな、寝坊だってするさ」

 

靴を履き替え外に出る。夏の暑さにうんざりしつつ校門を通り過ぎ家路に向かう

今頃酒寄は綾紬と諌山に連れられてパンケーキを食べに、カグヤはそれを尾行してる感じかな

 

「あっ!いたぁ!!」

 

そう考えてると後ろから聞き覚えのある声がした。正確には丁度考えていた物語の主人公の一人の声が・・・・・・・・・・・

 

「パパぁ!!」

 

「ぐはっ!?」

 

突如重い衝撃が腰に飛んで来て強制的に口から空気が吐き出されて前方に倒れ込みそうになるが足を一歩踏み出して気合で耐えた

 

「「「パパぁ!!??」」

 

そして遅れて声を上げる友人達。あぁ、面倒な事になった・・・・・・・・・

 

「やっと見つけた~!」

 

そう言いながら俺の腹側に手を回して背に頬擦りし始めるカグヤ。友人達の目が痛いがそれは後だ

 

「なんっで、お前がいる!?」

 

お前は酒寄を尾行してパンケーキの店に行ってる筈だろうが!?

 

「だって彩葉居ないしあの部屋は何も無くてつまんないんだもん・・・・・・・・・」

 

「酒寄は!?アイツ俺より先に帰った筈だろ!?」

 

「彩葉なら知らない人とアッチ行ったよ?」

 

そう言って俺の家とは反対方向を指差すカグヤ

知らない人とは恐らく綾紬と諌山で指差したのはパンケーキの店の方角なのだろう

 

「そっち行けば良かったろ・・・・・・・・・・・」

 

「うん、だからパパと行こうと思って」

 

「あーもう・・・・・・・・・」

 

「な、なぁ弓槻・・・・・・・・・・?」

 

絶望で両手で顔を覆い天を仰いでいると一緒に居た友人の一人が声を掛けて来た

 

「えーっと、その子・・・・・・・どちら様?」

 

「あー・・・・・・・っと、この子は酒寄の遠い親戚の子らしい。家出したらしくてな、今は酒寄の家に転がり込んでる」

 

取り敢えず即席でそれっぽい設定で通す事にした。後で酒寄と話を合わせないとだな・・・・・・・

 

「お前の事、パパって・・・・・・・・」

 

「それは俺も知らん。なんか世話したら懐かれた」

 

「「「あー・・・・・・・・・・」」」

 

いや、それで納得しかけちゃうのはどうなんだ?

 

「どうしてコイツの事パパって呼んでるんだ・・・・・・・・?」

 

友人の一人がカグヤに質問を投げるとカグヤは首を傾げ「パパは・・・・・・・・パパだから?」と答えになってない答えを出した

 

「とまぁこんな感じでな。言っとくが決して血の繋がりは無いから」

 

「だろうな。逆に繋がってたら驚き通り越してドン引きだよ」

 

カグヤの見た目同い年だもんな。一応この子のオムツを変えたりミルクあげたりはしてたが

 

「そういや君、名前は?」

 

「名前?・・・・・・・・・・・さぁ?」

 

「「「・・・・・・・・・・・・・」」」

 

カグヤに向いていた友人達の目が俺に来る。しかし俺も知らないし仮にカグヤと名付けるとしたらそれは酒寄の役目なので俺は目を瞑り首を横に振る

 

「おーけー。これはあまり深く突っ込んだら駄目な奴だな?」

 

「取り敢えず今はそういう事にしといてくれ。まぁぶっちゃけ俺も詳しくは知らないだけなんだが」

 

「成程、酒寄さんの夕食を準備する余裕がなかった理由はこれか」

 

「大変だなパパは」

 

「言っといて何だが順応性高すぎないかお前等・・・・・・・・・あとパパは止めてくれ」

 

すげぇな2030年の高校生

 

「ねぇねぇ」

 

「ん?」

 

カグヤに声を掛けられて振り向く。てか何時まで腰にしがみ付いてんだコイツ・・・・・・・・

 

「彩葉追っかけようよ~」

 

「いや、俺もついて行ってやるから大人しく家に戻れよ」

 

「いーやーだぁ!!彩葉帰ってこないとウチ居てもつーまーんーなーいー!!」

 

「はぁ・・・・・・・・・」

 

俺の腰にしがみ付いたまま駄々を捏ねるカグヤに思わず溜息が零れる

まぁあの店にカグヤ連れて行かんと名前だったり綾紬達との顔合わせがなぁ・・・・・・・・・

 

「ちょっとこの我儘娘を酒寄に押し付けて来るわ・・・・・・・・・・」

 

「まぁ仕様が無いよなぁこれは」

 

「頑張れよパパ」

 

「すまん、また明日な。それとパパは止めてくれ」

 

苦笑い気味を浮かべつつ送り出してくれた友人達を背に俺はカグヤに手を引かれながら酒寄の下へ向かった

 

 

─彩葉side─

 

「彩葉ノートで赤点回避記念~」

 

「御礼の品でーす。ご査収くださーい」

 

「あ、ありがとう!」

 

芦花と真実に連れられてやって来たオシャレ度も価格帯もハイクラスなカフェの一角

そして私の目の前には絶対頼まないであろうクリームいっぱい夢いっぱいのふわふわ三段重ねパンケーキ

 

ゴクッ

 

経験から分かる、このノリの時は奢り・・・・・・・・・!!

正直言えば例の宇宙人が心配だから早く帰りたい気持ちがある。申し訳無さもある。しかし宇宙人の件は話せないし形式的な遠慮をしても二人には優しく跳ね返されるだけ

 

それならここはもう一息に・・・・・・・・!と私はナイフでパンケーキを小さく切りクリームを乗せてからフォークで刺す

 

「い、いただきます!」

 

甘っ・・・・・・旨っ・・・・・!!

 

余りの美味しさに某ゲームの日記みたいな感想が出てしまった

 

「え、旨っ・・・・・・・・・」

 

口にも出てしまった

 

「ふふっ、彩葉のお口に合ったようでなにより~」

 

「だねー。彩葉の肥えた舌を満足させられるかちょっと心配だったんだよね~」

 

「いやいや、私普段からこんな良い物食べてないからね?」

 

元より金銭面で余裕がある訳でも無いし仮にそんなお金あるならヤチヨグッズの方につぎ込むし

というか舌なら美食系インフルエンサーである真実の方が肥えに肥えてるだろうに・・・・・・・・・・

 

「いやぁ、だって普段から邦枝君の手料理を食べてる彩葉だよ?肥えてるでしょ、舌」

 

「確かに邦枝の作る料理は美味しいし夕食後のデザートも用意してくれてるけど甘い物に関しては市販品だし」

 

いや、市販品がどうとかって話じゃないんだけどね。むしろ定期的に私の冷蔵庫にストックしてくれていて申し訳無さが勝つ・・・・・・・

 

「作ってくれないの?」

 

「流石に面倒だって。あと甘い物がそこまで好きじゃないからやる気が出ないって言ってた」

 

「へぇ~」

 

「流石のスパダリもお菓子作りは専門外だったか~」

 

「一応挑戦しようとしたことはあったらしいよ?ただ・・・・・・・・・」

 

「「ただ?」」

 

これ状況的に言って大丈夫なのかな?まぁいいか

 

調べたら砂糖とかバターを使う量がヤバすぎて怖くなって止めたって」

 

ピタッ

 

私の言葉を聞いた瞬間に芦花と真実のフォークを持つ手が止まった

 

「彩葉~・・・・・・・・?」

 

「今それ言うのは駄目でしょ~・・・・・・・・・・」

 

「ご、ゴメン・・・・・・・・・」

 

駄目だった

女の子にカロリーの話は厳禁。特に甘い物を食べている時は・・・・・・・・

 

私は昔から太りにくい体質なのかそこら辺を気にした事があまり無かったし一人暮らしを始めた当初は寧ろカロリーさえ摂れていれば何でも良い生活を送っていた

邦枝のお世話になってから太ったかな?と思ったりもしたがそれに関しては健康体に戻っただけだし・・・・・・・・・・・・

 

だからなのか私はそこら辺がちょっとズレているらしい。というか邦枝に言われた

 

なにが「超人に女の子の気持ちは分からない」だ。我も女子ぞ?現役JKなんだが?おん?

 

あの時の邦枝の顔を思い出して沸々と怒りが湧いて来たので甘い物で鎮静化をさせようとパンケーキをもう一切れ・・・・・・・・・うん?

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()?もしかして久しぶりの高級甘味を前に無意識で口にしていたのか?んな馬鹿な・・・・・・・・・・・

 

「うんまああああああ!!」

 

「は・・・・・・・・・・・?」

 

聞き覚えのある、ここで聞こえちゃいけない筈の声が聞こえてパンケーキに向けていた顔を上げる。するとそこに見えたのは・・・・・・・・・・

 

「超美味しい!!パパ何これ!?」

 

「あー・・・・・・・パンケーキ、だな」

 

「パンケーキ!!」

 

片手にフォークを持ち目を輝かせている推定宇宙人と

 

「よっ、彩葉!」

 

「・・・・・・・・・よっ、酒寄」

 

その宇宙人と手を繋ぎながら気まずそうに片手を上げて挨拶してきた邦枝の姿だった

*1
遅い時間に帰ると補導されるかもだし泊まるのなんて以ての外

*2
調理関連の授業だけだが真面目に聞く生徒が増えたから

*3
弓槻の腕を知ってるから




夜中の出来事
「ねぇいろは~、パパは~?」
「パパ・・・・・・・?ブフォw!!パwwwwwパwwwww」


彩葉の冷蔵庫には弓槻がある程度の食材をストックさせているのでカグヤは豚の餌を食べてません
もしこの作品が続いたらいずれ食わせます

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