救えなかった手と、それでも伸ばした手 ~元自衛官が行く、異世界戦記~ 作:ホビット
帝都オルドハルトの外周部。
都市の外から運び込まれた物資は、
三層構造の外側にある、
この倉庫地区に積み込まれる。
昼間は、
積み込みの為の大声が、
あちこちから聞こえて来る、この場所。
夜になったいま、
そこは、シンと静まりかえっていた。
たまに、鼠や野良猫のような、
小さな動物たちの動く影が、
月明りの地面に映っている。
その中にある、大きな木箱の一つ。
埃っぽい空気の中で、
遼、エリシア、ミレイユの3人は、
静かに息を潜めていた。
**
(……あの影。
ただの思い過ごしなら良いけど。
もう見張っていないとは、限らない)
遼は、木箱の隙間から、
外の様子を伺っていた。
空には、月が2つ、
雲の切れ目に浮かんでいる。
「……そろそろ、時間のはずだ」
この世界では、
月同士の間隔から、
ある程度の時間を測ることが出来る。
遼の呟きに、ミレイユも小さく頷き、
そっと、エリシアの肩に手を置いた。
「ええ。
……お嬢様。どうか、もう少しだけご辛抱を」
「ありがとう、ミレイユ。
……迎えは、心配していません。
……ただ」
(市街で話した、パン屋のおじさん。
それに、帝都の子どもたちの表情)
エリシアは、木箱の中、
暗闇に視線を落としながら、
消え入る様に言った。
「……ただ。帝都の暮らしを見て。
私のやっていることは、正しかったのか、と」
「エリシア」
遼が、
少しだけ声を張る。
硬い、声だった。
「今は脱出に専念しよう。
考えるのは、いったん後回しだ。
……声を上げて、バレたらまずい」
エリシアは、
なにか口を開きかけて。
小さく息を吐くと、口を閉じた。
そして、木箱の天井を見上げ、
隙間の月を、ただ黙って眺め始めた。
「……」
ミレイユもそれに倣い、
目を閉じ、静かに佇んだ。
この時。
暗闇の中で。
遼の背中が、
微かに震えていることに、
二人は気づいていなかった。
**
しばらくして。
トン、トン、トン。
バンバン!
トントン。
事前の合図通り、木箱が叩かれる。
遼たちが箱から顔を出すと、
市民の恰好をした、数人の男の姿が目に入った。
「オルウェン司祭に依頼されました。
さぁ、こちらです」
必要最低限。
言葉少なく、男たちは案内を始めた。
エリシアたちは、
黙って案内に従った。
その中で。
遼は、帝都の方を、
一度だけ振り返る。
夜闇の中、帝都の灯りは、
規則正しく並んでいた。
**
3人は、
人目を避けつつ、深夜に帰陣した。
帰るころには、
足取りも重くなっていた。
王国軍の天幕には、
まだ松明が焚かれている。
入口では、
オルウェンが出迎えしてくれた。
「姫殿下。それにお二人も。
よくぞ、ご無事で戻られました。
……皆様、お疲れでしょう。
まずは、帰ってお休みされるのが宜しいかと」
普段より、柔らかい声。
エリシアたちの手荷物を受け取りながら、
オルウェンは提案した。
「そう、ですね。
遼、ミレイユ。今日は、お疲れ様でした」
「ああ。……悪いけど、俺も横になる」
「おそばに居る事が、私の役目ですから。
お嬢様こそ、お早めにお休みください」
遼は、軽く伸びをして。
ミレイユは、恭しく礼をして。
それぞれ、天幕の中に戻っていった。
「……私も、寝ないと」
エリシアは、一言だけ呟く。
遠く見える、オルドハルトは、
王国軍の陣地を見下ろすように、
煌々と規則正しい灯りを照らしている。
あの灯りの下で、寝ている人々もいる。
だけど、今日は眠れそうにもない。
エリシアの夜は、長くなりそうだった。
**
翌朝。
王国軍の陣前には、
見慣れない馬車が停められていた。
困惑しつつ、兵士が応対すると、
中から現れたのは、初老の男だった。
杖をついてはいるが、背筋はピンと伸びている。
服装も華美では無いが、皺ひとつない。
「私は、皇帝陛下の使いとして参りました。
内務大臣の職を務めている、
クラウス・シューベルト、という者です」
「此度は、陛下の勅命により、
エリシア殿下への使者として参上しました。
急な来訪となり大変恐縮ですが、
どうか、お目通り願いたい」
思いがけない大物の登場に、
兵士たちがざわめく。
クラウスは、
モノクルから、その様子を鋭く観察していた。
**
仮設された天幕の中。
急遽、
会談のために作られた場で、
エリシアたちはクラウスと、
卓を囲んで向かい合っていた。
「エリシア殿下。
まずは、急な来訪にも関わらずご対応頂き、
誠に感謝いたします」
クラウスは起立し、謝罪の言葉を述べる。
胸に手をつき、腰を折り曲げているが、
堂々とした態度だった。
「はい。
……それよりも、内務大臣、でしたか。
そのような、お忙しい方が、
何故、急な来訪を?」
クラウスの謝罪を受け入れたエリシアは、
単刀直入に真意を聞いた。
クラウスは着席すると、
1枚の羊皮紙を懐から取り出す。
白に近い厚手の羊皮紙。
黒紐で巻かれ、
留め具には、深紅の封蝋。
見るからに上質なそれを卓上に広げ、
自身の訪問について説明した。
「私は、陛下からの勅命で、
あなた方のところへ伺わせて頂きました。
こちらが、陛下からの親書です。
……どうぞ、お改めください」
――皇帝からの親書。
その言葉に、身体を硬くしながら、
エリシアは受け取り、中身に目を通す。
(敵のトップからの手紙。
……いったい、どんな内容なんだ…?)
遼も、眉根を寄せる。
しばらく、
エリシアが羊皮紙をめくる、
パラリという音だけが、天幕の中に包まれた。
やがて。
目を通し終わったエリシアが、
戸惑いながらも、口を開いた。
「……会談のお誘い、ですか。
場所は、郊外の教会」
「はい。
使者として、私もおおまかな内容は、
陛下から伺わせて頂いております。
お互いに、最低限の護衛で立ち合い、
教会の中では非武装で、との仰せです」
「罠じゃ、ないんだろうな?」
思わず、遼の口から声が出た。
ミレイユが、ジロリ、と
窘めるように遼を見る。
遼は己の失態に気付くと、
慌ててクラウスに頭を下げた。
「申し訳ない。失礼な物言いだった」
「いいえ。
――あなたは、リョウ殿ですね。
我が国の精鋭を倒した英雄、ですとか。
そのようなお方であれば、
ご懸念は正しいかと存じます」
遼の呟きにも動じず、
クラウスの視線が遼を射抜いた。
モノクル越しに、
遼を品定めするような目線。
失言を放ってしまった気まずさと、
見つめられる心地の悪さから、
遼は、目線を逸らす。
「クラウス閣下。
あまり、私の仲間を、
じろじろと見ないで頂けますか?」
エリシアが、硬い声で遮った。
「……ふむ。
若き英雄に、私も思わず、
興味が湧いてしまいました。
リョウ殿、不躾な態度を謝罪いたします」
クラウスは、向き直ると、
軽く頭を下げた。
「……いえ。
余計なことを言ったのは、俺の方でしたから。
お相子、ということにしてください」
遼は、軽く手を振った。
「分かりました。
寛大な対応、ありがとうございます」
クラウスは謝辞を受け取ると、
改めて、エリシアに向き直る。
そして、
毅然とした態度で伝えた。
「罠についてですが。
陛下は、帝都に無駄な血を流さない。
……セリア将軍、あなたも、よくご存じでしょう」
天幕の片隅。
これまで、ただじっと沈黙していた、
白銀の降将に向けて、クラウスの言葉が放たれた。
「……そうですね。
騙し討ちでエリシア殿下を殺せば、
この軍は怒りに任せ、帝都に雪崩れ込む。
それを、陛下は望まないでしょう」
セリアは少しだけ意見を述べると、
また瞑目し、口を閉じた。
やや、気まずい沈黙が落ちる。
「あなた方も、昨日は帝都をご覧になったでしょう。
陛下は、帝都の民の生活を、第一に考えておられます」
―-やはり、見られていた。
クラウスの言葉で、
エリシアの表情に、僅かに緊張が走る。
それを振り払うように、
エリシアは、オルウェンに意見を募った。
「オルウェン司祭。
あなたのご意見はどうでしょう?」
「……おおむね。
クラウス閣下と、セリア将軍の仰る通りです。
ただ、私としましては、
姫殿下の身の安全。それだけが、心配です」
司祭の意見も、同意するものだった。
エリシアは、最後に、
遼とミレイユの顔を見る。
「……二人は、どう、思いますか」
「私は、少しだけ、怖いです」
ミレイユが、目を伏せながら呟いた。
「私の帰る場所は、二度も失った。
……その、相手ですから」
ミレイユの声は少しだけ震え、
視線は腰の短剣に落ちていた。
「……ですが。
お嬢様の思う通りにすれば良い。
……今までも、これからも。
私は、それで十分です」
ミレイユが言い切った後、
数瞬の間、天幕の空気が静かになる。
「俺は……皇帝に、会ってみたい」
遼の言葉が、部屋の静寂に落ちた。
「直接話してみることで、
何か、分かるかもしれない」
遼は、
机に広げられた羊皮紙を見つめつつ、
どこか、遠くを見る様に続けた。
エリシアは、少しだけ目を瞑りながら、
二人の意見を静かに聞いていた。
やがて。
「……わかりました。
その条件で、会談をお受けいたします」
その言葉を受けて、
クラウスは、エリシアに深々と頭を下げた。
「ご快諾、ありがとうございます。
……これで、陛下への務めを果たせます」
**
その日の夕方。
遼たちは、予定よりも早く、
指定された場所を訪れていた。
帝都の三層の、更に外周。
森の中の、小さな教会だった。
古い、石造りで出来た小さな建物。
ステンドグラスの一部は割れ、
石壁の一部は、苔むした緑が覆っている。
中の聖堂では、
大きめのテーブルだけが、
存在感を出していた。
トップ同士の会談というには、
あまりに不釣り合い。
どちらかというと、
寂れた村に、ポツンと佇んでいる。
そんな雰囲気の場所だった。
「ミレイユ。そっちはどうだ」
「はい。
……セリア将軍の言っていた通り、
罠の様なものは、見当たりません」
遼は、ミレイユと協力し、
念のため会場周辺を調べていたが、
杞憂に終わっていた。
(安全が確保されているのは良いんだが……
真正面から話し合う、か)
遼は、消化不良の思いを抱いたまま、
チラリ、とエリシアの方を見る。
彼女も、緊張した面持ちで、
拳を握りしめていた。
**
しばらくして。
――パカラッ、パカラッ。
遠くから、整然とした馬の足音が
だんだん近づいてくる。
教会の前の林道に目を凝らすと、
1台の馬車が見えた。
「……」
三人の間を、沈黙が落ちる。
誰も、何も言えなかった。
やがて。
馬車は、教会の前に停まる。
御者が、手際よく絨毯を教会まで敷く。
従者の一人が、扉に手をかけると、
他の従者たちが一斉に整列し、頭を垂れた。
そして。
ドアが開かれ、中から人影が降りてきた。
年齢は、40~50ほど。
髪は黒く、一部に白髪が混じっている。
長身痩躯の身体に、華美さを排した、
どこか儀礼的な黒衣を纏っている。
足取りは、ゆっくり。
しかし、はっきりとした歩き方。
表情は、落ち着いている。
威圧的でも、感情的でもない。
何より特徴的だったのが、
彼の目だった。
こちらを見ているようで、見ていない。
近くを見つめている様で、遠くを眺めている。
そんな、矛盾した眼差しが、
静かな迫力となり、物理的な重みを感じさせた。
「……待たせた。
余が、カルビナ帝国皇帝。
ゲオルグ・フォン・カルビナ3世。その人である」
低く、全員に行き渡るような声が、
古教会前の広場に響いた。
遼も、自然と頭が垂れそうになる。
なんとか堪えていると、エリシアが口を開いた。
その表情は、
泣いているような、
怒っているような、
何かを耐えているような。
複雑な、表情だった。
「……あなたが、皇帝」
「アルディア王家の娘よ。
余への言い分は、あるだろう。
……まずは、中で話すとせぬか」
落ち着いた返答。
その態度に、
エリシアは、激発しそうになった。
だが。
ミレイユが、そっと。
エリシアの手を、引いていた。
ミレイユの表情も、
憂いに満ちている。
それでも止めてくれたことに、
エリシアは内心で感謝すると、
一息ついた後、皇帝に返した。
「……分かりました。
まずは、中へ入りましょう」
「良い、従者を持ったな」
皇帝は、一言だけ言い切り、
中へ入っていった。
「……ッ!」
また、反射的に沸騰する心を無理やり沈め、
エリシアは、皇帝に続いた。
**
教会の中の大きなテーブルに、
エリシアと、皇帝は向かい合っていた。
日は沈み、
月光と僅かな蝋燭の明かりだけが、
部屋の中を照らしている。
最初に口火を切ったのは、
エリシアの方だった。
「皇帝陛下。
あなたは、無駄な流血を望まない。
そう、伺いました。
……アイゲンシルトは落ち、
いまや趨勢は決しています。
ご決断を、頂けないでしょうか」
遼は、目を見開いた。
エリシアは、
どんな相手だろうと、
まずは尊重から入る。
なのに、いきなり、
ここまで強硬な姿勢を示すのは、
初めてだった。
(……いきなりかよ)
遼は、不安げに、
皇帝の表情を伺う。
だが、皇帝は、
特に気分を害した様子も無かった。
「……降伏、か。
確かに“帝都の盾”は剥がれ、
貴様らの軍は目前。
帝都の民を思うならば、
降伏の選択肢も、視野に入れねばならぬ」
静かに。
ただ、淡々と。
皇帝は、自分の国の話を、
どこか他人事のように口にした。
――堪らず。
バンッ!!
エリシアは、机に手を叩きつける。
「だったら!!
そこまで理解しているならーー」
「だが」
エリシアの言葉を、
皇帝の低い声が、途中で遮った。
部屋の空気が、
一瞬にして冷える。
「人を統べる者として。
――資質を、見極める必要がある」
「……見極める?」
エリシアの戸惑いの声は、
震えていた。
しかし、
皇帝は、意に介さず、
懐から小さなパンを取り出した。
「……ここに、ひとつのパンがある」
机の上のパンを見つめながら、
皇帝は静かに語りはじめた。
「一人の父が、
腹を空かせた子のために、これを取る。
――父親としての責任だ」
パンを、遼の前に置く。
「商人が、より高く買う者へ、これを売る。
その結果、富が生まれ、家族に裕福な暮らしを与える。
――商人としての責任だ」
パンを、ミレイユの前に置く。
「国家が、飢えた難民のため、これを徴発する。
そうすれば、より多くの命が繋がれる。
――国家としての責任だ」
パンを、エリシアの前に置く。
天井から漏れる月明かりが、
皇帝の顔に差し込む。
皇帝は目線を上げ、
三人の顔を順番に射抜いた。
「さて。このパンは、誰のものだ」
突き付けられた、パンに。
誰も、言葉を発せなかった。
「答えられないのは、当然だ」
皇帝は続ける。
声に、感情はない。
「父が正しく、商人が正しく、国家が正しい。
三つの正しさが、一つのパンを奪い合う。
――これは、人が人として生きる限り、抗えぬ」
厳然と。
ただ、事実を置くように、言い切った。
皇帝は、更に続ける。
「そして更に。
このパンは、飢えた獣にも狙われる。
――獣の名は、周辺諸国」
「獣からパンを守るため、国家は軍を作る。
すると、軍を養うため、
さらに多くのパンを民たちから取り上げる。
――そして、民は疲弊し、隣国を羨み、
国家はやがて、獣に堕ちる」
「誰かが悪いのではない。
……人とは、そういうものなのだ」
皇帝が言い切ると、
部屋に重苦しい沈黙が落ちた。
空の月が、雲で陰る。
部屋の明かりは、
蝋燭の、か細い橙色の炎だけになった。
影が揺れる中、
エリシアが、なんとか、
震える声で、口を開いた。
「……それでも。
それでも、大切な誰かを、救うことは出来ます」
「そうだ」
皇帝は即答し、
ここにきて、初めてニヤリと笑った。
遼は、笑顔を見たのにも関わらず、
ゾクリと、背中に冷たいものが走った。
「お前の言う通り、
目の前の誰かを助けることは出来る。
……その裏で『お前にとって、大切でない誰か』が、
救われない、がな」
「………ッ」
その切り返しに、
エリシアは絶句する。
冷や汗が流れ、得体の知れない不快感が、
全身を駆け巡った。
遼は、
ただ、黙って話を聞いていた。
頭では、
必死に反論の言葉を探している。
なのに、何も、出てこない。
それどころか。
自衛官時代。
上層部の判断。
合理的な切り捨て。
二次被害を防ぐための、諦め。
椀を受け取れなかった難民の、恨めし気な表情。
そういった記憶ばかりが、
ぐるぐる回る。
遼は、無意識に、
自分の手を見つめていた。
開いたままの、手のひら。
村で、少年の傷を押さえた手だった。
落燕谷で、起爆装置を握った手だった。
ミレイユが、泣きながら縋ってきた時。
受け止めた、手だった。
その手が。
今、何も握っていなかった。
皇帝の言葉が、
耳の奥で静かに反響している。
古教会から見える、星空。
この世界に来て、いつも見上げていたソレと、
あの夜のベランダから見た星空が、重なった。
何もかもどうでもよくなっていた、あの夜の。
冷たい空気が、肺の奥まで戻ってくるような気がした。
「これが統治だ。
誰かの皿は、必ず空になる」
皇帝は、
再び三人を見渡した。
「だからこそ、余は選ぶ。
奪う先を。捨てる者を。
そして、国民のため、最大多数の利益を追求する」
一拍。
「それを理解せぬ者に、余は統治をさせぬ」
静かだった。
怒っていない。蔑んでもいない。
ただ、事実を置いた。
それだけだった。
**
去っていく馬車。
その姿を、追える者はいなかった。
エリシアは、唇を噛んでいた。
言葉が出なかった。反論できなかった。
それでも。
あの村の子供の顔が、浮かんだ。
少年の涙が。
ミレイユの声が。
遼の背中が。
エリシアの脳裏から、消えなかった。
言葉にはならない。まだ、答えは出ない。
それでも、自分が手を伸ばし、抗うことは分かっていた。
ミレイユは、俯いたままだった。
何も言えなかった。
言える言葉を、持っていなかった。
けれど。
静かに、エリシアの隣に寄った。
それだけで、十分だった。
遼は、まだ、
窓の外を見ていた。
蝋燭の火が、消えかけて。
やがて、燃え尽きた。