名だけの幸せは何を得るか   作:磁石とオニスズメ

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 あと二、三話くらいで紅魔郷編も終了します。
 


メンタルクソ雑魚主人公

 あ゛あ゛あ゛あ゛あああああああっっっ!!!!

 

 

 

 

 ぐぇぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!

 

 

 

 

 

 ぎぃゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!!

 

 

 

 ……………誰かの叫び声が聞こえる。

 

 

 

 

 

 おぎぃぃぃぃぃぃやああああああっっっ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 ………凄く苦しそうだ…妖怪に襲われているのかもしれない。

 

 

 僕が助けないと………!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   ああそうか、助ける必要なんて無いのか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

         この叫び声は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     僕の口から出たものなのだから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「はぁ〜………。」

 

 何度思い出しても溜息が漏れる。

 本当に昨日は最低最悪な一日だったわ。

 

 「………私ともあろうものが、如何してあんな醜態を晒してしまったのかしら………。」

 

 事の発端は、フランが彼の部屋に再び行こうと言ってきた事だった。

 

 確かに、昨日一人で医務室を訪ねてそれ以降、一度も彼に会いに行ってはいないけれど………。

 

 ………正直な所、彼の前で大泣きした挙句………抱き着く事までしてしまって流石に合わせる顔が無かった。

 

 でも……………

 

 

 

 

 行こうか行かまいかでまごついているとあの子に耳元でこう囁かれた。

 

 「何ぃ?もしかしてぇ…虹星に抱きついちゃった事気にしてるのぉ?」

 

 その言葉を聞いて…思わず目を見開き、フランを見つめると…。

 

 

 人を小馬鹿にする様な締まりの無い顔で此方を覗いていた。

 

 「な……な…なな………!」

 

 途端、顔が燃えているかのように熱くなって……

 

 「にゃ、にゃんでそれを知ってるのにょ!!!」

 

 気付けば全身が真っ赤に染まって、呂律も回らないくらいにドキドキしてしまっていた。

 

 「ごめ〜ん、虹星が心配だから様子を見てたんだけれどぉ、もしかして意識しちゃってるの?」

 

 「い、いい、意識ってどうゆー事よ!?」

 

 「………ふ〜ん。(まだ自覚して無い感じね…)ま、取り敢えず医務室行こうよ!」

 

 「は、話逸らさないでよ!盗み見してたの許してにゃいからね!?」

 

 「それはごめんねぇ、謝るよ〜。………それで、結局どうするの?行くの?行かないの?」

 

 「え、え………で、でも………。」

 

 「彼の事、もっと知りたいでしょ話したいでしょー?それに…先に抱きしめたのは虹星なんだから、お姉様はそれを受け入れただけでしょう?」

 

 フランをチラリと見ると今の私より余程悪魔らしい笑みを浮かべていた。

 

 「う〜〜〜〜〜………!あぁ、もう分かったわよ!行く、虹星に会いに行くわ!」

 

 「はーい決まり!それじゃ早速行ってみよぉ〜!」

 

 大丈夫、私は永遠に紅い幼き月レミリア・スカーレット!昨日の事なんて気にせず彼とお話しするのなんて余裕綽々よ!

 

 どうせ彼は私の事をギャン泣きお子ちゃま吸血鬼だなんて思ってるでしょうし、此処で威厳を取り戻すわ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「な〜んて…息巻いていたのに蓋を開けてみれば………事前に考えた話す事は彼を目の前にしたら全部飛んで行っちゃうし、彼の目を見る事すら出来ないしパチェとフランには爆笑されるし馬鹿にされるし………あ〜もう最悪よ……!」

 

 ………何でこんな事になってしまったのかしら。

 

 前まではあんな見下して興味すら唆られなかったたった一人の少年に…。

 

 何故か、彼を前にすると頭は真っ白になるし上手く喋れないし全身は熱くなってしまう。

 

 本当、訳が分からない事ばかりよ。

 

 「とは言え…!このままでは紅魔館の主人の名が廃る!今日こそ………今日こそ彼と話し、威厳を取り戻し、彼についてとよく分からない私の変化について識別してみせるわ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 画して吸血鬼は再び少年の元へと歩みを進める。

 彼の気持ちと自分の気持ち、その両方を知る為に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

 

 

 かちゃかちゃとおとがする

             

           かちゃかちゃかちゃかちゃ

 

 

 ざくっ     ぶしゃあ       ずぶぶ

 

 

 

 れみりあさんはつめはあまりすきじゃないらしい

 

 だからゆびをたべるときはつめをはぐ

 

 

 ぶちっ       ばつん      ぐちゃあ

 

 

 

 

 かちゃかちゃかちゃかちゃかちゃかちゃかちゃ

 

 

れみりあさんのもつふぉーくとないふはちでべっとり

 

 くちもともまっか

 

 じょうひんさのかけらもない

 

 ぼくのち

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのちぼくのち

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 れみりあさんのくちもとがにっこりとゆがむ

 

 ぼくのからだをないふがとおる

 

 にくがきりはなされるたびにあいしてるとつたえてくれた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   いだいっ やめでぇ いやぁぁぁぁぁぁぁ

 

 

 

 

 

 

 

 ぼくのからだはどれだけきりはなされてももとどおりになる

 

 それどころじゃない

 

 きづいたらみぎうでもめもみみももとどおり

 

 れみりあさんはいう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 うでやめがなくなったのはあなたのゆめのせかいだって

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あなたがいままでみていたものはすべてゆめ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これがあなたのほんとうのげんじつなのって

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そういわれるとそうかもしれない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 れみりあさんが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 れみりあさんがぼくにやさしくするはずない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 こんどはめをきりぬかれた

 

 

 

 

 

 

 いだいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい

 

 

 

 

 

 

 なみだがとまらなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 「今日はここまでにしてあげる。………ふふ、必ず最後まで食べ切ってあげるからね、虹星。

 今はお休み………皆が貴方に優しくしてくれる、都合の良い夢に溺れてしまいなさい。」

 

 

 

 やった、やっとねれる。

 

 

 涙でぐちゃぐちゃの顔で思う存分瞼を閉じる。

 

 

 幸せな夢に一生浸っていたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     お前はまた、此処に戻ってくる。

 

 

 

 

 

 

 

     幸せな夢は、いつまでも続かない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      助かりたくば、死ぬしかない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      これが哀れな人間の現実。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

           死ね

 

           

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 虹星が悪夢を見る様になってから数日

 

 

 パチュリーの魔力も回復し、目も当てられない程の傷も少しずつ治り、残すは腹部に空いた穴…それもあと少しで完全に塞がる所まで来ていた。

 

 

 しかし………悪夢によって毎晩魘され、次第に寝る事を拒み始めた少年の身体と心は……それとは裏腹に擦り減り摩耗し、壊れかけてしまっていた。

 

 

 そう………現実と夢の区別が曖昧になるくらいには。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「……………あぁ、この″夢″の世界で過ごしてもう数日経ったのか。………夢なのに日数が経つなんて可笑しな話ではあるけれど………。」

 

 この夢の世界は本当に凄い。

 

 お腹もすくし、身体にある傷は本当かの様に痛む。

 

 そして………眠くもなってしまう。

 

 

 

 

 夢の世界で寝てしまうとあの場所に戻ってしまう。

 

 

 

 

 

 だから当然…寝る筈なんて無い。

 

 あんなクソみたいな″現実″になんか戻りたくない。

 

 

 

 

 

 夢の中では皆が優しく接してくれるのだ。

 

 

 

 

 

 霊夢や魔理沙や霖之助さん、紅魔館の皆にそれに…

 

 

 

 

 

 

 

 ……………現実であれ程酷く辛く苦しい拷問をしてくるレミリアさんまで………。

 

 

 

 

 

 最近は皆、僕の顔を見る度にちゃんと寝ているのか、辛い事は無いのかと悲しそうな顔でそう告げてくる。

 

 目の下にはどす黒いクマが出来ていて、酷くやつれた顔を僕がしているかららしい。

 

 けれど、そんな事ある筈無い。

 

 僕はもう、皆と話せて居られるだけで幸せなのだ。

 

 そう伝えると、大抵頬を緩めて笑ってくれる。

 

 最後には、しっかり寝る様に言い付けて…また会いに来ると言ってくれるのだ。

 

 ………パチュリーさんだけは、それを訝しんで何度も問い詰めてくるけれど。

 

 

 

 

 

 兎に角、此処で寝さえしなければ………この幸せをずっと噛み締めていられるのだ。

 

 誰にも襲われない、傷つけられない、食べられない。

 

 だからもう絶対寝ないと決めた。

 

 ………今日も皆が会いに来る、楽しみだなぁ。

 






 つい最近まで学生だった主人公君
 そりゃあメンタルが強い筈もなく………

 まぁこんな事が二章に一回くらいは起こりますので
 次第に慣れてくる筈です
 
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