幻想を謳う孵卵器   作:紡縁永遠

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会符

 「始めまして、と、言うべきかな。いやまぁ、実際に初めましてではあるんだろうけど、他の奴らが顔を出したわけかどうかなんて、俺にはわからんことだしな

 「さて、死にかけの少女よ、どうしたい、幻想を願い、地獄を生きるか。幻想を飲み込み、ここで死ぬか。

 「ウヌラガ魂ト引キ換エニ、ドンナ願イモ叶エテヤロウ、己ガ生ヲ全テ捧ゲル覚悟ガアルノナラ」

 「……生き、たい!」

 「そう、エントロピーは凌駕しちゃったね、なら、地獄を歩いてもらうよ。

 「創設者は願いはすべて受け入れる。それはそれは残酷な話だな」

 

 幻想、かつて感情を持たない俺が絶望した。願った。魔法少女という感情エネルギー回収の為に生み出された卵に、希望すら抱かずに、魔女へと堕ちた。特別だったとかじゃない、特別になったから、今がある、

 巴マミという少女は全て説明した上で願った。そういう少女は幾人かいる。かつての聖女も、鋼鉄の天使も、その中だ。

 あれから二年、今ではこの街を一人で守れるほどに強くなっている。もう俺が近くにいる必要ない。ただし、これから出会う少女は別だ。希望を持てずに絶望はさせるわけには行かない、

 

 「確か、鹿目まどかと暁美ほむらだったか、歴史は消えない、それにここに至るまでにどんな世界を歩んだかは知らない、魔法少女、魔法を扱う少女、そして、魔女を作るための卵である」

 「放課後に人の肩の上で何を言っているのよ」

 「ん?ああ、これから起こることが少しムカついてね」

 「ふ〜ん、それで、何処にいけばいいの?」

 「商店街の廃ビル」

 「なら、急がないとね」

 

 巴マミは魔女を許さない。正確には魔女の行動を許さない。すべてを知った少女は手向けとして銃の引き金を引く。

 それがいいとは限らない。だが、巴マミが魔女になるのならば俺が殺そう。まぁその前に自身のソウルジェムを砕きそうなものだけど。

 

 「大丈夫かしら?」

 

 結界内には鹿目まどかと、詐欺師と美樹さやかの二人と一匹が使い魔に襲われている。この程度なら俺が手を出す必要なはないな。使い魔程度に苦戦するような存在じゃない。

 それよりもこの詐欺師をどうするかだな。

 あっ、終わった。

 

 「回復してやるから吐け、なんでここにいる詐欺師」

 「え?詐欺師?」

 「最初からその呼び方は語弊があるわよ」

 「確かにな、詐欺師じゃなくて食わせ物だったな」

 「君に言われたくはないね、精神疾患体、まぁいいや、鹿目まどか、美樹さやか、ボクと契約して「報復絶刀」キュプっ」

 「えっ?」

 

 俺は口を大きく空けて、反りのない刀を吐き出した。いや、この食わせ物の言葉よりかは俺が言ったほうがいいんだよ、ちょうどいい、情報収集といいますか。

 

 「え?」

 「味方じゃないの?」

 「別にそう思うことはないさ、同じであっただけで、今は違うし、何より俺の信念が否定する。此奴等とは相容れない」

 「まったくだよ、いくら傷ついてもいいとは言え、勿体ないからやめてくれないかな」

 「ならリンクをつなげ」

 「それは無理な相談だ」

 

 精神疾患が伝染病になるわけでもねぇのに我儘な奴らだ。だいたい、ワルプルギスの件に関しては俺もお前等も同罪だろうが。

 

 「貴方にも説明が必要かしらね」

 「いらないわ」

 

 暁美ほむらも見ていたか、そっちはマミに任せるとして、ふむふむ、対して変わらんな、リアルタイムで情報が入らないからリンクが繋がってるやつを食うのだが、今回の収穫はあまりなかった。

 

 「必要よ、キュゥべぇのことも、この子の幻夢(ゲンム)についてもね。貴方はキュゥべぇと契約したみたいだし、できれば幻夢の話を聞いてほしいのよ」

 「なるほど、俺の予想は正しいようだ、ま、予想なんて知覚、俺にとっちゃ既に確定された未来だけどな。ほれ、とっとといくぞ、マミ、柑橘ケーキはあるか?」

 「ちゃんと作ってあるわよ」

 

 インキュベータを食ってからマミの肩に乗って口直しのケーキを所望する。まぁ来ないどころかいない友達のために作っているケーキの九割は俺の腹に入っているから聞くまでもないか。




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名無しのサブカル好き さん
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