『絶頂の守護者(ガーディアン) ―「イクイクの実」という最悪を授かった転生者は、不退転の努力で神域の覇道を行く―』 作:微糖コーヒー
1. 霧の向こうの「500年後」
「……鉄とオイル、そして高度に精製された『意思』の匂いがする。ここは世界の時間を追い越しすぎているな」
ワノ国を後にしたサウザンド・サニー号が辿り着いたのは、冬島の極寒の中に浮かぶ、あまりにも場違いな未来都市。政府直轄の研究所がある島、エッグヘッド。
アルスは船を降り、島全体を包む強力な電磁波と、無数の「人工的な思念」を「見聞色」で捉えていた。
「アルス! 見ろよ、食い物が勝手に出てくるぞ! ホログラムの怪獣までいやがる!」
ルフィが未来の技術にはしゃぐ中、アルスは一人、空間を漂う不可視のデータ通信──「パンクレコード」の波長に自身の神経を同期させていた。
「……ベガパンク。世界最大の頭脳か。お前の知識を統括するその巨大な『脳』、俺の指先でどれほど効率よくバグらせることができるか、試させてもらおう」
2. パンクレコードの叛乱:ベガパンクへの「情報絶頂」
「──私の脳は肥大化しすぎた。だからこうして、外部の記憶装置に同期させているのさ」
現れたのは、自身の脳を巨大なアンモナイトのように外部化した老人、Dr.ベガパンク(本体:ステラ)。
彼は自身の「欲」や「悪」を切り分けた6体の「サテライト」を通じて、世界の真実を解明しようとしていた。
「……ベガパンク。お前は知識を共有(シェア)することで平和を求めた。だが、その巨大なデータリンクは、一箇所に『快感』を流し込めば全サテライトに伝播(コピー)される脆弱性を抱えているな」
アルスはベガパンクの本体、その巨大な記憶貯蔵庫「パンクレコード」に直接、掌を当てた。
「──『覚醒:全感覚同期・電脳絶頂(サイバー・オーガズム)』」
「──っ!? べ、……は、…………ッ!!?」
ベガパンクの本体、そして島中に散らばっていた6体のサテライト(シャカ、リリス、エジソン等)が、一斉に天を仰いで硬直した。
アルスが流し込んだのは、知識という「情報の報酬」を数億倍に増幅させた、純粋なドパミンの奔流。
一つの脳が感じた「真理に到達した瞬間の悦び」が、同期しているすべての個体にリアルタイムでフィードバックされ、無限ループを引き起こす。
「あ、あふっ、あ……ッ!! 私の……私の知識が、悦びで溶けていくぅ!! 宇宙の真理より、この指先の……っ、一瞬がぁ!!」
天才科学者たちが、それぞれの個体で膝を突き、情報の海の中で溺れるように絶頂を迎えた。
世界最高の英知が、アルスの放つ「生理的な正解(絶頂)」の前に、ただの震える肉の塊へと成り下がった。
3. 性欲処理という名の「ボニーの救済」
混乱の中、父くまの正体を知り、絶望に打ちひしがれるジュエリー・ボニー。
彼女は自身の「歪んだ未来(ディストーション・フューチャー)」の能力で、自らを絶望した姿に変えていた。
「……ボニー。お前のその『未来』は、悲しみに支配されている。……今ここで、俺がお前の神経に、最も輝かしい『生の全肯定』を刻んでやる」
アルスはボニーの首筋を引き寄せ、彼女の震える自律神経を直接、自身の覇気で愛撫した。
「──『未来書き換え:至高の光輝(シャイニング・エヴォリューション)』」
「──あ、……ぁああああああああああああああああッ!!!」
ボニーの口から、魂を震わせるような歓喜の叫びが漏れた。
アルスの指先が、彼女の脳内にあった「父との悲劇」を「守られていた記憶」へと強引に再編(リライト)し、その過程で爆発的なカタルシスを誘発させる。
ボニーはアルスの腕の中で激しく果て、絶望の未来ではなく、眩いばかりの「自由な未来」をその瞳に宿して立ち上がった。
4. あとがき:性欲処理という名の「五老星への宣戦」
エッグヘッドの空に、不吉な軍艦の群れが迫る。
そこには、世界最高権力「五老星」の一人、ジェイガルシア・サターン聖の姿があった。
「……さて。……ついに『神』の本体が御出座(おいでな)すか」
アルスは、サニー号の甲板でナミとロビンの「最終調整」を終え、汗ばんだ指先を冷たく光らせた。
五老星。彼らが持つ不老不死に近い再生能力。だが、アルスの狙いは「肉体」ではない。
「……サターン聖。お前のその、800年分の『退屈な支配』。……俺の蜜で、たった一晩の『終わらない発情』に変えて、世界に見せ物として晒してやろう」
エッグヘッドを舞台に、世界の支配者と、神経の支配者が激突する。
物語は、空白の100年の真実を「絶頂の霧」で包み隠し、そして暴き出す、最大の激動期へと突入した。
【次回予告:エッグヘッド大事件。サターン聖降臨。アルスの指先が、不老の神の『不死の神経』を暴走させ、絶対的な権威を絶頂で汚す。そして、ベガパンクが遺す『世界への伝言』】