結構過酷な個性社会を生きる   作:エタるマーン!

8 / 10
騎馬戦弄るのムズすぎる
なんとかいい感じにまとめました


激闘の騎馬戦

 

『あっあっあのえっとそのちょっと私ボッチじゃな』

 

 

 

 

 

結構過酷な個性社会を生きる

 

 

 

 

 

 

『さぁ今日も元気に障害物競走の順位を確認していきましょう』

 

【前回は散々寄り道しまくってたが……ちゃんと予選突破はできたんだろうな】

 

『えっと私たちの順位はぁっと……33位か』

 

[予定が20位前後だったことを考えると良くはないけど悪くもって感じね]

 

『まま予選は突破できたって結果が全てさ。それより問題はここからだしね』

 

〘次の種目は「騎馬戦」……それもさっきの順位によって各自の持ちポイントが変動する下剋上システムか〙

 

『目立った強者ほど狙われるシステムだね。その点私たちはそこまでポイントも多くない。なんなら前回の選手宣誓も合わせて「威勢だけの大した事ないやつ」と思われてる節すらある』

 

【ならそれを利用しない手はないな。それで誰と組む気なんだ?】

 

『誰とにしようかな……正直ここ(チーム編成)が一番の難所まである』

 

[コミュ力があるわけでもないし、これといって仲のいい相手もいない。ここまでクラスメート相手の交流を最低限にしてきたツケが回ってきたわね]

 

『候補はいる。特に片方の作戦に乗ればほぼノーリスクで騎馬戦は突破できるだろうね』

 

〘ならそっちはなしだな〙

 

【え?なんでだ?】

 

[私たちの目的は戦闘経験、特に仲間との協力を含んだそれの会得。そのためには戦闘っていうリスクはあえて負うべきなのよ]

 

『そう。だからここで組むべきはあのチーム……!』

 

 

『障子』

「博霊……お前も俺たちと組んでくれるのか?」

「博霊!?なんでオイラたちんところに!?お前なら引く手数多ってやつだろ?」

「ケロ。なんで私たちの騎馬を選んだの?霊夢ちゃん」

『……情けない話なんだけど、交渉に出遅れちゃってね。知人って言える関係の人間が障子と峰田くらいしかいなくてさ。それに私さっきの障害物競走の順位もあんまり良くはなかったし』

「……俺は構わない。お前の聡明さはよく知っている。何か策の一つくらいは持ってきたんだろう?」

『もちろん。手土産代わりくらいの案くらいはあるさ。でもその前に一ついい?』

「なんだよ」

『せっかくやるんだ。どうせなら見たくない?頂点からの景色ってやつを』

「……オイラたちが、トップ?」

「正直この中では中位程度に甘んじるくらいが関の山だと思っていたが……いけるんだな?」

『いけるじゃない。()()んだよ。私たちで上を取る。協力してくれる?みんな』

「いいわよ。今後のためにも目立てるだけ目立った方が得だもの。そのためならやってやるわ」

『決まりだね』

「で、でもよぉ……ほんとにいけんのかよ!?そのためにはあの轟に勝つ必要があるんだぞ!?」

『問題ない。勝つさ』

 

 

〘死亡フラグ乙〙

 

『ちょっと今いい場面だったんだけど?』

 

 

『それに……勝ったらモテるよ』

「……マジか?」

『マジマジ。だって最高峰の中でのトップだよ?注目が集まらないわけがないでしょ』

「おっしゃあ!やってやろうぜ!博霊!」

 

 

【ブレないなこいつ】

 

『ここまで突き抜けてると逆に才能だよね』

 

[それで霊夢、これでチームは確定でしょうけど、本当に勝算はあるのね?]

 

『もちろん。勝算もなしにあんなこと言わないって』

 

〘正直この面子で攻勢に打って出るのは厳しい気がするんだが〙

 

『いけるよ。そんじゃ、それを証明するとしますかね』

 

 

「騎馬戦スタート!」

 

 

『まずは様子見しつつ嫌がらせといこうか。障子、轟チームから見て左斜め前に張り付くように移動!あす「梅雨ちゃんと呼んで」梅雨ちゃんは他の騎馬から漁夫の利狙いで鉢巻を狙いつつ、峰田と一緒に遠距離から牽制を!』

「「「了解!」」」

 

 

【初手はあくまで様子見か】

 

『どうせ何もしなくても()()()()()()()()()のところには人が集まる。そこで他チームのポイントを稼ぎつつ本命に備えるって寸法だね』

 

[実際轟チームの周りは泥沼状態ね。迂闊に近づけばこっちが漁夫狙いの餌食だわ]

 

〘にしても漁夫狙い戦法ってヒーローとしていいのか?〙

 

『使えるものはなんでも使うのが真の強者でしょ』

 

【地形ハメ、ラグアーマー、相手の攻撃射程外からの一方的な攻撃……お前が言うと説得力が違うな】

 

[それよりそろそろ来そうよ]

 

『おっ、そろそろか』

 

 

『次の無差別放電が来たら、突撃するよ』

「任せろ……!」

「オイラたちの真骨頂、見せてやるぜ!」

「ケロ、サポートは任せて」

 

「やれ、上鳴」

「おう!」

 

『退避!』

 

「悪いが、ちょっと冷えるぞ」

『お前らの肝がな!』

 

 

【大規模氷結のタイミングで梅雨ちゃんに投げてもらっての上からの奇襲……これは流石に予想外か】

 

[でもすぐ反撃が来るわよ!]

 

 

「博霊……!」

『それはもらってくんで!』

「させませんわ!」

「それはこっちのセリフだコラァ!」

「はぁっ……!」

 

 

〘障子に渡しておいた即席スパイクシューズが役に立ってるな〙

 

『その氷上速度を活かして峰田がモギモギで妨害……中々にいいチームワークじゃないか?』

 

 

「これはっ!?」

「おまけにこっちもいただいていくわ」

「そうはさせんっ!一旦引くぞみんな!」

 

 

『逃げられたか』

 

[それでも1000万は確保できたわ。後はこれを保持し続けられるかの勝負ね]

 

 

「博霊。首尾はどうだ」

『上々。峰田、あれの準備はいい?』

「おう!さっき撒いといたぜ!」

『じゃあちょっと……行ってくる』

 

「おいおい博霊!1000万を手にしたかと思えば宙を跳ね回る変速ムーブかぁ!?こいつは手が出しにくいぜ!」

 

 

『よかった、これ違反行為じゃないんだ』

 

〘峰田が撒いたモギモギの上に設置したブロックを経由して騎手のくせに自由に動き回ってる霊夢を捉えるのは至難の業だろうな〙

 

【でも対空性能に長けた個性持ちもいるはずよ。それこそ爆豪とかね】

 

『その辺は気を配ってるさ。あほいっとね』

 

 

「くそ……地面を柔化しようが塩崎が茨を広げようがお構いなしか……」

「おお、神よ……これもまた私たちに与えられた試練だというのですね……」

 

「俺と黒影(ダークシャドウ)でも捉えきれないか……!」

「むっちゃ跳ね回っとる……」

「おお!あの動き、私のベイビーにも取り入れたいレベルです!」

 

「物間、あれどうすんだ?」

「流石にあれを相手にするのは愚策だね。今の内に他の騎馬からポイントを集めよう」

 

 

〘残り時間がもうちょいで一分……霊夢、そろそろあれが来るぞ〙

 

『レシプロバースト……あの速度は所見じゃ対応できない』

 

[でもその技の存在を知っていてなおかつ仲間がいれば?]

 

『対応する余地が生まれるッ!』

 

 

『総員!残り一分につき緊急体制!』

 

「あっちにもなんか作戦があるんだろうが……いけるんだな?飯田」

「ああ、任せてほしい。この先使えなくなる代わりに、ポイントだけは手にして見せる!」

 

「……轟たち、やっぱ奥の手があんな」

「でも霊夢ちゃんはそれも読んでいた。それだけの話よ」

「読めているものを潰すのが俺たちのやるべきことだ。準備はいいな」

 

「トルクオーバー・レシプロバースト!」

 

 

『きたッ!』

 

〘あの速度は私たちだけじゃ無理だ!〙

 

『大丈夫!だって私たちには……』

 

 

「足止めさせてもらうわねっ!」

「氷結爆弾食らってけ!」

「近づけはさせん……!」

 

 

『頼れる仲間がついてるんだから!』

 

【飯田が転倒したぞ!】

 

[轟チームも他のチーム同様近寄れていないみたいね]

 

〘地雷と氷で作った氷結爆弾、結構強いな〙

 

『このために第一種目で素材かき集めてたからね!その分は仕事してもらわないと割に合わん!』

 

【制限時間は残り……】

 

 

「……っ!?(今、()を……?)」

 

「終〜了〜!さあ、結果発表だ!」

 

 

[これは……完全勝利ってやつね]

 

『聞くまでもなく、だね。ああ強敵(とも)よ!今回の戦いは中々新鮮で楽しかったぞ!』

 

 

「一位!博霊チーム!」

 

「ぃよっしゃあ!」

「本当に勝てたのか……!」

「霊夢ちゃんのおかげね。ケロ」

「いいや。みんなの協力のおかげだよ。ありがとう」

 

 

〘霊夢が素直に感謝するなんて……こりゃ最終種目は大荒れだな〙

 

おいコラ。私だって感謝すべき相手には敬意を払うさ』

 

 

「二位!心操チーム……ってあれぇ!?」

 

「……ふっ、ご苦労様」

 

「三位!轟チーム!」

 

「博霊さんにやられた後、即座に他チームを狙って正解でしたね」

「すまないみんな……まさかあれに対応されるとは……俺も傲っていたようだ」

「まあまあ、しょうがないって。三位でも上々っしょ!」

「……してやられたか。次はこうはいかねえぞ、博霊」

 

「四位!爆豪チーム!」

 

「だいぶギリだったな……」

「もー!博霊がむちゃくちゃやりすぎだって!」

「にしても大丈夫か?爆豪。なんつーか、最近前よりキレがないっつーか……」

「……うるせぇ。問題ねえよ」

 

「以上四組、最終種目へ進出決定!」

 

 

『これはもう目標達成って言ってもいいんじゃない?』

 

【まあ霊夢にしては珍しく何のアクシデントもなく目標を果たせたな】

 

〘ヌルゲー……とはいかずとも確実に試合の主導権を握れてたな〙

 

[仲間との協力っていう課題も問題なく達成できたわね。まさしく「みんなでの勝利」と言えるんじゃないかしら]

 

『これで残すは最終種目、ガチンコトーナメントだけ。ここを乗り越えれば名実ともに私がトップだ!』

 

 

「……今少しいいか、博霊。……話がある」

 

 

【ん?なんだ?】

 

『あのイベントか。じゃあみんなにも聞いてもらおうか。この世界の闇の一端を、ね』

 

 

 

 

 

 

「……まあそんなとこだ。俺は親父の炎を使わずお前に勝って、あいつを完全否定する」

 

 

[話が重すぎるのよ]

 

〘人造兵器作ってんのと大して差がないぞ、「個性婚」って〙

 

【実の母から煮え湯をって……悲惨な過去はよくあるもんって言っても限度があるだろ】

 

『……この程度は序の口、ってだけ言っておくよ。それより今は彼に言わなきゃいけないことがある』

 

 

『……じゃあせっかくだし私の話も少しだけ。私にも世間一般的に言えば悲しい……「過酷」な過去みたいなものがある。でもその過去があるから今の私がいるし、それを否定する気もない』

「……だから俺にもあいつを否定するなって言いてえのか?」

『いんや?ただ私が言いたいのはこれだけだ。縛りプレーがしたいなら余所でやれ。……少なくとも、そんな遊べる余裕があるやつに、私は倒せないよ』

「……遊び?」

『轟がやってるのは「左使用禁止縛り人生攻略」以外の何ものでもないよ。少なくとも、私だったらそんなことはしない。使えるものはなんでも使って()()()()()。そんでその後に目的を果たす。そっちも本気で私に勝ちたいなら、そんな遊び心は捨てることだね。そんじゃ、また』

 

 

[なんというか……ちょっと言い過ぎじゃないかしら]

 

〘人の心とかないんか?〙

 

『ここであのふざけた縛りプレーはやめてもらわないと後々詰むからね。非道にもなるさ。それであっちがどうにかなるならね。……といってもあんまり効果はなさそうかな』

 

【主人公が言ってたであろうセリフを言えばいいんじゃないか?それなら効果はあるだろ】

 

『他人のセリフを勝手に借りるのはなんかなあ……』

 

〘いつも主人公キャラの立ち位置を奪ってるお前が言えたことか?〙

 

『あ、あれとこれとは話が別だから。っていうのも、私は今この世界に「G.Nチャンネルの博麗霊夢」として来てる。だから誰の言葉でもない、私の言葉でできるところまでやってみたい』

 

[まあいいんじゃないかしら。ここでの主人公は間違いなく霊夢よ。ならあなたの好きなようにやりなさい]

 

【私らも応援くらいはしてやるぞ】

 

『ありがと。じゃあ……もう一人のとこ行くか』

 

〘もう一人?〙

 

『ちょっと伏線撒きがてら様子見にね……そこにいるんでしょ?爆豪』

 

 

「……なんか用かよ」

『大ありだね。……「緑谷出久」』

「ッ!テメェ!何を知ってやがる!」

『それなりにはね。いじめの件とか行方不明の件とか……USJに出たあのヴィランのこととかね』

「……何が言いてぇ」

『そっちのお気持ちを察してないわけじゃないけどさ、にしても落ち込み具合がひどすぎでしょ。第一第二と正直見ていられないレベルの変わりようだったし』

「……うっせえ」

『その怒号にも迫力がないしね。ま、どうせ「君はヒーローにはなれないよ、かっちゃん」とか言われたんだろうけど』

「っ!?」

『図星か。まあ内心ビビってた相手が得体の知れないヴィランになってた上に、そこまで言われたらこうもなるか。こっちとしては拍子抜けって感じだけど』

「……俺だってそう思ってるよ」

『ん?』

「俺はあのデクに『ヒーローになれない』って断言されちまっただけで、ボコボコに負けちまっただけでこんなんになっちまうような弱い人間だったんだって、自分でも呆れちまったよ。俺は……こんなに弱かったのか?木偶の坊だっつって馬鹿にしてたやつに負けるほど、もっと馬鹿な人間だったってのかよ!」

『……その答えは自分で見つけなよ。私には関係ない……ってわけじゃないけど、そっちの問題だしね。ああでも、そんな調子じゃ本当にヒーローになるのはおろか、この体育祭で結果を残すのも無理だろうね。惰性で動いてるだけの()()()さん。……それじゃ』

 

 

『……さて、次回は遂に最終種目。トーナメント形式の激戦をお届けするよ』

 

【おい待て霊夢。さっきまでのはなかったことにする気かよ】

 

『ただの伏線だって言ったでしょ?その内芽が出るかそれとも枯れるか……あっち次第だね』

 

[でも本音は?]

 

「復帰してくれないと詰むので早いとこ立ち直ってほしい」

 

〘カッコつけが台無しだな〙

 

『しょうがないじゃん!だってただでさえ主人公がいないのにライバルキャラも離脱しかけてるとかもう終わりだよこの世界』

 

【終わってるのはいつものことだろ。そこからどう足掻くか、期待してるぞ】

 

『そりゃ足掻くさ!何度でもな!そんじゃ、そんな感じでまったのーう』

 




騎馬戦補足
原作との違いは
緑谷チームから緑谷アウト
峰田チームに霊夢イン
です

またその内(この作品が続けば)他者視点はいつかやる予定です
轟や爆豪はその時にスポットライトを当てられれば、と考えています
今ってそれっぽい言葉と霊夢視点なのを利用していい感じに見せてるだけですしね
それでも爆豪のキャラが変わりすぎてる気がしてますけど
多分本気で向き合ったらさらにガバが出まくりますんで、ご容赦を
後今OFAの扱いについて悩んでます
何かいい案があったら感想と共に教えてください(という感想稼ぎでした)
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