ポケモンゲットができない! 作:ういあ
そんなわけ無かったです。
負けが近づけば皆、自ずと降参してくれんですけどね
私は積極的に降参を押しません。なぜなら、急所があるから。
そしてなぜ、私への急所が多いのか……
気がつけば、私の胸にでこぼことした石が刺さっていた。ディアンシーが苦しそうにもがいているのに気が付き、絡めていた腕を解く。
すまない、そう謝ってしばらく経ったあと、焦れったい。突然の奇行に恐怖した彼女は間合いを近づけさせない。理由を説明したいのに上手く声がでない。だから、至近距離で話したいのに。
土下寝をするか……?
そう過ぎったあと、ディアンシーはこちらに歩み寄ってくる。ごめんなさい……怖かったの、と簡潔に、しかし強烈に私の心に刺さった。
気を取り直して、喉仏を親指で潰しながら嘘をつく。適当な事をそれっぽく並べて。
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彼女に私の記憶はない。いつもそうだった。しかし、期待してしまう。この気持ちをどうしようか。期待ばかりして失望する。だけど、私は彼女と旅をしたかった。
生きてきたっていう証拠が欲しかった。何かを変えたかった。誰かに見せる訳でもない。
それを自分のなかでぐるぐると巡らせ、私はやっと本題に着く。
「私と一緒に来てくれ。」そう言うと、目を先程よりも見開いて、水を飲んでいた途中だったため口元から水を垂らしていく。
少し、考える、そう言った彼女は「いいよ、私も……どうせ暇だし」と言う。
口元を手で隠しながら、口角が吊り上がっているのを隠そうとする。しかし見抜かれたのか私の手を下ろすため、腕にぶら下がろうと跳ねる。
結局、怖いくらいに笑っていた私の顔を見られてしまう。それをみて彼女は笑い、私も久しぶりに楽しかった気がする。
何分か、雑談をした後。当たり障りのない場所を回り、友人からの激励の言葉をメールで確認しながら歩き続けた。
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今日はいい天気だった。重みを感じる右腕に提げたパンの匂いを嗅ぎながら日進月歩している新店の努力を感じ取りながら、手を繋いでいるディアンシーが満足そうに食べている姿を確認する。
他にも提げているものがある。それを持てよ、と催促すると面倒臭そうに1番軽い物を奪い取る。うわ、そう言いながらニマニマしているディアンシーに爪先で軽く小突く。
キャハハと笑いながら、家の方向へと走り去っていく。鍵も持たせてるし、別にいいかなと思いながら胸ポケットに仕舞ったスマホを取りだし、SNSを見ながら帰宅する。
家に着いた時、地べたに放置された荷物とソファで寛いでいるディアンシーをみて、呆れながらも整理整頓を行う。日頃、夕飯を食べる時まであと2時間。料理は面倒だ。しかし、自炊できないと出費がかさみ、後々面倒だ。それから夕飯まで飛ばし、ディアンシーと私の二人で向かい合って適当なことを喋りながら、食べ進めた。
風呂、飯、仕事、趣味……色々やったのでそろそろ眠りにつこうとする。あぁ今日も普通だったなと嘆いて。