透き通るような砕竜   作:鬼ミズチ

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お久しぶりです。
やはり、主人公の現状や世界観の説明を組み込むのが難しい。
途中で変更することもあるかも……。

※オリジナル設定あり。


2話 日常と……

 沢山のハンターが俺を狩猟しにやってくる。

 下位や上位……。

 果てはG級に片足突っ込んでいるような化け物まで。

 

 流石に下位や上位なり立てのルーキーに遅れを取るほど軟じゃあないが……。

 相手が上位トップクラスやG級に片足突っ込んでいる化け物連中ともなれば話は変わってくる。

 

 怒り状態だけでは決め手に欠け、切り札の使用を余儀なくされる。

 G級ハンター戦なんて数十分にも及ぶ攻防の末、全身の甲殻を犠牲にした大爆発でなんとか辛勝した程だ。

 

 当然、切り札を使用した代償として甲殻が融解。

 修復のため、回復薬や秘薬を使いながら鉱脈内で休眠状態に入る。

 

 何度となく融解を繰り返す甲殻。

 戦うたびに損傷し、負荷が掛かる筋肉や骨格。

 

 身体への酷使に次ぐ酷使。

 いつ再起不能になってもおかしくない状況下で……。

 

 

 ……身体は適応した(ガコンッ!)

 

 

 傷を負い回復する度、強靭になる筋肉。

 より頑強になる骨格。

 

 そして、何度となく融解、結合、修復を繰り返した甲殻は……。

 腕や頭殻を中心に赤黒く変質。

 

 これは鉱石の影響か……。

 はたまた降した者たちの返り血か……。

 

 

 どんな障害をも叩き潰せるように……。

 俺の身体はより高みへと変貌を遂げていた。

 

 

 

 

 ******

 

 

 

 

 流石に殺しすぎてしまったのか……。

 ハンターの襲来頻度が目に見えて減ってしまった。

 

 ハンターと戦えなくなることに多少の寂しさは感じるが……。

 

 幸い、ここは地底火山。

 闘争に事欠く事はない。

 

 

 血気盛んなモンスターが多く、領域侵犯は当たり前。

 

 アグナコトル、ディノバルド、セルレギオス、ティガレックス亜種etc……。

 突然乱入してくるゴリラとゴーヤ。

 

 どいつもこいつも実力者。

 俺も闘いたくなったら相手の縄張りにズカズカと踏み入るし、逆もまた同様。

 

 最近は争い過ぎて、お互いをライバル視している節がある(ゴーヤを除いて)

 

 

 そんな治安だから、縄張り巡回は必須。

 

 それに俺とて縄張りの主。

 闘争に明け暮れるのも勿論良いが、こういった縄張りの管理もしなければならない。

 

 俺みたいなスタンスの奴は特に。

 前にも言ったが、縄張り内では人間、モンスター共にある程度の資源の採食は黙認している。

 そして俺自身、自慢じゃないがある程度は強い。

 そんな奴が自己防衛と狩り以外、無駄な殺しはしないときた。

 

 いつしか庇護を求めて俺の縄張り内に多種多様なモンスターが住み着くようになった。

 

 始めに草食モンスター。

 リノプロスやズワロポス、ゲームではいなかったアプケロスなんかだ。

 

 縄張りは結構広大で地上部もあり、ちょっとした林もある。

 食物があることに加え、俺は狩り以外では襲ってこないという理由から、他所より安全と判断して移動してきたのだろう。

 

 そして次に住み着いたのは鉱物食のモンスター。

 グラビモス、バサルモス、ウラガンキン……とかその辺り。

 強豪犇めく地底火山で縄張りを維持するより、俺の庇護下で引きニートしてた方が利だと思って来たらしい。

 

 理由はムカつくが……。

 俺が気まぐれで旅に出る時は、実力No2のグラビモスとNo3のウラガンキンに縄張り運営を丸投げしているので……まあ、winwinだ。

 因みにグラビモスの肉は美味いので、受け入れるかどうか最後まで迷ったのは秘密だ。

 結局、別個体を食えばいいやってことで見逃してやった。

 

 

 引きニートどもと同時期にナグリ村の土竜族やお守り狂いの炭鉱夫が頻繁に訪れるようになった。

 なんでも、ここは比較的安全だから炭鉱用装備で採掘できる!とのこと。

 控えめに言って頭おかしい。

 

 そして最後に大型モンスター。

 ドス系、ラングロトラ、テツカブラなど……。

 

 最近ではリオ夫婦が住みついたり、各地に点在していたアイルーたちが集まって1つの村を作ったりなど……。

 

 ゲーム内だと出会ったら問答無用で襲い掛かってきたモンスター。

 実際は一定数を除いて無駄な争いは避けるし、時には他種族をも利用する。

 話せば意図が伝わる程の高い知性も持ち合わせている。

 モンスターは俺が思っていた以上に賢く、強かだった。

 

 勿論、本能レベルで凶暴なモンスターもいるが……(ブラキみたいに)

 皆、知恵を絞って必死に生きようとしているんだって実感したね。

 

 

 そんなこんなで多種多様な種族が生活しているが、当然問題も起きる。

 

 別に食う食われるとかなら大量虐殺なんかしない限り、当人たちでなんとかしてくれって感じだが……。

 時には俺が出張らなきゃいけない事案もある。

 

 クンチュウと共に爆走するウラガンキンだとか……。

 ゲップ感覚でレーザー連射するグラビモスとか……。

 穴を開けまくって崩落起こしかけたテツカブラとか……。

 頻繁に顔を出しに来るテオニャン……。

 

 上記3つのクソ問題児どもには、鉄拳制裁(粘菌付き)。

 

 テオニャンは、俺の友人。

 一緒に飯食ったり、遠征したり……。

 一度、住処に招待された事があって、その時にボロボロの鞍?を大切そうにしていた。

 まあ、事情は何となく察したよね。

 

 ああ、話が脱線してしまったが……。

 俺は縄張り内での治安維持の役割を担っている訳だ。

 

 

 

 そんなことを考えていたら、目的地の鉱石エリアに到着した。

 ここには……。

 

「お、主任のお出ましだ!」

 

 炭鉱夫たちが口々に声を掛けてくる。

 

 昔、アイルーに接触してモンハン言語は習得済み。

 喋れはしないが、聞き取ることなどお手の物。

 

 顔なじみの炭鉱夫たちは俺の事を『主任』と呼ぶ。

 因みにグラビとガンキンは『副主任』

 

 俺は自分が殺したハンター以外、人間を食べる気はない……だってマズいし。

 特段憎んでもない。

 

 親しくされるのも……正直、悪い気はしないな。

 元人間だからコミュニケーションに飢えているのかも?

 

 そんなこんなで面倒でもあり、どこか楽しくもある1日が始まる。

 

 

 

 

 

 ******

 

 

 

 

 

 その日は、変だった。

 起きれば妙な胸騒ぎがする。

 

 普段なら、炭鉱夫たちの発狂や問題児たちの喧騒が響いているはずが、今日はその鳴りを潜めている。

 広がるのは静寂、時折響く溶岩の音が縄張り内に木霊するのみ。

 

 警戒度を最大限に引き上げ、日課の巡回へ。

 縄張りの主として、何が起きているのか把握しなければならない。

 

 

 ……おかしい。

 

 

 巡回し始めて抱いた感想はそれだった。

 生物の姿がない。

 炭鉱夫や問題児たちは勿論のこと、小型モンスターや環境生物までいない。

 テオニャンが来た時でさえ突っ込んで来るリノプロスやブナハブラまでもが忽然と姿を消している。

 それに……感じる違和感。

 

 ……誰かに見られている?

 

 何処からかは分からない……が、確かに視線を感じる。

 しかし、なんだ……この奇妙な視線は?

 ハンターでもない、モンスターでもない、テオニャンでもない……もっと異質な。

 視線の主は本当に生物なのか?という疑問すら湧き出てくるほどに……。

 これではまるで……。

 

 

 足音がした。

 

 

 視線の主……ではない。

 しかし、俺の他に生物がいることに少しばかりの安堵を覚える。

 

 

 足音が近付いてくる。

 

 

 2足歩行……人間か?

 炭鉱夫……それとも俺を討伐しに来たハンターか?

 

 

 足音の主が姿を現す。

 答えは後者、ハンターだった。

 

 しかし、そのハンターの姿を見た途端……驚愕のあまり目を見開いた。

 

 

 ハンターは普通一式装備を着込む。

 これまで戦ってきた上位、G級ハンターでさえそうだった。

 ゲームのようなキメラ装備を着込む奴なんて、一式を揃えきれていないハンターだけだ。

 なのに、そいつは……。

 

 特徴的な赤いフードのような頭装備。

 

 見覚えがある……いや、見覚えしかない。

 

 

 

 ……『グギグギグ』

 

 

 

 前世でやり込んだゲーム『モンスターハンターダブルクロス』のテンプレ装備。

 そして担がれている武器……太刀の中で最強の一角に名を連ねる……。

 

 

 

 ……『渦紋鬼懐刀【下剋上】』

 

 

 

 まさか……。

 こんな装備を身に着けている奴なんて……。

 俺と同じ転生者か……。

 それとも、数多のモンスターを狩り自力でこの構成に辿り着いた強者の中の強者……。

 それしか思いつかない。

 

 まあ、どちらにしても……。

 

 

 ……猛るじゃねぇかァ(怒り状態)

 

 

 湧き上がるは……歓喜!

 不気味な視線の主なんてどうでもよくなるほどの……愉悦!

 今はコイツに……おそらくこの世界有数の強者に、俺の全力をぶつけたい。

 

 独特の匂いが辺りに充満する。

 

 

 ……ペイントボールの投擲。

 

 

 それは……今この状況に於いて、俺を狩りに来たことを知らせるサイン。

 

 ハンターが太刀の柄に手を掛ける。

 俺は腕を舐め、粘菌をチャージする。

 

 

 ハンターのフードから覗く瞳はまるで亡霊のよう……。

 

 

 しかし、今はほんの小さな光が灯っている。

 それは、俺への少しばかりの期待か?

 

 

 ……クク、上等だ。

 

 

 双方、歩き出す。

 始めはゆっくりと……しかし、徐々に速く。

 歩きから早歩きへ。

 早歩きから走りへ。

 

 自然と口角が吊り上がる。

 ハンターは無表情……しかし、覗く瞳は輝いている。

 

「いざ、尋常に!」

 

 ……勝負!

 

 ハンターは太刀を抜き放ち、俺は剛腕を振りかぶる。

 

 今、戦いの火蓋が切って落とされた。

 




いざ開戦!

ぶっちゃけ戦闘描写をうまく書けるか心配。
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