「15分の怪物」   作:熊々

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前話、玲王の禁じ手タックルに刈られた覇黒は、芝に倒れたまま——
だが、覚醒モードはまだ、切れていません。

残り三分、2-2同点。
覇黒千歳、覚醒中に初めて口を開きます。

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※ブルーロックの二次創作です
※前話を未読の方は第1〜4話からどうぞ


第五話 無言の決勝点

スパイクは——止まった。

 

俺の顔の横、十センチ手前で芝が削れた。

泥が頬に飛んだ。

 

スパイクの主は、走ってきた勢いのまま俺を飛び越えた。

飛び越えて、俺の頭の側に着地して振り返った。

そいつは俺を見ない。

俺の向こう側、玲王のほうを睨んでいた。

 

「お前——」

 

低い声がした。聞き覚えのある声。

覚醒中の俺の耳がその声だけを選んで拾った。

 

潔だった。

 

潔が俺を跨ぐようにして立っていた。

両足を芝に踏ん張って、玲王のほうへ正面を向けて。

俺と玲王のあいだに潔の背中があった。

 

「お前、卑怯だぞ」

 

潔の声は震えていなかった。

ただ低くて固かった。

 

「邪魔だ」

 

玲王が一歩出た。

潔は退かなかった。

 

「邪魔じゃない」

「は?」

「お前が邪魔だ」

 

潔の言葉は短かった。

玲王の眉間に皺が寄った。

 

レフリーが走ってきた。

ホイッスルが二度鳴った。

玲王の前で胸ポケットに手が入った。

 

——黄。

 

レフリーが玲王の顔の前にイエローカードを掲げた。

ゴールから離れた位置のFK判定。

玲王の表情は変わらなかった。

ただ唇の端が痙攣するように動いた。

 

「……ふざけるな」

 

玲王はそう吐き捨てて踵を返した。

返した先で凪の半目と目が合った。

凪は何も言わなかった。

ただ玲王のことを半目のまま見ていた。

その半目の温度がこっちまで届くくらい冷たかった。

 

◇ ◇ ◇

 

チームZが集まってきた。

 

「覇黒、立てるか!」

 

雷市の声だった。

俺の左側で雷市が膝をついた。

頭のてっぺんから声を絞り出すような怒鳴り方。

 

「玲王、テメェ!」

 

我牙丸の声が雷市の上から飛んだ。

我牙丸が玲王の方へ走り出そうとして、伊右衛門が無言で腕を伸ばして止めた。

我牙丸が舌打ちした。

 

「マジかよ、あいつ……」

 

成早が呟いた。

ピッチを駆けてくるあいだ、ずっとそう呟いていたみたいに、声に余韻があった。

 

「覇黒、しっかりしろよ!」

 

五十嵐が右側から覗き込んできた。

顔が近かった。鼻先に焦りが浮いていた。

五十嵐は普段ふざけるくせに、こういうとき真っ先に駆け寄るタイプらしい。

(——お前、いいやつだな)

俺は言葉にできなかった。

 

「立てるなら——」

 

國神の声が頭の上から落ちてきた。

短い。

立てるなら立て、立てないなら無理するな。

両方の意味を含んだ國神らしい言い方だった。

 

蜂楽が、ふらりとやってきた。

両手にスケッチブックを抱えていない。

ピッチに立っている蜂楽は、いつもより目が開いていた。

口だけがいつも通りに動いた。

 

「千歳、まだ絵が描けてない」

 

蜂楽の声は、まわりの怒声の中でなぜか一番くっきり聞こえた。

 

千切は何も言わなかった。

ただ俺の足元の側にしゃがんで、芝を一度だけ手で払った。

脛のあたり。スパイクが当たったあたり。

無言で、確認するみたいに。

 

伊右衛門も無言だった。

俺の頭の側に立って、ただ立っていた。

 

久遠だけが、少し離れた場所からこっちを見ていた。

表情はいつもの糸目のままだった。

だがその糸目の奥が、いつもより少しだけ開いている気がした。

 

◇ ◇ ◇

 

(——立てるか)

 

胸の奥でだけ自分に問うた。

 

脛が熱い。

熱いというより、燃えている感じ。

スパイクの裏が当たったところに、脈が通っている。

脈打つたびに熱が広がる。

 

体は——まだ動かない。

 

覚醒モードはまだ続いている。

視界はスローモーションのまま。

雷市の口の動き、五十嵐の鼻先のしわ、蜂楽の瞬き。全部が普段の何倍も細かく見える。

 

操縦席に俺はいる。

だが、ハンドルが手元にない。

ペダルもない。

俺は座っているだけ。

車は走れる状態で、エンジンだけが回っている。

 

(——立て)

 

胸の奥でだけもう一度呟いた。

 

それから——口が動いた。

 

俺の口だ。

覚醒中の俺の口。

普段は使わない回路。

喋るとエネルギーがもったいない。そう判断して閉じている回路。

 

その回路が勝手に開いた。

 

「……まだ、終わってない」

 

声は小さかった。

かすれていた。

俺自身、自分の声に聞こえなかった。

 

雷市が口を半分開けたまま固まった。

五十嵐が「えっ」と短く息を吸った。

潔が——俺の頭上の潔だけが振り向いた。

 

潔の目が見開かれた。

半秒。

それから細められた。

 

「……?」

 

潔は何も言わなかった。

だが俺の声を確かに聞いた目をしていた。

そしてその目に「さっきのこいつとは違うな」と書いてあった。

 

蜂楽が小さく笑った。

 

「絵に色が、戻ってきた」

 

蜂楽はそれだけ言って首を傾げた。

雷市が「は?」と蜂楽を見た。

蜂楽はもう何も言わなかった。

 

◇ ◇ ◇

 

俺は右手を、芝についた。

ついた手が震えていた。

震えているのに、どこか、震えが他人事だった。

 

雷市が手を貸そうとした。

俺は首を振った。

首が、ようやく動いた。

 

肩で地面を押した。

背中が起きた。

腰が起きた。

 

膝に手をついて、立った。

 

立ち上がるまでに、たぶん十秒くらいかかった。

覚醒中の十秒は、普段の三十秒くらいの濃さがある。

そのあいだチームZの誰も喋らなかった。

玲王のほうも、たぶん誰も喋っていなかった。

 

立った。

 

ピッチが揺れた。

揺れたが、倒れなかった。

 

レフリーが走ってきて、俺の顔を覗き込んだ。

試合続行可能か、と目で問うてきた。

俺は無言でうなずいた。

レフリーは少し迷った顔をしたが、ホイッスルを口元に持っていった。

 

雷市が拳を握った。

我牙丸が「おい、本当にいけんのかよ」と低く言った。

五十嵐が「いける、いけるって!」と空回り気味に拳を上げた。

潔は——もう何も言わなかった。

ただ前を向いた。

 

ピッチに散っていった。

 

◇ ◇ ◇

 

電光掲示板。

2-2。

残り三分。

 

覚醒モードの残り時間もたぶん同じくらい。

 

FKの位置はゴールから離れている。

直接は狙えない。

助走するのは——潔。

 

潔が俺に短く言った。

 

「——出すぞ」

「ん」

「どこに出してほしい」

「……俺じゃなくていい」

 

潔の眉が動いた。

 

「は?」

「……俺は囮」

「……」

 

潔は一秒、俺を見た。

それからうなずいた。

潔のうなずきは速かった。

(——お前、ホント切り替え早ぇな)

内心でだけ呟いた。

 

俺は前線に上がった。

覇黒が前線に上がる。その動き自体がもうチームVの注意を全部吸い込んだ。

玲王が俺に張り付いた。剣城が俺の前に壁を作った。凪は——少し離れた位置で半目のままこっちを見ていた。

 

俺は右手を小さく上げた。

指を二本だけ立てた。

 

——雷市。

 

雷市は俺の指の意味を一瞬で読んだ。

雷市は怒鳴る男だがサインを読むのも速い。

雷市は中央の剣城の死角に走り込んだ。

 

俺は左手を横に流すように動かした。

 

——我牙丸。

 

我牙丸が「あ?」と一瞬戸惑った顔をした。

だがすぐに我牙丸は最終ラインから前に上がってきた。

体を当てる役。玲王に対する物理的な壁。

我牙丸が玲王の隣に立った。玲王が舌打ちした。

 

俺は右目だけをペナルティエリアの右の角へ向けた。

 

——成早。

 

成早はもう走り始めていた。

「俺に出してくれりゃいい」と普段から言っているくせに、今日は俺がまだ視線を送り終わる前に走っていた。

 

俺は誰にも喋っていない。

ただ手を動かして目を動かしただけ。

 

潔がボールの脇に立っていた。

潔は俺を見ていた。

俺は潔を見ていなかった。

だが潔は俺の動きを全部見ていた。

 

潔の口角がほんの一センチだけ上がった。

 

「——化学反応」

 

潔がそう呟いた。

レフリーのホイッスルが鳴った。

 

◇ ◇ ◇

 

潔が蹴った。

ボールはペナルティエリアの手前、左寄りに落ちた。

雷市が剣城の死角から飛び出して、ヘッドで——叩かない。

触れただけ。

触れてコースを変えた。

 

ボールが俺の足元に落ちた。

 

玲王が後ろから来た。我牙丸が肩で玲王を押し返した。

凪が前から詰めてきた。

剣城が左から壁を作った。

 

俺は——前を向かなかった。

 

背中で凪を、肩で剣城を感じたまま、ヒールで後ろに流した。

 

成早がそこにいた。

 

成早はワンタッチで縦に運んだ。

速い。

速いが剣城が反応した。剣城のフィジカルはたぶん原作で言うところの相当上位にある。

剣城が成早の進路に体を入れた。

成早は止められた。

 

——その瞬間。

 

成早が止められながらヒールで戻した。

俺の足元へ。

 

成早の判断ではない。

俺が覚醒中の俺の口で走る前の成早に「ヒールで戻せ」と無言で命じていたから。

命じたというより視線の先を成早の足元に置いておいただけ。

だが成早はそれを読んだ。

 

ボールが俺の足元に戻ってきた。

 

ペナルティエリアの中。

俺の前に凪。

凪の半目がいま開ききっていた。

 

「……お前」

 

凪の声がはじめて覚醒中の俺の耳に届いた。

「何で、全部見えてるんだ」

凪は質問していなかった。

独り言だった。

 

俺は答えなかった。

喋るエネルギーがもったいなかった。

代わりに右足を振った。

 

ロングシュートじゃない。

今度は——足の甲のループ。

 

ふわり、と。

昨日のキーパーには通じた手。

だがこいつ——チームVのキーパーはたぶんそれを見ている。

 

予想通りキーパーは下がった。

下がって頭の上を警戒した。

 

俺は——上げなかった。

 

足の甲で低く転がした。

キーパーの足元へ。

ループの構えから最後の一瞬で足首だけを返した。

 

ボールはキーパーの股のあいだを抜けた。

 

ネットが揺れた。

 

3-2。

 

◇ ◇ ◇

 

歓声は——遠かった。

 

俺の耳には最初、何も聞こえなかった。

それからゆっくり、ゆっくり、音が戻ってきた。

雷市の叫び声。我牙丸の咆哮。五十嵐の「やってやったぜぇ!」という裏返った声。

 

俺はピッチの中央に向かって、歩いて戻ろうとした。

歩けなかった。

 

膝が抜けた。

 

そのまま、芝に崩れ落ちた。

仰向け。

さっきと同じ姿勢。

だが、今度は痛みじゃなかった。

ただ、エネルギーがなかった。

 

覚醒モードが、終わった。

 

切れた瞬間、視界の輪郭が普通の太さに戻った。

スローモーションが消えた。

体が、急に重くなった。

腕一本、上げられない。

 

(——終わったか)

 

胸の奥でだけ、呟いた。

 

空が見えた。

雲が動いていた。

さっきまで雨が降りそうだった空は、まだ降っていなかった。

(——間に合ったな、雨)

 

試合終了の笛が鳴った。

たぶん、誰かが鳴らした。

俺はそれを芝の上で聞いた。

 

◇ ◇ ◇

 

「やったぞ!」

 

雷市の声。

 

「おう!」

 

我牙丸。

 

「マジかよ……マジかよ!」

 

成早。

 

「やってやったぜ……やってやったよ……」

 

五十嵐。なぜか泣きそうな声になっていた。

 

足音がいくつも芝を踏んだ。

チームZのメンバーが集まってくるのが、振動で分かった。

 

その振動の中、一番最初に俺の傍らに膝をついたのは——潔だった。

 

潔は俺の顔を覗き込んだ。

肩で息をしていた。

口が何度か開いて、閉じた。

 

「お前」

 

潔の声は、低かった。

 

「お前、何者だ」

 

俺は半目のまま潔を見た。

答えるエネルギーがなかった。

答えたとしても俺自身、自分のことをまだうまく説明できない。

だから、口の端だけを少し上げた。

 

潔は何も言わなかった。

ただ、その口の端の動きをじっと見ていた。

 

蜂楽が潔の後ろから顔を出した。

スケッチブックを抱え直していた。

蜂楽は俺を見て、それから空を見て、口を開いた。

 

「絵で見た通りだったね、千歳」

 

蜂楽の声はマイペースだった。

試合に勝った直後とは思えないほど、いつも通りだった。

(——絵で見た通り、ねぇ)

俺は内心で短く笑った。

(——お前、本当に絵で見えてんのかよ)

 

そのとき、ピッチの反対側から視線が来た。

 

凪だった。

 

凪は俺から十メートルくらい離れた場所に立っていた。

半目。

だが、その半目の角度が試合前とは違う。

 

凪の口が動いた。

小さく。

 

「……お前、面白い」

 

そう言ったように見えた。

聞こえたわけじゃない。

唇の動きで分かった。

 

それから凪は、ゆっくりベンチのほうへ歩いていった。

 

凪の隣、少し後ろを玲王が歩いていた。

玲王は俺のほうを一度も見なかった。

ただ歩きながら、低く呟いた。

こっちまで聞こえた。

 

「ふざけるな……」

 

絞り出すような声。

(——王様のプライドが折れる音か、これ)

俺は内心でだけ呟いた。

(——悪いな玲王。お前のせいじゃない。お前の凪のせいでもない。たぶん俺のせいでもない)

(——ただ噛み合わせがこうだっただけだ)

 

◇ ◇ ◇

 

放送が、入った。

 

館内のスピーカーがブツッと音を立てた。

ピッチ全体に、低く聞き覚えのある声が落ちてきた。

 

「——チームZ」

 

絵心の声。

低い。短い。区切る。

 

「覇黒、千歳」

 

俺の名前を、絵心が呼んだ。

他のチームのキャプテンや得点者じゃなく、俺の名前を。

ピッチの上で、俺以外の全員が一瞬固まった気がした。

 

「お前は——」

 

絵心はそこで一拍、置いた。

わざと置いた、と分かる置き方だった。

ハーフタイムにも選評にも、絵心はこういう間を取らない。

今のはたぶん、わざとの間だった。

 

「——本物だ」

 

放送はそれだけだった。

ブツッと切れた。

 

ピッチが、静かになった。

 

雷市が口を半開きにしていた。

我牙丸が「は?」と短く言った。

五十嵐が「えっ、本物って、本物って何だよ……」とぶつぶつ言い始めた。

潔が——潔だけが、俺をじっと見ていた。

潔の目に、「俺だって本物だ」と書いてあった。

(——お前のは、お前のところで本物だよ、潔)

俺は内心で短く返した。

 

俺は仰向けのまま、空を見上げた。

 

(——へぇ)

 

胸の奥でだけ、呟いた。

 

(——ラスボスから合格貰えたのか、俺)

 

笑いそうになって、笑えなかった。

笑う筋肉も、もう動かなかった。

 

(——でも、まあ。悪い気は——しねぇな)

 

それは転生してから初めて、自分でも認めた感想だった。

 

◇ ◇ ◇

 

担架が来た。

 

俺は手だけで断った。

雷市と國神が両側から肩を貸して、ベンチまで運んでくれた。

歩きながら、雷市が「お前、ホントにすげぇよ……」とずっと言っていた。

我牙丸は黙ってついてきた。我牙丸の沈黙は、雷市の言葉より重かった。

 

ベンチに座ると、放送がもう一度入った。

今度は、いつもの絵心の声に戻っていた。

 

「——明日」

 

低い声。

 

「一次選考、最終戦」

 

ベンチで誰かが息を飲んだ音が聞こえた。

 

「対戦カードは——」

 

絵心は名前を読み上げた。

チームの名前。相手チームの主要選手の名前。

そのなかに俺の知らない名前がいくつか混じっていた。

ひとつだけ聞いたことがある気がした名前があった。

鰐間、と。

 

「——以上だ」

 

放送が切れた。

 

◇ ◇ ◇

 

俺はベンチに沈み込んだ。

ベンチの背もたれに後頭部を預けた。

天井の照明が眩しい。

 

潔が俺の隣に座った。

潔は何も言わなかった。

ただ座って、自分のドリンクを飲んでいた。

 

蜂楽が向かいに座って、スケッチブックを開いていた。

鉛筆の音が小さく聞こえた。

今、何を描いているのか見なかった。

たぶん見たら、また面倒なことを言われる。

 

雷市が立ち上がって、選手たちに「明日も行くぞ、お前ら!」と怒鳴った。

我牙丸が「うっせぇよ」と返した。

五十嵐が「やってやるぜぇ!」と裏返った声をまた出した。

成早が「俺に出してくれりゃ問題ねぇから」と笑った。

伊右衛門は黙ってタオルで頭を拭いていた。

久遠は——少し離れた場所で、糸目のまま俺を見ていた。

俺は気付かないふりをした。

 

國神が俺のところに来て、ペットボトルを差し出した。

何も言わずに差し出した。

俺は受け取った。受け取る手が震えた。

國神は俺の手の震えを見て、それから一度だけ、短くうなずいて離れていった。

(——お前、いいやつだな、國神)

(——いいやつなのに、たぶんお前、俺のこと、まだ完全には信じてないだろ)

(——それでいい。それでいいよ、別に)

 

俺は天井を見上げた。

照明が滲んだ。

たぶん、目がただ疲れているだけだ。

 

(——明日、また試合か)

 

胸の奥でだけ、短く呟いた。

 

(——一次選考、最終戦ね)

 

鰐間、という名前を、もう一度頭の中で転がした。

聞いたことがあるが、思い出せない。

たぶん明日になれば分かる。

明日になればまたこいつらと戦って、また誰かが俺の前に立つ。

そして俺は——たぶんまた、ぎりぎりまでサボる。

ぎりぎりまでサボって誰かにスパイクで刈られて、それでも立つ。

 

(——まだ続くのかよ、これ)

 

胸の奥でもう一度、呟いた。

 

(——だりぃ)

 

照明が、また少し滲んだ。

ベンチの隣で、潔がペットボトルのキャップを閉める音がした。

それが、今日聞いた最後の音だった。

 




第5話、お読みいただきありがとうございました。

覚醒中の覇黒「……まだ、終わってない」——初めての短い発話。
潔のFK→雷市のヘッド→成早のヒール→覇黒の股抜きシュートで3-2。
チームV撃破、総合ランキング1位陥落。

絵心「——覇黒千歳」
  「——本物だ」

ラスボスからの、異例の指名評価。
覇黒「(——ラスボスから合格貰えたのか、俺)」

次話、一次選考・最終戦。
対戦相手はチームW、鰐間淳壱。
だが連戦の代償で、今日の覇黒は——「二割引」。

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