いつまでもあの頃にした約束を夢に見る。
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R18作品の二次創作ですが、本編中には全くその要素が出てきません。かなり自己満です。
今令和だぞ! いつの何を書いてんだよ! と言われそうですが、降ってきたのは仕方ないので書きました。
善人ルート、セラフィナエンドのその先を想定しています。本編をまるで知らない人には分かりにくいです。ヤバいなと感じたらすっとブラウザバックしてください。
分かっていた。
というより、あの人が教えてくれた。
あの人の態度が、声が……目が、私にすべてを伝えていた。
「別に……そんなんじゃねぇよ」
子どもみたいに拗ねるから、あなたはいつも姉さんにからかわれていた。
あの子とあなたが顔を突き合わせれば、すぐに憎まれ口を叩きあって。
「黙れ脳筋バカ!」
「またバカって言ったわね!? このヒョロガリバカ!!」
でも、心の底では互いのことを信頼し合っていて。
だから、かしら。思わず私も子どもみたいなことを聞いてしまったのは。
あの子と喧嘩するあなたは、私たちに見せるあなたとは違っていて、それが私にはひどく……
「主様はイリトのことが――」
口にしながら、これは言ってはいけないと思った。
これを言えば分かってしまう。
あなたの心に、誰がいるのか。
だって、あなたは子どもみたいだから。
子どもみたいに拗ねて、素直で、分かりやすい。
「主様」
あぁ、主様。
私はあなたが好き。
あなたの態度が、声が、目が、愛おしくてたまらない。
何もかもを投げ捨ててしまったような、それでいて、目の前のものを見捨てられない目が。
いつか見たのと同じ、あの目が。
そのすべてが、私に向けられていないとしても。
「今夜は、このまま……」
私はずるい。
あなたがこうすることが分かっていて、私はあなたに涙を見せた。
せめて今夜だけ。なんて、今更しおらしい女のふりかしら?
あなたに見せた私は、そんな姿だったけれど、私は最後までうまくやれたかしら?
「あなたの旅路に、幸多からんことを」
私は
まったく、本当にひどい人。
こんなことなら、ずっとあなたの駒でありたかった。
そう思う私を、神はお許しになるかしら?
◇◆◇
「――フィナ、セラフィナ!」
あつい。遠くでぼやけた姿の姉さんが呼んでいる。
ここはどこだろう。なぜだか頭がとても痛い。
周囲で立ち上っているのは炎? こんなに暑いのに、身体の芯からは冷たさが広がってくる。
「くっ、近づけない!」
「ニーヴァ! 魔法を!」
「ダメ! この軌道だとセラフィナ姉さんに当たる!」
そうだ。確か私たちはいつもみたいに魔物討伐に出て……それで、不意を突かれて……
「セラフィナ! しっかりして!」
「セラフィナ姉さん……」
遠くから聞こえる姉と妹の声を塗りつぶすように、頭上から獣の唸り声が聞こえる。
見上げなくても、自分の命がこぼれ落ちていくのが分かった。
あれは、走馬灯というものかしら?
こんなときにまであの人のことを思い出すなんて、つくづく自分が嫌になる。
でもよかった。血まみれで、お化粧も崩れたこんな顔、あの人に見せられないから。
「姉さん!!」
イリト。私のかわいい妹。
私はあなたが羨ましい。
でも、それ以上にあなたに幸せになってほしかったから。
だから、いいの。
あの人とまた会ったときに、いつもみたいに笑いあえたら。
それだけで、私は……
「よぉ、セラフィナ」
声が聞こえる。
肉を斬る音、獣の叫び声、それらをかき消す声。
私の好きな、声。
「あの夜の約束通り、助けに来たぜ。白馬の王子サマみたいにな」
これは、幻覚かしら。
もしそうなら、神よ。どうかこの夢が永遠に覚めませんように。
どうか。どうか。
興味が湧いた人は原作やってください。結構重厚です。