神代から弾かれたアマゾネス女王は、間桐桜を攫って聖杯戦争を壊す   作:あかちゅきぼちゃん

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12話 討伐令

 

 

 助け出した子どもたちの泣き声が、夜の冷たさに溶けていく。

 

 誰かが大声で泣いている。

 

 誰かは声も出せずに震えている。

 

 誰かは、雁夜の袖を握ったまま離さなかった。

 

 雁夜はひどく不器用に、その子どもの背を撫でていた。

 

「もう大丈夫だ」

 

 そう言う声は、かすれていた。

 

 大丈夫。

 

 その言葉がどれほど頼りないものか、誰よりも雁夜自身が知っている顔だった。

 

 ヒッポリュテは少し離れた場所で、壁に背を預けていた。

 

 腕の傷が熱い。

 

 斧を呼び出した反動は、まだ身体の奥に残っている。

 

 神代の重みを、現代の薄い世界に引きずり出した。

 

 その代償だ。

 

 呼吸をするたび、肺の奥が軋む。

 

 まるで身体が、今の自分には過ぎたものを握ったと訴えているようだった。

 

「立っているな」

 

 横から声がした。

 

 ペンテシレイアだった。

 

「座れ」

 

「まだ動ける」

 

「動けるかどうかを聞いていない」

 

「なら、何を聞いている」

 

「倒れる前に座れと言っている」

 

 その声は怒っていた。

 

 ただし、敵へ向ける怒りではない。

 

 もっと近い。

 

 もっと厄介な怒り。

 

 心配という形にできない感情を、無理やり怒りにしている声だった。

 

 ヒッポリュテは答えなかった。

 

 答えれば、また言葉で負ける。

 

 それが分かっていた。

 

 桜が近づいてくる。

 

 顔色はまだ悪い。

 

 けれど、子どもたちの誘導を手伝おうと、何度も足を動かしていた。

 

 そのたびにペンテシレイアが睨み、雁夜が止め、桜は小さく謝った。

 

 謝る必要などないのに。

 

「私が、お願いしたから……」

 

 桜がぽつりと言った。

 

 右手を押さえている。

 

 令呪は薄く沈んでいた。

 

 だが、先ほど確かに反応した。

 

 桜の願いに応じて、ペンテシレイアは安定した。

 

 その結果、ジルを退けることができた。

 

 同時に、桜自身もまた、自分が戦いに関わったことを知ってしまった。

 

「違う」

 

 ヒッポリュテは即座に言った。

 

 だが、ペンテシレイアが続ける。

 

「違わない」

 

 桜の肩が小さく揺れた。

 

 ペンテシレイアは、言葉を選ぶように一度だけ黙る。

 

「だが、お前だけのせいではない」

 

 不器用な慰めだった。

 

 優しいとは言い難い。

 

 それでも、桜が全部を背負うことだけは否定していた。

 

「お前が願った。私が応じた。姉上が無茶をした。あの狂人が逃げた」

 

 ペンテシレイアはヒッポリュテを見る。

 

「全部を一人のせいにするな。特に姉上は、自分のせいにしたがる」

 

「……お前に言われるとはな」

 

「言う。言わなければ聞かないだろう」

 

 ヒッポリュテは少しだけ息を吐いた。

 

 反論できない。

 

 雁夜が子どもたちを外へ連れ出しながら、こちらを見た。

 

 何か言いたげだったが、結局言わなかった。

 

 今は、言葉よりも先にやるべきことがある。

 

 生きている者を外へ出す。

 

 怪我人を隠す。

 

 キャスターの痕跡を残しすぎない。

 

 魔術の秘匿。

 

 聖杯戦争の監督役が気づかないはずがない。

 

 むしろ、もう遅いくらいだった。

 

     ◇

 

 冬木教会には、重い沈黙があった。

 

 言峰璃正は報告を聞き終え、しばらく目を閉じていた。

 

 机上には、各所から寄せられた異常の記録が並んでいる。

 

 消えた子ども。

 

 奇妙な痕跡。

 

 夜間に発生した説明不能の破壊。

 

 そして、港湾地区と廃倉庫周辺で観測された複数のサーヴァント級反応。

 

「これ以上は、聖杯戦争そのものが露見しかねん」

 

 璃正の声は低い。

 

 老いた監督役の声には、焦りよりも責任があった。

 

 聖杯戦争は秘匿されるべきもの。

 

 魔術は影にあるべきもの。

 

 だがキャスターの行いは、その前提を壊し始めている。

 

 隣に立つ言峰綺礼は、静かに報告を続けた。

 

「キャスターの拠点と思しき場所が一つ破壊されています」

 

「何者がやった」

 

「不明です。ただし、例の未登録反応が関与した可能性があります」

 

「未登録反応」

 

 璃正が目を開ける。

 

「港で観測されたものか」

 

「はい」

 

 綺礼の声は淡々としている。

 

「子どものものと思われる令呪反応があります。バーサーカー級のサーヴァントと接続している可能性が高い」

 

「間桐のものか」

 

「断定できません」

 

「遠坂の次女、という話もあるな」

 

 璃正の眉がわずかに動いた。

 

 それは父としての感情ではない。

 

 監督役として、問題が複雑化したことへの反応だった。

 

「令呪を持つなら、マスターとして数えざるを得ん」

 

 その言葉は、冷たく事務的だった。

 

 綺礼は何も言わない。

 

 璃正は深く息を吐く。

 

「全陣営へ通達する」

 

「キャスター討伐令、ですか」

 

「そうだ。通常戦闘を一時停止。キャスターの討伐を最優先とする。討伐に成功した者には、追加の令呪を与える」

 

 璃正は立ち上がった。

 

「それから、未登録の令呪反応にも通達を飛ばせ」

 

「よろしいのですか」

 

「令呪を持つ者を、監督役が把握していない方が問題だ」

 

 綺礼は静かに頷いた。

 

「承知しました」

 

     ◇

 

 通達は、夜の冬木に散った。

 

 魔術師たちのもとへ。

 

 マスターたちのもとへ。

 

 契約を結んだ者たちの手へ。

 

 聖杯戦争の規則として。

 

 監督役の命として。

 

 最初に反応したのは、騎士王だった。

 

 アイリスフィールが告げられた内容を読み上げると、セイバーの表情は険しくなった。

 

「子どもを狙う外道を放置する理由はありません」

 

 声音は静かだった。

 

 だが、その奥に怒りがある。

 

 切嗣はその言葉を聞きながら、窓の外を見ていた。

 

「討伐令は利用する」

 

 セイバーが振り返る。

 

「利用、ですか」

 

「全陣営がキャスターへ意識を向ける。通常より動きが読みやすい」

 

「切嗣」

 

 アイリスフィールが名を呼ぶ。

 

 だが切嗣の思考は別の場所にあった。

 

 キャスターだけではない。

 

 桜。

 

 正体不明の女。

 

 バーサーカー。

 

 あの陣営も動く。

 

 必ず。

 

     ◇

 

 ケイネスは通達を読み終え、眉を上げた。

 

「追加の令呪、か」

 

 報酬としては悪くない。

 

 むしろ、極めて大きい。

 

 ランサーは静かに頭を下げた。

 

「主よ。相手が子を害する外道であるならば、我が槍を向けるに不足はありません」

 

「騎士道か。結構なことだ」

 

 ケイネスは冷たく言う。

 

 だが、その声の奥には計算があった。

 

「ただし、勝利は令呪と共に得る。感情だけで動くな、ランサー」

 

「承知」

 

     ◇

 

 ライダーは豪快に笑った。

 

「子を攫う怪物か。王の前に晒す価値もないわ!」

 

 ウェイバーは青ざめていた。

 

「いやいやいや! なんでそんな当然みたいに行く気なんだよ! 他の陣営も来るんだぞ!?」

 

「だからこそ面白い」

 

「面白くない!」

 

「小僧、怯えるな。戦場とは、強き者だけが来る場所ではない。震えながら来る者もまた、戦場に立つ」

 

「僕は立ちたくないんだよ!」

 

 ライダーは笑う。

 

 その笑い声は、恐怖を押し潰すほど大きかった。

 

     ◇

 

 遠坂邸で、時臣は静かに通達を受け取った。

 

 キャスター討伐令。

 

 追加令呪。

 

 監督役の判断。

 

 すべて妥当だった。

 

 だが、彼の思考には別の点が引っかかっている。

 

 未登録の令呪反応。

 

 子どものマスター。

 

 そして桜の失踪。

 

「……偶然ではないな」

 

 時臣は呟く。

 

 その横で、金色のアーチャーは退屈そうに杯を傾けていた。

 

「雑種どもが寄ってたかって一匹の狂犬を狩るか。くだらんな」

 

「ですが、王よ。秘匿の維持という観点からは――」

 

「知らぬ」

 

 アーチャーは薄く笑う。

 

「ただ、あの女どもが動くなら、少しは退屈しのぎになるかもしれん」

 

 時臣はわずかに頭を下げる。

 

 あの女ども。

 

 神代の残り香を持つ存在。

 

 その言葉が、時臣の中で桜の失踪とゆっくり結びついていく。

 

     ◇

 

 地下で、間桐臓硯は愉快そうに笑った。

 

「ほう。正式に数えられたか」

 

 雁夜は目の前の通達を睨んでいた。

 

「ふざけるな……」

 

 声が震える。

 

「桜ちゃんを、戦争の参加者みたいに扱うな」

 

 臓硯は笑う。

 

「令呪を持つ者を、他に何と呼ぶ?」

 

「黙れ」

 

「お前が怒ったところで、監督役はそう見る。遠坂もそう見る。他陣営もそう見る。桜はもう、ただの子どもではない」

 

「黙れと言ってる!」

 

 雁夜の叫びが地下に響く。

 

 臓硯は動じない。

 

 むしろ、その怒りすら楽しんでいる。

 

「ならば急ぐがよい。お前が救いたい娘は、今や全陣営の標的になったのだからな」

 

     ◇

 

 その通達は、隠れ家にも届いた。

 

 桜の右手が急に熱を持った。

 

「……っ」

 

 桜が小さく呻く。

 

 ヒッポリュテは即座に手を取った。

 

 令呪が赤く脈打っている。

 

 ペンテシレイアが立ち上がる。

 

 雁夜も顔を上げた。

 

 次の瞬間、部屋の空気に魔術的な声が響いた。

 

『監督役より全マスターへ通達する』

 

 桜の身体が固まった。

 

『キャスターの行動は、聖杯戦争の秘匿を著しく損なうものと判断された。以後、各陣営は一時的に通常戦闘を停止し、キャスター討伐を最優先事項とせよ』

 

 淡々とした声。

 

 感情のない言葉。

 

 だが、その一つ一つが桜を戦争の中へ縫い止めていく。

 

『討伐に成功した陣営には、監督役より追加の令呪を与える』

 

 声が消える。

 

 静寂が戻った。

 

 桜は自分の右手を見ていた。

 

 赤い令呪。

 

 通達に反応した、自分の手。

 

「私も……ですか」

 

 小さな声だった。

 

 誰に問うたのかも分からない。

 

 ヒッポリュテは即座に否定したかった。

 

 違う。

 

 お前は違う。

 

 お前は子どもだ。

 

 マスターではない。

 

 戦わなくていい。

 

 だが、その言葉は喉で止まった。

 

 令呪はある。

 

 ペンテシレイアと繋がっている。

 

 監督役の通達は、桜を数えた。

 

 この世界のルールは、彼女を参加者として扱った。

 

 だから、簡単に否定することはできなかった。

 

「ふざけるな……!」

 

 雁夜が拳を壁に叩きつけた。

 

「こんなもの、認められるか!」

 

 ペンテシレイアは黙っていた。

 

 桜を見ている。

 

 桜は震えながら、もう一度聞いた。

 

「私も、戦わなきゃいけないんですか」

 

「違う」

 

 今度は言えた。

 

 ヒッポリュテは桜の前に膝をつく。

 

「戦わせない」

 

 桜の表情が、ほんの少しだけ緩む。

 

 だが、ヒッポリュテは続けた。

 

「ただし、知らないままにはしない」

 

 桜の目が揺れる。

 

「お前が何に数えられたのか。誰が狙ってくるのか。何から逃げているのか。それは伝える」

 

「……はい」

 

「怖ければ怖いと言え。分からなければ聞け。嫌なら嫌と言え」

 

 桜は唇を噛んだ。

 

 そんなことを言われ慣れていない顔だった。

 

 ペンテシレイアが腕を組む。

 

「姉上はまた、守るためと言って自分だけ削る」

 

「必要ならそうする」

 

「それが嫌だと言っている」

 

 部屋の空気が止まった。

 

 ヒッポリュテは、ペンテシレイアを見る。

 

 彼女は怒っていた。

 

 だが、その怒りは先ほどまでのものとは違う。

 

「桜を守るためなら、自分の腕を裂く。斧を呼ぶ。倒れかける。それで守ったつもりになる」

 

「……」

 

「私は、それが嫌だと言っている」

 

 ペンテシレイアの声は低い。

 

 けれど、確かに震えていた。

 

「また消えるつもりか」

 

 ヒッポリュテは息を止めた。

 

 その一言に、全てがあった。

 

 神代で離れた手。

 

 戻らなかった姉。

 

 現代でまた、無茶をして削れていく姿。

 

 ペンテシレイアにとって、それは同じ恐怖なのだ。

 

「……消えない」

 

「信用できない」

 

「なら、見ていろ」

 

「見ていたから怒っている」

 

 言葉が刺さる。

 

 桜が二人を見ていた。

 

 雁夜も、黙っていた。

 

 ヒッポリュテは少しだけ目を伏せる。

 

「なら、止めろ」

 

 ペンテシレイアが眉を寄せる。

 

「私が無茶をするなら、お前が止めろ」

 

「命令か」

 

「頼みだ」

 

 ペンテシレイアは、少しだけ動きを止めた。

 

 その言葉が予想外だったのだろう。

 

 頼み。

 

 命令ではなく。

 

 責任でもなく。

 

 姉が、妹に頼んだ。

 

「……最初からそう言え」

 

「慣れていない」

 

「知っている」

 

 ペンテシレイアは吐き捨てるように言った。

 

 だが、さっきより少しだけ魔力が落ち着いている。

 

 ヒッポリュテは立ち上がった。

 

「教会の討伐令には乗らない」

 

 雁夜が顔を上げる。

 

「乗らない?」

 

「報酬の令呪はいらない。手柄もいらない。桜を晒す気もない」

 

「じゃあ、キャスターは放置するのか」

 

「違う」

 

 ヒッポリュテは窓の外を見る。

 

 冬木の空は白み始めている。

 

 だが、街の奥にはまだ濁った気配がある。

 

「キャスターは狩る」

 

 ペンテシレイアの目が鋭くなる。

 

 雁夜も息を呑む。

 

「ただし、正面からではない」

 

「奴を見つけて潰せばいい」

 

 ペンテシレイアが言う。

 

 ヒッポリュテは首を振った。

 

「前回、それでは逃げられた」

 

「次は逃がさない」

 

「だからだ」

 

 ヒッポリュテは床に落ちていた木片を拾い、埃の積もった床へ簡単な図を描く。

 

 巣。

 

 退路。

 

 子どもたちの位置。

 

 キャスターの出現点。

 

 そして消えた方向。

 

「奴は舞台を作る。恐怖を集める。子どもを使う。怪物を盾にする。そして、逃げ道を用意している」

 

 ペンテシレイアが腕を組んだまま言う。

 

「逃げる前に潰せばいい」

 

「逃げ道を失った獣は、戦場を選べない」

 

 ペンテシレイアが黙った。

 

 雁夜が床の図を見る。

 

「逃げ道を……先に潰すのか」

 

「ああ」

 

「でも、どうやって探す」

 

「前回の魔力の流れを追う。キャスターは派手だ。隠す気がない。だから道も残る」

 

「危険すぎる」

 

「安全な手はない」

 

 ヒッポリュテは静かに言った。

 

「だが、桜を前に出す必要もない」

 

 桜が顔を上げる。

 

「私は……」

 

「見ると言ったな」

 

 桜は小さく頷いた。

 

「なら見る。だが、戦場の中心には立たせない」

 

「……はい」

 

 その返事には、不満ではなく緊張があった。

 

 守られるだけではない。

 

 だが、戦わせられるわけでもない。

 

 その間に、桜は立とうとしている。

 

     ◇

 

 同じ頃、衛宮切嗣も通達を受け取っていた。

 

 キャスター討伐令。

 

 追加令呪。

 

 全陣営の一時的な方向統一。

 

 切嗣にとって、それは機会だった。

 

「キャスターの巣を追う」

 

 舞弥に告げる。

 

「同時に、あの女たちを見失うな」

 

「彼女たちも動くと?」

 

「動く」

 

 断定だった。

 

 正体不明の女は、前回キャスターの巣を潰した。

 

 子どもを救出した。

 

 なら、今回の討伐令で動かない理由がない。

 

 ただし、教会に名乗り出るとは思えない。

 

 あの女は、戦場を選ぶ。

 

 守るものを隠す。

 

 正面から手柄を取りに来るタイプではない。

 

「キャスター本人ではなく、退路を狙う可能性がある」

 

 舞弥がわずかに視線を動かした。

 

「退路ですか」

 

「あの女は、守る戦いを知っている」

 

 切嗣は冷たく言う。

 

「なら、逃がさない戦いも知っているはずだ」

 

     ◇

 

 夜が、再び近づいてくる。

 

 各陣営が動き始めていた。

 

 騎士王は、子を害する外道を討つために剣を取る。

 

 槍兵は、主の命と己の騎士道に従い、闇へ向かう。

 

 征服王は笑いながら戦車を駆る準備をする。

 

 金色のアーチャーは、退屈そうに世界を見下ろす。

 

 切嗣は照準を調整し、舞弥は無言で装備を確認する。

 

 臓硯は地下で虫を放ち、雁夜は怒りを噛み殺す。

 

 ジル・ド・レェは、どこかの闇で次の舞台を整えている。

 

 そしてヒッポリュテは、桜の手に浮かぶ令呪を見た。

 

 数えられてしまった子ども。

 

 戦争に参加したつもりなどないのに、戦争の側が勝手に名を刻んだ少女。

 

 だからこそ、名乗らない。

 

 だからこそ、報酬もいらない。

 

 必要なのは、勝利ではない。

 

 生きて戻ること。

 

 守り切ること。

 

 そして、あの狂気をもう一度逃がさないこと。

 

 ヒッポリュテは立ち上がる。

 

 腕はまだ痛む。

 

 斧の反動も残っている。

 

 だが、足は動く。

 

 ペンテシレイアが横に並んだ。

 

「今度は止める」

 

「ああ」

 

「姉上をだ」

 

「……敵も止めろ」

 

「それは当然だ」

 

 桜が二人を見上げる。

 

 雁夜が苦い顔で立っている。

 

 ヒッポリュテは、濁った魔力の流れる方角へ視線を向けた。

 

「今度は、逃がさない」

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