RX-78-02がヒーローを目指すようです。 作:シャバ
ごきげんよう、読者の皆さん。
ワシはしがない50代のおっちゃんや。名前はまぁ…転生して名付けられた?
そうそう、ワシは最近話題の転生というヤツをしたらしい。
…え?言うてそんな最近じゃない?うせやろ…
まぁともかく、ワシは死んで転生したんや。意識が戻ったとき動こうとしてみたんやけど、赤ん坊みたく動けんくなってたんや。
どゆことやと考えてたら、母親みたいな野郎に路地裏に捨てられてしもたわ。
…いやほんと、どゆこと?ワシ俗に言う"忌み子"やったんか?去り際に「悪魔が…」とか言うとったしな。
そのまま寝とんのもあれやから、立ち上がって歩いて。赤ん坊の足にしちゃ結構歩けるな?と思って下見たら赤い足と足首の白いガードがついててな。周辺に鏡がないか探していたら、えらい高いの建物のガラスから自分の姿が見えたんや。
「ファッ?!」
黄色の凸次の腰から出た白い脚。空の如き青色の胴。大きな白い肩から伸びてる腕とグレーの手。そして白いツノのヘルメットとマスクに隠れ、目を黄色に輝かせる頭。
間違えんで。あの姿は『機動戦士ガンダム』に出てくるRX-78-02、ガンダム本人や。…赤ん坊なのかSDの見た目になってるのは気にせんとく。
「…あ、ワシがガンダムか!?」
改めて驚いた。恐らくおかんはこの姿にチビってワシを捨てたのだろう。そりゃ赤ん坊がガンダムだった怖がりもするわ。悪魔だって呼ぶわ。
…実際ガンダムは「白い悪魔」やけど。
「まあでも…ちょい嬉しい」
そう、ワシは転生前は生粋のガノタやったんや。5歳のときファーストを見たのがきっかけで、小説はちょいと追えてないけど全ガンダム作品を履修してる。劇場版Ⅲのラストはもう涙なしでは語れませんわ…
「しかしなぁ…こっからどうしたもんかな?」
完全に行く宛なし。親はそうそうにワシを見捨てやがったから頼ることもできひんし。
…警察署で迷子のフリすりゃ保護して貰えるかな?見た目ガンダムだけど、困ってるヤツいたら助けてくれるはずや。ほなさっそく警察署に…
ドゴォーン!!
ファッ?!爆発した!しかもこっちに倒れてくるやんけ!SDの足じゃ早く走れんて!いや〜〜!!
「ほっとな!」
うお!なんか早いデブが助けてくれたわ。
「ありがとな、にいちゃん。」
「おおきに!坊ちゃんが無事でなによりや!」
そのままあのデブは素早く動いて他の人を救助しよった。どうやらあれはヒーローと呼ばれてるらしいな。
「ワシもヒーローになれるかな?」
それは未来の自分に丸投げするとして、まずは警察署行ってこようっと。