六畳間の机の上で、小金貨が一枚、妙に重そうに光っていた。
実際の重さなら、親指と人差し指でつまめる程度だ。だが、澪にはそれが、芋三十キロと、畑と、堆肥と、失敗した時の胃の痛みを全部抱えた塊に見えた。
畳の上には帳面が開いてある。
品種バラバラで三十キロ。
上の畑。
堆肥。
種芋候補。
作り方込み。
そこまで書いて、澪はしばらく筆を止めた。
「これ、芋のお金じゃないんですよね……」
誰も答えない。
小金貨は答えない。
答えないくせに、存在感だけは強い。
澪はスマホを手に取り、サツマイモの品種を検索した。画面には、見慣れたようで見慣れない名前が並ぶ。
紅はるか。
安納芋。
シルクスイート。
鳴門金時。
紅あずま。
どれも芋だ。芋なのに、値段も甘さも食感も違う。焼き芋に向くもの、料理に向くもの、甘さで殴ってくるもの、比較的安く手に入りそうなもの。読めば読むほど、ただ三十キロ買えばいい話ではなくなっていく。
「一番甘い芋だけ買えばいい話じゃない……」
澪は帳面へ書き足した。
紅はるかは、焼き芋の甘さ確認。
安納芋は、蜜の多い高級比較。
シルクスイートは、しっとりして菓子向き。
鳴門金時は、料理向きでほくほく。
紅あずまは、比較的安価で導入候補。
五行を書いただけで、澪は両手で頭を抱えた。
「芋に個性がありすぎる」
現代日本の売り場で、ただ「おいしそう」と見ていたものが、農家の畑へ持っていくとなると、急に実験材料になる。甘ければいいわけではない。高ければいいわけでもない。異世界の土に合うかどうかは、誰にも分からない。
小金貨は、やはり黙って光っていた。
澪はさらに調べた。
そして、数分後、机に額をつけそうになった。
「え、芋を植えるんじゃなくて、つるを植える……?」
サツマイモは、芋を全部そのまま畑へ入れて終わりではない。種芋から芽やつるを出させ、そのつるを切って植えるやり方がある。もちろん家庭菜園の説明、農家向けの説明、苗の買い方、保存方法、温度、湿度、時期、それぞれ書いてあることが少しずつ違う。
澪は画面を睨んだ。
「農家さんに、三十キロ持っていきますって言ったけど……それ、食べる芋でもあり、苗取り用でもあり、品種見本でもあり、予備でもある……」
帳面の別の場所に項目を増やす。
試食用。
苗取り用。
種芋候補。
品種比較用。
予備。
失敗分。
澪は筆を置いた。
「買い物じゃない。これ、農業実験だ……」
大学の課題より、ずっと重い。
しかも提出先は教授ではなく、異世界の農家である。
澪はその日のうちに、リュシアへ相談しに行った。
リュシアの屋台裏では、昼の分の仕込みが終わり、夕方に向けて器が伏せられていた。トトの姿はまだない。澪はそれを少しだけ安心して確認し、帳面を開いた。
「五種類くらいに分けて三十キロ用意します。でも、これ、全部が食べる芋じゃなくて、苗取り用とか試験用になりそうです」
リュシアは器を拭く手を止めなかった。
「それでいい。小金貨一枚は芋を食うための金じゃない。畑で増やすための金だろ」
「売上にしていいんですか」
リュシアはそこで顔を上げた。
「まだ駄目。これは預かり金だよ。芋を用意して、農家へ渡して、作り方を伝えるまで澪の儲けじゃない」
澪は少ししょんぼりした。
「ですよね」
「その顔をするな。預かった銭を使い込まない商人は、信用される」
「信用……」
「それに、焼き芋で騒ぐのは後だよ。今は畑で育つかを見る。そこを外したら、甘い匂いだけで終わる」
リュシアの言い方は、甘さに浮かれかけた澪をきちんと地面へ戻した。
澪は帳面を見下ろす。
「はい。芋さえ栽培できれば、後からいろいろできます」
「その“いろいろ”って顔、少し怖いね」
澪は思わず目を逸らした。
保存。干す。粉にする。もっと先の使い道。
考えは浮かんだ。
けれど今は書かない。
まだ、畑で育つかどうかも分からないのだ。
そこへ、トトが来た。
完全に、甘いものを探す顔だった。
「甘い芋は?」
「まだ買ってません」
「昨日、約束した」
「次に買う時は多めに買うって言いました」
「今日が次だ」
澪は言葉に詰まった。
リュシアが面白そうに言う。
「間違ってはいないね」
「リュシアさん、そこは助けてください」
「甘い芋の件は、澪の借りだよ」
トトは腕を組み、真剣に頷いた。
「俺は待った」
「一日ですよね」
「長い」
澪は負けた。
「分かりました。サツマイモ三十キロとは別に、焼き芋を買ってきます」
トトの顔がぱっと明るくなる。
「大きいやつ」
「人数分より多く買います」
「俺の分は?」
「あります」
「大きいやつ?」
「相談です」
「相談が多いな」
リュシアが笑い、澪は帳面に小さく書いた。
トト用焼き芋、必須。
現代側に戻ると、澪は通販画面とにらめっこした。
紅はるか。紅あずま。シルクスイート。鳴門金時。安納芋。
値段。送料。到着日。箱の重さ。レビュー。産地。サイズ不揃い。訳あり。貯蔵品。焼き芋向き。
画面を切り替えるたびに、数字が増える。箱が増える。予定が増える。
三十キロを一度に買うと、六畳間が芋で占領される。収納はある。収納はあるが、届いた段ボールを受け取り、開封し、品種を確認し、傷んだものがないか見て、帳面と照らし合わせてから収納する必要がある。
「配送業者さん、あたしを芋屋だと思うのでは……」
澪は紅はるかと紅あずまを多めに入れた。紅はるかは甘さ確認。紅あずまは比較的安く、導入候補として見たい。シルクスイートは中くらい。鳴門金時と安納芋は少なめ。高い品種は試験材料として、味と特性を見る程度に抑える。
合計三十キロ。
送料込みの金額を見て、澪は小金貨一枚の重さを思い出した。
「安い買い物じゃない。でも、芋代だけでもない」
そう言い聞かせ、注文を確定した。
数日後、六畳間は芋に負けかけた。
玄関先で受け取った段ボールは大きく、重かった。配送業者は、二箱目、三箱目を運びながら、澪の顔をちらりと見た。
「お芋、お好きなんですね」
「はい。ちょっと、研究で」
「研究」
「食文化の」
自分でも何を言っているのか分からなかった。
部屋に箱を入れると、畳の上が一気に狭くなった。澪は箱を開け、品種名を確認する。中から土の匂いと、乾いた皮の匂いが立った。
紅はるか。
紅あずま。
シルクスイート。
鳴門金時。
安納芋。
一つずつ帳面と照らし合わせる。品種名を書いた札を用意し、重さも確認する。傷んでいるものがないか、柔らかすぎるものがないか、表面を指で確かめる。
「芋の検品って、大学生の部屋でやる作業じゃない……」
だが、やるしかない。
澪は品種ごとに収納へ登録していく。
「紅はるか、焼き芋用見本兼苗取り候補」
「紅あずま、導入候補」
「シルクスイート、菓子向き比較」
「鳴門金時、料理向き」
「安納芋、高級甘味比較」
収納へ入れるたびに、部屋は少しずつ片付いていく。だが、澪の頭の中は逆に芋で埋まっていった。
最後の箱を収納に入れた時、澪は畳に座り込んだ。
「押入商会じゃなくて、押入芋屋……」
自分で言って、少し悲しくなった。
そのあと、澪はドン・キホーテへ向かった。
焼き芋売り場の前で、今日は迷わなかった。
トト用。
リュシア用。
農家試食用。
農家の家族用。
予備。
澪の味見用。
「焼き芋は人数分より多く買う。これは前回学びました」
機械の中から焼き芋を取り出してもらうたび、甘い匂いが強くなる。澪は何度も「これは必要経費」と唱えた。一本くらい食べてもいいのでは、という誘惑があったが、そこは我慢した。
温かいまま収納する。
温度変化無し。
今日はこの能力が、トトの怒りを鎮めるために働く。
異世界側へ戻ると、トトはもう待っていた。
屋台裏の木箱に腰掛け、明らかに澪が来る方向だけを見ている。リュシアは鍋を見ながらも、トトの様子を面白そうに見ていた。
澪が顔を出すと、トトはすぐに立ち上がった。
「甘い芋」
「あります」
澪は収納から焼き芋を取り出した。まだ温かい。紙袋から湯気と甘い匂いが出ると、トトの目が一気に輝いた。
「本当にあった!」
リュシアが腕を組む。
「なかったら暴れる気だったね」
「少しだけ」
「それを暴れるって言う」
澪は焼き芋を割った。中から蜜を含んだ実が現れる。トトは両手で受け取り、一口食べた。
黙った。
目が丸くなる。
甘い。熱い。腹にたまる。
トトはしばらく噛んでから、深く頷いた。
「これは、許す」
「何をですか」
「昨日のこと」
澪は小さく頭を下げた。
「許されてよかったです」
リュシアは笑いながら、焼き芋を少しだけ受け取った。
「甘い芋を食べさせないのは、重い罪らしいからね」
トトは真剣な顔で頷いた。
「重い」
トトが機嫌を直したところで、澪はサツマイモの見本をリュシアに見せた。
全部を出すと屋台裏が芋で埋まるので、品種ごとに数本だけ布の上へ並べる。見た目はどれも似ている。少し形が違い、皮の感じも違うが、ぱっと見ただけでは同じ芋にしか見えない。
リュシアは一本ずつ手に取った。
「同じ芋に見えるけど、違うんだね」
「甘さ、食感、料理向き、値段が違います」
「農家には、名前だけじゃなくて、使い道を書いた札を付けな」
「札……」
澪は持ってきた木札を出し、書き始めた。
甘い。
料理向き。
試験用。
高級甘味。
安価候補。
苗取り候補。
リュシアが横から覗く。
「文字だけだと農家が困る。畑のどこに植えたか分かる札もいる」
「畑用の札も……」
「抜けたら終わりだよ。どの芋がどこで育ったか分からなくなる」
澪は手を止めた。
また札が増える。
大豆もやしでも札。水でも札。今度は芋でも札。
「異世界、札が増えがちです」
「澪が増やしてるんだよ」
否定できなかった。
農家へ持っていく前に、澪はリュシアへサツマイモの扱いを説明した。
「冷やしすぎない。傷をつけない。腐ったものは分ける。試食用と苗取り用を分ける。全部を食べない。全部を土に入れない。つるを取れるか試す」
リュシアは途中で眉を上げた。
「つまり、食べられるのに食べてはいけない芋がある」
「はい」
トトが焼き芋を抱えたまま顔をしかめた。
「ひどい芋だな」
「違います。増やすためです」
「食べるために増やすのに、食べちゃ駄目なのか」
リュシアが言う。
「種にする麦を全部食べたら、次の麦がないだろ」
トトは少し考えた。
「じゃあ、種じゃない焼き芋は?」
「それは食べていいです」
澪がそう答えると、トトは安心した顔で焼き芋へかじりついた。
「いい芋だ」
「判断基準がはっきりしてますね」
「食える芋はいい芋」
リュシアは笑ったが、澪は少し真面目な顔になった。
この芋は、食べ物である前に種だ。
トトには焼き芋を渡せるが、農家へ渡す三十キロは簡単に食べられない。
農家へ向かう道で、澪は自転車を漕ぎながら、収納の中にある三十キロの芋を意識していた。
見た目の荷物は少ない。前かごにも荷台にも大きなものは載っていない。だが、収納の中には確かに芋がある。品種別に分け、札を添え、傷をつけないように登録した三十キロ。
リュシアが隣の自転車から声をかける。
「今日は背中だけじゃなくて、収納も重そうだね」
「三十キロの芋が入ってます」
「芋問屋だね」
「押入商会です」
「今は押入芋屋だよ」
「やめてください。定着しそうです」
道は相変わらず悪い。石がタイヤを跳ねさせ、乾いた泥が車輪に当たる。リュシアは前よりも自転車に慣れていたが、それでも時々足をついた。
「この道で芋を普通に運ぶなら、馬車か荷車だね」
「収納がなかったら、三十キロ持って自転車は無理です」
「澪の収納は、芋屋にも向いてる」
「だから定着させないでください」
農家は庭先で待っていた。
澪が収納から品種ごとのサツマイモを出していくと、農家の男と奥さん、それから子どもたちが集まってきた。澪は全部を一山にせず、布や籠の上へ分けて置く。
紅はるか。
紅あずま。
シルクスイート。
鳴門金時。
安納芋。
農家は芋を見比べ、首をひねった。
「同じ芋に見える」
「見た目は似ています。でも、甘さや食感が違います。まずは上の畑の一角で、区切って試してください。全部を同じ場所へ植えると、どれが合ったか分からなくなります」
「畝ごとに分ける」
「はい。札を立てます」
リュシアが、横で農家の子どもを見た。
「札を抜いたら、澪が泣くよ」
子どもは伸ばしかけていた手を、そっと引っ込めた。
澪は苦笑しながら、札を見せた。品種名の横に、甘い、料理向き、試験用、苗取り候補なども書いてある。
「文字だけで分からなければ、絵も付けます。甘いものには丸、料理向きには鍋の印、苗取り用には芽の印とか」
農家は頷いた。
「分けて植えて、どれがよく育つか見る。味はその後だな」
「はい。まずは育つかです」
その言葉を、自分で口にして、澪は少し安心した。
焼き芋の匂いに引っ張られてはいけない。
まずは畑だ。
農家は澪たちを上の畑へ案内した。
水路から遠い場所だった。坂を少し上った先にあり、土は軽く、手で触るとほぐれやすい。雨が降っても水が長く残らないという話は、実際に土を触るとよく分かった。麦には弱いと言われたが、サツマイモなら試す価値がありそうだった。
澪はしゃがみ込み、土を指で崩した。
「ここなら試す意味はあります。ただ、最初から広くやりすぎない方がいいです」
「一角だけだな」
「はい。品種ごとに小さく分けて、様子を見ます」
農家は畑の端を歩きながら、区切る場所を考えていた。澪はそこへ木札を立てる位置を想像する。風で倒れないようにしなければいけない。子どもが抜かないようにしなければいけない。家畜が踏まないようにしなければいけない。
また確認することが増えた。
堆肥置き場も見せてもらった。
麦わら、家畜の糞、大豆の茎葉や莢殻。農家はすでに集め始めていた。澪は、すぐ畑へ入れるのではなく、積んで、湿り気を見て、寝かせる必要があると説明する。
農家は腕を組んだ。
「芋を植える前に、肥やしを育てるわけか」
「はい。芋の前に堆肥です」
リュシアが小さく笑った。
「澪は、豆の次は肥やしを育て始めたね」
「そういう話にしないでください」
だが、間違ってはいなかった。
納屋の陰で、澪は苗取りの話をした。
「この芋を全部そのまま畑へ入れるより、芽やつるを出させて、そのつるを植えるやり方もあります」
農家は本気で驚いた。
「芋ではなく、つるを植えるのか」
「そうです。そこは試しながらになります。私も全部、現地で成功した経験があるわけではありません」
「豆も芋も、澪さんの国の作物は起こしてから畑へ出すんだな」
リュシアが言う。
「澪は作物を寝かせたり起こしたり忙しいね」
「言い方が変です」
澪はそう言いながらも、帳面の余白に小さく書いた。
保存。
干す。
加工。
その先のことは、まだ書かない。
畑で育つか分からない芋に、未来の話を盛りすぎるのはよくない。今は、芽が出るか。つるが取れるか。上の畑で育つか。
そこだけを見る。
庭先へ戻ると、農家の家族が焼き芋の袋を見ていた。
前回の味を覚えている顔だった。
澪は苦笑し、今回も少量だけ焼き芋を出した。ただし、トトの分は別にしてある。そこは絶対に守る。前回の反省がある。
農家の奥さんが一口食べ、また目を丸くした。
「やっぱり甘いねえ」
農家の子どもも、口に入れたまま黙った。甘いものを食べた子どもは、異世界でも現代でも同じ顔をする。
農家は焼き芋を味わいながらも、今度は庭先の芋ではなく、上の畑の方を見ていた。
「これを来年、ここで焼けるかどうかだな」
澪は頷いた。
「はい」
リュシアが焼き芋の皮を折りながら言った。
「それができたら、焼き芋は金持ちの菓子じゃなくなる」
澪は、その言葉に少し嬉しくなった。
今は高い。今は見本だ。今は種だ。
けれど、畑で増えれば変わる。
甘い匂いは、いつか市場のものになるかもしれない。
市場へ戻ると、トトはまた待っていた。
今回の目は疑っていた。
「本当に俺の?」
澪は収納から、別にしておいた焼き芋を出した。
「本当にトトの分です」
トトはまだ少し疑いながら受け取り、一口食べた。
怒りが消えた。
目が丸くなり、頬がゆるむ。
「……許す」
リュシアが笑った。
「また許されたね」
「前回、そんなに罪深かったんですね」
トトは焼き芋を大事そうに持った。
「甘い芋を食べさせないのは重い罪だ」
「覚えておきます」
澪がそう言うと、トトは真剣に頷いた。
「あと、三十キロあるんだろ」
澪は動きを止めた。
「それは食べる芋ではありません」
「ひどい芋だ」
リュシアが即座に言う。
「その話はもうしただろ。畑で増やす芋だよ」
トトは焼き芋を見て、遠い目をした。
「増えたら食べる」
「それは合ってます」
澪は、ようやく少し笑えた。
六畳間に戻ると、澪は帳面を開いた。
机の上には、小金貨一枚の記録。芋代の領収メモ。品種別の重量。農家へ渡した分。焼き芋代。トト用焼き芋。札の数。堆肥確認。苗取り試験。
全部、書かなければならない。
澪は筆を取り、今日の分をまとめていく。
サツマイモ三十キロ納品。
品種別札。
上の畑一角。
堆肥準備。
苗取り試験。
焼き芋試食。
トト焼き芋リベンジ成功。
小金貨一枚、預かり金から使用分を記録。
書き終えると、澪は深くため息をついた。
焼き芋を買っただけでは終わらなかった。
三十キロの芋は、畑の予定、堆肥置き場、品種札、苗取り試験、トトの機嫌まで連れてきた。
澪は帳面の最後に書いた。
甘い芋は、売る前に畑で増やす。
その下に、少し小さく書く。
トト用焼き芋は、別に確保。
さらに余白へ、小さく三つだけ書いた。
保存。
干す。
加工。
その先のことは、まだ書かない。
まずは、芋が育つかどうかだ。
澪は帳面を閉じ、畳の上に座ったまま、押し入れの戸を見た。
もやしの次は、芋。
押し入れの向こうでは、また畑が澪を待っている。