時を超えるエージェント&探偵   作:ムツヒロ

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オリジナル回。
あの子との絡みが見れますよ~


mission7 出会う

「じゃあ、行って来るね!」

 

 

「おう」

 

 

「行ってらっしゃい!」

 

 

「頑張ってきてください!」

 

 

「ポチ~!」

 

 

みんなに見送られ俺は事務所の外へ出た。

今日はやっと決まったバイトの初出勤日!戸籍がないのと同じ状態で履歴書が書けずバイトの面接を受けれず困っていると通りすがりの男性が話しかけてきて事情を話すと「よかったらうちで働いてみないかい?」と言われ俺ははいと即答した。

身分がよくわからない俺を採用してくれた店長に本当に感謝だ。

 

 

「ふんふんふ~ん~♪」

 

 

鼻歌を歌いながら事務所から少し離れたところにある『まことみらい大公園』内にある小さいレストラン?休憩所みたいなお店『一休み堂』に辿り着いた。

 

 

「おはようございまーす!」

 

 

俺は元気よく挨拶すると奥の厨房から店長が出てきた。

 

 

「おはよう!今日からよろしくね!」

 

 

「はい!」

 

 

「これ、エプロンね。勤務中はこれつけてね」

 

 

「どうも」

 

 

店長から青いエプロンを受け取る。

いよいよ始まるんだな、この時代での俺のバイトが!

 

 

「店長~その子が新しいバイトの子ですか?」

 

 

すると店長に続き厨房から茶髪で派手ないかにもギャルって感じの若い女の人がでてきた。

 

 

「そうだよ。あっ、紹介するね。彼女は甘木幸果(あまき さちか)。君と同じバイトで君の先輩だよ」

 

 

「よろしく~!君、名前なんていうの?」

 

 

「あっ、中村翻人です」

 

 

「翻人…‥‥うーん…‥‥」

 

 

幸果さんに名前を聞かれ自己紹介すると幸果さんは少し何かを考えると何かを思いついたようにハッとした顔をする。

 

 

「じゃあ、ホンティって呼ぶね!」

 

 

「ホンティ?」

 

 

あだ名かな?初めてあだ名つけられたぜ。

 

 

「幸果ちゃん、翻人君に仕事のやり方とか色々と教えてあげてね」

 

 

「はーい!ホンティ!ウチがビシバシ教えてあげるからね!」

 

 

「は、はぁ…‥‥」

 

 

幸果さんに背中をバシバシと叩かれる。

すっげぇポジティブな人だな。

 

 

「じゃあ、開店準備しようか。二人はホールの掃除してもらえるかな?僕は厨房で料理の下ごしらえしているよ」

 

 

「は、はい!」

 

 

「了解!ホンティ!掃除道具のある場所教えるね!」

 

 

「わかりました!」

 

 

俺はエプロンをつけて幸果さんと共にホールの掃除をして開店の準備を進めたのであった。

 

 

 

 

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「はい!四番テーブルの焼きそばできたよ!」

 

 

「は、はい!」

 

 

時刻はお昼ちょうど。店内は日曜ということもあり混んでいた。

客層は家族連れやカップルや老夫婦や小中学生の集団などの大勢の人達が飲み食いしている。

 

 

「お待たせしました!焼きそばです!」

 

 

「ホンティ!ついでに隣のテーブル拭いといて!」

 

 

「わかりました!」

 

 

幸果さんも忙しそうに配膳をしている。

この店は今まさに戦場と化していた。

 

 

「翻人君!これ六番テーブルに!こっちのコーラは二番テーブルに持っていってあげて!」

 

 

「は、はい!」

 

 

テーブルを拭き終え食器を厨房に持って行くと次のオーダーを持っていく、これの繰り返しである。

 

 

「はぁ…‥はぁ…‥」

 

 

さすがに疲れたな‥‥‥‥けど、頑張らないとな!

 

 

「ホンティ!頑張って!この時間帯乗り越えればあとは楽だから!!」

 

 

「は、はいーーー!!」

 

 

こうして繁忙なお昼の時間をなんとか乗り越え俺は椅子に座りこんだ。

 

 

「はぁ~疲れた~」

 

 

「お疲れ、ホンティ~」

 

 

幸果さんもくたびれていて隣の椅子に座る。

 

 

「すごい繁盛してましたね」

 

 

「うん。でもみんな美味しそうに食べたり飲んだりしてたね」

 

 

「そうですね」

 

 

仕事しながら見てたけどみんな笑顔で楽しく食事している風景を見てこっちも笑顔になりそうだった。

 

 

「みんなが幸せなのがいいですよね」

 

 

「おっ、いい事言うじゃん!」

 

 

「い、いや、それほどのことでは・‥‥」

 

 

幸果さんが肘でツンツンと小突いてきて俺は少し照れた。

 

 

「じゃあ、ウチらも少し休憩しようか!ジュースとかお菓子とか適当に食べていいよ!」

 

 

「はい!」

 

 

俺は休憩に入り缶コーラとクッキーの袋を手に取り店の近くのベンチに座り休憩することにした。

 

 

<カシュッ!>

 

 

「んぐ・‥‥んぐ・‥‥ぷはーっ!!うめーっ!!」

 

 

ジュースを飲みキンキンに冷えたビールを飲むおっさんみたいなことを言う。

 

 

「労働の後の炭酸は体に滲みるぜ~」

 

 

そう言いながらクッキーの袋を開けてボリボリと音を立ててながら食べた。

 

 

「うまうま‥‥‥んっ?」

 

 

ふと、少し離れたところを見るとくすんだベージュ色のセミロングヘアをしていてペンダントをつけていてお嬢様のような服装と雰囲気をまとった女の子が二人組の男に絡まれていた。

 

 

「なんだろう・‥‥?」

 

 

俺は立ち上がり近づいて会話の内容を盗み聞きした。

 

 

「おいおいぶつかっておいて謝りもなしかよ!?」

 

 

「私、ぶつかってない…‥‥‥」

 

 

「そんなわけないだろ!慰謝料払えや!」

 

 

「……‥‥」

 

 

「よく見たら結構可愛い顔してんじゃねぇか。俺、木茂村拓男。略してキモタク。よかったら俺たち一緒に遊ばない?」

 

 

「…‥‥」

 

 

女の子は男たちをスルーしてその場を後にしようとするが

 

 

「おい待てよ!」

 

 

「っ!?は、離して…‥‥!」

 

 

男の一人が女の子の腕を掴んだ。

 

 

「慰謝料の代わりに俺たちと楽しい事しようぜ!」

 

 

「ちょうどあそこに公衆トイレあるしあそこでしようぜ!」

 

 

男たちは女の子を無理やり公衆トイレに連れ込もうとする。

これ以上見てらんないぜ!

 

 

「おい」

 

 

「んぁ?おおっ!?」

 

 

俺は男の一人の首を右腕でロックして左手をグーにして頭をグリグリする。

 

 

「ノックしてもしもお~~~し」

 

 

「おっぱァアアーッ!!」

 

 

男は断末魔の悲鳴を上げ女の子から手を放した。

 

 

「な、何だお前!?」

 

 

「突然すみませんね。この子、嫌がってると思うんでこれ以上絡むのをやめてもらえませんか?」

 

 

「んだとぉ!?邪魔すんじゃねえよ!」

 

 

もう一人の男が殴りかかろうとする。あんまり事を大きくしたくないがしょうがない。

 

 

「すぅーーーーー…‥‥‥おまわりさーーーーん!!助けてーーーーーーー!!!

 

 

「なっ!?」

 

 

俺は大声を上げて助けを呼ぶふりをした。

 

 

この人達!!強盗でーーす!!痴漢でーーす!!誘拐でーーーーーす!!助けてくださーーーーいいっ!!

 

 

「ヤバいぜ!」

 

 

「逃げるぞ!!」

 

 

男たちは慌ててその場から逃げ出した。これでもう安心だな。

 

 

 

「ふぅ‥‥‥‥大丈夫?って、君は‥‥‥‥」

 

 

俺は女の子の顔を見ると見覚えのある顔だった。

 

 

「靴屋さんで代金肩代わりしてくれた子だよね?」

 

 

靴屋さんで俺が持っていた紙幣がこの時代では使えなくて支払いに困っていた時に代金を代わりに払ってくれた女の子だ。

 

 

「あなたは靴屋にいた‥‥‥‥」

 

 

「あの時は助かったよ。お礼したかったけど名前とか連絡先とか聞けてなくてごめんね」

 

 

「別に…‥‥お礼とかもいいから・‥‥助けてくれたのはありがとう。それじゃあ‥‥‥‥」

 

 

「あっ、ちょ!」

 

女の子は表情を変えずにその場から去ろうとしたが…‥‥

 

 

<ぐぅ~~>

 

 

「あっ‥‥‥‥」

 

 

女の子のお腹が鳴る音が聞こえた。

 

 

「お腹すいてるの…‥‥‥?」

 

 

「空いてない…‥‥」

 

 

「いや、でも今お腹の「空いてない」ええ~‥‥‥」

 

 

頑なに空腹を認めない女の子。でもお腹すいてる子を見捨てるわけにはいかないな。

 

 

「ちょっとこっち来て!」

 

 

「!?ちょっと‥‥‥!」

 

 

女の子の腕を掴んで走り出し俺は一休み堂へ連れて行くことにした。

 

 

「幸果さん!」

 

 

「あれ?ホンティもう休憩戻って…‥‥って、その子どうしたの!?もしかしてナンパしてきたの!?」

 

 

「違いますよ!詳しい事は後で話すんでなんか作ってもらえますか!?この子に何か食べさせたいんで!」

 

 

「えっ?う、うんいいよ!ただ店長今いないから作れるもの限られちゃうけど…‥‥」

 

 

「うーん‥‥‥じゃあ俺作ります!ちょっとキッチン借ります!」

 

 

俺はキッチンへ向かい冷蔵庫からソーセージや野菜をいくつか出して包丁で切っていき卵を3個割りかき混ぜて温めたフライパンの上に投入して焼いて出来上がりだ。

 

 

「はい、お待ち!」

 

 

「これは‥‥‥‥?」

 

 

「俺特製の卵焼きだ!」

 

 

俺がよく作る卵焼きを出してあげた。ほとんど手抜きだけど味は美味いぞ!

 

 

「俺からのお礼さ!代金はいらないからさ熱いうちどうぞどうぞ!」

 

 

「…‥‥‥いただきます」

 

 

女の子は箸を持って卵焼きを食べやすいサイズに切って口に入れた。

 

 

「……‥‥‥」

 

 

「どう?」

 

 

 

「‥‥‥‥ちょっとしょっぱい」

 

 

「あっ、もしかして卵焼きは甘い方が好き?」

 

 

「うん…‥‥」

 

 

「あちゃー」

 

 

俺はしょっぱい派だからな~甘い派だったなんて失敗しちゃったよ。

 

 

「…‥‥でも、この味も悪くない」

 

 

「えっ?あっ、うん…‥‥」

 

 

女の子はそのまま無言で卵焼きを食べ続けた。

 

 

「ごちそうさま…‥‥」

 

 

あっという間に完食した。やっぱりお腹空いてたんだね。

 

 

「それじゃあ…‥‥」

 

 

「あっ、ちょっと!」

 

 

「なに?」

 

 

「名前聞いてもいいかい?まだ教えてもらってないからさ」

 

 

「…‥‥‥森亜るるか」

 

 

女の子改め森亜るるかちゃん自身の名前を告げて店を出て行った。

 

 

「るるかちゃん!また来てよ!サービスするから!」

 

 

俺はるるかちゃんに向かって大きな声でそう伝えた。彼女は振り返らずそのまま公園の出口の方までむかっていったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「……‥‥」

 

 

道を一人歩くるるか。

 

 

「るるか~!」

 

 

「マシュタン・‥‥‥‥」

 

 

紫色の毛でイヤリングをつけた妖精がるるかの元へ飛んできた。

 

 

「もう~どこ行ってたのよ!?探したんだから!」

 

 

「ごめん‥‥‥‥悪そうな人たちに絡まれて…‥‥」

 

 

「ええっ!?大丈夫だったの!?」

 

 

「うん…‥‥通りすがりの変な人に助けてもらった」

 

 

「いや、そいつも危ないでしょ!」

 

 

「変な人だったけど…‥‥‥いい人だった。卵焼きもまぁまぁ美味しかった…‥‥」

 

 

「えっ?どういうこと?」

 

 

「マシュタン、帰ろう」

 

 

「えっ?ええ…‥‥‥」

 

 

るるかの後を追いマシュタンも同じ方向へ向かって行ったのであった。

 

 

 




最新話の最後のシーン、るるかちゃんにとって尊厳破壊でしょ!!ウソノワール許さねぇ‥‥‥お前を・‥‥壊す…‥‥!(カタストロム!!)
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