負のスパイラルが止まんねぇ!
パチュリー 「………大丈夫?ちゃんと立てるの?」
虹星 「多分大丈夫です………っ…。」
魔理沙に支えてもらい、何とか立ち上がったものの…傷の痛みでよろけてしまった。
魔理沙 「……レミリアの部屋に着くまで私が最後まで支えるよ。虹星も無理せず私に身体を預けてくれ。」
よろける自分の肩を持ち、全身を支えてくれる…きっと重い筈なのに…。
虹星 「本当にありがとう、魔理沙…。」
咲夜 「………虹星様、替えのお着替えです。」
真っ赤でボロボロになってしまった襯衣服を脱ぎ、咲夜さんに渡された新たな襯衣服を腕に通す。
若干大きく、袖を捲った………帰ったら、霖之助さんに謝らないと…もう二着も服を駄目にしてしまった。
美鈴 「………私たちは部屋の外で待機してます…もし何かあったら、直ぐに止めに入れるように…。」
虹星 「………咲夜さん、美鈴さんもありがとうございます。………行こう、魔理沙。」
虹星は魔理沙に肩を支えてもらいながら医務室を後にした……パチュリー、美鈴、咲夜の三人以外に、もう一人………一連の出来事を見ていた者がいた事に気が付かずに…。
レミリア 「………何しに来たの?」
レミリアの部屋の扉を開けるなり、開口一番にその言葉が虹星たちにかけられた。
レミリア 「今度は魔理沙を連れて来たのね。仕返しを頼んだのかしら?情けないわね。」
何の興味も無い筈の夕暮れ時…まもなく完全に沈む太陽を日の当たらない窓から眺めるレミリアは振り返る素振りすら見せずに虹星を罵倒する………呼ばれたのだろうか、その隣には咲夜もいた。
魔理沙 「─────っ!!!!」
虹星 「………魔理沙。」
魔理沙 「………うん、分かってるよ。私は………ふぅ………お前の邪魔は絶対に………しないから。」
魔理沙は僕の言葉を聞くなり、顔を伏せた。どんな表情をしているのか見えなかったが………それでも、震える声と手が、彼女が確かに怒っている事を教えてくれた。
虹星 「仕返しに来たんじゃありません。貴女と話をする為に来たんです。」
レミリア 「話………まだ話がしたいの?それなら………。」
レミリアさんが不意に振り返り、此方を睨む。
瞬間、身体が震え始めた。
呼吸が浅くなり、頭が酷く痛む。
………いや、頭だけじゃない。
全身の痛みがぶり返し始め、震えもどんどん強くなる
………怖い。
恐怖はやはりそう簡単には消えてくれなかった。
虹星 「………はぁっ…ハァッ…!……っ…!」
レミリア 「そんなみっともない姿で私と話が出来るとでも?………もう諦めなさいよ、肉体も精神も何もかもが取るに足らない小物。そんな貴方に何が出来る?フランを外に出す事も、私を改心させる事も…貴方には何も出来やしない!雑魚は雑魚らしく、身の丈に合った生き方をしなさい?……もう二度と私の前に現れないで。」
虹星 「………確かに貴方の言う通りかも知れません…。僕は…僕は弱い。馬鹿で………何も知らなかった。………でも…!貴方達の過去を知ったからこそ!フランとの約束を……何より、貴女があの時流した涙を!貴女達姉妹の苦しみをそのままにしておきたくない!弱くても馬鹿でも無知だとしてもっ!それは何もやらないことの言い訳にはなってくれないんですっ!!!」
レミリア 「………何よ…何よそれ………!」
レミリアは怒りのあまり、虹星の前に一瞬の内に近づき、胸倉を強く掴んだ。
咲夜 「……!お嬢様!」
魔理沙 「…っ!!お前ッ!!!」
魔理沙も堪忍袋の尾が切れ、レミリアにミニ八卦炉を構えるが…。
虹星 「魔理沙、待ってっ!!!」
それを虹星が制止した。
魔理沙 「………!くそッ!!!」
魔理沙はやるせない気持ちを紛らわす為に、部屋の壁を力任せに叩いていた。
レミリア 「それじゃあまるで…まるであの時何も出来なかった私が悪者みたいじゃないっ!!!
………そうよ…!私が無力だから、何もしなかったからっ!お父様もお母様も死んで…フランも止められなかった!!!私にはどうする事も出来ないのよっ!!!」
虹星 「そうやって…何でもかんでも無理だって諦めて、見て見ぬふりを何時まで続けるつもりですか!?」
レミリア 「───っ!」
レミリアは虹星の言葉を聞き、力なく胸倉から手を離して俯いた。
レミリア 「………私には、私の右目には運命が見える。お父様から受け継いだこの能力のせいで。
………私は何れ、フランに殺される。貴方を深く傷つけられた怒りで暴走したフランに頭と心臓を潰されて。」
虹星 「………!それの、そうなるまでの猶予はあとどれくらいなんですか!?僕がフランと話し合えば───。」
レミリア 「それが何時起きるかは分からない。数時間後かも知れないし、数秒後かも知れない。………けれど、どの道もう手遅れよ…暴走したフランは誰であろうと止められない。………戻れるのなら戻りたい…お父様とお母様と…あの子と笑っていられたあの時に。」
虹星 「こんな事を言うのは酷かも知れませんけど………過去ばっかり見ている貴女に…運命は変えられません。貴女には…今が、未来があるんです。過去ばっかり見つめて…今を捨てないでください。」
レミリア 「……そんな事言ったって、私は何をすれば良いのか何をすべきなのかもう分からないのよ…。」
虹星 「………約束します。自分が必ずフランと貴女が話し合える状況を作ってみせます。だから貴女も……絶対に諦めないでください。また貴女たちは笑い合える様になれる、そうなれる様に僕が絶対に橋渡しをして見せますから。」
レミリア 「───!………口だけでなら何とでも言えるわ。………期待はしないでおくけれど、やるだけやって───。」
その時………部屋の右の壁が爆散した。
虹星 「───っ!?」
魔理沙 「な、何だっ!?」
レミリア 「………まさか、もう…!」
部屋一面に煙が充満し…その煙の中から出た誰かの腕がレミリアの首元に迫った。
咲夜 「………っ!お話の所申し訳ありませんが失礼致します!」
レミリアには触れさせまいと、手との間に咲夜が割って入った。
咲夜 「幻世───」
魔理沙 「───っ!違え咲夜!横だっ!!!」
咲夜 「───なっ!?」
咲夜の真横からまた別の二本の腕が飛び出し…腕を組んで咲夜の頭に振り下ろされた。
咲夜 「っ!?ぐっ………あ……!」
咲夜の頭に大きな衝撃が加わり…そのまま力無く地面に倒れ込んでしまった。
虹星 「そんな……!咲夜さんっ!!」
「大丈夫だよぉ、咲夜は殺しちゃあいない。」
煙が次第に晴れ虹星が見たのは…何処か目が血走っており、ダイヤ型のネックレスをつけたポニーテールのフランだった。
「只、これからする事の邪魔になるから気絶させただけですぅ。」
次に現れたのは…左耳にハートのピアスをつけたロングヘアーのフラン…。
「………そう、私達が殺したいのは唯一人。」
更にはもう一人、クラブ型のフレームのモノクルを身につけているショートボブのフランが煙の中から姿を現した。
「私の大切な友達を傷つけた、あんただけよ…レミリア・スカーレットッ!!!!」
煙が完全に晴れ、先端にスペードの形をした杖を持つオリジナルのフランがレミリアに啖呵を切ったのだった…。
適当だから話に矛盾とか生じてそう
大丈夫かな
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