一番星の平凡な友人   作:三笠みくら

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白銀御行さんとはなんの関係もございません


一番星の平凡な友人

 

皆さんこんにちは、私の名前は白銀るり。

 

まあちょっと珍しい苗字をしているが、私自身は人並みの人間だ。強いて言うなら、人より作詞作曲が好き、というくらいだろうか。

 

そんな私が。

 

 

「るりちゃん、大好きだよ。好き好き大好き」

 

 

国民的アイドル・星野アイからラブコールを受けているのは、いったいなんの冗談だろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

きっかけは誰かの歌だった。誰が歌っていて、どんな歌だったかも覚えていないけど。とにかくその歌がきっかけで、私は歌にのめり込むようになった。と言っても歌う方面じゃなくて、作る方。要は作詞作曲だ。

 

小さい頃から試行錯誤して、必死で歌詞を考えて。それでも納得いかなくて、やり直して。そういうのを繰り返して……17歳の時。

 

ついに出来た、私の曲。納得のいく、唯一のもの。それがどうしようもなく嬉しくて、私はそれを軽く編集してネットに上げた。……今思い返してもバカな真似をしたと思う。深夜テンションだったんだ、許してほしい。

 

 

そして次の日、目を覚ますと。通知がえらいことになっていた。何事かとパソコンを開くと、なんと私の歌がバズっていたのだ。もうすでに50万回再生されている。え、えらいこっちゃ……

 

それからすぐにオファーがやってきて、私はテレビに引っ張り出されることになった。もちろん顔を隠しての出演だったけど、とにかく緊張してうまく喋れなかった。インタビュアーさんがなんとか取り持ってくれたけど…はっきり言って消えてしまいたかった。それでも。

 

 

「きみの才能は素晴らしいものだ、ぜひうちで活動してみないか?」

 

 

そう言ってもらえた時は、素直に嬉しかった。こうして私の芸能活動は始まった……んだけどなー。翌日には私はその決断を後悔していた。だってそうだろう、今はあの動画のおかげでテレビやネットでも出れてるけど、それがなくなれば私はおしまいだ。おまけにあの曲は自分の持ちうる全てを打ち込んだ作品だ、そう簡単にあれ以上を作れる気がしない。

 

そんな憂鬱な気分のまま、私はテレビ局を歩いていた。その日は歌手にインタビューする番組の収録があって、控え室で待っているよう言われたんだけどどうにも落ち着かなくて。

 

 

「あ、あの子見て!」

 

 

そうマネージャーさんに言われて、その方を見ると。そこには……ひとりの女の子が立っていた。つやつやな紺色の髪に、小さい顔。すっごく綺麗で、すっごく可愛くて……とても、さみしそうな。そんな女の子が。

 

 

「あの子、最近話題なのよ。ねえ白銀さん、声かけてきたら?」

 

「へっ?いやいや、無理ですよ」

 

「同年代らしいしいけるいける!ここでコネ作っとくの大事よー!」

 

 

マネージャーさんに押されて、私はその女の子に近づくことになった。後ろを見ると、マネージャーさんがサムズアップをしている。何も良くないわ!!いやでもコネは大事だし、同年代だから話合うかも?いや私みたいな陰キャがキラキラアイドルと話が会うのか?ええい、ままよ!!

 

 

「へ、ヘイそこの可愛いカノジョ!!」

 

「?」

 

「私と……お茶しない?」

 

 

その女の子……星野アイは、きょとんとしている。

 

 

ああ、終わった………




白銀るり
音楽が好きな女の子。焦るとぶっ飛んだ選択をすることがある。
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