そんな絶望の時代に現れたのが、日本人科学者・関谷リョウイチだった。彼は未知のエネルギー「次元粒子」を発見し、それを生み出す「次元リアクター」の開発に成功する。無尽蔵とも言えるエネルギーによって世界は急速に復興し、日本、EU、USA、中華圏の四大勢力を中心とした新たな国際秩序が形成された。次元粒子研究を統括する「次元リアクター管理局」が設立され、リョウイチは世界を導く英雄として称えられる。やがて彼は管理局所長・朝倉ゲンゾウの娘ナツキと結婚し、人類は繁栄の時代を迎えたかに思われた。
しかしその平和は突如崩壊する。中華圏の次元粒子貯蔵施設が謎の怪物によって襲撃されたのだ。調査の結果、それは宇宙から飛来した金属性生命体「ギアノイド」であり、次元粒子を捕食して成長する存在だと判明する。従来兵器は通用せず、人類は圧倒的劣勢に追い込まれていく。世界から非難を浴びながらも、リョウイチは次元粒子を軍事転用し、新兵器開発へと踏み切る。そして完成したのが、次元粒子駆動型人型兵器「バスターアームズ」だった。
試作機「フリューゲル」は驚異的な戦闘能力を発揮し、人類は初めてギアノイドに勝利する。だがリョウイチだけは、この戦争が単純な兵器開発では勝てないことを悟っていた。彼は極秘裏に、フリューゲルと完全同期できる存在を生み出そうと考える。それは胎児段階から神経構造を解析し、人と機体を一体化させる禁断の計画だった。葛藤の末、妻ナツキとゲンゾウは計画を受け入れ、やがて一人の少年が誕生する。その名は関谷ユーヤ。未来の人類を背負う存在である。
だが当のユーヤ自身は、自らの宿命を知らないまま普通の少年として育っていく。少し身体能力に優れ、正義感の強い少年。しかし彼の内には、世界の命運を左右する秘密が眠っていた。人類を救う希望か、それとも新たな災厄か――すべては動き始める。
-
0章 全ての始まり
- 0章①舞台設定 (改)
- 0章②出会いと別れと (改)
- 0章③託されたもの (改)
-
1章 翼の降臨編
- 1章①翼の起動 (改)
- 1章②初出撃 (改)
- 機体・敵解説 (改)
- 1章③静かな波紋 (改)
- 1章④備えられた空 (改)
- 1章⑤降りてくる影 (改)
- 1章⑥最適化 (改)
- 1章⑦届かない距離 (改)
- 1章⑧光翼解放 (改)
- 1章⑨君の隣 (改)
- 1章⑩異質 (改)
- 1章⑪墜ちる翼 (改)
- 1章⑫手の温もり (改)
- 1章⑬失われた翼 (改)
- 1章⑭継承される設計図 (改)
- 1章⑮動かない翼 (改)
- 1章⑯分岐点 (改)
- 機体解説② (改)
- 1章⑰蒼翼降臨 (改)
- 1章⑱蒼の極光 (改)
- 1章⑲均衡の揺らぎ (改)
- 1章⑳ありふれた時間 (改)
- 1章㉑歪む戦場 (改)
- 1章㉒戦略の綻び (改)
- 1章㉓多重脅威 (改)
- 1章㉔指揮する影 (改)
- 1章㉕限界突破 (改)
- 1章㉖代償の兆し (改)
- 1章㉗違和感
- 1章㉘代償の深化
- 1章㉙崩れる均衡
- 1章㉚見抜く者たち
- 1章㉛止める者、進む者
- 1章㉜触れられない温度
- 1章㉝宇宙より来るもの
- 1章㉞届かない距離
- 1章㉟遺された船団 (改)
- 1章㊱ヴェスペリオン発進前夜
- 1章㊲青き星を背に (改)
- 1章㊳蒼の英雄 (改)
- 1章㊴その背に預けるもの (改)
- 1章㊵最後の選択
- 1章㊶触れた温度 (改)
- 1章㊷中枢宙域 (改)
- 1章㊸苦戦 (改)
- 1章㊹退けない背中 (改)
- 1章㊺届かぬ巨影
- 1章㊻最後の賭け
- 1章㊼開かれた一瞬 (改)
- 1章㊽油断 (改)
- 1章㊾掴めるもの
- 1章㊿届かぬ距離 (改)
- 1章(51)最後の照準 (改)
- 1章(52)蒼い流れ星
-
1.5章 英雄の亡霊編
- 閑話①残されたもの
- 閑話②消えない影
- 閑話③見つけられたもの
- 閑話④すれ違う影
-
2章 翼の復活編
- 2章①目覚め (改)
- 2章②境界の技術
- 2章③同質
- 2章④遺された意思
- 2章⑤残された代償 (改)
- 2章⑥導かれた戦場と真実と (改)
- 2章⑦その名前 (改)
- 2章⑧届かなかった手
- 2章⑨隣にいない
- 2章⑩もう一度、手を
- 2章⑪覚悟の先
- 2章⑫蒼き翼、新生 (改)
- 2章⑬裁きの資格
- 2章⑭裁く人
- 2章⑮蒼は境界を越える (改)
- 2章⑯世界の意志
- 2章⑰亡霊か、死神か (改)
- 2章⑱集結
- 2章⑲突破不能領域 (改)
- 2章⑳演算崩壊
- 2章㉑交差する光 (改)
- 2章㉒父の還る道
- 2章㉓座標 (改)
- 2章㉔英雄の復活
- 2章㉕空白の先に (改)
-
3章 邂逅編
- 3章①ようこそ (改)
- 3章②対話
- 3章③理解の始点
- 3章④捕食
- 3章⑤七つの意志
- 3章⑥分解された魂
- 3章⑦分岐する敵意
- 3章⑧取引条件
- 3章⑨集結する意志
- 3章⑩蒼と黒の境界線 (改)
- 3章⑪蒼の意志
- 3章⑫量子の海へ
- 3章⑬呼び声 (改)
- 3章⑭再構成される想い
- 3章⑮拒絶
- 3章⑯それでも
- 3章⑰帰還 (改)
- 3章⑱共闘の果て
- 3章⑲答え
- 3章⑳死へのカウントダウン (改)
- 3章㉑黒き翼 (改)
- 3章㉒絶望 (改)
- 3章㉓提案と決断
- 3章㉔生機融合体
- 3章㉕新生/再誕 (改)
- 3章㉖決戦と舌戦 (改)
- 3章㉗切り札 (改)
- 3章㉘終わりと始まりと
- 3章㉙終結
- 3章㉚信号
- 3章㉛開かれた道
- 3章㉜準備