とある転生者、2周目   作:kotedan50

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if 転生者、百鬼夜行に参加する https://syosetu.org/novel/408095/47.html からの分岐。
玉折③
因果がゲシュタルト崩壊

・伊地知ポジション成り代わり(伊地知の双子の妹)だった転生者、七海建人の双子の妹で、まさかの2週目
・オリキャラ出ます
・ネタまみれです
・これまでで最も、激しい捏造、妄想含みます


転生者、めんどくさい未来を予感する

保健室に、しん……と沈黙が舞い降りた。

 

混乱しすぎて視線が泳ぎまくっている灰原。

その灰原を、私と七海と伊地知の三つ巴で囲んでいる。

 

ヤバい、完全に状況が読めてない顔。

 

その時──廊下から、聞き覚えのある声。

 

五条と家入の声だ。

 

……マズい。

え、家入はもう急患対応終わったの?

んで五条も呪霊倒して戻ってきたわけ?

早いよ! 空気読めよ!!

 

私、七海、伊地知の三人で即座に目線が合う。

 

サッカー日本代表並みのアイコンタクトで、全員“次に何をすべきか”理解した。

 

まずは伊地知がスッと差し入れのおにぎりを取り出し、

ニコニコ顔で灰原の口に突っ込んだ。

 

「んぐ!!?」

 

続いて私も、おにぎりを取り出し、

考えるより先に押し込む。笑顔は忘れない。

 

「んぐぐぐぐ!!?!」

 

そして無言の七海が、真顔でペットボトルのキャップを開ける。

あまりに冷静すぎて、される側からしたら怖いレベル。

 

「灰原。お腹がすいたからって、一気に二個も口に入れるからですよ」

 

と言いながらそのまま手渡し、耳元で低く囁く。

 

「……話は後で。合わせてください」

 

灰原、涙目で目を見開き、コクコクとうなずく。

 

その瞬間、保健室の扉が開いた。

 

「灰原ー、目ぇ覚めてんじゃん。元気そうじゃん。

って、おにぎりがっつきすぎだろ」

 

「うん。そこまで食欲あるなら大丈夫そうだね」

 

五条と家入が入ってきた。

 

五条は灰原の様子を見て、ふっと安堵してた。

隠してるつもりだろうけど、長い付き合いだし分かる。

 

私たち三人は同時に“自然な顔”を作る。

 

──完璧なオペレーションだった……!

 

口いっぱいにおにぎりを詰め込まれ、

びちびち涙を流しつつも、もぐもぐ咀嚼する灰原。

ごくごく飲んで、はぁッと息を吐く。

 

家入がその顔をじっと覗き込む。

 

「痛むところある?」

 

「いえ、ないです!」

 

灰原が、いつものニコニコ顔を貼り付けて元気に答える。

私たちの様子を見て、とりあえず黙っていようと理解してくれたらしい。

……ありがとう。ほんと助かった。

 

「顔は傷残るかも。イケメンなのに悪いね」

 

灰原の頬には、原作の遺体のような傷が残っている。

最後に呪霊に横殴りで吹き飛ばされた時の傷だ。

家入も治療中に「これは残るかも」と言っていた。

 

こんなところだけ原作再現しなくていいのに。

ちょっと申し訳ない気持ちになる。

 

でも──下半身は無くなっていないし、灰原は生きている。

それだけで充分すぎるほど救いだ。

 

「術師の勲章みたいなもんです!

あ、伊地知、おにぎりもっとある?」

「あ、はい!どうぞ」

 

と、伊地知からコンビニ袋を受け取り、さらにモッシャモッシャ食べ始める灰原。

 

空気を読んでるのか読んでないのか──いや、これわざとだな。

灰原ってこいう時の感鋭いし。

あえて演じてるだろうけど、その“いつもの感じ”に、保健室にほっこりした空気が広がった。

 

五条がにやにやしながら言う。

 

「灰原、お前食う時、ほんと全力だよなー」

 

七海が静かに口を開く。

 

「食欲があって元気なのは、いいことですから」

 

その七海の表情が本当に穏やかで、

ああ、ホッとしてるんだな……と胸が熱くなる。

 

思わず涙が出そうになった。

 

 


 

 

あの後、任務に出ていた夏油も再度戻って来た。

意識が戻った灰原を見た瞬間、彼はふっと目を細め──心の底から喜んでいた。

その顔に一片の翳りもないのを見て、うん。今回はうまく言ってると実感する。

……うん、確実に“あの未来”から遠ざかっている。

 

灰原は家入の検査を受け、一晩念のため入院。

医務室から出る時、七海がそっと人差し指を唇に当てるジェスチャーをすると、

灰原は静かにうなずいていた。

 

自然な感じで全員退散していき、

私は五条のうざ絡みを適当にあしらいながら、

 

「今日は疲れたので一人で寝ます」

 

と無理やり五条の寮への侵入を阻止し、部屋へ。

とりあえずシャワーへ直行。

 

シャワーから上がった後、呪力感知で“五条の気配”を確認。

こっちに来てないのを確認してから防音の結界を張り、PCを立ち上げる。

 

いつものチャットルームには、すでに七海と伊地知と伏黒が揃っていた。

灰原が記憶を取り戻したことは、私が入る前に共有されていた。

 

ただ、当人不在で話してもどうにもならないので、

五条と夏油が不在のタイミングで灰原を呼ぶことにして、今日は解散。

 

ベッドに横になりながら、ぼんやり考える。

 

──ほんと、条件がわからない。

死んだ運命を覆したから?

でも天内と黒井は覚えてない。

“私との面識”?

でも伏黒甚爾が思い出してる理由が説明つかない。

以前の私は、伏黒甚爾との面識は全く無い。

 

深々とため息をついた、その時。

 

ガチャリ、と部屋のドアが開いた。

 

鍵はかけてないけど、こんな無遠慮をするのはただ一人。

 

「五条さーん。今日は疲れてるから一人で寝たいって話しませんでした?」

 

ベッドの上で首だけ傾けて玄関を見ると、

Tシャツにハーフパンツ、サングラスなしの五条が立っていた。

完全に“寝る前モード”。

 

……なんで来た?

 

「いや、お前が防音の結界張ってたから、

またゲームしてるか、七海と伊地知と遊んでんのかと思って。

俺、追い払ってそれだとムカつくから」

 

──通話、早めに切っておいて正解だった。

 

五条が防音結界の使用に敏感になってきたなら、今後は彼のいない夜にやるのはマスト。

無理そうなら伊地知か七海か灰原の部屋を借りるべきだな。

 

そんなことを考えつつ、事前に考えておいた言い訳を口にする。

 

「今日は風が強くて音結構するじゃ無いですか?だから、安眠のためですよ。

台風まだ遠いのに風強いですよね」

 

「あー確かに。風強いのは、そのせいか」

 

言いながら、当然のように私の部屋に入ってくる。

 

ベッドの上でコロンと寝返りして、横向きになってじっと睨む。

 

「なんで部屋に入ってるんですか。さっさと自分の部屋に戻ってくださいよ」

 

五条はベッドサイドに立ち、静かに私を見下ろす。

 

「……五条さ……て、ぐえ!! お、おもい!」

 

訝しんだ瞬間、五条がボスッとベッドに倒れてきた。

全体重はかけていないんだろうけど、それでも重い。

今の五条は大人の時より細いとはいえ、90キロは超えているだろう。

ほんと勘弁して。どっちにしろゴリラなんだよ!

 

「ちょっと五条さん!!重い!!」

 

「……無事でよかった」

 

息を吐くように落とされたその言葉に、目を見開く。

 

「……五条さん?」

 

「お前たちの任務の呪霊、俺が行った時には特級になってた」

 

「え、マジですか?」

 

「大マジ……

2級と準1級で特級2体相手に──五体満足でよく生き残った」

 

心の底から安堵した声だった。

そのまま私の横に倒れ込むようにして横になり、

片手で顔を覆うようにして、はぁっと深い深い息を吐く。

 

そして、チラリと横目で視線を向けて低く問う。

 

「……お前さ。なんで宝石使わなかった?」

 

五条の指摘は正しい、

宝石を使えば、あの特級なら私で単独撃破可能だった。

術式だけだと今の私には、あの特級を撃破するほどの出力はない。

だが、宝石による対処はできた。

五条からも「命の危機なら迷わず使え」と言われている。

 

それでも──使わなかった。

 

理由は、ひとつ。

 

「…………まだ報告にあげてないんですけど……」

 

本当は七海たちと方向性を揃えてから話したかった。

でも五条の真剣な目を見た瞬間、誤魔化しは無理だと判断する。

 

「任務開始直後に、プライベートの携帯を忘れまして」

 

「そういやお前、2台持ちだったな。何やってんだよ」

 

呆れ気味の声を無視して、続ける

 

「帳に入った直後だったので、取りに戻ろうとしたんですが……

帳から出られませんでした」

 

「……」

 

五条が理解したのが、空気で分かった。

 

灰原か、七海か、私か──

あるいは全員を狙った、意図的な意図的な“閉じ込め”。

 

この状態で宝石を使えば、私を取り巻く状況は変わる。

間違いなく、悪い方向に。

 

五条の眼光が鋭くなる。

薄暗い部屋の中で、六眼がギラリと光り、殺気に近い剣呑さがにじむ。

 

──だから嫌だったんだよ。

この話は全員揃ってから共有したかった。

 

「補助監督の名前は?」

 

「xxxxです」

 

「あそこの家のやつか……」

 

顎に手を当てて、五条が静かに、深く考え込む。

そして少ししてから、低く口を開いた。

 

「報告書にその内容あげるな。七海と灰原にも伝えておけ。

俺の方で、ちょっと調べる」

 

……あー、この感じ。

懐かしい。

前回の五条に、よくこうやって命令されたっけ。

伊地知潔乃の時(あの時の私)は補助監督として動いているから、どうしても上下関係があった。

私は下準備やサポートしかできなくて、五條を含めた術師を支えることしかできなかったから。 

 

今回は私も術師でバリバリ動いていて、五条に命令される状況はあまりない。

だから、こういう口調で指示されるのは久しぶりだ。

 

「承知しました。伝えておきます」

 

懐かしく思いながらそう返すと、五条が目を一瞬、目を見開いた。

 

「……今のお前、伊地知みてぇ」

 

「何ですかそれ」

 

かつての兄に似ていると言われ、苦笑する。

前は完全に“伊地知トレース”だったから、

油断すると、あの口調が自然と出てしまう。

 

伊地知が高専に入った今は、

余計に気をつけないといけないんだけど。

基本猫被りはそれで作っちゃったからなぁ。

幼馴染だから似てるってことにしちゃおっかな?

学校でやってた女子中学の王子様キャラは、多分五条の腹筋が崩壊するだろう。

わざとやってたとはいえ、笑われるのは嫌だ。

 

そんなことを考えている私を、五条は当然のように腕を伸ばし、

腰にまわして抱き寄せてくる。

 

「寝るぞ」

 

「いや、帰ってくださいよ」

 

「ウルセェ」

 

命が無事だったことを実感したくて、甘えに来たのか。

さっき追い返されたから一度は我慢しようとしたんだろうけど、

私の防音結界に気づいて、これを理由にゴリ押しすることにしたと。

ほんと、そういうところ変わらない。

 

あーもう、しょうがないな。

結局、私は五条に甘い。

 

諦めて体の力を抜き、五条の腕の中に収まった。

 

 


 

 

 

腕の中ですやすや眠る潔乃を見下ろす。

 

……俺、オマエのこと好きって言ってんだけどな。

なんでそんな無防備に寝れるんだよ。

危機感なさすぎだろ。

 

まぁ、俺も潔乃が許可を出すまで手を出さない、って約束したから我慢するけどよ?

それにしたって……無防備が過ぎないか?

 

 

──だって、潔乃オマエ、他に好きな男いるだろ?

 

 

潔乃は俺に対して、優しくて綺麗な笑顔を向けてくる。

初めて時からずっとそうだ。

その笑顔が俺は好きだ。

 

……だけど、その笑顔には、ずっと違和感があった。

何でかわからないけど、引っかかるものを感じていた。

 

そして今日、ようやく確信した。

 

こいつは俺を見て笑ってるんじゃ無い。

俺を透かして、俺じゃない、俺に似た誰かを思い出してそいつに微笑んでいる時がある。

 

さっき、「報告書をあげるな」と話をした時。

あの一瞬だけ浮かべた、心底優しい微笑み。

 

あれは──俺に向けられた笑顔じゃなかった。

 

俺を透かして、俺の向こう側にいる“誰か”に向けられてた。

まるで、もう二度と会えない誰かを懐かしく、愛しく想うような、

暖かくて、優しくて、少し切ない瞳だった。

潔乃自身も、それに気づいてる。

そして、潔乃はその相手を好きだと自覚はしていない。

 

思わず伊地知に似てると言って誤魔化したけど、いや実際似てたけどよ。

あの口調。幼馴染だからって似すぎだろ。

知らなくていいパンドラの箱を、うっかり開けてしまった気分だった。

 

……多分死んだやつなんだろう。

子供の頃の友達か、伊地知みたいな幼なじみか。

もしかしたら、案外同業者かもしれねぇ。

 

潔乃とはこの5年近く、仲良くやって来たけどさ。

四六時中一緒にいたわけじゃない。

出会ったのがお互い10を超えてたし、俺が高専1年の時は、お互い多忙で数えるほどしか会えなかった。

だから、その相手がいた時期があってもおかしくない。

そいつが忘れられない──そんな可能性も、まぁ理解はできる。

 

でも、理解できたところで、納得なんてできるわけねーだろ。

 

そうか。

だから俺の気持ちを軽く流すのか。

「好きですよー」とか笑って誤魔化すのか。

本気にされないのか。

 

その理由が、ようやく腑に落ちた。

 

怒りが込み上げる。

身体の中で呪力が暴れ回り、抑えきれない呪力が漏れ出て、静電気のようにパチパチと小さく弾ける。

ちっ、感情で呪力が乱れるとかガキかよ。潔乃が起きちまう。

ぎゅっと一度握り拳をつくり、それを抑え込んで一呼吸。

腕の中で眠る潔乃の頬を、そっと親指の腹で撫でる。

 

「なぁ……誰だよ。お前の心、縛ってるやつ」

 

唸るような低い声が落ちた。

潔乃を起こしたくはない。

でも、この胸の中のざわつきだけは、もう抑えきれなかった。

 

「なぁ、俺にしとけって。

今、一番近くにいるのは俺だろ」

 

言葉が喉の奥で震える。

 

「いい加減……俺を見ろよ。

俺の気持ちを、真面目に受け取れって……」

 

俺の呟きが聞こえたのか、潔乃がムニャムニャと小さな寝言をこぼし、

俺の首筋に頭をすり寄せてきた。

 

柔らかく擦りつけるように触れてくる仕草が、甘える猫みたいだ。

 

そのまま潔乃は、寝心地のいい場所を探すように動いて、

また静かに寝息を立て始める。

 

「……潔乃」

 

呼んでも返事はない。

規則的な寝息をたてて眠っている。

 

そっと、その金色の髪を指でかき分け、額へ口付けを落とす。

 

潔乃の体温と柔らかな肌を唇で感じ、やっぱり潔乃が好きだと思う。

情緒が薄い自覚のある俺でも、流石に分かる。

 

この気持ちは間違いなく、恋愛感情だ。

 

唇を離し、もう一度その寝顔を見つめ、柔らかな髪を指ですく。

 

ほんと、すやすや無防備に寝やがって……

 

「俺は誰かの影に負けるつもりねーんだわ。

……覚悟しろよ?ぜってー落としてやる。」

 

指先で軽く鼻の頭をつついてから、

潔乃の体を抱き直し、俺も静かに瞼を閉じた。

 

 


 

 

 

朝になり、五条は今日も任務があるらしく、慌ただしく出ていった。

そんなにバタバタするなら最初っから自分の部屋で寝ればよかったのに。

そう言ったら、またデコピンされた。相変わらず理不尽!

 

出ていく際に、

 

「繁忙期落ち着いたらデート行くからな! 絶対だぞ!

 あと、今日は北海道だからお土産期待してろ!」

 

そう言いながら、バタバタとサンダルを突っかけて出ていく。

……相変わらず強引だなぁ。

 

まぁ、美味しいもの奢ってくれるならいいけど。

お土産は普通に楽しみだ。

北海道だし期待値が高い。

五条は金持ちのボンボンで舌が肥えてるし、お金に糸目をつけない。

美味しいと思った物をポンと買ってきてくれるので、非常に楽しみだ!

 

朝の準備を済ませて食堂に行くと、

七海と灰原が、いつものようにテーブルについていた。

 

──あ、灰原、退院したんだ。

 

「おはようございます。もう家入さんのOKでたんですね」

 

「おはよう潔乃!朝イチで許可でたんだ!」

 

「おはようございます、潔乃さん」

 

挨拶を交わして席に着く。

いつもの朝食の光景。

昨日とほとんど変わらないはずなのに、

テーブルの上には微妙な緊張感が漂ってる。

 

会話自体はいつも通りだ。

今日は昨日の任務についての話題が多かった。

あの時はこうすべきだった、あの時はああすべきだった──そんな反省会。

 

その流れに合わせて、昨日五条から言われた

「報告書に帳の異常は記載するな」という話を伝えようとしたところで、

七海が「あの件なら、五条さんから先ほどメールが来てました」と話を遮ってくる。

 

……仕事が早い。

私が共有するまでもなかったじゃん。

まあ、他の人に漏れないように先手打ったのかな?

そう解釈して私もそれ以上は話さなかった。

 

そのあとは、いつものくだらない雑談だ。

 

でも、その合間合間で、灰原がちらっとこちらを伺うような視線を送ってくる。

 

──うん、気になるよね。そりゃそうだよね。

後でちゃんと話すから、今は顔に出さないでお願いだから!

 

と、内心で土下座しながら味噌汁を啜っていると、

朝食トレイを持った伊地知がやってきた。

 

いつもの穏やかな笑みを浮かべながら、自然に私たちの席に混ざってくる。

 

「おはようございます。灰原さん、退院したんですね。よかったです。

ところで、みなさん朝ごはんは何ですか? 私は今日は納豆定食にしました」

 

「僕は納豆・鮭・卵焼き・明太子のフルコンプ!」

 

「灰原は食べ過ぎです」

 

「そういう七海も潔乃もたくさん食べてるじゃん」

 

そのあとは、朝食を食べながらのくだらないぐだぐだ会話だ。

 

「そういえば、夏油さんが先ほど緊急で呼び出されて行きましたね。

遠方らしくて、今夜は戻れそうに無いと嘆いてました」

 

伊地知が納豆をかき混ぜながら、何気ない調子で情報を落としてくる。

 

「へー五条さんも慌ただしく出ていきましたよ」

 

「また五条さん、あなたの部屋に泊まったんですか?」

 

七海が心底嫌そうな、呆れた表情をしている。

こういうことを言うと、前なら灰原が喜んでからかってきたんだけど、

前世を思い出したからか、その反応もどこか微妙だ。

 

おい、どうしてくれるこの空気!

 

「ほんと迷惑なんですよね。何とかなりません?」

 

「ダメでしょうね」

 

即答で切り捨てる七海。くそぅ、正論。

 

「で、五条さんはどちらへ?」

と伊地知が聞いてくるので、

 

「北海道らしいですよ。多分、五条さんも今夜は戻れないでしょうね」

 

そう言うと、七海と伊地知と私の視線が一瞬だけ交錯する。

 

──五条不在。

──夏油も不在。

──今日の夜。

 

絶好の“作戦会議タイム”だ。

 

灰原はまだ状況を把握していない様子。

普通にご飯をかき込んでいるのが視界の端に入る。

 

「……あ、そういえば」

 

と、伊地知が味噌汁を一口飲んでから、こちらを見た。

 

「潔乃、今日の夜、少し時間ありますか?

七海さんと灰原さんもお願いします。

来週予定の任務の意見を聞きたくて」

 

あくまで“事務的な声色”での提案。

でも、私たちには意味が分かっている。

 

「いいですよ。じゃあ、夜の──」

 

一拍置いて、あえて少し考える素振りを見せる。

 

「21時くらいに、私の部屋でどうです?」

 

「分かりました。では、そのように」

 

「僕もいいよ!」

 

伊地知が頷き、七海が静かに卵焼きを咀嚼する。

灰原もやっと意図がわかったのだろう。

鮭の身をほぐしながらも、私たちに意味深な視線を向けて、何かを考えているようだ。

 

大丈夫、大丈夫。

今夜ちゃんと話すから。

 

視線でそう訴えて、私も味噌汁に口をつけた。

 

 


 

 

 

夜、21時過ぎ。

女子寮の一室──8畳ちょいの狭い部屋に、人間がみっちり詰め込まれていた。

一番身長が低い私で177センチ。ほんとでかい奴らが集まるとマジで狭いな!!!

 

私が普段使いしてるテーブルを囲むようにして皆が座っている。

そして、テーブルの向こう側で、灰原が頭を抱えていた。

 

「嘘だろ……そんなことある?」

 

額を押さえたまま、今にもテーブルに突っ伏しそうな勢いだ。

その隣では、七海が私が入れた紅茶をマグカップから啜り、

伊地知は普段五条が座る指定席の場所で座布団を抱え、申し訳なさそうな顔で灰原を見ている。

 

私のシングルベッドには、足を投げ出して座る伏黒。

うら若き乙女である私のベッドをゴリラに占拠されている現状には、正直ちょっと納得いかない。

けど場所がなかった。この中で一番体でかいし。

 

ちょうど今、経緯のすべてを灰原に話し終えたところだ。

 

私が気がついたら七海潔乃だったこと。

ほぼ同時に記憶を取り戻した、七海と元兄の伊地知。

そして、前回は伏黒によって殺された星漿体が生きていて、

その暗殺者だった伏黒甚爾の生存と、味方サイド化。

 

そりゃあ、頭抱えるよね。

目の前に伏黒いてニヤついてるしな。

 

そう、私の部屋には今、記憶所持者がフルメンバー勢揃いだ。

諸々うるさい五条も夏油もいない。

そして伏黒は呪力が一切ないので、高専の結界には感知されずフリーパス。

 

となったら、今後のことも考えて、直接顔を合わせた方がいいだろうと呼び出した。

 

結果──

私の部屋にいるゴリラこと伏黒に灰原が大声を出し掛け、

再度、伊地知におにぎりを突っ込まれていた。

 

伊地知 (兄さん)って案外容赦ないよね……

敵に回したくないよね。うん。

 

「もう色々と感情が追いつかない部分もあるけど、

五条さんの執着は空港でも見てたから、今の状況は納得感があるよ」

 

珍しく疲れた顔をしながらも、笑う灰原。

 

「それにしてもさ!七海も潔乃も早く僕に会いに来てくれれば良かったのに!

やっぱずるいよ!」

 

口を尖らせて続ける。

 

「それに関しては建人さんに言って欲しいです。

私は灰原さんと連絡とりましょう!って言いましたし。日和ったんですよこの人」

 

すかさず状況を灰原にちくる私。

紅茶を飲む手を止めて、七海がぴくりと眉を動かした。

 

私の言葉にじっとりとした視線を七海に向ける灰原。

 

「それにしても、灰原まで記憶を取り戻すとは。法則性がやはり分かりませんね」

 

七海は私と灰原の視線を、華麗に無視して話を切り替えた。

さすが社会人経験者、話題転換スキルが高い。

 

さらに伊地知が続ける。

 

「死んだ人間が、その“死んだ時点”を乗り越えた時に記憶を取り戻す……

というわけでもないんですよね……」

 

「あぁ、俺が前回殺した星漿体と付き人の2人も生き残ってるが、記憶を取り戻してねぇ」

 

ベッドの上で、伏黒がダラっとした態度のまま淡々という。

言ってることは最低なんだけど、事実なんだよなぁ。

 

「条件の1つは潔乃と視線を合わせたことなのは確定なんだよね?

前回の人生での接触の有無?だとしても、やっぱり伏黒さんが外れ値だなぁ」

 

灰原が、テーブルに両肘をついて指を組みながら言う。

もうパニックは収まったらしく、完全に“考察モード”の顔をしていた。

 

最初は伏黒に驚いた灰原だが、今は普通に伏黒と話している。

というか、状況を把握したあとは、普段の陽キャな様子で伏黒にガンガン話しかけてるな。

さすがの伏黒もその様子に驚いてるっぽいし、どうやら灰原のことが気に入ったらしい。

案外楽しそうにしている。

その様子を見てると、伏黒も禪院家でこんな普通に話す人がもっと多ければなぁ。

ここまで擦れてなかったんじゃない?と思う。

まぁ、そうなると私のジョーカーがいなくなるので、困るけど。

 

「他の共通点を探した方が良さそうですね。再度整理しましょう。

私と伊地知君は潔乃さんと“双子”という因果で記憶が戻ったのはほぼ確定」

 

七海が再度現状の洗い出しをし始める。

こういう時の七海は、完全に“社会人モード”だ。

 

「次に記憶が戻ったのは伏黒さん……

私と灰原のことは伏黒さんは“高専生としての認識”があった……で間違いないですね?」

 

「あぁ、那覇空港に高専生、お前らがいたのは認識していた」

 

そう言いながら、ベッドから立ち上がり、私の部屋の戸棚を勝手に物色し始めた。

そして隠しておいたお取り寄せのおやつ──羽二重餅の箱を取り出している。

 

おいやめろ。それあとで食べようと思ってたんだよ。

 

「僕達見られてたのか。全然わからなかったよね」

 

灰原が目を丸くする。

 

「灰原がいう通り、私たちは認識していませんでした。

そして、潔乃さんに関しては、この時点でお互いに“存在すら”知らない」

 

「あぁ、高専生でもない一般人なんて知るわけねー

あの後すぐに俺は五条に殺されたからな」

 

灰原と七海の話には加わらず、伏黒から羽二重餅を取りかえす。

“ケチくせぇな”という顔をされた。

私のお楽しみを勝手に食べるんじゃないの!

 

「伏黒さんが記憶が戻ったのは、五条さんに殺されかけた後、生き残って、

潔乃から治療を受けている時ですよね?」

 

伊地知の問いかけに、伏黒が短く頷く。

 

「あぁ。治療を受けるために戻ってきて、こいつと視線が合った瞬間、記憶が戻った」

 

そう言って、今度は私の頭をベシッと殴り、再度、羽二重餅を奪っていく伏黒。

ぽすっと軽い痛みが走って、思わず眉をひそめた。

 

……このゴリラ、マジで人の部屋だと思ってないな。五条と同じ属性すぎんだろ。

 

「その“記憶が戻った”のは灰原。伏黒さんも見たと思いますが、灰原はあの呪霊に殺されました」

 

「あーあれな。アレは1級でもきついだろう」

 

伏黒が、もぐもぐと羽二重餅を噛みながら言う。

あの時の光景を思い返したのか、一瞬だけ表情が引き締まった。

 

「あれ、五条さんが行った時は、”特級”になってたそうです。前回そこまで強くなかったですよね?」

 

私が言うと、灰原が顎に手をあてて考える素振りをする。

 

「うん、今の僕達なら対応できる程度の力しかなかった。そもそも1体だったし」

 

「何で2体湧いたんでしょう?」

 

伊地知の呟きに、部屋の空気が少し重くなる。

 

「見た目は前回と全く同じでしたね。前回は1体だけで、何で今回は2体だったのか……」

 

必死に過去の記憶と今回の呪霊を比較したのだろう。口元を抑え深く考え込んだ後、諦めたように首を振る七海。

 

「前回と今回で違うこともあるんだろ? 誰かが祓ったんじゃねーか?」

 

もちもちと羽二重餅を食べられていく。

あぁ、私のお取り寄せが……

 

と睨みつけたところで、ふと思い出す。

前回、補助監督の手伝いとして夏油の任務に同行した時、

今回の任務地に近い場所で予定外の一級呪霊を一体祓除したと言ってたな。

何らかの条件があるのか、取り込めなかったとも。

 

今回って、夏油って、あの任務地に行ってたっけ……?

 

「潔高! 今すぐみんなの任務先の過去情報って見れます?」

 

「見れますよ」

 

準備よく持ってきていたノートPCを取り出し、高専の任務予定表にアクセスして、

さっと画面を見せてくれる伊地知。

 

今は術師として現場に出てるけど、将来補助監督になると公言している伊地知は、

正規の手段でこれらにアクセスできる権限を持っている。

いや、本当に助かる。

 

画面をスクロールして、夏油の任務を含め、

今回の産土神信仰の任務地近辺の祓除任務の状況を探す。

 

「……やっぱりだ」

 

「何がですか?」

 

「前回のことですが、産土神信仰の任務地近くの夏油さんの任務に同行しました。

その時に、予定外の1級を払ったと言っていました。

今回、それにあたる祓除の情報が、夏油さんにも他の術師にもないですね」

 

まとめて口に出してみると、自分で言いながら背筋が冷えた。

 

「夏油さん前回よりメンタルも安定していて、別の地域の任務をメインで行ってたから、

結果として“放置”されて、あの強さになったってことかも……」

 

ほんの少しの違いで、こんなところまで波及するなんて。

 

「つまり、バタフライエフェクトということですね。こういうこともあるのか」

 

すぐに状況を理解した七海が顔を顰める。

こういうことを考慮して動かないといけないのか。

こんちくしょうと思ったら、羽二重餅を1つ口に突っ込まれた。

 

「ま、今後こういうのは増え続けるだろう」

 

顰めっ面してないで、これで黙ってろということらしい。

 

「今回分かってよかったじゃねーか」

 

自分の口に運び私の口に突っ込みを繰り返しながら会話を続ける伏黒。

 

「あ、それ僕も欲しいです!」

 

元気よく手を伸ばす灰原。

 

「共通点は前回死んだ時間を乗り越えて生存したこと、そしてそのあと潔乃と視線を合わせたこと。

ってこことはやっぱ潔乃がキーだと思うんだよね。」

 

これ買ったの私なんだけどな。

伏黒が機嫌良く灰原に羽二重餅を分け与え、それを食べながら灰原がいう。

 

「伏黒さんと、実はどこかの競馬場とか、パチ屋とかで会ってたとかないんですか?」

 

「前回の私そんなことしてないです」

 

羽二重餅を無理やり飲み込んで即答する私と、ほぼ同時に飛んでくる声。

 

「そんなことしてたら私が怒ります」

 

低く落ちた声の主は、もちろん伊地知 (兄さん)

テーブル越しに、じとっとした視線を向けてくる。

 

今回は資金稼ぎのために競馬とかに行ってたけど、前回は本当に“ただの子供”のふりしてたから。

そんなことした日には、確実に伊地知家、家族会議が勃発だった。

 

「そっかぁ。うーん、絶対に潔乃がキーだと思うんだよなぁ」

 

ウンウンと灰原が唸る。

 

「一旦、伏黒さんと潔高を除いた、建人さんと灰原さんの共通点をちょっと考えましょうか。

共通点は、術師で高専生で私の顔見知り」

 

整理しながら、他に共通点はないのか?と考えたところで、ふと頭の奥で何かが引っかかった。

 

「──死後の空港」

 

 

ぽつりと口をついた言葉に、全員の視線がこちらに向いた。

 

七海も「空港に行った」と言っていた。

そこで夏油と灰原から、私が百鬼夜行でなぜ裏切ったかの話を聞いたと。

 

そして、もう一つ思い出したことがある。

 

原作の空港の描写に、伏黒甚爾もいなかったか?

五条たちがいる空港の隅っこに、ジャージ便所サンダルの小さな伏黒甚爾のカットがあったはずだ。

 

「伏黒さん。一つ教えてください。

前回死んだあと、あなたも空港みたいな場所にいませんでしたか?」

 

問いかけると、羽二重餅をもぐもぐしていた伏黒が、面倒くさそうにこちらを見下ろした。

 

「おう、居たぜ。そういや、そこの七海と灰原、五条と夏油。あとは天内と黒井も居たぜ」

 

さらっと言う内容が重すぎる。

 

「もう一つ確認させてください。

五条さんたちの話って聞こえてました?」

 

「アァ?あぁ、俺は耳がいいからな。ずーっと話は聞こえてたぜ。

五条がくる前に七海が来てただろ。あの時に確かにお前の名前聞こえたな。

あと、百鬼夜行がどーたらこーたら言ってたたろ……!」

 

そこまで言ったところで、伏黒自身も「あ」と気づいたように目を細めた。

 

伏黒の言葉に、私を含めた全員が同時にハッと顔を上げる。

狭い部屋の空気が、さっきまでより一段階、ぴんと張り詰めた。

 

「建人と灰原さん、そして伏黒さんの共通点がわかりました。

この3人は空港で同じ場所にいた。

そして、空港で何らかの形で私の存在を知っていて、それに関する会話をしたり、聞いたりしている」

 

続けて七海が淡々と補足する。

 

「伏黒さんは五条さんや夏油さんとは縁があるとはいえ、お互い認識できるほどの強い繋がりはない。

ですが、伏黒さんは“天与呪縛のフィジカルギフテッド”──因果の外にいる。

だからこそ五条さんを含めた皆を認識できた」

 

「さらに俺の視覚と聴覚は、普通の人間のものとは違う。

星漿体のガキと付き人は、普通の人間だからその場にいても認識もできなければ、声も聴こえない」

 

伏黒が、空になった羽二重餅の箱をぽいっとベッドの足元に放り投げながら、平坦な声で言う。

カサッと小さな音がして、箱が床を滑った。

 

……後で同じの買わせるからな、このゴリラ。

 

「そして七海と伊地知は双子の因果で記憶を取り戻したから別枠。

七海は空港にもいたけど、双子の因果の方が強かった。

だから、死んだ後の時間まで待たずに、潔乃が記憶を取り戻した時点で一緒に記憶が戻った、ってことか。

 

なるほど! 辻褄合うよ!」

 

灰原が、ぱっと顔を明るくして手を打つ。

 

「あ、と言うことは……夏油さんは10年後、五条さんと夜蛾先生も11年後に記憶を取り戻す……?」

 

私が恐る恐る言うと、全員が顔を顰めた。

全員の認識が完全に一致しているのがわかる。

 

厄介だ!!とてつもなく厄介だ!

 

頭の中で、太字で三回くらい繰り返したくなるレベルで。

とてつもなく、面倒くさい未来の予感しかしない。

 

 


 

 

主人公

 

今の五条を見て、前の五条のことを懐かしく思うときはある。

前の五条に対して男女の愛があったかは、本人にもわからない。

ただ、確かに何らかの情は確かにあった。

それを今の五条に見抜かれてるとは思ってない。

灰原が記憶を取り戻し、それに関して話していてやっと共通点に気がついた。

そんなのあり?と頭を抱えてる。

夜蛾以外めんどくせぇ!!!(夜蛾がいたことは原作知識と、以前他のメンバーから聞いて知っていた)

どーすりゃいいんだ。

五条私のこと好き好き行ってるけど、記憶取り戻したら好き好き言わない前の状態に戻る。

絶対に付き合わねーと心に誓った。

そして夏油、猿とか言い出したらどうしよう……

 

 

 

五条悟

 

11年後に記憶が戻ると推測されている人。

主人公が自分を透かして、別の誰かを思い出してることに気がついた。

自分には向けられないタイプの情がこもった瞳に、激しく動揺した。

でもそれは言わない。負けた気になるし、指摘したら主人公がさらに自覚すると思ったから。

ふざけんなよおい!ぜってー落としてやるからな!

主人公が最近コソコソ何かやってるの気づいてるので、それもまた面白くない。

 

 

夏油傑

 

10年後に記憶が戻ると推測されている人。

灰原が無事生き残って、ホッとしながら任務に行った。

自分の将来の変貌を心配されているとは思っていない。

 

 

七海建人

 

本来なら死の運命を覆した後に記憶が戻るはずが、双子の因果でだいぶ早く記憶が戻った人。

灰原が生き残ったのはいいが、五条と夏油の記憶もこのままだと戻ることを確信した。

五条はめんどくさいが、主人公に投げればそれでいいだろう。

夏油が記憶が戻って百鬼夜行言い出さないかすごく不安。

 

 

灰原雄

 

産土神の任務を超えて記憶を取り戻した人。

生き残った!生きてるだけでラッキーです!

あの世TVでみんなの状況をずっと見てたので、夏油が百鬼夜行しないか不安。

僕がメンタルケアしないと!

 

 

伊地知潔高

 

前世ではただの一般人だったが、主人公が伊地知家からいなくなったことで、

術師になる因果と、元双子の因果で早々に記憶を取り戻した人。

まともそうな顔して、笑いながら灰原の口におにぎりを突っ込むサイコパスなのがこの度、判明した。

やはり彼も呪術師でイカれてた。

ただ一人空港に行ってないので、状況は聞いたベースでしかわからないので、実感がない。

とりあえず、五条と夏油の記憶が戻ったら高専の敷地がどれくらい吹き飛ぶだろうか?

と想像してため息が出た。

 

 

 

伏黒甚爾

 

色々引っ掻き回した挙句、記憶を取り戻した人。

そりゃわかんねー。俺のせいで複雑化してたな悪ぃな。

人生ボーナスタイムで楽しんでいるが、記憶取り戻し条件にげんなりした。

興味がないことなんざ覚えてるわけねーだろ。

主人公に怒られたので、後日、羽二重餅をちゃんと主人公に買ってやった。

できるヒモ。

 

 

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