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今回は前半1人称、後半3人称となっております。
「フシューッ、フシューッ……」
ヤベェ、身体の融解が止まらねェ……。
酷使に次ぐ酷使。
全身に刻まれた傷の数々。
左腕の欠損。
極めつけは胸に深々と突き刺さった太刀。
……制御ができねェ!
あまりの負担に、炉心核が焼け付く。
制御を失った膨大な熱量は、俺に牙をむく。
「グロロロロ……グウッ!」
力が抜け、膝から崩れ落ちる。
が……。
……俺はまだ死んじゃいねぇぞォ!
残った右腕を突き立て、何とか立ち上がろうと試みる。
……まだだ! まだ意識はある。
まだ足掻ける……まだ舞える!
ここで完全に倒れたら……。
もう戻って来られない。
足掻く。
膝を付き、身体を起こそうとするが……。
筋肉が焼け、力が入らない。
足掻……く。
身体を捻ろうとするが……。
肺に血が入り込んだのか、ゴロゴロと音がする。
口からどす黒い血がゴボゴボと溢れ出し……息が出来ない。
足掻……。
バキッ!という音とともに、骨が砕ける。
遂には動かすことも敵わなくなった。
足……が……。
視界が歪む。
耳鳴りが……。
足……。
……何も感じねぇ。
元から自分の身体は存在していなかったかのようだ。
体感時間が引き伸ばされる。
全てがゆっくりとスローモーションに……。
……これが死の間際ってやつか?
過去の思い出とかが想起するんだったか……。
まあ、前世は兎も角、今世は全力で生きたんだ思い出すもんもねぇか。
目線を上げる。
そこには、広大なマグマ溜まり。
吹き出す溶岩。
厳しく、さりとて雄大な大自然が広がっている。
……最後に見た風景が地面だと味気ねぇ。
何が何でも前向いてやる。
そう決意した。
その時……。
「貴方たちには感謝しなきゃね……こんなにも心躍ったのは久しぶりだわ」
聴力が失われたはずの耳に声が届く。
……誰だ?
反射的にそう返す。
普通なら返答が来ない心の中での呟き。
だが……。
「う~ん……そうねぇ。呼び名は色々あるけれど、貴方が分かるように言うとすれば……」
本来有り得ないはずの返事。
そして、突如視界に顕現する『白』
さっきまでいなかったはず……。
……。
いや、元からそこに存在していたのかもしれない。
俺が認識出来なかっただけで……。
俺の言葉が届いたのも……そういった類だからか。
「『白いドレスの少女』かしら?」
汚れ1つない純白のドレスを纏った竜人族の少女。
白いドレスの少女……そうか、そうなのか。
思い出されるのは前世の記憶。
もし本当ならば、今の状況にも説明がつく。
そして、闘争前に感じた異質な視線の主も……恐らくは。
クク、とんだ大物に見られていたもんだ。
「強いハンターに接触して高難度の依頼を出しす……そして、ゆくゆくは私と戦ってもらう。そう、これは只の暇つぶしのはずだった……」
少女は語りだす。
事の経緯を……。
「まさか討伐対象のモンスター、貴方が異常個体だったとはね。悠久の時を生きる私ですら予想だにしない事が起きる……うふふ、これだから生きるって刺激的♪」
なんか今、聞き捨てならない単語が。
……異常個体……なんだそりゃあ?
「知りたい?いいわ、教えてあげる。異常個体はね魂が巡る過程で起こったイレギュラー、貴方のように前世持ちのモンスターの事よ」
……俺以外にもいるのか。
「ええ、意外といるわよ。まあ、その大半は道半ばで果てるか、環境の変化に耐えきれず自死を選んでるんだけどね」
……そうなのか。
大半ということは少なからず生き残っている奴もいる、か。
「話を戻すけど、貴方たちの戦い見させてもらったわ。まるで天上の舞を見ていたかのようで……とても、心躍ったわ」
そう言って、うっとりとした表情を浮かべる少女。
ちょっと、いけない表情をしているがスルー。
「また見たい……そう思ってしまうの。だけれど、このままだと貴方たちの物語はここで終幕……それはとても惜しい」
少女がにニコリと笑う。
その笑みは見るもの全てを魅了するかのように妖艶。
そして、恐怖に陥れる壮絶さを併せ持つ。
「そこで貴方たちに提案。最近観測できた場所まで来て欲しいの……素敵な所よ。まるで大樹の根のように幾重にも分岐し捻じれ歪んだ『箱庭』に……」
少女は言葉を紡ぐ。
その言葉は、前世で見覚えのある依頼文に似ていて……。
「きっと退屈なんてさせない。だから、私に貴方たちの紡ぐ物語を魅せて欲しいの」
少女は、おどけているように見えて……。
懇願しているような。
縋るようにも見えた。
「どお?」
……ク、クク、ギャハハハハハハッ!
ああ、笑いが止まらん。
こんな愉快なことがあってたまるか。
……これだから生きるってのは辞められねぇ!
いいぜ、その依頼引き受けた!
思う存分引っ掻き回して、叩き潰してやる。その捻じれて歪んだ奴をよォ!
「うふふ、答えも同時なんて……貴方たち本当にお似合いね」
……うん?何のことだ?
「いや、こっちの話よ。にしても、よかったあ♪引き受けてくれて……」
少女はホッと一息。
そして、俺に何かを差し出す素振りをする。
「お礼に私の因子を授けてあげる。大丈夫、貴方たちなら完全に自分の物の出来るはずよ」
視界が白に包まれる。
俺の中での力と力の衝突。
……グガッ!
悶絶するような痛みが襲い来る。
「じゃ、また会いましょ♪」
とんでもないエネルギーの放出。
そして、意識が急速に遠ざかる。
どこかに吸い寄せられていくような。
……この感覚、どこかで……。
ああ、ブラキディオスになるより前、前世で死ぬ間際に……。
「貴方たちの紡ぐ物語、楽しみにしているわ。そして、ゆくゆくは……」
俺の意識は完全に暗転した。
******
キヴォトス極地。
火山帯と凍原地帯が隣接する極限環境。
その火山の地下部にて。
歴戦のハンターの肉体と装備、白の因子、そして火山帯特有の高純度のオーパーツ……。
その全てを甲殻は取り込む。
溶かし、結合し、圧縮する。
更に硬く強靭に……。
どんな攻撃をも通さず、立ちはだかる障害を一撃のもと粉砕できるように……。
徐々に徐々に形になっていく。
そして……。
ドクン。
ドクンッ。
ドクンッ!
胎動を始める。
今、箱庭に特大の異物が。
……混入した。
******
時を同じくして地底火山。
白き超常の降臨。
そして、世界間の移動による莫大なエネルギーの伝播。
世界中の力を渇望する強者たちが色めき立ち……行動を開始する。
エネルギーの伝播はゆっくりと、だが着実に影響を及ぼす。
もはや伝承の中だけしか語られなくなった存在たち。
表舞台から長らく姿を消し、長い休眠状態に入っていた。
その深い深い眠りが……。
……浅くなる。
少女の口調書くのムズイ。
対話描写もムズイ。
あと、世界観の設定とか間違っていたら教えてください。
これからブルアカに関わっていく訳ですが、ストーリーを見返して展開を考えたり、リアルの事情により投稿まで少し期間が開くかもしれません。(数週間~長くて数カ月)
もし期間が長くなるようだったら番外編を出すかも。
気長に待っていてくださると幸いです。
少し相談です。
主人公がキヴォトスに行くにあたって、今のところ喋れるようにはする予定です(人化はありません)。キヴォトスでは獣人やオートマタも喋るので世界観的に問題ないとは思いますが……。
ぶっちゃけ皆さんはどう思います?
喋ることについてどう思いますか?
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気にする
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気にしない
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面白ければどっちでもいい