​『絶頂の守護者(ガーディアン) ―「イクイクの実」という最悪を授かった転生者は、不退転の努力で神域の覇道を行く―』   作:微糖コーヒー

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第12話:砂塵の迷宮と、渇いた肌への「湿潤(モイスチャー)」

 

 1. 灼熱の洗礼

 

 「……暑い。もはや、空気が焼けているな」

 

 『偉大なる航路(グランドライン)』、アラバスタ王国。

 

 上陸した麦わらの一味を待っていたのは、すべてを干上がらせる無慈悲な太陽と、終わりのない砂の海だった。

 

 「み、水……。アルス、頼む……指先で、なんかこう、涼しい感じにしてくれ……」

 

 ルフィが舌を出し、力なく地面を這う。

 

 サンジも自慢のネクタイを緩め、ナミとビビを守るための気力すら削り取られていた。

 

 アルスは一人、平然と歩を進めていた。

 

 彼は自身の代謝を能力で制御し、発汗を最小限に抑えながら、神経を「極限の静寂」に置いていた。

 

 だが、その見聞色の覇気は、砂の下で蠢く「不自然な渇き」を捉えていた。

 

 「……ルフィ、甘えるな。これは自然の暑さじゃない。クロコダイルの能力が、この国の湿度そのものを奪っているんだ」

 

 アルスはビビの震える肩に手を置いた。彼女はこの国の惨状を目の当たりにし、精神的な脱水症状に陥りかけていた。

 

「ビビ、目を開けろ。お前が倒れたら、誰がこの国を導く?」

 

 アルスは微弱なパルスを彼女の延髄に送り、強制的に意識を覚醒させた。

 

 2. 砂漠の暗殺者と、絶頂の脱水

 

 一行が砂漠のオアシス『エルマル』の廃墟に辿り着いた時、砂の中から数十人の「ビリオンズ(バロックワークス下級エージェント)」が姿を現した。

 

 「ヒャッハー! 麦わらの一味と、裏切り者の王女様だ! 首を獲って昇進させてもらうぜ!」

 

 下卑た笑いを浮かべ、シミターを振りかざす男たち。

 

 アルスはルフィやゾロを制し、一歩前へ出た。

 

 「……砂漠で最も恐ろしいのは、渇きではない。……自らの身体から、制御不能な『液』が溢れ出す恐怖だ」

 

 アルスは両手を左右に広げ、指先をピアノの鍵盤を叩くように動かした。

 

 「──『砂漠の葬列:強制湿潤(リキッド・アウト)』」

 

 「──ッ!? な、なんだ……この、熱いのは……ッ!!」

 

 襲いかかろうとした男たちが、一斉にその場に膝を突いた。

 

 アルスの能力が、彼らの脳内にある「生殖・排泄中枢」を極限まで暴走させたのだ。

 

 灼熱の砂漠。水一滴が命を繋ぐこの場所で、男たちの身体からは異常な量の汗、涎、そして屈辱的な「蜜」が、堰を切ったように溢れ出した。

 

 快楽の濁流に脳を焼かれ、身体中の水分が強制的に体外へ排出されていく。

 

 「あ、あぐっ、あああああッ!! 出る、全部出ちゃう……っ!! 止まれ、止まってくれェ!!」

 

 男たちは失禁し、泡を吹き、見る間に眼窩が窪み、肌がカサカサに乾いていく。

 

 絶頂という名の自慰を強制され、自らの生命力を排泄物として垂れ流しながら、男たちは砂の上に折り重なり、廃人のように干からびていった。

 

 「……自分の欲望に、その身を焼かれるがいい」

 

 アルスは冷たく言い放ち、一瞥もくれずに歩き出した。

 

 3. オアシスの夜、王女の「解氷」

 

 その夜。砂漠の気温は急激に下がり、刺すような寒さが一味を襲った。

 

 即席のキャンプの中、ビビは一人、焚き火を見つめて震えていた。

 

 父、国王コブラへの疑念。反乱軍の蜂起。そして、クロコダイルという絶対的な絶望。

 

 彼女の神経は、今にも千切れそうなほどに張り詰めていた。

 

 「……ビビ。こっちへ来い」

 

 暗闇から、アルスの声が響く。

 

 ビビは吸い寄せられるように、アルスの個室(テント)へと入った。

 

 「……アルス。私、怖い。もし、間に合わなかったら……。もし、お父様が……」

 

 「……その『もし』が、お前の足を止めている。……ビビ、お前は少し、自分を世負わせすぎだ」

 

 アルスはビビを自身の膝の間に座らせ、その華奢な背中に掌を当てた。

 

「イクイクの実」の能力。

 

 それは、敵を壊すための猛毒だが、今のビビにとっては、凍りついた心を溶かす「唯一の熱」だった。

 

 「──『深層鎮静:揺らぎの揺り籠』」

 

 アルスの指先から、極上の安らぎを伴う微細な振動がビビの脊髄へと流れ込む。

 

 それは、性的な興奮を遥かに超えた、細胞の一つ一つが歓喜に震え、同時に深く弛緩していく究極の快感。

 

 「……あ、……ぁ…………アルス……熱い、のに……気持ちいい……っ」

 

 ビビの目から、それまで我慢していた涙が溢れ出した。

 

 彼女はアルスの胸に顔を埋め、王女という重い殻を脱ぎ捨てて、ただの少女として声を上げて泣いた。

 

 アルスは彼女の神経節を丁寧に愛撫し、溜まりに溜まった精神的な毒を、官能的な絶頂と共にすべて浄化していった。

 

 数分後。ビビは汗ばんだ肌を冷たい夜気に晒しながら、これまでにないほど澄んだ瞳でアルスを見上げた。

 

「……ありがとう、アルス。……私、もう迷わない。明日、レインベースへ行くわ」

 

 4. あとがき:性欲処理という名の「聖域管理」

 

 砂漠の夜は更けていく。アルスは眠りについたビビに毛布をかけ、自身の手を見つめた。

 

 この船において、アルスの「性欲処理」は、もはや日常のルーチンと化している。

 

 サンジは、美しいビビがアルスのテントに入っていくのを血の涙を流しながら見送るが、その後、アルスによる『強制的鎮静(絶頂による強制リセット)』を受けることで、発狂寸前の情念を「料理への情熱」へと転換させられる。

 

 ゾロは、斬り合えない焦燥感をアルスの『神経マッサージ』で解きほぐされ、深く短い眠りの中で剣技を研ぎ澄ます。

 

 ナミは、金への執着の裏にある不安を、アルスの『指先の魔法』でカタルシスへと変え、航海士としての冷徹な判断力を取り戻す。

 

 アルスは、彼らの「生」のエネルギーが、負の方向へ爆発しないよう、その指先で常に圧力を抜き続けているのだ。

 

 それは、他人の最も汚く、最も淫らな部分に触れ続ける、孤独な「聖域」の管理人。

 

 「……さて。……砂の鰐(クロコダイル)。お前の乾き切った身体を、俺の蜜で溺れさせてやる準備はできているぞ」

 

 アルスは独りごち、冷たく輝く月を見上げた。

 

 次なる目的地は、夢の都レインベース。

 

 そこには、この地獄を演出した男が待っている。

 

 

 

 




 【次回予告:夢の都レインベース。カジノ『レインディナーズ』に仕掛けられた罠。捕らわれのルフィたちを救うため、アルスの指先がクロコダイルの『無敵』を粉砕する】
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