なら原作漫画を見て詳しく知ろうと見たら、萎えました。
なので短編で上げます。
最後の部分が書きたかっただけなので。
ともかく、アニメのシナリオライターがスゲーわと思いました。
ストーリー無茶苦茶な漫画を、しっかり見れるアニメにしてくるんだもの。
深読みしないでください
東島丹三郎は人間である。
だが、彼は仮面ライダーになりたかった。
そう、子供の頃にあこがれたのだ。
無敵のヒーローに。
そして彼はその想いを忘れなかった、いつまでも。
誰もが憧れ、そして大人になるにつれ忘れていく中で、ずっと。
ただ愚直に。
そして彼は鍛え続けた。たった一人で。
そして彼は40歳になり。
ついに現実に向き合おうと諦めかけて。
そして全部を処分した夜の縁日で。
運命と出会った。
「俺は……仮面、仮面ライダーだぁああああああああ!」
それは、魂の叫び。
そして人間として、仮面ライダーになりたい一人の男として。
夢をあきらめなかった一人の人間の、魂の叫びだった。
そうして彼は仮面ライダーになりたい男として、活動をしていく。
ショッカーに扮する強盗に対する者として。
そんな中、出会う。
自分と同じように夢を忘れなかった仲間と、宿敵。
『本物』のショッカーの戦闘員と、怪人。
この物語は、ただの人でありながら、あこがれ続けて人の枠を超えた人間と。
本物の怪人が戦う、バカげた話――のはずだった。
そうはずだったのだ。
だが、運命のIFが訪れる。
東島丹三郎が、仲間を庇い。
怪人に連れ去られ。
そして――
本物の怪人――バッタ男として敵に回ったのである。
「「「「「 か、仮面ライダー!? 」」」」」
「ギギギ……」
東島丹三郎の仲間である、電波人間タックルにあこがれる女、岡田ノリコ。
V3にあこがれる男、島村一葉。
ライダーマンにあこがれる男、島村三葉。
ショッカーの戦闘員から寝返った、ユカリスと中尾八郎。
彼らをして、今の東島丹三郎は、まさしく姿は仮面ライダーだった。
「ずるいぞ、東島! お前だけなんで仮面ライダーになってんだよ!」
「そうです! 僕らだってライダーになりたいのに」
「いや、改造されたんだし」
「私もなりたい……」
「ユリコさんまで……」
「ギシャアア!」
「「「「「 !! 」」」」」
仲間に襲い掛かる東島、いや怪人バッタ男。
仲間のうち最強の攻撃力を持つ男が、攫われて本当の怪人にされたのだ。
次々と倒れる仲間たち。
だが、そんな中一人の男だけは諦めなかった。
「とうじまぁ……」
V3にあこがれる男、島村一葉である。
「おまえは……お前は! 仮面ライダーになりたかったんじゃないのかよ!」
「ギギギ……」
「そんな、そんな姿はなあ……」
「今のお前はまさしくショッカーライダー、そのものじゃねえか!」
「!!!?」
ガガーン! という擬音が聞こえるほどにショックを受けるバッタ男。
そうして震えながら立ち尽くす。
「お前が……お前がなりたかったものは!」
一葉が叫びながら殴りかかってきた。
「仮面ライダーは、洗脳なんかに負けるようなヒーローだったのかよお!」
どがっ!
一葉のパンチで吹き飛ぶバッタ男。
その様子をビルの屋上から見ていたのは、ショッカーのコウモリ男だった。
「ちっ……まだ調整が足りねえか。しょうがねえ、連れ帰って死神博士に再調整を頼むか……」
そうして倒れたバッタ男をつかんで空へと舞いあがる。
「ああ! コウモリ男!」
「ちっ……今回は初顔合わせだから引いてやるよ」
「………………」
「まて! 東島を返せ!」
「やなこった」
「……なせ」
「じゃあな」
「まて!」
「離せと言っている」
「あ?」
と――
そのコウモリ男に、バッタ男のパンチが突き刺さった。
「ぐはっ……」
「「「「「 え? 」」」」」
斬り揉みながら墜落するコウモリ男とバッタ男。
吹きあがる土煙。
その中からゆらりと一人の人影が立ち上がった。
「俺は……」
人影はゆっくりと両腕を上げ……
「俺は……」
その腕で、変身ポーズを取った。
「俺は、仮面ライダーだ!」
「「「「「 東島(さん)! 」」」」」
「げほ……な、なんだと?」
血を吐きながらコウモリ男が立ち上がる。
その様子に、バッタ男……いや、仮面ライダーは自身の手を見た。
「そうか……俺はなれたのか。憧れの仮面ライダーに」
「東島! お前なんだな!?」
「ああ……だが!」
ぴかっと光って、彼は人間となる。
「「「「「 は!? 」」」」」
彼は人間に戻った上で、彼は人として、人間のままで変身ポーズを取った。
「へん……しん!」
また変わる――わけではなかった。
何故か彼は人のままである。
「……あれ? 東島さん?」
「いいんだ」
三葉の言葉に、彼は笑った。
「俺は人のまま。人のままで仮面ライダーとして戦う!」
「「「「「 いや、なんでだよ! 」」」」」
「ふざけやがって……人間の状態で俺たち怪人に勝てるとでも!」
「ライダぁぁぁ!」
向かってくるコウモリ男に、人間のままの東島が振りかぶる。
「パァァァンチ!」
「ぐはああああああああ!」
東島のパンチを食らったコウモリ男は、そのまま吹っ飛んでいく。
「「「「「 ……………… 」」」」」
その威力に仲間たちは唖然としていた。
「むう……元々クマぐらいとは戦えていたが、改造されて強化されているな」
「いやいやいや! 人間の状態で元祖仮面ライダー以上の力だから!」
「そもそもクマぐらいって……」
「というか、なんで変身解いたんですか!」
「いや、なに。今まで人の力で勝ってきたんだ。改造手術の力で勝ったら卑怯かと思ってな」
「「「「「 本末転倒!? 」」」」」
そう言ってツッコまれるのである。
その頃、ビルの屋上では――
「………………」
「いいのか、本郷。アイツに声かけなくて」
「ああ」
「新しい仲間が生まれたと思ったんだが」
「一文字。彼は仲間さ。だがもう、彼には仲間がいる」
「……まあな」
「だったらいいさ。必要になればまた会える」
「そうか……じゃあいくとするか」
「ああ……頑張れよ、仮面ライダー。いや、東島 丹三郎くん」
そうして黒い人影は消えた。
書きたいことは本当に最後だけだったので、もういいかな、と。
アニメだけだったら連載したかもしれませんが……