仮面ライダーAGー1T0【メカニック✕警察✕アギト】 作:DEZI&CoMa星人
焼き付いたアーマーの肩を担ぎ、鈍い黄金を光らせるアーマーが光を背後に背負いながらAGー10トレーラーへ帰ってくる。
八尾「良くやったわ。誠剛君。那須君も、良く耐えてくれたわね。」
誠剛「はぁ……はぁ……えぇ、ありがとうございます。しかし、労いよりまず彼を」
真見「あぁっ!そういえば那須君!」
力の抜けた那須の体を支えるように受け取る。
真見「おっととぉ……」
八尾「……そうね、至急救急を手配しましょう。あと誠剛君、君にも精密検査は受けてもらうわ」
スーツを脱ぎながら話を聞く。
誠剛「え……?何故ですか?何も問題は無いですが………」
八尾「良いから行くのよっ!」
八尾は誠剛の背中を思い切り押す。
誠剛「おわっ……!八尾さん!?」
警察庁署内に繋がる扉を強く重く閉められる。
誠剛の肩をぽんと叩く。
真見「ああなったら八尾さんは動かないよ…おとなしく行きましょ…」
誠剛「え、えぇ……分かりました………」
─────────
病院内の受付に、コール音が鳴り響く。
医者「はい、こちら…って八尾警部。どうされたんですか?」
電話の奥から聞こえてくる気の強そうな声。
八尾「どうも。それより、今回の任務で重症を負った警察官1名とあと一人、調べて欲しい子が居るの。」
医者「それは……分かりましたが……一体なぜ?」
八尾「それは……そっちに着いてから説明するわ。じゃ」
医者「あっ、ちょっと!」
電話は一方的に切られ、聞こえてくるのは耳に虚しく響くツーツー、という音だけ。
医者「一体何をしようとしてるんだあの人は……」
─────────
医者「特には…異常は見られないですね。」
医者はパソコンと手元の紙資料、そして誠剛の顔を交互に見ながら話す。
真見「やっぱり何も無かったみたいだね!良かったぁ……」
胸を撫で下ろす仕草を取る。
誠剛「はい、ありがとうございました。真見さんも、同行ありがとうございました。」
パイプの丸椅子に座りながら深々と礼をする。
誠剛「では、これで」
少し、服を整え去っていく2人。
医者「はい、お大事に…………八尾警部、それで、調べたかったことというのはこれですか…」
後ろのカーテンから八尾が現れる。
八尾「えぇ、ご苦労様。それで、彼の身体にある異変っていうのは?」
捲し立てるように八尾がパソコン付近に寄りながら話す。
医者「は、はい……彼のCT検査を行った際………この中央の物を見てほしいんですが……」
中央の写真を見つめる八尾は驚愕する。
八尾「腹部の中央に穴が空いている……?……いえ、何かがあるとも言えるのかしら……」
医者「これに関しては私も初めての事例です…どちらとも断言は出来ません……」
部屋を右往左往しながら八尾は話す。
八尾「そう…分かったわ。それさえ分かれば今回は大丈夫よ。ありがとう。」
八尾は要件が終わり興味を無くしたかのようにサッサと去っていく。
医者「ふぅ……一体何がしたかったんだ……?」
八尾「あそうだ、そのデータ、貰っていいかしら」
医者「あ、えっ、あ、はい、もちろん!」
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病院の受付も終わりいよいよ職場へと戻る事となった2人。
誠剛「じゃあ、行きましょうっ……か………!」
後ろを向いた瞬間患者の1人とぶつかり倒れる。
「いてて……すみません……よそ見してました………」
倒れた患者は起き上がり後頭部を擦りながら謝る。
誠剛「いえ、こちらこそ、それより大丈夫ですか?」
誠剛は膝を付きしゃがみ、手を差し伸べる。
「あぁ、いや大丈夫ですよ。自分で立てますんで!」
立ち上がりピンピンとした様子をさも見せつけるように肩を回したりなどしながら話す。
真見「は……はぁ………」
誠剛「そうですか……ってその傷は………?」
肩を回してみせた時に右腕部に見えた深い傷。それを見逃さなかった。
「あぁ、これ……ですか。話しても信じてもらえないと思いますけど………」
真見「もしかして……人語を話す怪物のような者を見ましたか……?」
「えっ?!あ、あぁ!それ!それです!!」
その傷は、最近多発する超能力犯罪による被害者の遺体に必ずある物と酷似していた。
誠剛「すみません、真見さん。僕は少々この人に事情を聞くので先に帰っていただけますか?」
真見「あ……えぇ……?まぁ、分かった……」
去っていく真見は1度顔を2人の方へ向ける。
真見「八尾さんにはこっちから言っとくから〜!」
誠剛はその返事かのように深くお辞儀をする。
誠剛「では、行きましょうか」
「えぇ。あ、そうだ!まだ名前言ってなかったですね、僕は兎沢です。よろしくお願いします!」
誠剛「兎沢さん……よろしくお願いします。僕は誠剛です。」
少々の雑談も交え、兎沢の帰路へつく。
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八尾「大将、今日もおまかせで」
寿司屋大将「おう!任せてくれ八尾ちゃん。今日は良いの入ってるからな、たっぷり食ってくれや」
八尾「そう言って利益上げたいだけじゃないの〜?」
寿司屋大将「ははっ!敵わねぇなぁ。」
そんな会話をしながら八尾は1枚の写真に目をやる。
八尾(誠剛君の身体に一体何が…しかもこの腹部の形……よく見るとODAやAGー1の腹部に装着されているベルトと酷似してる……)
寿司屋大将「お待ちどうさん」
八尾「どうも。」
考えを溜めながら八尾は一貫、また一貫と寿司を食べていく。
あっという間に皿の底が見える。
八尾「ありがと大将、美味しかったわ。」
資料を片付け、提示された代金を払い店を出ていく。
寿司屋大将「あいっかわらず……仕事熱心だなぁ………」
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誠剛「それで、その化け物に出会った日は何がありました?」
兎沢「その日僕は、いつも通り大学から帰ってたんです。いつも通りって言っても、かなり暗い時間ですがね。路地を通った時、突然やって来たんです。右手に鈍い痛みが走って、見てみたらこんな傷が……」
今はもう傷跡となった場所を見せる。
兎沢「……そのまま、気を失っちゃって……その後は多分、周りの人が救急車を呼んでくれたみたいですけど………」
話を聞き、出されたお茶を飲みながら、誠剛は一考する。
誠剛(何故わざわざ傷を付けるんだ…?犯行現場が割れる可能性だってあるのに、傷を与えて印のような物を……?)
兎沢「どうか、しましたか?」
誠剛「い、いえ。それより他に、何か他に最近何か変なことはありませんでしたか?例えば……不思議な力を手に入れた……のような………」
1度上を向き考えた後、兎沢は誠剛の目を見て語り始める。
兎沢「……最近、不思議な夢を見るんです……1日、2日後の情景をそのまま写したかのような夢を………」
誠剛「予知夢……という奴ですか……」
兎沢「なんで今になってこんなのが出るようになったかは分かりませんが……それでこれに何か関係が?」
兎沢は少し不安そうな顔で彼を見つめる。
誠剛「いえ、特には……とは言い難いですが、あなたを襲った犯人は必ず僕達が確保します。」
兎沢の顔がパァっと明るくなる。
兎沢「いやぁ!良かったぁ。やっぱ警察の人は頼もしいなぁ」
突如、誠剛の頭に鳴り響く怪音。
脳の奥から、取り除けないように鳴り響く。
誠剛「すみません。急用が出来ました。色々とお話頂きありがとうございました。では」
誠剛はそそくさと去り、車で進行していく。
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車内に無線がかかる。
八尾「誠剛君。ODAが出現したわ至急現場に向かって、装着はトレーラーを現場まで走らせて行うわ」
誠剛「了解、今向かっています。」
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八尾「AGー1システム装着機能起動。」
誠剛が中央に立ち、徐々にロボアームによりアーマーが装着されていく。
装着が完了した誠剛はAGー10チェイサーに乗り込む。
真見「AGー10チェイサー、離脱!」
アクセル音を鳴らしながら進んでいく。
誠剛「AGー1、現着。」
ODAー5「なんだ?お前。」
周りには横たわる人間が1、2、3……
誠剛「お前か……連続殺人の犯人は………!」
悪びれる様子もなく両手を肩まで上げ、歩いてくる。
ODAー5「あぁ、そうだよ。超能力を薬も無く使えちゃ売上が出ないからね、って事らしいよ。……じゃ、死のっか!」
ODAー5は前ぶりもなく走ってくる。
真見「誠剛君、備えて!」
AGー1は機器の音を鳴らしながら上半身を腕で守るような体勢をとる。
誠剛「うぐぁっ!」
走り抜き、数秒後、火花が散る。
火花が散り、装甲が悲鳴を上げる音がする。
AGー1は吹き飛ばされ倒れ伏す。
ODAー5「なんか……骨が無いなぁ」
誠剛「八尾さん……!AXー07の使用許可を!」
八尾はモニターの操作をし、許可を出す。
八尾「AXー07の使用を許可します!」
ガシャンと音を立てながら背後のバックパックから小型の剣が出現する。
赤いボタンをタッチする事で、持ち手がトンファーの様な中型の腕部装着型の剣へと変化した。
誠剛「ハァァァ!……ハッ!」
ODAー5がもう一度こちらに走ってくるのを見逃さず、抜け駆け様に腹部に剣を叩き込む。
ODAー5「ふぐっ!」
剣を振り抜き、血液と火花が散り出す。
ODAー5は片手を剣に変化させ、右手で振りかかる。
誠剛「フッ……!」
苦しそうに吐息を漏らしながら剣でガードする。
誠剛は剣を左手で刃先を持ち、押しのける。
ODAー5「グッ……くくっ………」
ODAー5は少し勢いで後退りながら、まだまだ襲いかかってくる。
誠剛「タアッ!」
腹部に蹴りをいれ、攻めの体制を崩さない。
仰け反ったODAー5は剣を左手へと戻し、鞭へと変化させる。
ODAー5「物騒なのは没収だ没収!」
誠剛「おわっ!」
鞭で剣を絡め取られ、吹き飛ばされる。
ODAー5「おらよっ!」
鞭を伸ばし、首をキツく締める。
誠剛「う"ゥ"ッ……グッ……!……うあぁッ!」
そのままコンクリートの床へと叩き付けられる。
誠剛「はぁ……はぁ……」
ODAー5「もう1回!」
誠剛は飛んでくる鞭を右腕で払い除ける。
その時、赤く、熱く、燃え上がる。
黄金が赤く染まり、エネルギーホーンはより長く天へ。
真見「八尾さん!また数値が異常値になっています!一体なんなんですかこれは?!」
八尾「落ち着きなさい!今は彼に、誠剛君に全て委ねるしか無いわ!」
掴んだ鞭を腕力でちぎると、血液が溢れ出す。
ODAー5「グッ!あ"ぁ"ぁ"!!!」
苦しむ中1歩、また1歩と近づく。
誠剛「ハァァァッ……!ホッ!」
地面に浮き上がる紋章を足へ飲み込み、飛び上がる。
誠剛「ハッ!」
重く清き右足が胸部に叩き込まれる。
ODAー5「い……やだ……まだ……まだ………うわぁぁぁ!!」
誠剛が着地した後、それは爆発する。
誠剛「はぁっ……はぁっ………ッ?!」
突如として起こった。戻る隙もなく、緑の影が誠剛を襲う。
?「ウ"ァ"ァ"ァ"!!!!」
咆哮を上げながら何度も何度も馬乗りになり、抵抗の出来ない誠剛を殴り続ける。
八尾「誠剛君!離脱しなさい!早く!」
誠剛は攻撃を受け続け逃げる事が出来ない。
?「ァ''ア"ァ"ァ"ァ"!!!」
立ち上がったかと思えば、物凄い力でコンクリートで火花を散らしながら誠剛を引きずる。
誠剛「ハァッ……ハァッ……!」
呼吸が荒くなる。
付近にはAXー07。
後数十cm。隙は来るのだろうか。
第2話 終