とある転生者、2周目   作:kotedan50

35 / 35
かつて、伊地知潔高の双子の妹に生まれた転生者。
兄のなり代わり人生を歩んでいたが、渋谷事変を以降の悲劇を発生させないため、
最終的に夏油につき高専を裏切った。

夏油の死体と共に焼身自殺をして生涯を終え、北に向かった彼女。
新しい自分はどんな自分だろうか

if 転生者、百鬼夜行に参加する https://syosetu.org/novel/408095/47.html からの分岐。

・伊地知ポジション成り代わり(伊地知の双子の妹)だった転生者、七海建人の双子の妹で、まさかの2周目
・オリキャラでます
・ネタまみれです
・これまでで最も、激しい捏造、妄想含みます!!(ここ最近ずっと言ってる
・なるべく原作に合わせて描写していますが、原作で未発表のものは仮設定して書いています。
 今後情報開示等で矛盾等出てくるかもしれません。ご了承ください。


転生者、酒量について考える

足が痛いなぁ……

正座でしびれた足が辛い。

最近こんなんばっかりだ。

しかも今回は一人じゃない。

 

左から、夏油、私、与。

三人揃って、仲良く正座をしている。

元趣味部屋——現、潜伏先のリビングのラグの上なのが救いだ。

目の前のソファーには、腕を組み、眉間に深いシワを刻み込んでいる夜蛾正道がいる。

そう、つまり説教される側の伝統として、正座させられているわけだ。

 

——まぁ、全力で我々が悪い。

 

左から前回の裏切り者、前回は裏切り者で、今回脅されて裏切った者、前回も今回も裏切り者その2だ。

裏切り者だけで役が揃う。スリーカードだ。

 

「……状況はわかった」

 

苛立ちと疲労が隠せない声。

 

夜蛾の死亡偽装を行った現場で、望遠効果のあるサングラスを外して夜蛾と目を合わせたのが、一時間前。

蘇る前回の記憶に脳内を焼かれ、セルフ無量空処状態になっている夜蛾を、夏油の呪霊で再度拘束。

その場から即撤退を決め、夜蛾を拘束したまま、潜伏先のマンションに戻った。

リビングに夜蛾を放り込んで、拘束を解除。

警戒する夜蛾の前で、裏切りトリオそろってエクストリーム土下座を決めた。

それを見て、再びセルフ無量空処を起こして固まった夜蛾。

その隙に、無理やり説明を開始。

たった今、すべての状況を自白したところだ。

 

夜蛾は深々とため息を吐き、眉間をゴリゴリと音がしそうなほど強く揉んだあと、指の骨をボキボキ鳴らしはじめた。

私と夏油の顔色が一気に悪くなる。

与は平然としている。京都校だから、この意味が分かっていないのだろう。

——この仕草は、夜蛾が本気で指導する前触れだ。

 

「三人とも歯を食いしばれ!」

 

直後に落ちた指導(拳骨)の痛みに三人揃って悶絶した。

夜蛾の拳骨って、絶妙に呪力を流し込んで、えぐるような角度で落ちてくるから、ほんと痛い。

どれくらい痛いかというと、実は先日の呪力吸収のオーバーヒートの頭痛並みに痛い。

頭を押さえうめいていると、気がつけば夜蛾が目の前に膝をついていた。

 

「……?」

 

なんですか? と口を開こうとする前に、夜蛾が頭を下げてきた。

 

「前回も今回も、お前たちが高専を裏切ったのは、我々教師が生徒を守れなかったからだ。すまない」

 

「それは違う。俺は自分の私利私欲で裏切った」

 

与が、きっぱりと言い切った。

 

「あれは私の意思です。どれだけ追い詰められていたとしてもね」

 

夏油も、静かに続いた。

 

「そもそも、上手く立ち回れなかった私が悪いです。学長のせいじゃありません」

 

私もそう口にした。

三者三様の言葉だったが、そこだけは一致していた。

私達は確かに間違えた。裏切り者だけど、自分がやった事から逃げるつもりはない。

 

私達の言葉に、苦笑いを浮かべる夜蛾。

 

「それでもだ。大人とは、教師とは、若人が道を外さないように導くものだ。

そして責任者は、責任を取るのも仕事だ——」

 

そう言って、与、私、夏油と頭をポンポンと撫でていく。

私も夏油ももういい大人なんだけど、夜蛾からするといつまでたっても子供らしい。

 

「特に、お前たち二人は今回、明確に高専を裏切ったことになるわけだが、情状酌量の余地がある。渋谷での行動はプラスに働くだろう。だから、交渉は俺に任せろ」

 

私と与に視線を向け、はっきりと言い切ってくれた。

ありがたい。

ものすごくありがたい。

ありがたいのだが、今この場には、非常に大きな問題がひとつある。

 

「学長も裏切り者扱いになっているので、そこの汚名返上からですね」

「……厄介だな」

 

頭をガシガシと掻いて夜蛾が深い溜息をついた。

本来なら学長の権限は強い。それを取り上げられてしまった。

 

「羂索というより上層部の暴走ですから、五条さんが復活してからですね」

 

それから、今後の行動について話を開始した。

夜蛾も裏切り者になっているため、やはり潜伏してもらったほうがいいだろうという認識で一致した。

そして一番有効なタイミングで出てきてもらったほうがいい。

死んだと思われていた人間が生きていて、予想外のところで攻撃を仕掛けてくる。

それがどれほど刺さるかは渋谷で証明済みだ。

完全不意打ちの与の攻撃には、あの羂索ですら一瞬戸惑っていた。

……失敗したけど。

 

「となると、俺はこの部屋にいればいいわけだな……あー伊地知? 潔乃?」

 

先ほどから私を見て困った顔をしてたのはこれか。

呼び方をどちらにするかで悩むなんて、真面目な夜蛾らしい。

 

「今は七海潔乃なので、潔乃でお願いします」

「なら、そう呼ばせてもらう。潔乃、呪骸を制作したい。裁縫用具はあるか?」

「ありますよ。学長はここで匿うつもりだったので、たんまり用意してあります」

 

傀儡操術で動かす人形は、夜蛾が自分で作っているのは有名な話だ。

だから、甚爾に頼んでそこらの材料も確保済みだ。

 

ちなみに、与がちょっと嬉しそうにしてる。

夜蛾は傀儡呪術学の第一人者だ。

幼少期から京都高専に保護されていた与は、五条悟と親しい東京の夜蛾とは、あまり話す機会がなかった。

かつては呪術を嫌っていたが、天与呪縛から解放された今は、多少落ち着いたようだ。

前向きに術式と向き合えるようになったのは、いいことだ。

お互い傀儡操術持ちなんだし、良い機会だからたくさん話したらいいんじゃないかな。

天才同士、話が合うでしょ。

せっかくの潜伏期間で、この時間を有効活用しない手はない。

 

与の呪骸——メカ丸——が、クローゼットから段ボール箱を運んできた。

それを受け取り布地などを確認して、夜蛾の口角が上がっている。

甚爾(ヒモ)はここでもいい仕事をしたらしい。こりゃボーナスたくさん出さなきゃな。

 

「助かる。ところで傑。だいぶ服の趣味変わったな?」

 

バッサリと肩のあたりで切られた髪。

耳元で揺れる、十字架がぶら下がったカフデザインのピアスを見ながら、夜蛾が呟いた。

 

「その年にしては厨——だいぶ若いデザインだが、まぁ似合っている」

 

そう続けて言われて、夏油が絶望的な顔をした。

今、明らかに『厨二病』って、言いかけたよな?

というか、夜蛾も厨二病って知ってたんだな?

そして私と与は腹筋チャレンジだ。笑ってはいけない24時が開催されている。

 

夏油がこの格好を嫌がっているのは、この数日で二人とも嫌になるほど知っている。

二人でネタにして、さんざん擦り倒したしな!!!

夏油をネタにできるなんてめったにないし。

あの与ですら、ニヤつきながら「胡散臭いバンドマン」と言って、拳骨を食らったりしてたし。

 

「いや、私の趣味では……学長、聞いてますか?」

 

「あぁ、分かってる。教師だから普段は気を使ってたんだな。

……大人になったな傑」

 

夜蛾は聞いていない。

温かい大人の目で夏油を見て、肩をぽんと叩く。

 

うわぁ……これはキツイ。

ますます絶望的な顔をした夏油。

ギギギと音が立ちそうなぎこちなさで首が回り、ハイライトの消えた目を、私と与に向けてきた。

 

あ、やべ。

 

直後、夏油が呼び出したチュー太郎に、私と与がまとめて拘束され、徹底的な嫌がらせ(情熱的なキス)を受けた。

ちくしょう、今回は私と与は何も言ってないのに! 理不尽!

 


 

 

ホワイトボードにタイムスケジュールをあらかた書き出し、三人で共有と確認を行う。

なぜかあったよね、ホワイトボード。これも甚爾(ヒモ)が用意したんだけどさ。

ほんと用意周到すぎて怖いわ。

 

——話がそれた。

 

とにかく、前回の知識と、未来視——本当は原作知識だけど——そこから得た情報の共有とすり合わせを行う。

現時点での一番大きな違いは、禪院直毘人の生存から派生するあれこれだろう。

伏黒津美紀もそうだが、彼女は念のため渋谷の直前に、海外に行ってもらった。

短期ホームステイという名目で。

仲介やサポートは孔に任せた。表向きの仕事もサラッとこなせるのはありがたい。

そして護衛は、枷場美々子・菜々子。大好きな姉のために頑張ってくれるだろう。

彼女たちは年内は国内に戻って来ない手筈になっている。

 

伏黒恵が死滅回游に参加する理由がなくなるって?

 

たしかに、津美紀が安全なら、原作通りの動機は消える。

でも、彼は術師だ。死滅回游の平定に動くだろう。

今起こっている問題の大半は、五条が復活すれば片がつく。

そして、恵は虎杖のことを『善人で、好ましい人間』だと思っている。

必ず虎杖を探し出し、結局は原作と似た展開になるに違いない。

そのため、伏黒津美紀まわりに関しては今回の検討外だ。

 

ホワイトボードの端に「禪院家」と書き、その下に直毘人、真希、真依、恵の名前を並べる。

名前を線で繋ぎながら、頭の中で前回の流れをなぞった。

直毘人死亡。

遺言状。

恵の当主就任。

それに伴う禪院家の混乱と、真希と真依の末路。

 

前回と同じであれば、直毘人が生きているかぎり、伏黒恵が禪院家の当主になることはない。

さらに真希も真依も、恵関連で命を狙われることはない。禪院家の壊滅もない。

 

「ひとまずは真依は無事ということだな」

 

ホッとしたように与が息を吐く。

与にとって真依は京都校の仲間だ。そこに安堵するのは当然だろう。

けれど、安心するにはまだ早い。

 

「念のため身柄を確保しておいたほうがいいだろう。あの子は正直あまり強くない。

伏黒君の当主就任が無くとも、真希さんは五条派だから狙われる可能性がある」

 

言いながら夏油が、ホワイトボードの真依の部分をペンで囲む。

 

「問題は、真希の覚醒をどうするかだ。前回同様に悟が宿儺にやられた場合、彼女の覚醒なしで勝つのは難しい。

……潔乃お前のことだ。何かしら考えてあるのだろう?」

 

夜蛾がホワイトボードから視線を外し、私にそれを向けてくる。

五条が負けないように立ち回るのは当然として、それでも万が一を考える必要がある。

術師ってのはほんと因果な商売だ。

ペンのキャップを再度外し、私はホワイトボードに向き直る。

 

「考えてはあります。一卵性双生児は、遺伝子的に全く同じ肉体。

だから、同じ魂として扱われていると仮定します」

 

ホワイトボードに「肉体」と「魂」と書く。

その二つを線で結び、さらに真希と真依の二つの名前を線で繋いだ。

説明しながら、自分の中でも理屈を組み立て直す。

 

「つまり?」

 

「私の術式で真希さんか真依さん、どちらかの肉体に変異を起こします。

例えば別人のDNAを混ぜ込み、髪の色や瞳の色を変える……とか」

 

言いながら私は別の色のペンで真希の名前を囲み、真希と真依の名前の間に引いた線へバツ印を入れた。

同じものとして扱われているなら、その判定を壊せばいい。

片方の肉体に変化を起こせば、呪術的にも魂の扱いが変わるはずだ。

 

「小さな変化で大丈夫です。それでも二人は完全な別人となります」

 

「理屈は分かった。だが、可能なのか?」

 

夜蛾が厳しい視線を向けてくる。

 

「感覚的にDNA情報さえあればいけると思います」

 

術式で出来る、出来ないは、こういう直感が鍵になる。

私の中の術式が出来ると囁いているから、これは出来る。

 

「髪の毛の色の遺伝子解析は進んでますし、出生前DNA型鑑定で髪色を予測する技術も確立されています。私自身がそこらの知識も入れれば、より精度が上がるかと」

 

なるほどと夏油が頷き、「伊地知に資料を集めさせよう」とスマホを開き、依頼を送り始める。

仕事が早くて助かる。

 

「肉体が変われば、呪術的に同一視されていた状態も解除される。

真希さんは完全呪力なしのフィジカルギフテッドとして覚醒し、真依さんは呪力量が増え術式をより扱えるようになるでしょう」

 

三人を見渡したあとに一呼吸する。

 

「ただ、それに関しては真希さんも真依さんも、精神的に苦しい思いをします。

双子の因果を切るというのはそういうことです。

……やるにしても当人たちの覚悟が必要です」

 

私はペンを置き、自分の指先を握り込む。

二卵性とはいえ、私も双子だ。

同じ顔でもないし、同じ肉体でもない。

それでも、分かる。

感覚的に、分かってしまう。

きっとそれは、身体を切り裂かれるより苦しく、ツライ。

魂が切り裂かれ、自分の半分が失われるのだから。

 

そういった意味で、伊地知(兄さん)に悪いことしたな。

もろもろ落ち着いたら二人っきりでうどんでも食べにいって、ごめんなさいしたい。

 

沈黙が続いたあと、ポツリと夏油が口を開く。

 

「……伏黒甚爾がいる。無理に二人を引き裂き、真希さんを覚醒させなくてもいいのでは?

彼女は完全じゃないにしろ、十分強い術師だ」

 

かつて猿と蔑んだ真希を気遣い、強い術師と認め口にする夏油。

なんだか、少しだけ感慨深い。

 

それを否定するように、与が口を開く。

 

「俺は二人に選ばせたほうがいいと思う。勝手に自分たちの人生を決められる方が嫌なはずだ」

 

天与呪縛のせいで自分の人生の選択肢がほぼ無かった人間の言葉だ。

とてつもなく重い。

 

「現状急ぎではない。この件は後回しでも大丈夫だろう」

 

夜蛾がそうまとめたところで、夏油のスマホが鳴った。

 

全員の視線が一斉にそちらへ向く。

夏油が画面を確認し、わずかに眉を寄せた。

 

「……伊地知からだ」

 

通話ボタンを押し、スピーカーにする。

 

「夏油だ。資料調査の件で何かあった?」

『いえ、別件です。夏油さん、皆さん一緒にいらっしゃいますか? 全員に聞いていただきたく』

「スピーカーにしてあるから、そのまま話していいよ」

 

電話越しに、伊地知が息を呑む気配がした。

 

『たった今入ってきた情報ですが、禪院直毘人が死亡しました』

 

用件をすっ飛ばし、爆弾を放り込んでくる。

 

「「「「は?」」」

 

全員の声が見事ハモリ、部屋の空気が完全に固まった。

私は無言でホワイトボードを見る。

さっき書いたばかりの「直毘人生存」の前提が、たった今死んだ。

 

「なんで? 渋谷で怪我もしてないよね?」

 

思わず素で声が出た。

夏油も夜蛾も与も、同じような顔をしている。

そりゃそうだ。

さっきまで直毘人が生きている前提で話を組み立てていたのだから。

 

『心筋梗塞だそうです……大酒飲みでしたから、その。そういうことかと』

 

あんのクソジジィ……

酒の飲みすぎでピンピンコロリかよ!

老人の理想の死に方じゃねぇか! 

最高の人生だなクソ!!!

たった今決まったことが、すべてひっくり返った。

 

クソ、直毘人が死ぬとか。

渋谷で失われたはずの腕も、漏瑚からの大火傷も防いだのにこの結果か。

世界の修正力みたいなものを感じる……

あと、お酒は飲みすぎないようにしよう。うん。

 

そんな現実逃避をしていると、今度は私のスマホが鳴った。

スマホに登録されていないため数字の羅列だ。

だが、その番号には覚えがある。伊地知潔乃の時(前回)、何度か見た番号だ。

確か——

 

「はい、七海です。何の用ですか、東堂くん」

 


 

私達が薨星宮本殿についた時には、天元と虎杖たちの会話は佳境だった。

隠蔽の効果のある呪力宝石を使ってここまで来たため、誰も気づいていない。

いや、天元は気づいているかな? でも私の意図を汲んで話す気はないようだ。

 

原作でいたメンバーに加え、七海と灰原、伏黒甚爾がいる。

甚爾が渋い顔をしているあたり、星漿体の任務への介入で周りからチクチクやられたのかも。

天内理子は生きているし、天元はどんな風に話したんだろ?

私の介入の話とか出たのかな。気になるし、後で聞いてみよう。

 

そして、脹相の顔色が悪く、うなだれている。

あー渋谷で天逆鉾を破壊したからな。多分、それを詰められたんだろう。

でも、アレはしょうがない部分もある。

 

おそらくだが、穿血を甚爾に当てないため、わざと天逆鉾を狙ったのだろう。

なんでかって?

私との縛り、「なるべく必要以上に人を殺さない」があったからだ。

 

真人からのお願いを受け、出かけていく壊相と血塗。

それを見送った時、私と脹相は賭けをした。

そしてその賭けに勝った私が脹相に課した縛りがそれだ。

 

脹相は渋谷の副都心ホームにいた時、私と結んだ縛りをきちんと守っていた。

羂索や呪霊たちは気づいていなかったようだけど、彼が殺したのは「重傷を負っていた人間」や「改造されていた人間」だった。

つまり、どうやっても助けられない人間たち。

射線を巧みにコントロールし、無傷の一般人を極力巻き込まないようにしていた。

 

話を戻す。

脹相の血は、人間からすると劇物だ。

甚爾を殺すつもりがなかったからこそ、天逆鉾を狙った。

——結果、出力が高すぎて破損したけど。

 

たぶん、虎杖あたりに相当やられたんだろう。かなり落ち込んだ様子だ。

 

話は終わったようだ。

天元の護衛として薨星宮に残る脹相と九十九以外は、本殿から出ていく。

 

原作でもいたメンバーは原作と同様の行動を取るらしい。

虎杖と伏黒は秤の勧誘、乙骨は仙台結界(コロニー) へ。

真希は組屋鞣造(ハンガーラック)工房(アトリエ)へ行き、その後、禪院家へ。

 

追加メンバーの七海と灰原は、あえて結界(コロニー)には入らず、外部メンバー。

羂索の1000万呪霊の対応を優先とする形になった。

ただ、各結界(コロニー)からの要請があった場合、そちらに参戦という予定。

表向きは。

呪霊対応を優先するのは嘘ではないが、彼らはまず飛騨霊山浄界に行ってもらい、宿儺の即身仏を破壊してもらう。

これは原作知識からだが、間違いなくあるはずだ。

——新宿に向けて宿儺は弱体化させなければ。

ちなみに何故この二人がセットかというと、総監部から手配されているからね。

万が一に備えてツーマンセルで動いてもらう。

対人特化型の灰原と、MAP兵器持ちの火力ゴリラ・七海のコンビは相性抜群だ。

 

伏黒甚爾は結界を素通りできる特性から、各コロニーとの連絡役として走り回ってもらうのがメインになる。

完全な呪力なしのフィジカルギフテッドの特性の見せどころというやつだ。

そして、彼には真希が禪院家に行く際に影から同行してもらう予定だ。

 

最後尾を歩く伏黒甚爾が通り過ぎていく。

すれ違う瞬間に、チラリと視線を私に流し軽く唇の端を上げる。

五感が鋭い甚爾からすると、見えなくても丸分かりなんだろう。

原作でも臭跡やら足跡で薨星宮本殿までたどり着いてたし。

 

でもさ、ここにいるのが他の人にバレるからやめろって!

 

私が軽く睨みつけると、甚爾はニヤリとその笑みを深めた。

完全に面白がっている顔。ほんといい性格してるよ。

まぁ、でもその笑みの意味分かった。

この後は手筈通りに、ってところかな。

 

やがて、全員の足音が遠ざかる。

 

全員が薨星宮から出ていくのを見送った。

 

「さて、君たちもはじめましてだね」

 

天元がまっすぐこちらに視線を向けている。

ま、天元ならそりゃ気づくよね。

脹相と九十九は驚いた反応をしている。それを気にも留めず、天元が続けた。

 

「呪霊操術の子、そして——六眼の宿世の君よ」

 

その言葉に合わせ、宝石による隠蔽を解除し——私と夏油が姿を現した。

 


 

 

「それとも、羂索の弟子、宿儺の従者といったほうがいいかな?」

 

「マジでやめてください。不快です」

 

反射で強い口調で応えてしまう。

相手は天元だ。

本来なら、もう少し言葉を選ぶべきなのだろう。

 

でも無理。

イヤほんと、あいつらとは感性が合わないんです。

あんな平安クオリティの人間達と知己と思われたくない。

その気持ちが強すぎて、不敬な態度が出てしまった。

 

でも、マジで勘弁してほしい。

 

「ふふ、冗談だよ。君の行動は見えないときもあったけど、概ね見てたよ。

——星漿体の任務の後からね……」

 

冗談と言いながら、天元の視線はどこか底が知れない。

日本中に結界を張る天元なら、私の動きの大半は筒抜けだろう。

今さら隠し立てしても意味はない。

 

なら、こちらもカードを切って話を進めたほうがいい。

天元との交渉を開始しよう、そう思った瞬間——

 

白菊 (母さん)!! 怪我は無いようだな。渋谷で分かれたっきりだったから、本当に良かった」

 

脹相が駆け寄って来て、開口一番とんでもないことを言い出す。

 

「母さん?」

 

半笑いで呟く九十九に、夏油がいちいち丁寧に経緯を説明している。

でもさ、夏油半笑いで楽しそうに説明するのやめてくれる。絶対に面白がってるよね?

そして天元も、なんか面白いものを見る視線を向けてるのが分かる。

ちくしょう。

見世物じゃないんだよ。存在しない記憶に振り回されてるんだよ。

 

「いや、母さんじゃないからね。確かにあなた達、兄弟の身体を用意したけど」

白菊 (母さん)、あの時はすまなかった。白菊 (母さん)の忠告を聞いていれば……」

 

脹相の表情は真剣そのものだった。

こっちは訂正しているのに、まるで届いていない。

 

あ、これ話し聞く気ねぇや。

 

どうせ何言っても虎杖に自分が兄だと押し通したように、私を母だといい続けるつもりだ。

それをいちいち訂正するのもめんどくさい。

 

「脹相さん、それはもういいから、天元様と話がしたい」

「……あぁ、そうだな。すまない白菊 (母さん)

 

謝る気はある。

話を聞く気はない。

厄介なタイプの素直さだ。

 

何とか脹相との話をぶった切ると、今度は九十九が話しかけてきた。

 

「渋谷ぶりだね潔乃ちゃん。こうして話すのは11年ぶりかな? 

ところで、君たちはさっきからこの場所にいたようだけど、なんで隠れていたんだい?

天元も気づいてて無視してたようだけど」

 

ちらりと天元に冷たい視線を投げる九十九。

その目は、明らかに「知ってて黙ってたな」と言っている。

 

天元は涼しい顔をしていた。

この人、複数の目があって普通の人間とはかけ離れた容姿をしてるのに、意外と感情が出る。

今は誤魔化してるのが分かるのが、なんか不思議。

九十九に視線を合わせないまま、天元が口を開く。

 

「だいたい予想はつくがね。虎杖悠仁——正確には両面宿儺にここでの話を聞かせないためだね。

いや、君たちとの接触自体を知られたくない……と言ったところかな」

 

天元は日本中に張られた自らの結界。

死滅回游の結界内などの例外を除いて、基本的にその中で発生することはすべて把握できる。

だから、あらかた私達の様子を確認して把握していたようだ。

 

「正解です。我々が接触したことを宿儺、そして宿儺経由で羂索に知られたくない」

 

夏油がそれをあっさりと認める。

隠す必要はないと判断したのだろう。

私も同意だ。

 

「宿儺は、虎杖悠仁越しに周りを観察してる。今回の話を聞けば全力で邪魔をしてきます」

 

夏油の言葉に私も続ける。

 

「そして私は前世からの因縁で、宿儺の命令に逆らうことが出来ません」

 

口にすると、改めて最悪だなと思う。

渋谷事変のあの時。宿儺の一声で、私の身体は完全に縫い止められた。

羂索によって私の魂を輪廻から探し出すために強化された宿儺との縁——魂に刻まれた隷属。

 

脹相は苦い顔をしている。

九十九は、だから渋谷で動けなくなったのかと納得した様子だった。

天元だけは静かにこちらを見ている。

 

「なるほど、そこまで宿儺に聞かせたくない情報とは何だい?」

 

ようやく本題だ。

私は軽く息を吸い、天元を見る。

 

「現時点での一番の問題点、天元様が呪霊操術の術式対象になってしまった。ということだと思うんですけど、それを逆手に取った案を提案させてください」

 

隣に立つ夏油を指さす。

夏油が一瞬だけこちらを見た。

勿論なにを話すかは事前に説明済み。

だからこそ、ちょっと呆れてるんだろうなぁ。とんでもな作戦の自覚はある。

 

「案その1。天元様が羂索の呪霊操術に囚われる前に、ここにいる夏油傑の呪霊操術で囚われてもらう」

 

言い切った瞬間、薨星宮の空気がビシっと固まった気がする。

 

羂索の呪霊操術に囚われる前に、夏油にやってもらえーというのが、この作戦。

 

羂索の作戦を根本から壊しかねない、もう一つのジョーカーカード。

それが夏油傑だ。

 

だから夏油傑の命を私は心配していたんだよ。

夏油が使役している呪霊の他にも、その術式自体が羂索からすると邪魔で邪魔でしょうが無いからね。

 

え?人の心がないって?

そうだね。

でも星漿体の同化も人の心がないし。

術師なんてそんなもんだよ。

 

天元も斜め上の提案だったらしく、その複数の目が驚いたように見開かれている。

 

「んで、別案その2」

「まだあるの!!」

 

九十九も予想外が続きすぎたんだろう、半笑いで突っ込んでくる。

 

その反応は正しい。

私だって立場が逆なら同じ顔をする。

 

それを無視して、腰に巻いたポシェットを開き、中に手を突っ込む。

呪物特有の、まとわりつくような嫌な気配が指に触れた。

私は小さく息を一つ吐いて、それを引っ張り出した。

 

それは、四角四面の正方形。

手のひらに乗るほどのサイズ。

各面には赤い目玉があり、ギョロギョロと不規則に動く。

 

こちらを見ている。

こちらを見ていない。

そのどちらとも言えない視線が、肌の上を這うようで気持ち悪い。

 

見る者に本能的な嫌悪感を抱かせる禍々しい気配。

五条悟を封印した特級呪物。

渋谷事変そのものの象徴と言ってもいい。

 

「この、獄門疆に囚われてもらえませんか?」

 

そう、私の手には——獄門疆が握られていた。

 

 


 

 

さっきまで半笑いだった九十九が、口を半開きにしたまま停止する。

脹相も目を見開き、私の手元に視線を釘付けにしている。

天元ですら、すべての目をわずかに細めた。

そして、夏油は呆れたような表情をしている。

 

獄門疆。

その名が持つ意味を、この場にいる全員が理解している。

 

次の瞬間、九十九と脹相の声が重なった。

 

「獄門疆!!」

「獄門疆は複数あったのか?」

 

天元は静かに私の手の獄門疆を見つめている。

 

「いや、違う。獄門疆は表と裏の1組だけだ」

 

驚いてはいる。

けれど、九十九や脹相ほど取り乱してはいない。

その視線が、獄門疆の構造をなぞっているのが分かった。

そして、天元が小さく息を吐く。

 

「これは五条悟を封印したものとは別物だな?」

 

さすがだ。

すぐ見抜いたらしい。

 

「正解です。これは私が複製した偽物になります」

 

「複製!!!」

 

九十九の声がひっくり返った。

脹相も、何か言いたげに口を開きかけて固まっている。

まぁ、気持ちは分かる。

我ながら頭がおかしいと思う。

 

「えぇ、複製です」

 

獄門疆は生きた結界、源信という人間の成れの果てだ。

源信は平安時代の僧侶だ。学生時代に日本史を取っていたなら、「往生要集」の作者として名前を聞いたことがある人は多いだろう。

源信は「極楽往生のためには仏を想い念仏を唱えよ」と民衆に説く聖人だった。

 

そして聖人ゆえに、「人に仇なす罪人共も念仏によって救われる」という仏の教えに疑問を抱いていた。

その疑念は年々彼の心を蝕み、その憎悪が、罪人が極楽往生に逃げることを決して許さぬ獄門疆という名の呪いとなったと、ファンブックだか何かに記述があった。

 

夏油みたいな生真面目なやつだったんだな。うん。

 

さらに、原作者のコメントで、源信は生得術式が結界術で、呪いの数々を封印し、死後に呪物となったとある。

つまりだ。

死体の一部なりを核として、生得領域が憎悪の呪いを帯び、獄門疆となった。

 

手の中の獄門疆が、ぎょろりと目玉を動かす。

本物ではない。

私が作った複製だ。

本物と全く同じ、複製だ。

長く握っていると、呪いが掌の皮膚の奥まで染み込んでくるようで、正直気持ちが悪い。

 

そして、源信は有名な僧侶で墓もある。

あとは分かるだろう?

 

墓を暴き、死体を手に入れ、術式でその死体から獄門疆を作った。

そういうことだ。

 

ちなみに死体を手に入れたのは、もちろん伏黒甚爾である。

ほんと一度くらいアイツと寝ておいたほうがいいかもしれない。

対価は支払っているけど、精神的な借りが積み上がってる気がする。

 

「確かに白菊 (母さん)の術式なら可能だろう。

でも、獄門疆レベルの特級呪物を再現するには呪力が圧倒的に足りない」

 

脹相は私の術式を完全に把握している。

だからこそ、すぐに足りない部分へ気づいたのだろう。

厳しい指摘だ。

 

「えぇ、指摘のとおりです。私の呪力だけでは心もとなかったので、もう一つ核となるものを使いました。

私は子供の頃から宝石に呪力を注いでいるのですが、その中から特級クラスに溜め込んだものを利用しました」

 

ポシェットから宝石箱を取り出す。

三人に見えるように蓋を開いた。

 

中には、いくつもの宝石が収められている。

四歳から十七歳の時まで、両親からもらった宝石。

長い年月をかけて、毎日少しずつ呪力を注ぎ込んできたものだ。

 

ただの宝石じゃない。

あの、五条ですら認めた、私の切り札。

それらを見せつける。

 

「四歳の時から呪力を注いでいたものから、三つも使いましたよ。さすがは忌物の獄門疆といったところです」

 

宝石箱の中には、空いた場所が複数ある。

本来そこに収まっていたはずの宝石は、もうない。

獄門疆を形にするために、核として使い潰した。

 

「まぁ、そういう訳で、天元様、夏油さんに使役されるのと、獄門疆に囚われるのどっちがいいですか? 

大丈夫です。勿論ですが、羂索をぶっ倒した後は解放しますから。

あ、ダメならダメで次の策はあるので!」

 

九十九と脹相が引きつった表情をするなか、ニッコリと天元に語りかけた。

天元は黙ったまま、私と獄門疆と夏油を見比べている。

 

「潔乃、君さ。言い方ってあると思うよ。普通にエグいお願いしてるからね」

 

うるさいな夏油。お前は黙ってろ。

 

 

 




よまなくてもいい、あとがきてきなもの

主人公
夜蛾を救済し、渋谷関連で死亡する原作キャラを全員救ったから、ちょっと余裕が出来たと喜んでた。
だ、直毘人が死んで余裕がなくなった。ブチギレてる。
主人公は世界の修正力と言ってるが、本当にただの偶然。
悪いのは年甲斐もなく酒の飲みすぎた直毘人。
あと、今回の件を見て酒量は考えようと思った。まだ酒のんだことがないので不明だけど。
本気でお酒は自重しよう思った。
でもたぶん、喉元過ぎたら暑さを忘れて鬼のように飲み始めるハズ(この身体も酒豪体質)
術式と宝石をを有効活用し、色々準備をしていた。
とりあえず天元が囚われなきゃいいんでしょ? でとんでも作戦を立案した。
天元相手にそれを言えるあたり、メンタルのイカれっぷりはSSS。
かつての常識人枠は、ここまで来てしまいました。
平安組とずっといたから、術師としての思考はそっちにどんどんよっていってる自覚はない。
あと、伏黒甚爾が優秀すぎて本当に一度くらい寝とくか?と冗談で思いはじめた。
なお、修羅場になるからやめておいたほうがいい。


夏油傑
主人公のアレさに頭を抱えてる。
記憶が戻った夜蛾の前で土下座するのが辛かった。
夜蛾が必要以上には夏油を責めず指導し、大人としての力不足を謝るのを見て本当にごめんなさい案件。
天元との交渉に同行したが、とんでもな内容の交渉と破れすぎたオブラートに頭を抱えてる。
伊地知のころより、思い切りが良すぎて引いている。
悟、早く復活して手綱握ってくれ。


夜蛾正道
記憶が戻ってセルフ無量空処なりまくってた人。
前世の裏切り者3人に囲まれなんとも言えない気持ちになった。
前世は前世、今世でやったことは功績と相殺すればいいと思ってる。
今はまだマンションで潜伏している。
与幸吉とは呪骸作成で盛り上がる。


与幸吉
主人公に使い倒されている。今後も使い倒される。
真衣のことはかなり心配している。前回殺され話を主人公たちから聞いているので。
なので、直毘人の死亡を聞いて、実は一番ブチギレていた。
夜蛾とはあまり接触がなかったが、良い機会なので話をしているが思った以上に盛り上がる。
呪骸作成のアプローチの仕方がお互いぜんぜん違うので、めちゃくちゃ楽しい。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

【本編完結】とある転生者の役割交代(作者:kotedan50)(原作:呪術廻戦)

伊地知潔高の双子の妹に生まれた転生者。▼呪術廻戦の世界だと絶望するが、所詮モブ。▼兄さん(潔高)がんばれよーと思っていたら、▼まさかの兄は全く見えない側の人間だった!▼嘘だろ、なんでよ。▼え、もしかして私がやるの?死ねって言ってる?▼転生者が伊地知潔高の役割をカバーして原作を維持しようとするお話。▼本編完結済み。番外編や後日談を不定期更新します。▼こちらは本…


総合評価:1461/評価:8.02/連載:54話/更新日時:2026年04月21日(火) 20:54 小説情報

アクア『領域展開』(作者:初心者)(原作:呪術廻戦)

n番煎じな推しの子✕呪術廻戦二次創作 ▼星野アクアが呪術師で日車や秤と同じような領域展開を内包した術式持ちだったら▼主人公はアクアですが時系列は呪術廻戦メインで進みます▼呪術廻戦原作開始時アクアは虎杖たちの1つ上の学年を予定しています▼オリキャラは極力無しの方針です▼原作キャラはクロスオーバーする関係で▼ガッツリ盛る部分が出てきます


総合評価:2414/評価:8.02/連載:30話/更新日時:2026年05月12日(火) 18:00 小説情報

君は完璧で究極の式神(作者:水際)(原作:呪術廻戦)

少女、アイは異質で魔性だった。▼母親に疎まれ、ガラス入りの米を食わされる。▼腹の底から湧き出す負の感情。▼――なんか影から犬、出てきた……。▼


総合評価:3645/評価:8.48/連載:22話/更新日時:2026年05月26日(火) 18:05 小説情報

羂索の目論見を破綻させる、天元渾身の一手(作者:金鳥)(原作:呪術廻戦)

▼ 呪術廻戦の二次創作読んででそういえばあの時こうしてたら諸々の問題解決したのでは?と思ったので書いてみました。▼ 駄文です。


総合評価:3199/評価:8.26/短編:4話/更新日時:2026年05月04日(月) 13:28 小説情報

1つの器と3つの魂(作者:日三汐理)(原作:呪術廻戦)

宿儺の指を呑み込んだ虎杖悠仁の中に現れたのは、両面宿儺――だけではなかった。▼なぜかそこにいたのは、六十八年後の虎杖悠仁。▼こうしてひとつの身体の中に、過去の虎杖、未来の虎杖、宿儺という三つの魂が同居することになった。未来の虎杖は本編の出来事を知っているらしいが、肝心なことはなかなか話さない。そのくせ宿儺には妙に馴れ馴れしく、どうやらこの時代に来た目的も宿儺…


総合評価:2670/評価:8.61/連載:5話/更新日時:2026年03月29日(日) 12:26 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>