『絶頂の守護者(ガーディアン) ―「イクイクの実」という最悪を授かった転生者は、不退転の努力で神域の覇道を行く―』 作:微糖コーヒー
1. 男子禁制の園、アマゾン・リリー
「……ここは、どこだ?」
意識が浮上すると同時に、肌を焼くような南国の太陽と、芳醇な花の香りが鼻腔をくすぐった。
アルスが目を開けると、そこは巨大なジャングルと、険しい断崖に囲まれた未開の島。シャボンディ諸島でバーソロミュー・くまの掌に触れた記憶が、脳裏を掠める。
(……飛ばされたか。仲間たちは……いや、今は自分の身を守るのが先決だな)
アルスは立ち上がり、自身の状態を「見聞色」で内観した。長距離移動の負荷で神経がわずかに昂ぶっているが、戦闘に支障はない。
しかし、周囲から忍び寄る「視線」は、かつてないほど刺々しく、そして──奇妙に潤んでいた。
「男だ……! 本当に、男がいるわ!!」
「なんて綺麗な顔……。でも、男は毒を持つ化け物だって先代たちが……」
草むらから現れたのは、弓を携えた屈強な女戦士たち。九蛇(くじゃ)の戦士。
ここは世界で唯一、女性のみが住む島「アマゾン・リリー」。
アルスは無言で手を挙げた。戦うのは容易いが、まずは状況を把握する必要がある。だが、女戦士たちの円陣を割って、圧倒的な「圧」を纏った影が歩み寄ってきた。
「……そこの『無礼者』を、今すぐ石に変えて差し上げましょう」
2. メロメロ vs イクイク:極限の「誘惑」激突
現れたのは、絶世の美女。
王下七武海の一角、海賊女帝ボア・ハンコック。
彼女はあまりにも見下しすぎて逆に反り返る独特のポーズで、アルスを蔑んだ。
「わらわが何をしようとも、世界はわらわを許してくれる。……なぜなら、わらわが美しいから!」
ハンコックの手がハートの形を描く。
「──『メロメロ甘風(メロウ)』」
放たれた光線がアルスを直撃する。通常、彼女の美貌にわずかでも邪心を抱く者は、その瞬間に石像と化す。
だが──アルスは、微塵も動じなかった。
「……石になどならないよ。俺は『性欲』というエネルギーの正体を知りすぎている。……お前の放つそれは、ただの電気信号の乱れに過ぎない」
「な……!? わらわの美貌が効かぬだと!? そんな男、この世にいてはならぬ!」
ハンコックが激昂し、芳香脚(パフューム・フェム)で蹴りかかってくる。
アルスはその流麗な脚を「武装色」を纏った腕で受け流し、至近距離で彼女の瞳を見据えた。
「……女帝。お前のその傲慢な振る舞いは、過去の『傷』を隠すための鎧だな。……背中に刻まれた、消えない烙印の」
ハンコックの体が、目に見えて震えた。
「……貴様、なぜそれを……! 死ね! 秘密を知る者は生かしておけぬ!!」
「……死なない。……お前のその、震える神経を『真実の解放』へと導いてやる」
アルスの指先が、ハンコックの喉元、そして鎖骨の神経節を捉えた。
「──『深層剥離:女帝の陥落(インペリアル・カタルシス)』」
「──っ!? あ……、……あぁああああああああああああッ!!!」
ハンコックの瞳が、これまでにないほど大きく見開かれた。
アルスが流し込んだのは、彼女が天竜人の奴隷時代から抑圧し続けてきた「恐怖」と「絶望」、そして「誰かに触れられたい」という根源的な飢餓を一気に爆発させる、究極の絶頂パルス。
「あ、あふっ、あ……ッ!! 溶ける……わらわの理性が……っ!! やめて、そんなに、……奥まで、かき回さないで……っ!! あ、あは、あははははッ!!」
世界一の美女と謳われた女帝が、臣下たちの前で、自らの頬を染め、腰を砕き、涎を垂らしながらアルスの腕の中に崩れ落ちた。
石のように冷たかった彼女の心が、アルスの「指先の魔法」によって、ドロドロに溶けた蜜へと変えられていく。
3. 性欲処理という名の「寵愛」
その夜。九蛇の城。
昼間の「教育」を経て、ハンコックはアルスに対して、盲目的なまでの恋情と、生理的な依存を抱くようになっていた。
「……アルス。……わらわの背中の紋章。……これを見ると、今でも呼吸が苦しくなるのじゃ……」
湯上がりの薄衣を纏ったハンコックが、震える肩を抱いてアルスの前に跪く。
彼女の背中にある「天駆ける竜の蹄」。それは彼女にとって、死よりも辛い呪い。
「……ハンコック。お前はもう、奴隷ではない。……今ここで、その傷跡を『悦び』に書き換えてやる」
アルスはハンコックの背中に手を当てた。
「イクイクの実」の能力。
それは、過去のトラウマという名の「負の神経記憶」を、圧倒的な「正の信号(快楽)」で上書きし、抹消する行為。
「──『聖痕の浄化:至高の寵愛(ロイヤル・トリートメント)』」
「……あ、……ぁああああああああああああああああッ!!!」
ハンコックの声が、深夜の城内に響き渡る。
アルスの指先が背中の傷をなぞるたび、彼女の脳内では絶望が歓喜へと反転し、二十年分の涙が、官能的な汗となって全身から噴き出した。
彼女は自分の地位も、美貌も、プライドもすべてを投げ出し、ただ一人の男──アルスの指先に翻弄される、一人の「女」へと戻っていった。
数分後。汗ばんだ肌をアルスに預け、ハンコックは幸せそうな寝息を立て始めた。
その表情には、もう誰かを寄せ付けない冷徹な影はなかった。
4. あとがき:性欲処理という名の「動乱の種」
翌朝、アルスはハンコックから、ルフィがインペルダウンへ向かったという情報を得た。
兄、ポートガス・D・エースの公開処刑が迫っている。
「……アルス、あなたが行くなら、わらわも共に行こう。……あなたが求めるなら、わらわは世界政府をも敵に回そう」
頬を赤らめ、従順な子猫のように寄り添うハンコック。
アルスは彼女の顎をクイと持ち上げ、微笑んだ。
「……いいだろう。お前のその『感度』、戦場でも役立ててもらうぞ」
アルスは、女帝を「性欲処理」という名目で完全に飼い慣らし、世界政府の召集に応じさせることに成功した。
すべては、ルフィを救い、一味を再集結させるための布石。
アルスは自身の指先を眺め、独りごちた。
「……インペルダウン、そしてマリンフォード。……そこには、世界中の『強者の神経』が集まっているな」
「……白ひげ、センゴク、三大将。……お前たちのその、鋼のような精神。……俺の蜜で、どこまで壊せるか楽しみだ」
アルスはハンコックを連れ、軍艦へと乗り込む。
目指すは、深海の大監獄。
そこには、地獄を絶頂へと変える、かつてない宴が待っていた。
【次回予告:深海の大監獄インペルダウン。署長マゼランの毒さえも、アルスの指先が絶頂の蜜へと変える。エース救出のための、監獄崩壊『絶頂の脱獄』】