結構過酷な個性社会を生きる   作:エタるマーン!

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USJ編後編です


勝ちに行く覚悟

 

『鈍器で殴れば相手は死ぬッ!』

 

 

 

 

 

結構過酷な個性社会を生きる

 

 

 

 

 

 

『さぁ今日も元気にヴィランと戦っていきましょう』

 

【今そんな呑気なこと言ってられる状況じゃないだろ】

 

[あなたが啖呵を切った相手は目の前よ]

 

『もちろんわかってるさ。出し惜しみはしない、本気で行くとも』

 

 

『来ないのか?ならこっちからいくけ、どっ!』

 

 

〘工房の武器・仕込み杖。この世界での使い心地はどんな感じだ?〙

 

『最っ高だね!流石は前前世の相棒枠だっただけはある!』

 

【あの化け物……脳無とかいうやつの裏に回って攻撃をしのごうとしてるあいつらにもダメージ入ってるな】

 

 

『ハッハー!どうしたどうした?そんなのの後ろに隠れてても無駄だよ?』

「杖に見えてその本質は鞭のようにしなる刃、でもなく不可視の範囲攻撃……あれも個性の一部?少なくともメインの攻撃手段はあれかな。なら……脳無、常に接近し続けて」

 

 

[あの緑ヴィラン、攻撃を食らいながら冷静に分析を……不気味ね]

 

『それより今脳無がこっち来るのはまずい!』

 

〘引き撃ちならぬ引き殴りすればいいだけだろ〙

 

『それでダメージが通るんならね!あいつにマトモなダメージ与えたかったらそれこそボス級のやつ連れてこないといけないレベル!』

 

【耐久エグすぎんだろ。てかそんな相手によく啖呵切れたな】

 

[どうみても防戦一方どころか逃げ惑ってるようにしか見えないのだけど]

 

『ぶっちゃけ予備動作はあるし慣れれば回避はらドゥベへ!?

 

〘いいのもらっちまったな〙

 

【おいおい……大丈夫か?】

 

『もうこうなったら……()()()()()()()!』

 

 

「ちっ……あのガキも再生持ちかよ」

「そうかな?一見そうかもしれないけどそれにしては再生速度、いや回復速度が爆速すぎる。そうなるとあれは再生というよりかは一定ダメージ分の回復と見るべきで……」

「あ゛ー……またこれかよ。おいデク。どうすんだ?変わるか?」

「……脳無相手にある程度逃げ回れるだけの実力があって、かつ好戦的。僕の初戦の相手にはちょうどいいね。ちょっと()()に行ってくるよ」

「ああ、()()()こいよ」

 

 

『輸血液の消費がマッハなんだが?』

 

[あんまり数ないんだから節約しなさいよ]

 

〘さっき攻撃を食らってから悪い感じの流れだな。このままだと死ぬぞ〙

 

『それは断るッ!とにもかくにもこいつをどうにか……あれ?』

 

【帰ってく……いや、新手だな】

 

 

『どうした?わざわざお一人様で』

「ちょっと僕の訓練に付き合ってもらおうと思ってね。僕一人で相手するからさ、君の個性を僕に見せてよ」

『ああ、いいよ。思いっきり……その身で味わえ!』

「いいね。もっと見せてよ!」

 

 

[相手はシンプルな身体強化と……刺突?]

 

〘体の一部を槍状に変えてる感じか〙

 

『地味に避けづらいなこれ』

 

【さっきまでの戦いのせいで輸血液の在庫も少ない。被ダメはなるべく控えろよ】

 

『もちろんッ!』

 

 

『その程度で私を訓練相手にできると思ったなら、それは間違いだっ!ただのサンドバックにしかならんよ!』

「はは、手厳しいなあ。じゃあ……こういうのはどうかな?

 

 

『パンチの構え?』

 

[何かの大技かしらね]

 

『でも今の彼は「あれ」は持ってないはず……』

 

〘あれってなんだ?何かの個性か?〙

 

『そう。あれならパンチ一発で戦況をひっくり返せるんだけど……しまった!』

 

 

「デトロイト……スマッシュ」

 

 

『ガハッ!?』

 

【霊夢っ!】

 

[何が起きたの!?]

 

〘見た感じパンチのモーションからの広範囲攻撃ってところだったけど……〙

 

『クソッ!しくった!今のこいつにはスマッシュは撃てないと()()()()()()!』

 

[明確なミスをしたわね。それも頼りにしていた原作知識に足元を掬われる形で]

 

【不自然なパンチの構えを取った時点でこっちも回避行動を取るべきだったな】

 

〘さあどうする霊夢。体力は残りミリの満身創痍。おまけに助けはまだ来ない。この状況でお前がすべきことはなんだ?〙

 

『逃走……もう一回あれを使われたら確実に死ぬ』

 

〘そうだ。なら負け犬としておずおずと敵に背を向けて逃げ出すか?〙

 

『否ッ!断じて否!そもそも私が一回の死如きに怯える時点で間違えていた!』

 

【おいおい、この世界じゃ一回の死で全てが終わるんだろ?なら……】

 

『いや違うッ!死んだら()()()()()()()()()()()()()だけ!ならやってやろうじゃないか!世界をかけたゾンビアタックを!』

 

[正気なの?ここまでしてきたスキルポイント稼ぎ、学校生活、周囲との人間関係、全てがゼロになるのよ?]

 

『それがどうした!全て失って(全ロスして)ゼロから、なんてもう既に通った道だ!』

 

〘確かにそうだな。ならこの世界を犠牲にしてあいつの個性を探るか?〙

 

『いやそれも違う!私がやるべきは命をかけて()()()()()こと!情報は最大限吐かせる。威力偵察もする。でも絶対に諦めることだけはしない!』

 

【そうか。ならいけ霊夢!お前ならやれる!】

 

 

「……あれを食らって生きてられるんだ。もしかして個性で頑丈さも上がってるのかな。もうちょっと溜めればよかったかな」

『さあ、どうだろうね……それよりも、お前の個性の正体がわかった。「カウンター」、だろ?』

 

 

[なるほど、さっきまでの私たちの攻撃のダメージをこっちに反転させてきてたのね]

 

〘思いっきりボコしてた分が全部返ってきてたのか〙

 

 

「それがわかったならもうわかるでしょ?僕を倒す方法はない。僕にだってなりたいもの、したいことがある。だから倒れない。どれだけ攻撃を食らっても、その上でそれを返すだけだよ」

『あっそ……でもまあ確かに仕込み杖じゃ相性が悪い。だったら……』

 

 

【おい待て霊夢それは!】

 

『そう。私のもう一つの愛武器。その名も……』

 

 

『マーイニューギアー!』

「それは……っ!」

『やはり重武器!重武器は全てを解決する!なあっ!お前もそう思うだろ!』

「ぐぅっ……!」

 

 

[あれじゃあ完全にバーサーカーね]

 

〘食らった分をまとめて返されるなら、返してくる前に重い一撃をぶち込みまくって倒しきればいい。まあ理にはかなってるな〙

 

 

『これでどうだって邪魔すんじゃねえよこの脳無し!

「弔君……」

「あのバーサーク女に付き合う必要はねえだろ。それに黒霧が生徒を逃がした。ゲームオーバーだ」

『ああっ、そうだよ!私がお前らをゲームオーバーにしてやるからなっ!』

「黒霧」

「はい」

「チィッ!」

 

 

『ワープホールの個性……相手にすると厄介だね』

 

【攻撃全部逸らされるからな。それよりこっからどうするんだ?流石に四対一は無理というか無謀だろ】

 

[勇者と蛮勇は違うものよ。ここは一旦引きなさい]

 

『心配してくれてるとこ悪いけど、まだやることは残ってるんだよね』

 

 

「私が……来た……!」

 

 

『さあ、延長線を始めようか』

 

 

 

 

 

 

【なんて言ったがオールマイトも来たことだし後は任せとけばいいんじゃないのか?】

 

『いや駄目だね。今のオールマイトは弱体化状態。放っておいても勝てる可能性はあるけど、逆に言えば負ける可能性もある』

 

[その勝利を確実なものにするためにフォローに回ろうっていうわけね]

 

『え?誰がフォローに回るって?』

 

〘おい待て霊夢、まさか……〙

 

 

「やれ、脳『私のことを忘れたかよ!』っな!?」

 

 

『私はオールマイトを囮にしてこいつらをぶっ飛ばすだけだが?』

 

【助けに来てもらった側の戦い方じゃないだろ】

 

『誉れは浜で死にました。今ここでこいつらを倒すためえ!』

 

 

『オールマイトにかまけて私のことを忘れるとはいい度胸だな。その対価は高く付かせるぞ!』

 

 

[まあ実際オールマイトの存在感は大きいわよね。この場の空気が変わったもの]

 

〘こいつは全く変わってないけどな〙

 

『だってオールマイトに助けられるより自分で勝てた方が嬉しいしね』

 

【こいつもうただの戦闘狂だろ】

 

 

「ちっ、脳無はオールマイトをなんとしてでも殺せ!デクはあのバーサーク女を……デク?」

「……ごめん、弔君。僕ちょっと行ってくるよ。戦力分断はしてくるから、さっ!」

『どうした?逃げるのか?』

「……会いたい相手がいるだけだよ」

 

 

『会いたい相手……あ(察し)』

 

[誰なのよ……ってああ、あの幼馴染の]

 

〘幼馴染君見てますか〜?君の大事な幼馴染君は、こーんな悪い子になっちゃいました〜!〙

 

【悪い子(雄英襲撃犯)】

 

『そんなことより今はこっち!この隙にこいつら倒し切る!』

 

 

「どいつもこいつも……!」

『随分不機嫌だなぁオイ!』

「お前のせいだろうが!黒霧!」

「お任せを……くっ!?」

 

 

[攻撃が通った?でもなんで……?]

 

『こいつ自然(ロギア)系みたいに全身モヤなわけじゃなくて、普通に本体あるんだよね。そこ殴った』

 

〘そりゃ重武器で思いっきり殴ればこうもなるか〙

 

【もうワープなしで身動きは取れないだろうな】

 

 

『さて、と……もう終わりか?なら諦めて投降しいてほしいんだけど』

「クソがチート女。……黒霧、あれ出せ」

「……わかり、ました」

『あれ?まだサンドバックの在庫あったの?』

「いくらお前でも、こいつ相手じゃ終わりだ」

 

 

[もう一体脳無が来たりすると厳しいけど……]

 

『それは流石にないと思いたいなあ……っては?』

 

〘おいおいこいつ……!〙

 

 

『なんでこいつがッ!?』

「なんでも”先生”の実験の失敗作らしいが……今のお前を壊すには十分だろ?」

 

 

『なんで「ステージ6の大型寄生虫」がこの世界にいんだよ!?』

 

【前前前世で散々苦渋を舐めさせられた相手が来るぞ!】

 

『こいつ怯まない(ノクバしない)し体力多いしで相性最悪なんだけど!?』

 

[とりあえず有効打になりそうなのは仕込み杖に持ち替えての引き殴りかしらね。それでもかなりきついでしょうけど]

 

『オールマイトは脳無にかかりっきりだし普通にまずいってこれ。だからさっさと倒れてくださいお願いします

 

〘「オデ、オマエ、コロス……!」〙

 

うっあっあううあああッーー!前前前世のトラウマが蘇るぅ!

 

【発作を起こしてる場合じゃないぞ霊夢!このままだとマジでやられる!】

 

『オラこんな世界嫌だー!オラこんな世界いや……え?』

 

[こんなところに穴?いやこれは……!]

 

 

『ワープホール!?』

「この傷の分のお返しはさせていただきます……!」

 

 

やっばやばやば!目の前に寄生虫いんだけど!?』

 

〘ご愁傷さまです〙

 

『ふざけんな ワープはチートや ドブカスがぁ!』

 

【辞世の句を詠んでる場合じゃ……いやこれほんとにダメそうだな

 

[やり直し確定かしらね]

 

『さようなら、せか「博霊ッ!」え?』

 

〘この氷……轟か〙

 

『でもなんで?客観的に見た私って一人で飛び出していったわけわからんやつだよ?』

 

【それがわかってんならもうちょい改善しろ】

 

 

「大丈夫か、博霊」

『助かったけど、なんでわざわざ?』

「クラスメートが死にそうな時に助けちゃ悪いのか?……それに俺だってヒーローになりてえんだよ。お前みてえに、真っ先に誰かのために動けるようなヒーローに、な」

 

 

[霊夢みたいに……?これは何か勘違いしてるわね]

 

〘多分霊夢の戦闘狂ムーブが彼にはオールマイトを援護しようとした行動に見えたんじゃない?〙

 

『まあ事実はどうあれ助かったし、その勘違いはそのままにしとこうか』

 

 

『……そう。じゃあここは二人で』

「いや、君たちは避難しなさい」

「『っ!?』」

 

 

『はあっ!?何今の!?』

 

【多分オールマイトが私たちを連れて移動したんだろうが……完全に何もわからなかったな】

 

[ほぼ瞬間移動の類ね]

 

『これが最強か……』

 

 

「……俺たちでもあいつらの相手はできます」

「いいや、ここは私に任せたまえ。これでも私はプロだ。生徒たちを戦わせるわけにもいかないんでね」

『……わかりました。じゃあせめてヴィランの情報だけでも伝えます』

 

 

『これで後は多分原作通りオールマイトが脳無ボコって終わるはず……なんだけど』

 

〘闇堕ち主人公改め「デク」が気がかりだな。あいつがどう動いてどんな影響を与えてくるか……〙

 

『こればっかりは現場判断で動くしかないね。最悪命令を無視してでも行動に移さないと』

 

 

「博霊……お前は……」

『(んー……杞憂だったかな?普通に脳無ぶっ飛ばしてるしデクもそこまで変な反応はしてないし……)私の出る幕はなさそうだね。先生方も来たことだし』

「あ、ああ。そうだな」

 

 

『これにてUSJ襲撃事件も一件落着ってとこかな』

 

【原作知識への頼りすぎや純粋な実力不足、それに何より一人で戦うことに慣れすぎていたこと……改善点は色々と見つかったな】

 

『そうだね。この世界じゃまだ私たちはピラミッド的にも下位の方。これからももっと強くなっていかないとね』

 

[時間は十分にあるとも言えないけど、かと言って焦り過ぎも禁物よ。落ち着いて着実に事を成していきましょう]

 

〘自分の力だけに囚われず仲間との連携についてもな。今回の件でその大切さがわかったはずだ〙

 

『それはもちろん。この世界じゃ協力こそが鍵を握る。安易に死なないためにも、私たちの目的を果たすためにも、他人との関わりも重視するべきだろうね。この事件はいわばプロローグにすぎない。これから起こる数々の事件に身を投じる運命にある者として、これまでの世界のように更なる高みを目指していこう』

 

【その意気だぞ、霊夢】

 

『というわけで次回は体育祭関連の何かをする予定だよ』

 

[これまた学校らしい行事ね。まあそんな平和に終わるものでもないんでしょうけど]

 

『雄英高校の体育祭といえば一代イベントだからね。まあやることはいつもと変わらないよ。全力で戦い抜くだけだ』

 

〘いい経験値稼ぎってところか。ここでこの世界での戦い方も覚えていかないとな〙

 

『その辺もボチボチね。そんじゃ、まったのーう』

 

 

 

 

 

 

「どうだった?弔、デク」

「完敗だ……面倒なバーサーク女もいたしな」

「中々に得るものが多かったですよ。先生」

「それはよかったよ」

「ああ、そういえば、先生に似ていくつもの個性を使っているかのような生徒がいました」

「ほう?そんな生徒が……少し、気になるね」

 




アンケートの結果霊夢の武器は工房の武器(仕込み杖)と重武器(メイス系想定)になりました
それに伴い輸血液も解禁です

そしてこれで一区切り、ですかね
もっとG.Nチャンネル好きの輪が広がることを願っています
そしてあわよくば続きを書いてくださいお願いします


それじゃ、作者はちょっと逃げてきます
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