寺生まれのTさん…もといシスターフッドのTさんこと『戸内(とうち)ツグミ』が不思議な力で鬱展開、恐怖展開を吹き飛ばしてハッピーエンドを迎えるまでの物語。

小説を書き慣れてないので駄文ですが、それでも良い方のみ閲覧下さい

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なんとなく書きたくなって書きました。Tさんなので悪しき者相手は基本無双します。しかもその範囲はかなり広いです。無茶苦茶ですね(他人事)


第一話 戸内ツグミ

 

とあるシスターフッド所属生徒の話

 

あれは…エデン条約の調印式の日から数日が経った頃でした。とある方から旧アリウス分校の話を聞いた私と友人は、退屈だった事もあり肝試しをする事にしたのです。夜、皆さんが寝静まった頃私達は旧アリウス分校の敷地に足を踏み入れました。

 

最初の方は順調でした。稀にミメシスが出てきはしましたが、私と友人のコンビネーションは抜群で、一度に多くても二体しかでなかったのもあって楽に進む事が出来ました。…しかし、今思えばそこで引き返すべきだったのです。こっそり手に入れたデータとは懸け離れたミメシスの数、年月の経過による風化だけでは説明がつかないボロボロになっていた周囲の風景、そして稀に聞こえる幻聴のような何か。

 

その他にも沢山…何故引き返さなかったのかと今でも後悔しています。あの時の私達はどうかしていたのです。ボロボロになった周囲を見ても特に違和感を抱く事はなく、ミメシスに関してもアリウスの生徒達が仲間割れかなにかを起こしたのだろうと思い、謎の声も幻聴だと思い込んでいた。いえ…もう隠す必要はありませんね。そんな複雑な事情ではありません。…ただの見栄です。私は友人に恐怖が伝わる事を恐れたのです。

 

私の友とは思えぬ程よく出来た人です。一線を越えそうになったら猛然と留めてくれますし、やさぐれていた私を更生させ、シスターフッドに誘ってくれたのも彼女です。

更生した頃は勉学に不安があった私に毎日付きっきりで勉学を教えてくれたのも彼女でした。そしてそんな良き道標でありながら…軽いおふざけや悪事を共にする悪友でもありました。彼女が私の事をどう思ってるかは知りません。しかし、私にとっては一番の友だったのです

 

…話がそれました。兎も角私達は恐怖を押し殺してひたすら進みました。何かに取り憑かれたかのように。もしかしたら何も起こらないかも知れない。勘違いかもしれない。…そんな私達の希望はまたたく間に打ち砕かれました。最初の方は囁い程度の声量だった声は次第に声量が大きくなっていき、それに伴い怖さも増してきます。更にはある時からミメシスに一回も遭遇しなくなり、何の気配もなくなっていきました。

 

そこで漸く私達は気が付き、辺りを見回しました。どう見てもそこはアリウス自治区ではありませんでした。ボロボロのビルが建ち並び、本来見えるはずのない立派な満月が姿を現していました。そして…段々と気配が濃くなる謎の視線。その正体はすぐに分かりました。

 

「……………」

 

物陰から私達を見ていたのは…エデン条約の調印式があった時に見た『アンブロジウス』と呼ばれていたものに酷似した『ナニカ』でした。また、その他にも所々がひしゃげた人型の『ナニカ』が多数私達を取り囲んでおり…気が付けば私達は絶体絶命のピンチだったのです。

 

私が親友へ謝罪の言葉と、どう親友を逃がすかを考えていた時…本来なら聞こえるはずのない声が聞こえてきたのです。

 

「…待ちなさい」

 

それは、同じシスターフッドに所属する三年生『戸内ツグミ』先輩でした。

今にも襲われそうな私達の前に毅然とした態度で立つと、何やらお札を取り出し念を込め…

 

「破ぁ!!」

 

と叫びました。すると…あれほどまで群がっていた大量の『ナニカ』は姿を消し、あとには私と親友、そしてツグミ先輩だけが残されました。

 

それでもツグミ先輩は警戒したまま、今度はなにやら呪文を唱えだすと…暗闇だった空間は明かりに照らされ、よく見るとここはトリニティの廃墟でした。

私達はアリウス分校だったと思っていた場所は、トリニティに幾つか存在する曰く付きの廃墟だったのです。

 

「ツグミ先輩は…どうしてここに?」

 

そう尋ねると先輩は「少し探し物をしてまして…まぁ見つかったのは残りカスに等しいつまらないものでしたが…」

 

帰り道に話を聞くと、ここはかつてトリニティが出来た際に巻き込まれた小さな学園があった所で、トリニティに恨みを持ちながら亡くなった生徒さんが多数怨念として残っていたのだとか…

 

「すっかり日も上がりましたね、さて、古書館に本でも読みに行きますか」

 

そう言いながら自然と私達二人を守るように前に立ち、爽やかな笑顔で歩くツグミ先輩を見て、『本物のシスターって凄い』私達は色んな意味で思ったのでした。

 

 

 

 

 

因みに帰ってから滅茶苦茶怒られましたが、私も親友も甘んじて受け入れました。仕方ありません。

 




サクラコ「知らん…何それ…怖…」


生徒紹介
戸内ツグミ 三年生
シスターフッドに所属する三年生。普段は物静かな知識人として、勉学が得意でない生徒の相談に乗ったりとかなり頼られている。シスターフッドでもサクラコに次ぐ存在として頼りにされており、サクラコが多忙な際は代理としてシスターフッドの長として会議等に出席する事も…
代々続く神秘とは違う不思議な力の持ち主で、その力は悪しき者に絶大な効果を発揮する。後に色彩が攻めてきた際は特大の「破ぁ!!」でトリニティに出現した全てを消し去り、対処しようと出撃した正義実現委員会が真顔になったのは一部では有名な話である。

名前の元ネタは「瀬戸内寂聴」さん。名字は最初をTにしたかったので戸内にして、ツグミはそれっぽい感じでTから始まる名前で決めた。




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