「捕まれ!」
「……!!」
『あーー!!緑谷チームが浮いたーー!?』
『渡我だろうな。あいつらの身体と体操着に血を付着させたんだろ』
『Fooo!こいつぁシヴィー!あと1分、このまま逃げ切るか!?』
「デク……渡我……逃げやがって……!!」
「ここまで届くか?」
瀬呂のテープが何処まで届くかわからないが……今は生存優先。
ヒーローにとって、失敗とは禁忌だ。
一度民間人を傷つければ、ネットで炎上する。
手元を誤り敵を殺害すれば、ネットで炎上する。
だからと言って手を抜けば、職務怠慢だと炎上する。
そんな、薄氷の上に立つ正義の味方。
それが、ヒーロー。
昔の政治家のような、誰かがミスをしたらずるずると堕ちていく存在。
「悪いな。このままやり過ごさせてもらう。次の種目で会おう」
「クソが……!!」
「あれ、爆豪!?」
『あァ!?爆豪が動かなくなったぞ!!』
「ナイス心操」
「ああ」
「終〜〜〜了〜〜〜〜〜!!!」
「2位通過……成績としてはかなりいい方ではあるな」
「やっほー!」
「……葉隠?」
「ご飯食べよ!親来てるんだけど、クラスのみんなと食べてきなって!」
「……そうか。じゃあ一緒に食べよう」
「やったー!」
葉隠は見えないのに存在感がある。
いや、見えないからこそか?
「いただきまーす!」
「いただきます」
……美味しそうに食べるな、こいつ。
「おいしーー!」
「両親に感謝だな」
「あぁいや、私が作ったの!」
「そうなのか?」
「今日くらいは自分で作るって駄々こねたの。だから不恰好だけど……」
「形は関係ないだろ。美味しけりゃなんでもいい」
「……そっか」
すぐに食べ終わり、葉隠は何やら着替えてくると言い残して別れた。
「ありがとうございます、相澤先生」
「血液は貴重だ。ほどほどに使えよ」
「わかってますよ。……あ、そういえば」
「?」
「葉隠がこんなこと言ってたんですけど……*1」
「……あいつら、後で説教だな」
「何故こうも峰田さんの策略にはまってしまうのか……」
「アホだろアイツら……」
「まぁ本番まで時間空くし張り詰めててもシンドイしさ、いいんじゃないやっちゃお!!」
「透ちゃん好きね」
「……!」
ああ、聴きたくもない場面に出くわした。
「お前、オールマイトの隠し子か何かか?」
……はぁ。
「よう、爆豪」
「……知ってんのか」
「少し前に聞かされてな。もう毛ほども興味ないけど」
「テメェ人の過去なんだと思って……」
「だってせっかく檄を飛ばしたのに何の糧にもなってないんだよ彼奴」
「?」
「忠告したし、助言もした。その上でアレだ。俺はもう何もしない。当たったら伸す」
「……そうかよ」
「話終わったっぽいぞ」
「ああ……決勝でな」
「ん、またね」
Q.騎馬戦で轟は何してた?
A.近づけない奴らのハチマキ取ってました。物間のとこは取られなかったので、爆豪チーム、緑谷チーム、轟チーム、物間チームがトーナメント進出です。