​『絶頂の守護者(ガーディアン) ―「イクイクの実」という最悪を授かった転生者は、不退転の努力で神域の覇道を行く―』   作:微糖コーヒー

35 / 40
第35話:神の失墜、土星聖の再生と「不死の悶絶」

 

 

 1. 黒い星の降臨

 

 「……この禍々しい『覇気』。もはや人間ではなく、巨大な怨念が服を着て歩いているようなものだな」

 

 エッグヘッド島、研究所の広場。魔法陣のような黒い霧の中から、その異形は現れた。

 

 世界最高権力「五老星」の一人、ジェイガルシア・サターン聖。

 

 下半身は巨大な蜘蛛、上半身は猛々しい角を持つ怪物の姿に変貌した彼は、一瞥するだけで並の海兵の頭を破裂させるほどの「眼力(圧力)」を放っていた。

 

 「……虫ケラ共が。ベガパンクの禁忌に触れた罪、その命を以て贖わせる」

 

 サターン聖が杖を突き立てると、空間そのものが歪み、ルフィたちに逃げ場のない重圧がのしかかる。だが、その死の領域の中で、アルスだけが不敵な笑みを浮かべて歩みを進めていた。

 

 「……サターン聖。お前は『死なない』ことで、生物としての最も重要な機能を忘れているようだな。……『痛み』も『死』も恐れない肉体。……それは、あらゆる刺激を『悦び』として受容してしまう、究極の欠陥品だ」

 

 2. 再生と破壊の輪廻:不死の身体への「直接処刑」

 

 「黙れ、下界のゴミが。私の肉体に干渉できる者など、この世には──」

 

 サターン聖の蜘蛛の足がアルスを貫こうと放たれる。だが、アルスは「武装色」でその一撃を最小限の動きで受け流し、その巨大な節足の付け根に、覇気を込めた指先を突き立てた。

 

 「──『神域蹂躙:不老不死の終焉(イモータル・オーガズム)』」

 

 「──ッ!! ぁ、……あ、ああああああああああああああああッ!!?」

 

 サターン聖の巨大な瞳が、これまでにないほど激しく収縮した。

 

 アルスが流し込んだのは、サターン聖が持つ「超速再生」の細胞エネルギーをそのまま『快楽の燃料』へと変換する、自己増殖型のパルス。

 

 傷つけば傷つくほど、再生すれば再生するほど、その細胞の修復プロセスが「爆発的な脳への刺激」へと反転する。

 

 「あ、あふっ、あ……ッ!! 再生が……止まらん……っ!! 治るたびに、……何千、何万という快楽の針が、脳を突き刺すぅ!!」

 

 800年もの間、感情を押し殺し、世界を冷徹に支配してきた「神」の一人が、自らの不死の身体から溢れ出す生理的な「蜜」に溺れ、白目を剥いて地面を這いずり回った。

 

 再生能力があるがゆえに、絶頂は終わらない。絶頂が終わらないがゆえに、再生は止まらない。

 

 地獄のような多幸感のループ。サターン聖の尊厳は、エッグヘッドの土に卑猥な鳴き声と共に埋もれていった。

 

 3. 性欲処理という名の「空白の補完」

 

 サターン聖の機能停止により、島全体の「威権順位」が一時的に真空状態となる。その隙を突き、アルスはベガパンクのサテライトの一人、リリスを確保した。

 

 「……リリス。お前の中にある『悪(エビル)』の衝動。……それは、知識という冷たい光に焼かれた反動だな。……今夜、俺がその衝動を、最高に純粋な『生命の肯定』に変えてやる」

 

 「……な、なによ! 私に触るんじゃないわよ! 私は科学者──っ、……あ、……ぁんッ!!」

 

 アルスの指先が、リリスの脳幹に直結する首筋のデバイス跡をなぞる。

 

「イクイクの実」の能力は、人工的な合成人格である彼女たちの「プログラム」さえも、生理的なカタルシスによって再起動させる。

 

 リリスの瞳から攻撃的な色が消え、彼女はアルスの腕の中で、一つの「生命」としての歓喜に震え、そして深い充足感の中で崩れ落ちた。

 

 4. あとがき:性欲処理という名の「世界への宣戦」

 

 エッグヘッドからの脱出。

 

 ベガパンクの「世界は海に沈む」という放送が世界を揺らす中、アルスはサニー号の甲板で、次なる目的地を見据えていた。

 

 「……ルフィ。五老星は一人じゃない。……そして、その頂点には『イム』がいる」

 

 アルスは、戦いで火照ったナミとロビンの身体を同時に引き寄せ、彼女たちの神経に「世界の真実」を耐え抜くための、最も強靭で淫らな『防壁(シールド)』を刻み込んだ。

 

 「……イム。お前のその、孤独な玉座。……俺の指先で、世界で最も惨めで、最も愛おしい『絶頂の床(とこ)』に変えてやるよ」

 

 一味は、神の騎士団が待つ「聖地マリージョア」、そして最後の島「ラフテル」への激動の航路へと突き進む。

 

 

 




 【次回予告:巨人族の島エルバフ。伝説の戦士たち。アルスの指先が、巨人の巨大な神経系を共鳴させ、島全体を揺らす『神話的絶頂』を巻き起こす】
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。