推しのお乳は自家製に限る(消費期限3日) 作:私は薔薇で作った百合の造花の味が好きだ
文字は余剰?鬱憤?
違うな……答えは一つ、性癖だ。
三連休──二日目
「じゃじゃーん!ベビーベッドー!」
「おおー」(パチパチパチ)
「流石に大きいから、ちょっとレンタルショップで借りてきた」
一応、建前の上では家に連れ帰るまでの繋ぎだが……かぐやちゃんが大きくなるまでの間に合わせ。
ちゃっかりつかまり立ちができる2歳児程度のメロいベイビーになったかぐやちゃんをぴょこぴょこさせると流石に家事も作業も覚束ないからねー。
いくら彩葉ちゃんと二人体制でも、とってもべりーはーどだぜ。
「何から何まで、何と言えばいいのか……」
しおらしい顔にうつむくお顔。
どこを見てもよからぬ心持ち。
「ノンノン、この子はうちの子になるから彩葉ちゃんは何ら気負う必要ナッシング……でしょ?」
「………はぃ」
んー、こりゃあ結構メンタルキテるにゃー。
ツライ顔してるよ、彩葉ちゃん……。
「ね、彩葉ちゃん──私が赤子を拾わなければー……なんて思ってない?」
「そんなことは………」
「顔に書いてあるよ、私は何て身勝手なんだろー、って」
確か、冒頭で見た話と聞きかじった所で言うと……彩葉ちゃんは独力で生きることをある種脅迫的に捉えていて。
なおかつ、家庭への回帰を無自覚に求めていたのかな。
状態としては透き通ってバニってる感じかな。
んー、しょせんは推察……カウンセリングはしたくないんだけど(黒歴史風味の記憶)
「ね、この子の名付け親にならない?」
「これからこの子は電柱産まれなんかじゃなくて、私の一番目の子……摩訶不思議の嬰児なんかじゃなくてね」
「だから、この子がこのセカイに生きてるって証をね……」
何だか今更な原作遵守な気もするけど、このタイミングを逃すと彩葉ちゃんのタイムスケジュールでは名無しかぐやちゃんになりかねない怪しさもあるし。
「でも──」
「──でもも、へちまもありません!彩葉ちゃんはこの子の名付け親になるべきなの!今決めた!決定事項!おねーさん命令です!」
「ううぅ」
「彩葉ちゃん、責任を果たしなさい」
「もし、あなたが助けた命に例えどんな関わりであろうとも、その命の始まりの物語にあなたがいた証が必要よ」
「いつか大きくなったこの子に君が助けてあげたことを伝えることが無いのは……とっても寂しいわ」
彩葉ちゃんの頬に手を添えて、頭と頭をこっつんこ。
頭を少しナデナデ……人間は大体のところ敏感な頭を刺激してあげれば鬱なんて吹っ飛ぶと聞いたこともあるし。
「……ノイちゃん」
「たはー!何だか柄にもないこと言っちゃったなー……お母さんはちょっとお仕事するから、ベイビーのお世話よろしくねー」
何だか、こっちが照れくさいので持ち歩き用のノートPCからスマコンと補正用のVRゴーグルを直結して煎餅布団をリクライニングにフルダイブVRと洒落込む。
実のところそろそろ配信してないからヤバいのよなー……。
800080008000
「ちーっす、ヤッちゃん調子どうですかー」
「モーマンタイン、いつでも元気いっぱいパーリナイトだよー」
「「イエェーイ」」
「それじゃ、配信スタート!」
こう見えてヤッチョ麾下の
モチのロンにて当たり前だのクラッカーなのだが、クソガキ時代の貯蓄としてスマコン利権にVRメタバースワールドの黎明期から手を突っ込んでいるので何かとヤチヨと付き合いはあるし、こうしてBlack onyXのスポンサードの何社かは自分の鶴の一声だし。
「ところでノイちゃんはね、最近いいことあったー?」
「あったよー」
「あったんだ!?」
それも踏まえて、今のところはお偉いさんが道楽でライバーをやっているということを知ってる人は知ってるという状況である。
まかり間違っても朝日きゅんに知られてはならないし、ヤチヨにも固く口止めを行っている。
その一環として、定期的にヤチヨコラボ配信の不定期企画で面を拝みに来てるワケである。
……というか、それ以前に株主として膝詰めようとしてもオールウェイズこのテンションなので諦めて配信上の軽い付き合いにしてる方が精神衛生上よろしいのであるし……。
「何何!?ヤッチョはとっても気になる〜」
「アキラに関することとだけ……」
「うおぉーー!!激アツ匂わせにヤッチョは興奮がうなぎ昇竜拳!続報を待て!!」
というか、この
そもそも、この不定期コラボ配信企画《ヤッチョのばぶばぶ!ママを探して3000リ》もロリヤッチョがバブみ判定機(謎の銃型模型)で連れ込んだライバー(男女問わず)に問答無用で判定。
バブいライバーには全力で赤ちゃんヤッチョ(無駄に可愛い)を子育てする特殊性癖層の需要を満たす月見ヤチヨの暗黒面である。
全国の少年少女のいたいけな心をぐちゃぐちゃにしかねないので、スマコンのみの限定閲覧でかつフィルタリングオプションを切ってないと見れないので……にしてもかなりヤバいよ。
このスケベ魚類モドキも、そろそろモラルというものを……分かった上で無視してたよねー。(トホホ)
「そんじゃ、さらばーい」
「またねー」
そう言って、配信はしゅーりょー。
VRなのに凝った感覚がしてアバターを無駄に背伸びさせてしまう。
「ふー……今日もありがとねー、そろそろ大きいイベントやる予定だから今のうちに色んな企画をやっておきたくてねー」
そう言いながらバーチャルウィンドウに表示されるパラメータを複数弄り回すヤチヨ。
かくも恐ろしきかな、この電子の
「ふーん、ヤッチョの方こそ匂わせするんだ」
いやさ、それも大いにあるが問題は別。
このアホンダラは必要とあらばツクヨミ諸共、派手に実社会に余波を齎すイベントをやらかしかねない。
一番ヤバかったのはふじゅ〜大還元祭、Black onyXのふじゅ〜額はもう天文学な額まで飛び跳ねただけに……。
日本のみならず、周辺国の株価と為替レートをぐちゃぐちゃにしかねなかった地獄。
仮にも一国家の第二の通貨としての地位を確立している自覚を……あったね、それでギリギリのラインで止めてたよね。
日銀、公安、内調、財閥のドリーム(悪夢)チームで世経の破滅を救った嫌な記憶。
ちなみに私は財閥代表──朝日きゅんのフィーバータイムに水を差すわけにはいかないからね。
その後、とっても偉いお方からヤッチョお叱りされてたから手打ちになったけど。
お赦しなかったら家伝の剣術でヤッチョを八つ裂きにしてたよ、ほんと。
「おばちゃんのクセに
「おばちゃんなんて……ヤッチョは後期高齢者でもいいくらいだけど」
「おバカ、その
なんだかんだと言いつつも、この電子の
数多の実績がそうしてるだけで、こいつの本性がイカれのケがある変態であるこを一部のライバーと諸般の関係者は知っている。
──が、一応はやんごとなきことになってるので
「たはー、そろそろアイスブレイクは終わりだよー」
「肩がこっちゃうってほど仕事してないよね」
「口利きしてあげたのにー!」
そう言うヤチヨには何だかんだと考えつつも、おいしかったグミのポリゴンデータをお口にシュート。
エキサイティングにジャンプハンティング。
「んー美味ですにゃー」
「そうかいそうかい……用意してはみたけど」
「味も苔もナッシン、グー」
「だよねー」
──結局のところ問題はここに帰結する。
今の世界はかなーり不安定だ。
おそらく2030年代の世界は水面下での冷戦時代に突入しかかっている。
前世を基軸として世界を俯瞰した時にこの
まず以て、一番大きいのはペンタゴンとビルが壊れなかったこと。
十中八九このAIが無駄に人間讃歌を肯定してる節から見るに、介入してないわけがない。
あらゆる電子機器に対して相性有利を取れる可能性を示唆してたし。
だからかな、ちょっぴり中東の火薬庫は湿気ってるわ無駄に大陸のバブルは崩壊してないし、探査衛星はイカれた物量が飛びまくってる。ボイジャーなんて高頻度にバラ撒かれてるのは三体的解釈ではガチ終わってる気ガス。
そうじゃなくたって、EUが広い上に、赤道近くの公用語が二、三個ある国境線は滑らか、何なら我が国には北方に
──このAIに至る過程が世界のあちこちからあって、なにかしらの大きな因果の流れがある。
それは確定と見ていい、でもそこからが問題。
おそらく、第二次が不完全燃焼に終わってる今、1900年代の余剰が今この2030年代に破裂寸前となっている。
故に戦術核ありきの前提で、世界はここに至り歩調を揃えて富国強兵に励み、仮想的に極東の島国を据えて日夜デジタル開発競争に勤しんでいるというわけだね。
なんでデジタルかって?言わせないでよ……こんなの相手にして褒めたくない。
「それはそれとして、最近はマンションに帰ってないよねー」
「プライバシーという言葉をご存じー?」
「そのせいでこんなことになってるんなら世話ないよってこと」
ギリ正論言われると腹立つ。
というか、この
外宇宙からの嬰児なんてそれこそお前様の本領だろ。
……いや、手出ししないのは
「ヤチヨは諸般の事情で手が離せないから、ノイちゃんに半分おまかせコースなのです」
「………ふーん、天体で一番の頭脳がそう言うなら大人しく流れに身を任せるよ」
「銀河で一番だなんてそんなこともあるよね〜」
「驕るなバカタレ」
「ひーん」
ま、いっか……世の中にはニャル的な知らぬは仏を地で行くこともあるし。
クソガキ時代からの付き合いだから、このお姫さまにの助言なら必要なんでしょ、原作でもかなり舞台装置してたから私というイレギュラーありきでも世界の方を是正してくれてるはず。
希望的観測は人が生きていくための必需品だ。
「……ありがとう、命三個分のお礼は必ずさせてもらうよ」
「これだけ長い付き合いになったんだ──もう家族みたいなものだ…か、ら?」
──瞬間、月見 ヤチヨの脳裏をよぎる数多の情報
酒寄 朝日のマンションから離れて実家の周囲をブラつき始めた時期。そして比例するかの如く、笑顔の増加。
電子情報のない山間部における数少ない取得情報……医療機関の受診歴。ついでにいつのまにか皆無になっていた飲酒量。
そも、スポンサード企業による宴席において泥酔した酒寄朝日を回収していたのは眼前にある刎頸の友。
彩葉を前提に入れるには少々、言い回しに含みがあるように思われるので………。
「つ、つかぬことをお聞きしますが………えーっと、何ヶ月目?」
「……………七ヶ月」
「oh、
最早、結論から言えばSAN値がゴリっと減ったヤッチョはオギャバブランド開演。
そういうこった。
輪廻壊れちゃ^~う
ヤッチョ、心の句(口語自由散文詩)